4時間にも及ぶ検証番組ですが、絶対に見てほしいと思います。
アーカイブに残していただき、本当にありがとうございます。

ご紹介だけ取り急ぎ・・・

【4/9(月) 19:30~】ContAct「徹底検証!テレビは原発事故をどう伝えたか?」
ゲスト:
  伊藤守(早稲田大学メディアシティズンシップ研究所所長)
  小田桐誠(放送批評懇談会/ジャーナリスト)
  広河隆一(DAYS JAPAN編集長)
  澤井正子(原子力資料情報室/CNIC-TV)
司会:白石草(OurPlanetTV)
http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1221

【動画】※You tube版がUPされていたので追記します。
テレビは原発事故をどう伝えたか?PartⅠ

http://www.ustream.tv/recorded/21715893 (179:59)

テレビは原発事故をどう伝えたか?PartⅡ
http://www.ustream.tv/recorded/21719193 (61:25)



また、素材だけを抽出してくれた方が居ますので、そちらも合わせてご紹介します。





【追記】4月10日
※導入部だけ文字お越ししました。続きは是非動画でご覧ください。
【以下、お時間の無い方のために内容を起こしています。ご参考まで】

(白石氏)Our Planet TVの白石草です。3月11日の東日本大震災から1年が経ち、政府の事故調査委員会や民間事故調、国会事故調と三つの事故調査委員会で福島第一原発事故後の様々な対応が少しずつ明らかになってきています。また、多くのジャーナリストや新聞社が独自に取材を行って、様々な事実も明らかになってきました。
 では、当時社会的に影響力がとても大きかったテレビがどのような報道をしていたのか、今日は3月22日に衛星放送の朝日ニュースターで放送する予定だった検証番組、「テレビは原発事故をどのように伝えたのか」を3時間にわたってお伝えしたいと思います。
 早速ゲストをご紹介したいと思います。
 早稲田大学教授で、早稲田大学メディアシチズンシップ研究所所長の伊藤守さんです。

(伊藤氏)よろしくお願いします。

(白石氏)伊藤さんは、この新書ですけれども、私たちの今の番組とほとんど同じタイトルの『ドキュメント テレビは原発事故をどう伝えたか』を最近出版されています。まる1週間にわたって検証されています。今日はよろしくお願いします。
 そして、お隣にいらっしゃるのはジャーナリストの小田桐誠さんです。よろしくお願いします。

