原発作業員が去っていく  福島第一原発“廃炉”の現実 投稿者 tvpickup

※上記の動画の内容は、ほぼこの記事でカバーされています。
原発作業員登録数 説明の3分の1だった
NHKニュース 11月5日 18時47分
東京電力が、福島第一原子力発電所の廃炉に向けて、現場で働く作業員として登録した人数が、先月時点で、これまで説明してきたおよそ2万4000人より少ない、8000人であることが、取材で分かりました

東京電力は、「再び登録する人がいる」などとして、短期的には作業員の確保に問題はないとしていますが、長期的な確保に懸念が出ています。

福島第一原発では、メルトダウンした3つの原子炉の核燃料の取り出しなど、前例のない廃炉に向けた作業が続けられていて、今も1日3000人が働いていますが、過酷な作業で辞める人も多く、作業員の確保は大きな課題です。
これについて東京電力は、ことし必要となる作業員の人数を1万1700人と想定し、これに対して、現場で働くために登録した人がおよそ2万4000人いるとして、「要員の不足は生じない見込み」と、これまで説明してきました。ところが、この2万4000人は、事故以降、福島第一原発で働いたことのある作業員の総数で、このうちの1万6000人はすでに登録を解除し、先月時点で登録のある人は8000人であることが、東京電力への取材で分かりました。東京電力は、「いったん登録を解除しても再び登録する人がいる」などとして、短期的には作業員の確保に問題はないと説明しています。
しかし、再登録した作業員の人数を把握していないうえ、一度現場を離れた人が再び登録する保証はなく、その一方で必要な人数は想定より増え続けており、作業員の確保の見通しは不透明な状況です。こうした状況について、東京電力は「確保できる作業員の人数が、一定の幅を持って不確かさであることは事実だ。今後、長期的な確保が相当難しくなる可能性があり、人材の育成に力を入れていく必要がある」と話しています。

待遇悪化 東電のコスト削減も影響か
福島第一原発の仕事を辞めた作業員が指摘する「待遇の悪化」には、東京電力のコスト削減に伴う、元請け・下請け企業の受注金額の低下が影響しているものとみられます。
NHKは先月、東京電力から福島第一原発の廃炉作業の仕事を直接受注している元請け企業28社を対象にアンケートを行い、15社から回答を得ました。
その結果、原発事故直後からこれまでの受注単価の傾向について、67%に当たる10社が、「受注単価は下がる傾向にある」と回答しました。
また、その理由については、10社のうち8社が、東京電力のコスト削減に伴う「競争入札の拡大」で、価格競争が激しくなったこと挙げています。
これらの企業の一部は、アンケートの中で、「受注する金額が下がり、質のよい作業員を確保することが難しくなっている」などと、受注金額の低下が作業員の確保に与える影響を明らかにしています。東京電力は、電気料金の値上げなどの認可の条件として、徹底したコスト削減を求められていますが、その一環として行っている競争入札が、結果として、福島第一原発の現場作業員の待遇の悪化にも影響しているものとみられます。

専門家“期待値では困る”
計量経済学が専門で、原発の作業員の労働問題にも詳しい、東京大学大学院の縄田和満教授は、東京電力が確保できるとしている作業員の人数の根拠について、「事故前と違って、福島第一原発の作業環境は、放射線量が高く過酷な環境で、再び登録するかは分からない。期待値でやられては困る。最低でもこれだけは必ず確保できるというレベルを考えないと、作業の継続の面で大きな問題が出る」と指摘しました。
また、東京電力のコスト削減に伴う待遇の悪化で現場を去る作業員が相次いでいるという指摘について、縄田教授は「人件費はまだ目に見えるのでカットしにくいが、安全管理や安全教育など、目に見えないコストが切られないか、危惧している。待遇というのは、単に金銭面だけでなく、長期的な健康管理も含めた意味で、待遇が悪くなれば、誰も働こうと思わなくなる」と述べました。
そのうえで縄田教授は、「東京電力に責任があるのは明らかだが、残念ながら何十年も続ける体力がない可能性が高い。東京電力の財務状況を考えると、国の援助が必要で、あまり好ましくはないが、国がバックアップせざるをえない」と指摘しました。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121105/k10013264201000.html

