※この記事は、
9月18日 政府の新エネルギー政策は『参考文書』!?【各所への配慮と『日本』の政策】

9月15日【内容起こし】神保哲夫氏: 政府のエネルギー政策の内容解説と決定過程の流れを報告@ビデオニュースドットコム
9月15日 政府見解:「設置許可の出ている建設中の3原発は新増設には該当しない」⇒建設容認へ
9月13日 政府の『原発ゼロ方針』に対する反発と核燃サイクルの行方【当面先送りの意味】などに関連しています。

あぁ・・・終わってしまうんだな・・・。

このたね蒔きジャーナルは、【伝説のラジオ番組】と言っていいと思います。
ここまで放送を続けてくださったスタッフ、出演者の方々、そしてYoutubeにUPし続けてくれた方々、それをある種容認してくださったMBSの方々、ありがとうございました。

では、どうぞ。

20120919 たね蒔きジャーナル 京都大学原子炉実験所助教 小出裕章


【以下、お時間の無い方のために内容を起こしています。ご参考まで】

(水野氏)そして東京には近藤さんです。
 小出先生、番組冒頭で皆様にお伝えしたんですが、たね蒔きジャーナル、9月で終了いたします。去年の原発事故直後から、小出先生にはずーっと解説をしていただいてまいりました。本当にありがとうございます。
(小出氏)いえ。こちらこそ。私のようなものの声を拾っていただいて、大変ありがたく思ってきました。長い間お世話になって、ありがとうございました。
(水野氏)本当にありがとうございます。こちらこそ感謝でいっぱいでございますが、リスナーの方々からも本当に小出先生・・・へのメッセージ、またこの解説のコーナーについて、私たちに対して応援をしてくださるメッセージ、本当に数えきれないくらい、たくさんこれまでずっといただいてまいりました。少しご紹介させてください。
 福島からくださいました。お手紙でくださったんですが、
『原発事故の情報が錯そうする中、真実を伝えてくださったのがたね蒔きジャーナル、そして小出裕章さんでした。おかしすぎる今の日本。権力、圧力に屈しない真実を報道する番組でいてほしい。』
 こんなふうにくださいました。
 或いは、東京からもくださって。
『原発事故が進む中、素人が考えても政府の説明では納得のいかない事態の中で、夜も眠れない恐怖が半月ほど続きましたが、そうした日々、小出さんの説明を聞くことで
「最悪、こういうことなのだな」
と腹をくくることで、かえって落ち着くことができました。パニックに陥ることを防いでくださった、事実を直視し、一人ひとりに考えさせる種を提供する番組でした。』
 こんなふうにいただきましたが、今日は遠方の方からのメールをご紹介しておりますけど、もちろん関西にお住いの方々から本当にたくさん、番組への応援、また小出先生への感謝の声を頂戴しました。
(小出氏)はい。ありがとうございます。
 ただ、いつも水野さんが始めにおっしゃるように、このたね蒔きジャーナルというのは、「ニュースの種を見逃しません」ということで、本当にその生活に密着したところから、大切な問題を拾いあげて掘り下げていってくださるという、ジャーナリズムというんでしょうか、報道というのでしょうか。その原点を支えるような番組を続けてきてくださったのだと思います。
 そのことが評価されて、坂田記念ジャーナリズム賞も受けたはずですし、関西だけでなく日本中あちこちから、そしてまた世界中から、これほど広く愛された番組というのは、本当に例がないほど・・・ないのではないかと私は思います。
 そのために私も何度か毎日放送に足を運びまして、たね蒔きジャーナルを存続させてほしいとお願いをしてきたのですけれども、大変残念なことになりました。
 でも、これまでやってきた方々、水野さんをはじめ、近藤さんたち、そしてたね蒔きジャーナルを支えてくださったスタッフの皆さんに、心からお礼を申し上げたいと思います。
(水野氏)本当にありがとうございます。小出さんもそうですし、他の方々も、ご自分の身体を動かして、なんとか応援したいという思いを形にしてくださった方々が大勢いらっしゃるということ、本当に感謝しておりますし、何よりもこのたね蒔きジャーナルでこうした・・・できるだけ頑張ってスタッフみんなで報道してきたつもりなんですけど、こうしたものを支えてきてくださったのは、本当にリスナーの皆様の応援でございます。
 改めて感謝を申し上げたいと思います。
(小出氏)こちらこそ、ありがとうございました。9月いっぱいだそうですけれども、お付き合いさせてください。
(水野氏)はい。是非、9月28日金曜日最後の放送でございますので、今週、そして来週の水曜と木曜、小出先生、また解説をぜひよろしくお願いします。
(小出氏)よろしくお願いします。
(水野氏)今日、質問させていただきたいことはですね、小出さん、プルトニウムについてです。日本政府が2030年代に原発稼働をゼロを目指す方針を・・・結局閣議決定はしなかったそうですが、その前にIAEA=国際原子力機関には伝えに行ったんですよね。そうしたら、IAEAの事務局長はこういうことをおっしゃいました。
『プルトニウムの扱いをしっかりと見ていきたい』
というんですね。