(小田桐氏)よろしくお願いします。

(白石氏)小田桐さんは放送批評懇談会の理事もされていて、日ごろからテレビの検証というのはひとつのお仕事ということですよね。

(小田桐氏)そうですね。

(白石氏)小田桐さんもかなり早い時期にテレビの検証をされて、こちらのほうに『NHK一人勝ちの功罪』とタイトルだけ見ると東日本大震災の検証というふうに一見みえないんですけども、このうちの半分は検証ということで、ちょっと今日資料を持ってきていただいたんですけど、たくさんの10冊のノートに事細かくメモされて、番組もたくさんご覧になっていますし、それからキー局だけじゃなくローカルのことも調べてらっしゃるということで、今日はどうぞよろしくお願いします。
 そして、一番上手にお座りいただいてるのがジャーナリストの広河隆一さんです。よろしくお願いします。
 広河隆一さんはご存じのとおり『DAYS JAPAN』という雑誌を出版されていて、今回3月11日にあわせまして、こちら『検証 原発事故報道 あのとき伝えられたこと』ということで、臨時の増刊号を出されてるんですが、これが大変すごい内容で1週間の、ちょっと細かくて見にくいかもしれないですけど、テレビ報道・新聞報道・その時の東電・保安院の発表、インターネット上の情報というのを全て書き起こして、後から検証できるような形で提供してらっしゃるということで、非常に貴重な資料を発行されてらっしゃいます。広河さん自身のコメントもたくさん書いてらっしゃいますし、それから広河さんご自身が原発事故発生後、すぐに取材にいってらっしゃるということで、そういう視点も含めてお話いただけたらと思っています。どうぞよろしくお願いします。 
 広河さんは今日は雑誌の校了ということで、まだ仕事が詰まっているのでいつまで居ていただけるか判りませんけれども、皆様、ちょっとどれくらい時間がかかるかわからないんですけれども、今日はたくさんのビデオを含めながら検証したいと思っています。
 実は、このようなテレビ番組の検証というのは、日本の場合著作権法が非常に厳しいということもありまして、過去ほとんど行われていないということと、実は判例上もほとんどこうしたテレビ局がとても大きいものですから、それを検証するということがなかなかメディアの中で行われてきませんでした。
 本日は、朝日ニュースターでは放送できなかったんですけれども、インターネットを通じましてテレビの放送された番組そのものも一つの大きな事象・事件であったということで取り組んでいきたいということで企画しておりますので、皆様も最後までお付き合いいただければというふうに思っています。
 そうしましたら、早速これから進めていきたいんですけど、今日はとにかく、この1年間いろいろな報道がありましたので1年間の検証はできませんので、事故が発生してから1週間、およそ1週間の間のことを4つの視点で検証したいというふうに思っています。
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 まず一つ目なんですけれども、主に3月11日の最初の5時間、福島第一原発事故で緊急事態が起きていた、これを各社がどのように伝えたのか。
 そして第二点として、そのあと夜9時から翌朝にかけまして3㎞、10㎞と避難範囲が指定されていくわけなんですけれども、そうした厳しい事態を果たしてきちんと伝えていたのかどうか。
 そして三つ目の視点としては、皆さんも記憶にあると思いますけれども、翌日12日の1号機の爆発。そしてその以前に1号機で炉心溶融というようなことも保安院から実は発表されていたんですけれども、こうした出来事をどのように報道していたのか。
 そして第四点として、このあと非常に語られるようになっていきます、放射能漏れが起きた、被曝のリスクをどのように評価して放送していたのか。
 それぞれテレビの前でいろんなことを思いながらご覧になってた方が多いかと思うんですけれども、今日はこの4点、ビデオを見ながら検証していきたいというふうに思っております。
 そしてまず最初の早速「緊急事態をどのように伝えたのか」ということで進めたいと思うんですけれども、それぞれ皆さん本の中でもいろいろお書きになってますけど、ちょっと11日のフリップ続きますけれども、どういった流れだったのか、改めて確認したいと思います。
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 11日なんですけれども、14時46分に地震が発生して、そのあと15時20分頃福島第一原発、福島県に津波が到達。そして15時42分直後に、全交流電源が喪失というふうに今されています。このときに10条通報が吉田所長のほうから出されていて、そして16時36分にディーゼル電源喪失、15条通報がされて、そののちに政府が原子力緊急事態宣言を出し、福島県のほうが少し先に2㎞圏の避難指示、その30分後に政府が3㎞圏の避難指示というような11日の動きでした。
 この時にどのような報道をされていたのかということで、それぞれちょっとその日どういうふうな状況におられて、この時の報道をまずちょっとビデオを見る前にお聞きしたいと思うんですけれども、広河さんはこの時地震の時どこにおられて、そして原発のことは頭にどのように浮かんだのかっていうのを、ご経験がチェルノブイリでやはり取材されていたので、どういうふうにお感じになったのかとまずお聞きしたいんですけれども。

(広河氏)地震の時は、編集部にいたんですね。それで、編集が一通り終わって、我々の原稿が印刷所に流れたんです。そうするとこの日この時間の頃に、ちょうど印刷所の輪転機が回ると、そういう時期だったんです。それで、そのことが印刷所から伝わってこちらの人間もそれに立ち会うために行くっていう、ところが地震が起こって、工場がストップしてしまった。機械も紙もぐちゃぐちゃになってしまっている、そういう状況で、我々はちょっとどうしたらいいか。とにかくもう、体制を汲みなおさなければいけないけれども、まだずっと揺れが続いてましたからね。それでその間に少しずつ考えなきゃ、これで2,3日は動かない、見通しが立たないということなので、雑誌の表紙は全部取り替えて中身も取り替えて、急きょ別なページにしようとそういう指示にして、それに取りかかった頃でしたね。

(白石氏)なるほど。あの、広河さんはこの原発ってことを意識し始めたのはいつ頃になりますか?

(広河氏)今度のこの3.11の時ですか?

(白石氏)3.11の地震のあとに福島第一原発、或いは女川原発、或いは・・・

(広河氏)六ケ所村もありますしね。

(白石氏)それぞれの原子力発電所がどうなってるのかなっていうようなことっていうのは・・・?