さて、今後の作業員の方々をいかに確保していくかという問題が顕在化してきました。
原発作業員の方々の待遇や退社後の保障などについては、何度もこのブログでもご紹介してきました。
何次もの下請けを経て、実際に手元に届く金額は最低賃金程度の方もいると伺っています。
また、危険手当や宿代などがカットになり、原発で働くということが『復興のため』というよりも『誰かがやるしかない』という消極的な動機が散見されるようになってきたように思います。
原発作業員カテゴリをご参照ください。】

関連として、除染作業についても記事になっていたので、こちらもご紹介します。

環境省、除染手当の支給徹底通知 ゼネコンなどに
共同通信(2012年11月 5日)
 環境省は福島県内の警戒区域などで進める国直轄の除染事業に関し、受注したゼネコンなどに、特殊勤務手当の支給実績を確認できる書類提出の徹底を求める通知を出したことが5日、分かった。東京電力福島第1原発事故を受けて除染に当たる作業員への手当が、適切に支払われていない恐れがあるとしている

 長浜博行環境相は5日、訪問先の福島市で取材に応じ、この問題に関連し「調査を指示している」と述べた。

 除染に関する特殊勤務手当は、危険が伴う作業に対し、通常の労賃とは別に、現場の避難指示区域の種別に応じて支払われることが定められた。制度変更で、現在は一律1日1万円が支給されることになっている

 環境省は、支給されなかった個別の事案は把握していないと説明しているが、正しく支給されていない事例があるとの指摘を外部から受けたため、国直轄の除染事業を受注しているゼネコンや建設会社など計約20社に、特殊勤務手当の支給内容が確認できる書類の提出を徹底するよう10月30日付で通知した。
http://www.kyodonews.jp/feature/news05/2012/11/post-6990.html

東日本大震災:福島第1原発事故 「除染手当不払い」 環境省、指摘受け注意喚起
毎日新聞 2012年11月05日 東京夕刊
 東京電力福島第1原発事故の除染で、旧警戒区域と旧計画的避難区域(11市町村)に入って作業に関わった作業員に支払われる「特殊勤務手当」が適正に支払われていないとの指摘があり、環境省が元請けのゼネコンに適正な支給を求める通知を出していたことが5日、分かった
 環境省によると、除染に関わる作業員には、特殊勤務手当として、作業に関わった時期などに応じて1日に3300〜1万円が国の負担で支給される。このことは、元請けのゼネコンと契約を結ぶ際の仕様書で規定されている。しかし、適正に支払われていない可能性を指摘する声が環境省に届いているため、10月30日付で、注意を喚起する文書を送付した。
 除染関連の作業については、労働基準法に基づき、誰に対していくら支払ったかを示す「賃金台帳」を、作業完了後に環境省に提出するよう決められている。環境省によると、これまでに提出された賃金台帳では、不払いの事例は見つからなかったという。
 環境省は「今までの範囲では把握していないが、不払いはあってはならないことなので、調査を進める」としている。
 特殊勤務手当に関しては環境省の事故対策窓口で相談を受け付けている。連絡先は東京が03・6741・4535、福島は024・523・5391。【藤野基文、比嘉洋】
http://mainichi.jp/feature/20110311/news/20121105dde041040049000c.html

この除染の特殊勤務手当の件は、10月11日【冒頭部内容起こし】福島第一原発事故にともなう被ばく労働に関する関係省庁交渉「被曝超過後の生活補償を」「ハローワークで紹介します」でご紹介した交渉会で触れられていました。こういう地道なジャブが行政にプレッシャーを与えてくれているのだと思うと、非常に意味のある、良い交渉会だと思いますので、是非ご一読ください。

こうやってみると、除染作業の方々のほうが優遇された待遇なのでは?と思わずにはいられない状況かと思います。

この問題、私もどうしたらいいのかわかりません。国が原発作業員の管理をすることが一番の問題解決になるのではないかと思い何度も国へ意見していますが、国も東京電力もそういうつもりは全然無いように思います。

あと何十年も続く福島第一サイトの廃炉作業を誰が担っていくのか。

あまりにも大きい負の遺産です・・・。

失礼します。
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