 この原発をゼロにして再処理をしない場合、プルトニウムが溜まっていくことを懸念している模様なんですが、このプルトニウムが溜まる・蓄積されるっていうのは、どんな心配があるっていうんでしょうか?
(小出氏)原発というものを動かしてしまう限り、その原子炉の中にプルトニウムができてきてしまうことは避けられません。ただし、それをそのままにしておくのであれば、プルトニウム問題というのはほとんど起きません。
 問題は、その中から再処理という作業をして、プルトニウムを分離して取り出してしまうという、そのことによって生じます。
 プルトニウムというのは『原爆材料そのもの』ですので・・・
(水野氏)『原爆の材料そのもの』がプルトニウムなんですか?
(小出氏)そうです。
(水野氏)つまり、核兵器の転用にすぐつながるのがプルトニウムという物質だと思っていいんでしょうか?
(小出氏)そうです。ですから、原子力発電をやるだけであれば、ただただ放射能の中の一つとしてプルトニウムがそこにあるだけですので、原爆材料にならないのですが、日本の場合には核燃料サイクルを作り上げて、プルトニウムを取り出して、それを日本は
原爆にはしないけれど、高速増殖炉の燃料に使う」というようなことをずーっと言い続けてきたのです。
 ただ、高速増殖炉は全くできません。実験炉というか、私たちが原型炉と呼んでいる実験炉に毛の生えたようなもんじゅでさえ、既に1兆円のお金を捨てましたけれども・・・
(水野氏)1兆円も捨てて、あれ何もできてないんですよね?
(小出氏)はい。1kWhの電気も起こしていないという、本当にどうしようもないものになってしまいましたし・・・
(水野氏)それでもこれ、廃炉にしないっていう方針が出てきましたよね。
(小出氏)はい。それは高速増殖炉というものを、一度でも少しでも動かすことができると、超優秀な原爆材料になるプルトニウムが手に入るからなのです。
(水野氏)はぁ・・・。
(小出氏)ですから、今でももんじゅは廃炉にはしないし、研究炉として残すというようなことになっているわけです。
(水野氏)残すって言ってますね。意味が判らなかったんです。研究炉として残す意味って。
(小出氏)それは超優秀原爆材料が欲しいからなのです。
(水野氏)はぁ・・・・・・。
 近藤さん、プルトニウムの問題というのは、全くエネルギー問題とは違う分野にも関連してくるってことですか?
(近藤氏)そうですね。ですから、小出先生が1,2,3,4と原発を推進の理由を以前挙げてましたけど、その中に核兵器に向けての転用が可能だということもあるんじゃないかっていう・・・。ここのところと直結する話ですよね。プルトニウムは。
(小出氏)そうです。
(水野氏)ふーん・・・。これ、ただですね、私の理解が間違ってるのかもしれませんが、IAEAの天野事務局長が言ってるのは、
『再処理をしていかないとプルトニウムが蓄積されて、核兵器、核拡散につながる』
ということを恐れているように聞こえたんですよ。
(小出氏)多分それは水野さんの受け取り方が間違ってると思います。
(水野氏)あ、私が間違ってるんですね。
(小出氏)日本は、核燃料サイクルは進めるということを表明しています。核燃料サイクルというのは再処理ということも含めてなわけで、原子力を仮にゼロにしたとしても、核燃料サイクルというものをやってしまうと、既に動いていた原子力発電所の燃料からプルトニウムを取り出してしまうことになるのです。その始末の仕方がもう全く判っていませんので・・・
(水野氏)プルトニウムの始末の仕方が判らないんですか?
(小出氏)そうです。原爆になるか、高速増殖炉の燃料にするかどちらかだったわけですけれども、高速増殖炉はもう実用化できないということは、この間の歴史ではっきりとしてしまっているのです。そうであれば、再処理を断念するというのが当然の選択のハズなんですが、日本というこの国では再処理を相変わらずやりたいと言い続けているのです。 ですから、世界中が日本を不信の眼で見ているわけですし、IAEAにしても、「本当にそんなことをやるのか?」と言って注意を喚起しているわけです。
(水野氏)はぁ・・・。政府の方針が一応原発ゼロをうたいながら、再処理をするといってるところが矛盾があるというのは、なんでこんなことになるんだろうと思っていたんですが、そこには『核兵器転用の疑い』がもたれるという・・・そういう国際的な見方も絡まってるんですね。
(小出氏)そうです。原発をもうやらないというなら、プルトニウムを取り出す意味も本当はないのです。
(水野氏)そうですね。
(小出氏)それなのに、取り出すということは、核兵器を作るんだろうというふうに、どの国だって思うのが当然なわけです。
(水野氏)はぁ・・・。そうした意味でも、国際的な信用・・・これ・・・今信用があるのかどうか私には判りませんが、信用をより失ってしまう恐れがあると思わなきゃいけないんでしょうか?
(小出氏)まぁそうですね。「原子力発電をやめる」といいながら「再処理をやる」というのは、本当に論外なことだと私は思います。
(水野氏)はい。どうもありがとうございました。
(小出氏)ありがとうございました。
【以上】