(広河氏)それは地震とともに。その時には思いましたね。

(白石氏)地震とともの思われた。なるほど。
 ここら辺はやっぱりそれまでの取り組み方というか、やはり原子力問題、発電所の問題をなさってる方っていうのは、みんなすぐに気になって、そういう意識でいらしたと思いますし、そうでない人とかなり明確だったと思うんですけども。
 私自身はやっぱりですね、最初は津波のことが非常に頭にあって、原子力発電所っていうのはすぐにはピンと来なかったんですね。
 各社が何時にどのような形で原子力発電所に触れたのかというのを、ちょっとまとめてみました。
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 実はやはり震源地が宮城県沖だということで、各社女川原発のことに早い時期に触れている社が多くて、いわゆるお天気カメラといわれる監視カメラのような、原発を移すカメラも女川原発に対して移しているというものが非常に多かったと思います。
 その中で、実は私の中で非常に気になってるのがNHKなんですけども、NHKが実は原子力発電所に対して一方を伝えたのが16:30ということで、津波が来てから2時間近く、実は一言も原発について触れてなかったということが、お二人の本、或いは私も改めて映像を全部見て
「あ、こんなにNHKの一方が遅かったんだな」
と思ったんですけれども。
 小田桐さんは特に初期段階のことをつぶさにご覧になってますけれども、この時間帯についてどういうことをお感じになってご覧になってますか?

(小田桐氏)きっとNHKが遅かったっていうのは、きっと世界で初めてじゃないかなと思うんですけど、たまたま他の社のヘリコプターは仙台空港の奥に入ってて飛べなかったんですけど、NHKは出入り口のすぐ近くにヘリがあって、管制官もOKを出してヘリが飛び立ったわけですね。ずっと海岸沿いをいったときに、例の仙台市とか名取市付近の大津波の映像をリアルタイムで撮ったわけです。
 いわゆる住宅がなぎ倒されたり、田畑を浸水していくというのが、それをリアルタイムに大きな津波の様子を撮った。
 きっとそれに寄ってしまったんだと思うんですね。聞くところによると、当然各局もそうなんですけど、まず地震。最初はM7.9って発表されたんですけどその後9.0になっていく。そういう地震とか余震が続くという地震の情報集め部隊。津波の情報を集める部隊。原発情報を集める部隊。NHKもそういう形で情報収集の担当を編成したような話を聞いてるんですけど、ともかく最初はこれは世界で初めてのリアルタイムの津波がどんどん内陸に押し寄せていくっていう映像を撮ったというところに寄りすぎたっていうのが一つあったのかなと。
 それと、やはり意外とそれに対する民放は、ご存じのように東京から記者が行ってっていうんじゃなくて、系列局、地元の局の報道部の記者がとるわけですけれども、意外とNHKに比べると人員も物量も少ないんですけど、機動力があったというのがね、そういう身近に普段はあまり原発のことを報道することはなかったらしいんですけど、やはり身近に原発がある。「あそこはどうなってるんだ?」ということで、もちろんそういう監視カメラいろいろ置いてあるということがあったんですけど。比較的民放が早かったというのは、例えばフジテレビとかも早かった、日本テレビも早かったというのは、日本テレビでいうと、福島中央テレビっていう福島の地元の局だったり、宮城テレビっていう地元の局がやはり、「原発は大丈夫か」ということが非常に気になってたということと、やはり県の情報、だいぶ遅かったところもあるんですけど、そういう日常の興味関心の度合いというのも非常に大きかったんじゃないかという気がしますけどもね。

(白石氏)はい。実は今回私は映像を改めてみてまして、広河隆一さんのDAYS JAPANのところで指摘してるんですけど、第一波が福島第一原発に襲ってくる映像というのが、特にTBSなどはリアルタイムで放送しているんですね。
 ただし、『福島第一原発だと触れていない』というのが、非常に後で見て違和感というか驚いたんですけど、ちょっとそちらの映像をご覧いただきたいというふうに思います。

