コメ検査で基準値上限=「十分に安全」と県-福島
時事通信(2012/10/18-22:17)
福島県は18日、2012年産米のモニタリング検査で、同県いわき市で生産されたコメから放射性セシウムの基準値の限度いっぱいの1キロ当たり100ベクレルが検出されたと発表した。基準値は超えておらず、県は「十分に安全」(水田畑作課)としている。
県は安全性確保のため、一定数のサンプルを採取して行うモニタリング検査に加え、全ての県産米(約1200万袋)を対象に全袋検査を実施中。これまでに、いずれの検査でも基準値を超えるセシウムは見つかっていない。
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201210/2012101801002
先日、このようなニュースが出ていたので、
「一袋でも基準を超えると、そのエリアの出荷が出来なくなるから、基準超えにはしたくないんだろうな」
と思っていました。
しかし、今回は出てしまったようです。
福島のコメ初の基準値超え 110ベクレル、出荷自粛を要請
共同通信(2012年10月24日)
福島県は24日、コメの全袋検査で、須賀川市の農家が出荷した1袋から、食品の新基準値(1キログラム当たり100ベクレル)を超える110ベクレルの放射性セシウムを検出したと発表した。
新基準値になってから、福島のコメが100ベクレルを超えたのは初めて。検査段階のため、流通はしていない。県はこの農家がある地域に出荷自粛を要請する。
県によると、全袋検査は玄米の段階で行い、基準値以下であることを確認してから市場に流通させている。この農家は320袋が検査を受けたが、ほかに100ベクレルを超えたものはないという。
福島県は昨年、東京電力福島第1原発事故のため、当時の基準値の1キログラム当たり500ベクレルを超えるコメが見つかったため、今年は全袋の検査に踏み切った。
http://www.kyodonews.jp/feature/news05/2012/10/post-6926.html
【福島県HPより】24年産米の検査結果について
基準値を超えた放射性セシウムが検出された玄米について

ニュースにはなっていませんが、こちら【平成24年10月15日公表(PDF形式)】では福島市から平均70ベクレル/kg、【平成24年10月15日公表(PDF形式)】でも須賀川市から平均90ベクレル/kgのセシウムが検出されています。

http://wwwcms.pref.fukushima.jp/download/1/suiden_jizen_syousai_1015.pdf
http://wwwcms.pref.fukushima.jp/download/1/suiden_sonota_syousai_1015.pdf
基準があって、ルールがそういうふうにできあがっている以上、今のままでは周りの農家さんも連帯責任のように出荷ができなくなります。
個人的な考えを言えば、もはや流通を止めることは無理だろうと考えていますので、子育てが終わった大人が食べる分には、個人の裁量で判断するしかないだろうと思っています。
でも、その個人の裁量としての判断基準は、『誰が食べても100ベクレル/kg以下なら安全』と行政から押し付けられてしまうような現状ではなかなか難しいと思います。
生産者も消費者も、そして行政も覚悟を決めなければいけません。
一定の数値が出ているものに対して、自分は買うのか、子供に食べさせるのか、人に贈れるのか・・・。
その現実に向き合わなければいけないと思います。
本来なら、それが福島だけどうこうという話ではなく、日本国全体として取り組まなければいけない事態なのですが、どうも政府や行政はそれをやろうとはしません。
一つの検査結果で、その地域すべてを判断してしまうような風潮は、いわゆる消費者の『買い控え』行動につながり、生産者と消費者の信頼関係を壊してしまいます。
福島県では、せっかくこうやってお米の全量検査をしているのですから、その結果を表示する覚悟、表示されていても買う覚悟を決めなければ、いつまでたってもこの流れは止められないだろうと思います。
日本全国での食品検査体制を確立し、その結果を表示した上で消費者が納得して買う体制になっていかないものだろうかと事故直後からずっと思案しておりますが、そういう方向へ向かうには難しいようです。
現状は、やはりどの食品がどういう地域からどのくらいの汚染で検出されているかという情報を集め、お子さんが居る方はお子さんを守るために、またご自身のために、ご家族のためにできることをやっていくしかありません・・・。
失礼します。
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