【参考記事】
日本、原発ゼロ戦略説明へ 17日からIAEA総会
共同通信(2012年9月16日)
 【ウィーン共同】国際原子力機関(IAEA)の年次総会が17日からウィーンで開かれる。5日間の日程で、日本の代表団は2030年代に原発稼働ゼロを目指す政府の新エネルギー戦略や、19日に発足する原子力規制委員会などについて説明する方針。東京電力福島第1原発事故後の日本の取り組みを国際社会にアピールしたい考えだ。

 総会では、昨年9月に決まった原発の世界的な安全指針「行動計画」の実施1年後の状況や、軽水炉建設などが着実に進む北朝鮮の核問題も協議される。

 政府の新エネルギー戦略をめぐっては、原子力分野で日本と関係が深い英国やフランスが今後の事業の行方を注視。日本が委託する使用済み核燃料の再処理などに関心が集まっている。一方、22年末までの全原子炉の稼働停止を決めたドイツは歓迎を表明した。

 また、各国は日本の原子力規制当局の組織再編にも注目しており、日本側はこれまで現状を説明してきた。だが、福島の事故から1年半を経て規制委がようやく発足する状況に「日本の動きは遅すぎる」(先進国外交筋)と冷ややかな声も出ている。
http://www.kyodonews.jp/feature/news05/2012/09/post-6721.html


原発ゼロ戦略を「注視」 天野IAEA事務局長
共同通信(2012年9月18日)
 【ウィーン共同】国際原子力機関(IAEA)の天野之弥事務局長は17日、2030年代に原発稼働ゼロを目指す政府の新エネルギー戦略で継続が決まった使用済み核燃料の再処理や、再処理で取り出したプルトニウムの取り扱いを注視していく考えを示した。ウィーンのIAEA本部で行った山根隆治外務副大臣との会談で語った。

 新エネルギー戦略は使用済み核燃料の再処理継続を明記。だが原発の稼働をゼロにする場合、再処理で核燃料をつくる必要はなくなり、政策上の矛盾が指摘されている。

 日本が再処理を委託する英国やフランスも行方を注目しており、天野氏の発言はIAEAとして重大な関心を持って今後の展開を見守るとくぎを刺す狙いがある。

 日本政府関係者によると、天野氏は新エネルギー戦略の影響を不安視する国があるとした上で「再処理や関連するプルトニウムの扱いをしっかり見ていきたい」と述べた。山根氏は「政府の関係者に伝える」と答えたという。

 山根氏は17日に開幕したIAEA年次総会で、新エネルギー戦略や19日に原子力規制委員会が発足することをアピールした。
http://www.kyodonews.jp/feature/news05/2012/09/post-6723.html