※この記事は、
6月13日【内容起こし】渡辺満久教授:大飯原発、安全性はどこへ? 見逃された破砕帯問題【原発の地下に10本もの活断層の可能性・・・】@院内集会
5月15日 敦賀原発:原子炉直下の断層調査へ、大飯原発:立地斜面を2014年度に切削工事へ・・・それでも突き進む再稼働への道に関連しています。

【動画】IWJ ch5  7月17日 第19回 地震・津波に関わる意見聴取会


再稼働の大飯、断層調査へ 志賀原発も、専門家から要望続出
共同通信(2012年7月17日)
 再稼働で注目される関西電力大飯原発(福井県)と、北陸電力志賀原発(石川県)の敷地内を走る断層の活動性を検討する経済産業省原子力安全・保安院の専門家会議が17日開かれ、委員から現地での再調査を求める意見が続出、再調査が避けられない状況となった。保安院は「意見は重く受け止める」としており、近く対応を決める

 大飯原発は3号機が今月1日に原子炉を起動、9日にフル稼働になった。4号機は18日に原子炉を起動する予定

 会議では、大飯原発内の破砕帯と呼ばれる軟弱な断層について「活断層の可能性を否定できる情報が出されていない」として、活断層かどうかを判断するための再調査を求める意見が相次いだ。関電側は「指摘の内容を踏まえて検討したい」と答えた。

 また、志賀原発1号機の原子炉建屋直下を南東―北西方向に走る「S―1断層」をめぐっては、活断層が専門の今泉俊文東北大教授が「典型的な活断層だ。あきれてものが言えない」などと述べ、過去の安全審査に問題があったと指摘。他の委員からも現地再調査を求める意見が続出し、保安院は「速やかに検討、対応する」とした。

 大飯原発で問題となっているのは「F―6破砕帯」で、1、2号機と3、4号機の間をほぼ南北方向に走っている。
http://www.kyodonews.jp/feature/news05/2012/07/post-6237.html


再調査求める声続出=大飯、志賀原発の断層-専門家ら、保安院「検討」
時事通信(2012/07/17-21:06)
 全国の原発敷地内や周辺に活断層があるかを議論する経済産業省原子力安全・保安院の専門家意見聴取会が17日開かれ、北陸電力志賀原発(石川県志賀町)と関西電力大飯原発(福井県おおい町)について、再調査を求める声が続出した。
 保安院は「専門家の意見として極めて重いと考える。しっかり受け止め対応方針を検討して決めたい」と再調査に前向きな姿勢を示した。近く結論を出す見通し。
 聴取会では、志賀原発1号機の原子炉建屋下を通る断層について、北陸電が「問題となるものではない」と主張し、改めて活断層の可能性を否定。これに対し、今泉俊文東北大大学院教授らが「これこそ典型的活断層。全く理解できず、あきれてものが言えない」と批判した。
 志賀原発の設置を許可した規制当局の対応も疑問視され、今泉教授が「よく審査を通ったとあきれている」と憤慨する場面もあった。
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2012071700872


大飯・志賀原発、断層再調査へ 活断層なら停止・廃炉
朝日新聞 2012年7月18日0時7分
 関西電力大飯原発(福井県)の敷地内を走る断層が活断層である可能性が指摘されている問題について、経済産業省原子力安全・保安院は17日、専門家会合を開き、断層の再調査を関電に指示する方針を固めた。定期検査で停止中の北陸電力志賀(しか)原発1号機(石川県)も、原子炉建屋直下の断層が活断層である可能性が高く、北陸電に再調査を指示する方針
 大飯原発では3号機が、東京電力福島第一原発の事故後、全国の原発で初めて再起動した。保安院は、再調査中は原発停止を求めないが、調査結果次第では停止しての大規模な工事が必要になり、今後の運転に影響するおそれがある。
 原発の重要施設は活断層の上に設置できないという国の基準がある。志賀原発の問題の断層は原子炉建屋直下にあり、活断層と判定されれば廃炉になる公算が大きい。再調査には少なくとも数カ月程度はかかるとみられる。
http://www.asahi.com/politics/update/0717/TKY201207170765.html


