※この記事は、

  • 9月7日 政府の方針「もんじゅ廃止/30年には原発比率15%を下回らせゼロ目標」に対し、六ヶ所村の反応ともんじゅの予算    
  • 9月5日【内容起こし】小出裕章氏:民主党の『2050年台前半に原発ゼロを実現』政策の意味、六ケ所村の再処理で進む『ガラス固化』試験について@たね蒔きジャーナル
  • などに関連しています。

    「原発ゼロ」エネ戦略に反発拡大 立地自治体や関係国
    共同通信(2012年9月13日)
     政府が新たなエネルギー・環境戦略に「2030年代の原発ゼロ」との目標を盛り込む方向となったことに対し、原発立地自治体などの反発が13日広がった。原発が集中立地する福井県の西川一誠知事は13日、牧野聖修経済産業副大臣との会談で「(原発ゼロ目標は)国民的な議論による方向性と言えない」と批判。日本が使用済み核燃料の再処理を委託しているフランスも日本政府に懸念を伝えた。

     政府は、原子力協定を結ぶ米国との協議のため派遣した大串博志内閣府政務官らの報告を踏まえ、エネルギー・環境会議を14日夕にも開いて新戦略を決める考え。

     しかし同会議の上部組織にあたる国家戦略会議のメンバーである米倉弘昌経団連会長も13日、野田佳彦首相に電話で原発ゼロ目標に反対する意向を伝えており、新戦略の取りまとめ作業は最終段階で難航している。

     フランスのマセ駐日大使は13日午後、藤村修官房長官に対し、再処理で出る高レベル放射性廃棄物を、これまで通り青森県内の施設で受け入れるよう要請したもようだ。政府が政策を転換すれば青森県や地元の六ケ所村が搬入を受け入れない可能性があるためで、英国大使も11日に同様の要請をした。
    http://www.kyodonews.jp/feature/news05/2012/09/post-6701.html

    中間貯蔵施設へ搬入拒否も 再処理撤退でむつ市
    共同通信(2012年9月 8日)
     青森県むつ市の宮下順一郎市長は8日、政府が10日にも決定する新たなエネルギー・環境戦略で核燃料サイクル政策からの撤退を表明すれば、同市に建設中の使用済み核燃料中間貯蔵施設への燃料受け入れ拒否を検討していることを明らかにした。共同通信の取材に答えた。

     宮下市長は「再処理が前提の施設。前提が崩れれば受け入れを断ることも考える」と説明した。また「国はもっと立地自治体の思いを聞くべきだ。青森県内で意見聴取会も開かれなかった」と、政府の姿勢を批判した。

     青森県ではサイクル施設が立地する六ケ所村議会も7日、再処理路線撤退の場合、同村に貯蔵中の使用済み核燃料の村外搬出などを求める意見書を可決した。

     むつ市の中間貯蔵施設は2013年10月に操業開始予定。東京電力と日本原子力発電の原発から出る使用済み核燃料のうち、六ケ所村の再処理工場の処理能力を超える分を再処理までの間、最長50年間保管する。
    http://www.kyodonews.jp/feature/news05/2012/09/post-6662.html


    英が放射性廃棄物受け入れを要請 核燃サイクル見直しを懸念
    共同通信(2012年9月13日)
     日本が原発の使用済み核燃料の再処理を委託している英国が、再処理後に日本に返還する放射性廃棄物の搬入をこれまで通り青森県内の施設で受け入れるよう野田政権に要請したことが13日、分かった。フランス政府も同日中に同様の申し入れを実施する見通しだ。

     野田政権が14日をめどに取りまとめる新たなエネルギー・環境戦略に「核燃料サイクルの見直し」が盛り込まれる方向となり、青森県側の反発で返還が不透明になるのを懸念した動き。政府筋が明らかにした。

     要請はウォレン駐日英国大使が11日に藤村修官房長官に要請した。フランスのマセ駐日大使は13日午後にも官邸を訪れる予定だ。

     放射性廃棄物を受け入れている青森県六ケ所村などは政府が再処理から撤退する場合、英仏から返還される廃棄物の搬入は認めないと反発している。
    http://www.kyodonews.jp/feature/news05/2012/09/post-6693.html


    保有プルトニウム29・6トン 3年連続減少
    共同通信(2012年9月11日)
     内閣府は11日、日本が保有する核分裂性プルトニウムは2011年末時点で29・6トンで、前年に比べ0・5トン減少したと原子力委員会に報告した。3年連続の減少。

     国内で保管中が6・3トン(前年比0・4トン減)、使用済み核燃料の再処理を委託した英国とフランスに保管中が23・3トン(同0・1トン減)。再処理前の使用済み燃料中のプルトニウム量は含まれていない。

     九州電力玄海原発3号機(佐賀県)でプルサーマル用にプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料を原子炉に入れる一方、日本原燃の再処理工場(青森県)が稼働せず新たなプルトニウムは取り出されなかったため、保有量は減少した。

     東京電力福島第1原発事故後、プルサーマルの先行きは不透明で、プルトニウムを消費する計画は将来が見通せない状況が続いている。プルトニウム利用の本命としてきた高速増殖炉は実用化のめどはない。

     プルトニウムは核兵器の材料にもなるため、日本は透明性確保のため保有量を毎年公表。国際原子力機関にも報告している。
    http://www.kyodonews.jp/feature/news05/2012/09/post-6675.html

