※この記事は、
3月5日 福島県のお米検査:島津製作所が放射線検査装置を開発【『リスク』と『判断』と『未来』】
1月27日 【提出しました】厚労省:一般食品の放射線測定器の検出限界を50⇒25Bq/kgに変更へ【締切は2月13日/パブリックコメント出しましょう!】に関連しています。

コメのセシウム高速検査 島津製作所が装置発売
共同通信(2012年5月22日)
 島津製作所は22日、袋詰めのコメに含まれる放射性セシウムを高速で測定する検査装置「フーズアイ」を発売した。

 30キロ入り袋の場合、1分間で平均5袋を測定することが可能。作業者が慣れれば、最大で1時間当たり400袋の測定が可能になるという。食品に含まれる放射性セシウムの厳格化された新基準値にも対応している。

 JAやコメ生産者、食の安全に関心が高いNPOなどへの販売を想定。価格は2千万円。

 液晶タッチパネルで簡単に操作でき、〇×方式で検査結果が分かる。パソコンにデータを転送して管理や分析をすることもできる。

 島津製作所は開発に当たり、ことし2月中旬から4月末まで、福島県二本松市で試作機を使った実証実験をした。
http://www.kyodonews.jp/feature/news05/2012/05/post-5711.html


【島津製作所HPより】
2012/03/05 プレスリリース

米袋の高速・高精度スクリーニング検査を可能にする食品放射能検査装置 FOODSEYE を開発
~ 一袋あたり5秒で新基準値・スクリーニング法に対応 ~

株式会社 島津製作所(社長:中本 晃、京都市中京区)は、30kgの米袋に含まれる放射性セシウムを高速・高精度で測定できる「食品放射能検査装置FOODSEYE(フーズアイ)」の試作機を開発しました。4月から適用される食品衛生法の新基準値に対応したスクリーニング検査を5秒で行うことができます。本装置はガンの検診などに用いられる医用画像診断用PET装置の技術を応用したものです。BGOシンチレータ(ゲルマニウム酸ビスマス)と光電子増倍管を組み合わせた高感度の検出器を用いると同時に、検出器の周りを鉛で遮蔽することによって、自然環境からの放射線の影響を最小限に抑えました。大量の米袋をそのままベルトコンベアーに載せて流れ作業で検査し、設定した基準値以下であるかどうかを○×表示で簡単に確認することができます。

装置が実際に使用される環境での性能を確かめるため、みちのく安達農業協同組合(代表理事組合長:齋藤道雄、福島県本宮市)のご協力のもと、2月中旬より福島県二本松市において実証試験を行っています。さらに実証試験で得られた値を、当社子会社の株式会社島津テクノリサーチでゲルマニウム半導体検出器を用いて精密測定した値と比較・検証しました。

これらにより、本装置は4月1日より適用される食品衛生法の新基準値および、「食品中の放射性セシウムスクリーニング法の一部改正」に対応できることを確認しています。スクリーニング法改正では、100 Bq/kgの基準値に対し、4分の1の測定下限値25 Bq/kg以下を性能要件としています。本装置は、一袋あたり5秒という短時間で測定下限値20 Bq/kg以下の測定が可能で、同改正の指定する性能要件を満たします。また、15秒では測定下限値10 Bq/kg以下の測定が可能ですので、乳幼児食品の基準値50 Bq/kgにも対応可能です。【開発の背景】
現在、食品の放射性物質検査にはゲルマニウム半導体検出器やヨウ化ナトリウム(NaI)シンチレーション検出器が主に用いられています。これらは高精度な検査が可能ですが検査時間がかかるといった短所があります。また多くの場合、食品を粉砕し容器に詰めて測定することが必要でした。本装置は、当社が医用機器や分析計測機器の研究開発・製造で培ったノウハウと最先端技術を生かし、大量の米袋をそのまま高速かつ高精度でスクリーニング検査するという、従来の装置では実現できなかった測定方法を目指して開発を進めています。実証試験で7 袋のサンプルについて、15秒測定をそれぞれ100 回行い、得られた測定値をゲルマニウム半導体検出器にて1500秒で測定した精密測定値と比較したところ、ほぼ一致する結果が得られています。