保安院:志賀原発「活断層」…再調査は不可避に
毎日新聞 2012年07月18日 01時28分
 「典型的な活断層だ」「(都合の)いいように解釈しすぎだ」−−。北陸電力志賀原発1号機(石川県志賀町)の直下を走る断層を巡り、経済産業省原子力安全・保安院が17日に開いた専門家会合では、活断層が強く疑われる断層をこれまで“放置”していた北陸電と保安院の双方に厳しい意見が相次いだ。保安院による再調査は不可避となった。
 問題の断層は、敷地内を南東から北西に走る「S−1」で、1号機原子炉建屋の下を通る。北陸電は87年、1号機の設置許可申請で断層部分について「波などによる浸食作用で生じた」と活動性を否定した。当時の通産省は翌88年、現地で地層などを調査し、この見方を追認した。
 97年の2号機増設申請時、耐震設計審査指針改定(06年)に伴う09年の耐震性再評価(バックチェック)中間報告でも安全審査の機会はあったが、書面のみの確認に終わるなど問題とされなかった
http://mainichi.jp/select/news/20120718k0000m040147000c.html
 この日の専門家会合で、北陸電は「浸食によるもの」と、改めて活断層の可能性を否定。しかし、委員の今泉俊文・東北大教授は「(北陸電は)あらかじめ(断層が)動かないというシナリオを作っているかのようだ」と断じた。杉山雄一・産業技術総合研究所主幹研究員も「断層がずれ若い地層が変形した可能性が非常に高い」と語った。
 また、「よくこんなのが審査を通ったというくらいだ」「他の専門家に見せたらあぜんとするのではないか」など、国の審査を批判する声も続いた
 森山善範・原子力災害対策監は17日の記者会見で「東日本大震災で、動かないとされていた断層が動いたケースがあるなど、新たな知見が得られたので全原発を再検討している。そのときそのときで、最新の知見を基に判断してきた」と述べ、「見落とし」との見方を否定した。
http://mainichi.jp/select/news/20120718k0000m040147000c2.html
 9月までに発足する原子力規制委員会の下で検討される新たな法規制では、安全指針などが改定された場合には、既存の原発が新指針に適合しているかどうかを調べ、適合していない場合は運転を認めない「バックフィット制」が導入される。それだけに、志賀原発や関西電力大飯原発以外の原発でも、廃炉や再稼働の議論が再燃する可能性がある。【岡田英、西川拓】
http://mainichi.jp/select/news/20120718k0000m040147000c3.html

志賀原発直下に活断層か、国が見落としの疑い
(2012年7月17日03時05分 読売新聞)
 北陸電力志賀原子力発電所1号機(石川県)の原子炉建屋直下に活断層がある可能性が、経済産業省原子力安全・保安院の調査で分かった。
 北陸電力への設置許可(1988年)を再検証したもので、当時の国の審査は「活動性がない」と存在を否定しており、見落とした可能性が高い。保安院は17日に専門家による意見聴取会を開いたうえで、詳細な掘削調査を指示する方針だ。志賀原発の再稼働が遅れるのは必至で、北陸電力は冬場に向けた代替電源の手当てを迫られそうだ。
 原子炉建屋直下に活断層がある可能性が指摘されるのは、今年4月の日本原子力発電敦賀原発(福井県)に次いで2例目。活断層の存在が確認されると「重要施設を活断層の上に設置できない」とする国の基準に反する恐れがある
 保安院が問題視するのは、1号機原子炉建屋の南西角の地下を走る亀裂を埋めた薄い地層(長さ約300メートル、深さ約250メートル)。設置許可申請時に、北陸電力は、亀裂は活断層ではなく地下水などによる浸食作用で生じたと断定。国の審査も疑問を挟まなかった。その後、99年の2号機設置許可時、2006年の耐震設計審査指針改定に伴う周辺活断層の再評価(09年の中間報告)でも問題にならなかった。
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20120717-OYT1T00038.htm

大飯、志賀原発 活断層なら廃炉の可能性
産経ニュース 2012.7.17 22:38
 関西電力大飯原発と北陸電力志賀原発で、原発敷地内にある断層の現地調査が行われる運びとなった。活断層であることが否定できないことが理由だが、原発は活断層の上に建設できないことになっており、結果次第では、同原発が廃炉になる可能性もある。
 活断層は断層の一種。経済産業省原子力安全・保安院は12万~13万年前以降に活動した可能性を否定できない断層と定義している。
 原発は地震の揺れには耐えられるように設計され、頑丈に造られている。しかし、直下の地表面がずれた場合、その上の施設は破損する可能性があり、原発の耐震設計審査指針は活断層の上に原発を建てることを禁じている。原発を建設する前には各事業者が調査を行い、活断層がないことを確認してきたが、東日本大震災では、活断層ではないとされてきた断層が動いたケースも確認された。このため保安院が全原発の断層の再点検を実施している。
 一方で、現地調査を行っても活断層か否かを判断できるだけの材料がそろわない可能性もある。専門家からは「現地調査しても堂々巡りになる可能性もある」との指摘も出た。
http://sankei.jp.msn.com/science/news/120717/scn12071722390007-n1.htm