    【参考資料】
    平成24年9月11日第39回原子力委員会定例会議
    我が国のプルトニウム管理状況(PDF:286 KB)

    1


    http://www.aec.go.jp/jicst/NC/iinkai/teirei/siryo2012/siryo39/siryo2.pdf

    政府、核燃再処理事業継続へ 新戦略原案を修正 
    共同通信(2012年9月13日)
     政府が策定中の新たなエネルギー・環境戦略の原案を修正し、青森県に施設が立地する使用済み核燃料の再処理事業を当面継続する方針としたことが13日、分かった。核燃料サイクル政策全体の見直し論議を始めるものの、結論は先送りする内容だ。

     政府はこうした方針を説明するため、今週末にも枝野幸男経済産業相を青森県に派遣する方向で調整に入った。

     新戦略の原案では使用済み核燃料を再処理しない「直接処分」の研究を始め、青森県が受け入れてきた核燃料の貯蔵、処分をめぐる具体策を関係自治体とともに協議するとしていた。

     政府が再処理の継続を打ち出すのは、全面的に政策を転換した場合に青森県が施設にある使用済み核燃料の搬出を求めるといった混乱を招くことへの懸念が大きい。ただ、「2030年代の原発ゼロ」目標との矛盾が大きいとの指摘があり、詰めの調整が必要になっている。

     一方、経済産業省は牧野聖修副大臣が13日中に福井県を訪問すると発表した。同日午後に西川一誠知事と会談、新戦略の検討状況などを説明する見通しだ。
    http://www.kyodonews.jp/feature/news05/2012/09/post-6692.html

    ここ数日の流れを見ていると、当面原発をやめるための最終的な足枷となっているのは、価格でもなく、経済でもなく、エネルギー安全保障でもなく、『核燃サイクル』であることが明白になっています。
    行きつく先は『核のゴミ問題』です。

    『核燃サイクル(もんじゅ・再処理工場)を断念する』ということは、今ある使用済燃料の加工が必要なくなり、すべて高レベル核廃棄物(=核のゴミ)になってしまうということです。

    9月7日の記事で、「もんじゅ廃止」という言葉が報道された途端、青森県はもんじゅやMOX燃料等で使用するための再処理工場の存在意義に危機感を覚え、政策の方向転換がなされれば、今ある使用済核燃料は返送、今後は一切受け入れない趣旨の内容を議会で可決し、政府へプレッシャーを与えました。

    また、その青森県での可決を受けて、むつ市も反応、フランス・イギリスもそれに呼応するように政府に要請と言う名の圧力を掛けています。

    フランス・イギリスの場合、日本が再処理技術を持たないために委託して再処理してもらっており、それを「受け取ってください」というのが至極もっともな要請で、日本としては絶対に受け入れるしかないだろうと思います。使わないからといって、「フランス・イギリスで保管せよ」というのはあまりにも横暴です。

    同様のことが青森県にも言えますね。
    青森県には六ヶ所村の再処理工場とともに、むつ市では『中間貯蔵施設』と呼ばれる使用済核燃料を再処理するまで保管しておく場所も新たに稼働させる予定です。青森県が使用済燃料を受け入れに反対する理由は、もし核燃サイクル断念ということになれば、この再処理工場とともに中間貯蔵施設もただの『核のゴミ保管場所』ということになってしまうからです。
    「約束が違う」
    といって、青森県は怒っているのですね。

    それぞれの原発の使用済燃料プールの容量は、あと数年で満杯になると言われており、六ヶ所村から返送された使用済燃料を受け入れることは、実質上不可能な状態です。

    『もんじゅを廃止=核燃サイクル断念』を決定するには、使用済燃料の最終保管場所を確保する代替案が必須だということがお判りいただけるでしょうか?

    『核燃サイクル断念』を決定する際には、使用済燃料の当面の保管方法を同時に提示しないと、いつまでたっても【結論先延ばし】になります。

    そんな場所が日本に見つかるでしょうか・・・?

    でも、これ以上先延ばしにするわけにはいかないところまで、日本は追いつめられています。

    追いつめられているんですよ。

    ・・・失礼します。
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    【追記】
    原子力バックエンド・環境・エネルギー経済研究会より
    http://nuclear-backend.org/

    原子力バックエンド問題勉強会 第一次提言 
    2012年2月7日
    (使用済核燃料に係る基本データ)
    年間発生量 1,000 トン
    ◇再処理計画量 800 トン
    六カ所再生処理施設内中間貯蔵
       – 能力 3,000 トン 搬入済み 2,700 トン【使用率90%
    各発電所における 貯蔵量
       – 最大容量 全国約 20,000 トン
           貯蔵量 全国 13,500 トン 【使用率67.5%
    貯蔵できる残り年数 4~17 年(全国平均 8年)
    ◇東電・日本原中間貯蔵予定量 5,000 トン (当初 3,000 トン)
       – 完成予定: 2012 年 7月 3,000 トン その10 年後 +2,000 トン
       – 場所:むつ市関根浜 約 26 万m2
       – 主体:リサイクル燃料貯蔵株式会社
              • 東京電力株式会社( 80 %)
              • 日本原子力発電株式会社( 20 %)
    http://nuclear-backend.jp/teigen/120207teigen.pdf
    ※再処理の経緯と問題点が判りやすくまとまっているかと思います。