まずは主食である米を対象とし、米以外の食品に関しては、今後の検討課題としています。【装置の特長】
本装置には下記のような工夫と特長があります。

(1) BGOシンチレータが微小なガンマ線をもれなく検出
できるだけ大量の米袋を短時間で測定できるよう、PET装置に用いられるBGOシンチレータと、光電子増倍管を組み合わせた検出器を用いています。BGOシンチレータは密度が高いのが特徴で、セシウムから放出される高エネルギーのガンマ線を効率よく検出します。
(2) 検出器を鉛で遮蔽し、自然環境からの放射線を最小限に
宇宙線や、自然界にもともと存在するカリウム40などの自然放射線と、地面や土壌など環境中に存在する放射性セシウムから発生する放射線という、2つのバックグラウンド放射線の影響を抑えるため、検出器の周りを鉛で遮蔽しています。
(3) 大量の米袋をそのまま高速・高精度で測定
ベルトコンベアーに載せた30kgの米袋をそのまま高速・高精度で測定し、セシウムが設定した基準値以下であるかどうかを○×でモニターに表示します。100 Bq/kgを基準としてスクリーニング検査をする場合は、1袋あたり5秒、実用的には、1日8時間の作業で約2000袋以上の検査が可能です。50 Bq/kgを基準とすれば1袋あたり15秒、1日約1200袋以上を検査することができます。

今後は実証試験で得られた結果をもとにさらに装置の実用化を進め、5月の発売を目指します。

名称
食品放射能検査装置FOODSEYE(フーズアイ)
寸法幅2750 × 奥行1365 × 高さ1805mm
質量1570kg(本体1470kg+コンベア100kg)
設置環境使用温度範囲  10~30℃
仕様湿度範囲  40~70%(結露なきこと)
バックグラウンド値  設置室内で0.4μSv/h以下
検出限界5.0 Bq/kg以下 (225秒測定)
測定下限値基準値 100 Bq/kgのとき  20 Bq/kg以下(5秒測定)
基準値 50 Bq/kgのとき  10 Bq/kg以下(15秒測定)
発売2012年5月(予定)
価格2000万円(予定)
販売台数未定
http://www.shimadzu.co.jp/news/press/miq5fd00000011p2.html


2012/05/22 プレスリリース

食品放射能検査装置 FOODSEYE を発売
株式会社 島津製作所(社長:中本 晃、京都市中京区)は、2月より福島県二本松市において進めてきた「食品放射能検査装置FOODSEYE(フーズアイ)」の実証試験を終了し、試作機に改良を加えた新製品として5月22日より販売を開始します。
本装置は、医療画像診断用PET装置の技術を応用し、食品衛生法の新基準値に対応したスクリーニング検査を米袋1袋あたり5秒で行うことを可能にした製品です。検査時間5秒での測定下限値は20 Bq/kg以下、15秒では10 Bq/kg以下を達成しています(装置の技術的特長については3月5日発表プレスリリースをご参照)。
装置が実際に使用される環境での性能を確かめるため、2月中旬に試作機を用いた実証試験を開始し、米袋のべ約16,000回の測定を行い精度の実証を続けてきました。
実証試験で得られた結果をもとに、実用に即した改良を試作機に加えることによって、全袋検査に対応可能な高速・高精度な装置として発売します。
米袋を運搬するための補助を行うハンドクレーンなどと組み合わせることで、作業者の負荷を軽減した効率的かつ迅速な測定が可能です。タッチパネルによるシンプルな操作性のほか、米袋にQRコードなどを添付する等、トレーサビリティに配慮した拡張性を有しているのが特長です。
本製品は当社子会社の島津メディカルシステムズが福島県、宮城県ほか、東日本の各地に拠点をおいてサービスを行うと共に、本体をネットワークで接続してオンラインで装置の状態診断を行うなど、きめ細かなサポート体制で現地のニーズに対応します。【実証試験の結果】
(1)ゲルマニウム半導体検出器と同レベルの高精度測定を実現