北陸電力・志賀原発直下に活断層か 専門家が指摘
ANN Newsテレ朝ニュース (07/18 00:41)
地震と津波に関する原子力安全・保安院の意見聴取会で、石川県の北陸電力の志賀原発の直下に活断層がある可能性が指摘されました。

 17日に行われた意見聴取会で、専門家らが、志賀原発1号機の直下に活断層がある可能性を指摘し、現地調査を求めました。これに対し、北陸電力は、「地形の変動は認められないことから、活断層ではない」との見解を示しました。国は活断層の真上に原子炉などを設置できないと定めていて、指摘されたものが活断層であれば、志賀原発の再稼働にも大きな影響を及ぼすことになります。保安院は、専門家の意見を踏まえて、来週中にも現地調査を行うか判断するとしています。変動地形学が専門の東洋大学・渡辺満久教授は、「誰の目にも明らかな活断層を見逃し、ずさんな審査がまかり通ってきたことが問題だ」と話しています。原子炉の直下に活断層の存在が指摘されるのは、福井県の敦賀原発に次ぎ、2例目となります。
http://www.tv-asahi.co.jp/ann/news/web/html/220718000.html


志賀原発直下に活断層か 建設当時の国の審査で見落とした可能性
FNNフジニュースネットワーク(07/18 00:00)
北陸電力・志賀原子力発電所の原子炉建屋の真下に、活断層があるおそれが明らかになった。
建設当時の国の審査で見落とした可能性があり、原子力安全・保安院の専門家会議では、再調査を求める声が挙がっている。
今回、国の調査で「活断層の可能性が高い」と指摘されたのは、敷地内を南東から北西にかけて走る断層で、1号機の原子炉建屋の真下を通っている。
この断層をめぐっては、1997年に北陸電力が調査を行い、「活動性はない」と判断し、国もその判断を認めていた。
このことから、当時、国が危険性を見落としていた可能性も指摘されている。
17日の会議では、専門家から、再調査を求める意見が相次いだ。
この断層について、地元の小泉 勝志賀町長は「今のところ、今後の動向、国や聴取会の意向を見てみないと、町としてはどうするかの判断をしかねるところです」と発言している。
また、住民は「もうちょっと以前にわかっていれば、よかったんじゃないかと思います」、「ちょっと怖いなと思ってる」、「何年後に(地震に)なるって確信があれば、どこかに逃げなきゃいけないけど...。僕らにはちょっと、まだわかりづらい点はありますよね」などと話し、地元からは不安の声も出ている。
この断層が「活断層」と断定された場合、志賀原発は、運転継続が困難になる可能性があり、原子力保安院は現在、再調査の必要性を検討している。
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00227670.html

                【報道の比較】

 

大飯原発

志賀原発

共同通信

時事通信

※△

朝日新聞

毎日新聞

×

読売新聞

×

産経新聞

テレ朝ニュース

×

フジニュース

×

                               (※△・・・見出しのみ)

 上記でご紹介したの動画の内容としては、難しいことをそれぞれおっしゃっているように感じるかもしれませんが、要するには、大飯原発・志賀原発両方とも、建設前に調査した断層評価の資料がきちんと残っておらず、現状のデータでは「活断層ではないと言い切れる材料がない」とどの先生もおっしゃっているわけです。

 志賀原発のほうがセンセーショナルに報道されていますが、私からすれば、
「今日に稼働されてしまう大飯原発4号機を本当に稼働すべきかどうか?」
ということのほうが、直近の問題として大きいと思います。
 
 しかしながら、報道の比較を見ていただければ一目瞭然で、報道各紙は志賀原発を大々的にとりあげ、大飯原発については触れてもいないものも見受けられます。

・・・こういうことなんだろうと思います。

失礼します。
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