30検体以上の様々なセシウム濃度の米袋を5秒、10秒、15秒等と測定時間を変えて、計約16,000回、測定を行いました。また測定した値を、当社子会社の株式会社島津テクノリサーチでゲルマニウム半導体検出器を用いて精密測定した値と比較・検証し、ほぼ一致する結果が得られました。

同じ米袋を5秒で100回測定し、ゲルマニウム半導体検出器で1500秒測定した値とのばらつきを計測した結果、
1)平均値はゲルマニウム半導体検出器の測定値とほぼ一致 
2)100回測定でも測定値の差は、最大で21Bq/kg 
という結果が得られました。

(2)スクリーニングレベル70 Bq/kg を確認

基準値100 Bq/kgの場合は5秒測定で70 Bq/kg 、基準値50 Bq/kgの場合は15秒測定で30 Bq/kg のスクリーニングレベルを達成しています。
スクリーニングレベルとは基準値未満であるか、基準値を超えている可能性があるかを判定する数値で、この測定値を境にして○×の判定を行います。同じ基準値で比べた場合、この数値が高いと測定装置の精度が良い(誤差が小さい)ということを意味します。
「食品中の放射性セシウムスクリーニング法」では、スクリーニングレベルは基準値の1/2以上、すなわち基準値100 Bq/kgに対して50 Bq/kg以上を測定装置の性能要件としています。これに対し本製品は実証試験を通じて、70 Bq/kg のスクリーニングレベルを実現しており、基準値以下であるかどうかを迅速かつ高精度に測定するというスクリーニング検査の目的を達成するために充分な性能を備えています

(3)1時間あたり平均300袋の測定を確認

実際の全袋検査を想定した大量模擬測定を行った結果、1袋あたり5秒の測定で、1時間あたり、平均300袋、最高では400袋の検査が可能であることを確認しました。1分間で約5袋~7袋の検査が可能ですので、大量の米袋を迅速に測定することができます。
米袋専用スクリーニング装置としての充分な性能を確認し、このたび発売すると共に、今後は大豆、もみ、ぬか、水や果物、土壌など他の食品等の測定への適用可能性についても検証を続ける予定です。

名   称
食品放射能検査装置FOODSEYE(フーズアイ)
寸   法幅2750 × 奥行1365 × 高さ1805mm
質   量1570kg(本体1470kg+コンベア100kg)
設置環境
使用温度範囲  0~45℃
使用湿度範囲  ~90%(結露なきこと)
性   能



検出限界5.0Bq/kg以下 (225秒測定)
測定下限値20Bq/kg以下(5秒測定)・・・基準値 100Bq/kgに対応可
10Bq/kg以下(15秒測定)・・・基準値 50Bq/kgに対応可
(空間線量0.5 μSv/h、室温20℃の環境下にて)
価   格2,000万円
納入開始8月
http://www.shimadzu.co.jp/news/press/miq5fd00000014y4.html

以前ご紹介したとおり、島津製作所は実証試験を経て、放射能測定装置を発売するに至っています。

2000万円と高額ながら、その性能を見るとほぼゲルマニウム半導体と同じ性能で、その誤差が最大21ベクレルということを考えると、今までのような「サンプル検査でOK」という体制を変えるためには十分な性能かと思います。検出限界は一応5ベクレルまで(225秒計測時間が必要)ということで、計測技術も必要かと思いますが、計測後の表示(『検出限界〇ベクレルの測定試験実証済』等)なども可能になってくると思います。測れる放射線はガンマ線のみだと思いますが、それでもやらないより絶対にやったほうがいいことなのは明白です。

島津製作所のみならず、こういう方面での技術革新をどんどん進めていただかないと、子供たちの未来が守れない状況です。

広く認識されますこと、願います。

失礼します。
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