【16:00頃~VTR開始】
 最初にTBS、次にフジテレビという感じでご覧いただきたいと思います。

<TBS>
(アナウンサー)東京電力、東京ガスは現在地震による被害を確認中だということです。
 NTTドコモによりますと、地震の影響で東京都内などで携帯電話などが繋がりにくくなっているということです。
 また仙台市によりますと、午後3時現在、市内で大規模な停電が発生しているということです。また地震が起きた地域を中心に全国的に携帯電話や固定電話が通じにくくなっているほか、携帯電話のメールなどの通信にも支障が出ています。NTTドコモとKDDI・ソフトバンクは、地震直後から災害用の伝言板を立ち上げました。NTTドコモはパソコンのHPと携帯のiモードでアクセスできるほか、KDDI・ソフトバンクは携帯電話からアクセスできますが、ともにつながりにくい状況が続いています。NTTや携帯電話各社では、通信・通話の状況を確認しているということです。
 こちらからは以上です。
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(白石氏)今、襲っているところですね。

<フジテレビ>
(アナウンサー)今の映像に戻れますでしょうか?福島県の富岡の海岸の模様をご覧いただいております。

(アナウンサー)画面をご覧いただいてる方はお分かりかと思いますけれども、鉄塔が見えますが、その鉄塔の上にまで波が大きく打ち寄せられました。この後も次々と波は襲ってくる恐れがあります。
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(白石氏)「原発だ」ってことは言ってないんですよね

(アナウンサー)海岸や河口近くにいらっしゃる方は、念のためその場を離れて津波の危険や心配が無くなるまで高台などの安全な場所に避難してください。津波が、午後3:35に来ました。午後3:35に来ました。今ご覧いただいているのは、富岡町の今現在の様子です。津波が来ています。先ほどご覧いただきましたように、大きな津波が来ています。岸壁に波が打ち寄せられた際、画面に映っています鉄塔よりも上の方まで波が打ち寄せたように思われました。

(アナウンサー)富岡町にあります福島テレビのカメラでは、そのころの映像と見られます大きな波が押し寄せた時の映像があるんですけれども、その際、福島テレビのスタジオから地震の情報をちょうどお伝えしていたんですけれども、岸壁に波が打ち寄せるようなそういった様子が見受けられまして、その波の影響でこのように崖が崩落しているような状況が見て取れました。その際なんですけれども、ずーっと打ち付けるように崖が崩れていきまして、その後はその崖が波にずっと浮いているような状況で、それからしばらくしてから30分後ほど波がずーっと引いていきまして、そこから波が消えたような状況になっていました。
<NHK>
(アナウンサー)こちらは福島県富岡町の現在の様子です。福島第一原発が今映っています。カメラは小刻みに揺れています。余震とみられる揺れが起きています。繰り返し余震が起きています。・・・
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【VTR終了】

(白石氏)NHKなんですけど、津波の映像は出してないんです。この映像っていうのは繰り返し使うんですけど、津波のシーンはなぜかNHKの場合は使っていないという感じなんです。
 これは、広河さんは本の中でもちょっとコメントされてますけど、この映像のこの津波のシーンっていうのはどういうふうにご覧になりますか?

(広河氏)最初からずーっと手繰っていって見てびっくりしたんですね。僕自身はこの時にリアルの映像を見てなかったもので。ところが、向こうの方の放送の中でこれが何回も何回もあの瞬間は繰り返すけれども、「富岡町」と書いてあるだけで、あの建物がなんであるかということを一切隠して、その辺で誰が一体「名前を出すな」という、何かの指示があったはずです。当然。「これが原発である」ということによって不安を掻き立てるということに対して、片一方では???、だけどそのことは何回も流そうとそういう判断は、どういう判断からなされたのかなと思って。
 この時にもしも「これが原発であって、津波でああいうふうにやられてる」って言ったら、「これはただじゃおかないな」ってことは誰だって判ったはずですからね。その時にやっぱりひとことそれが入るか入らないかで、大勢の人たちのその後の動きを決めたんじゃないかと思いますね。

(白石氏)小田桐さん、このカメラというのは、やはりいわゆる監視カメラというか福島第一原発を写す為に置いたと、放送局に私が居た立場なんでみてるんですけど、各社あるというふうに考えていいんでしょうか?

(小田桐氏)NHKでもあのカメラが昨日してるってことだよね。実は富岡町の情報カメラというのは、地元の民放は4局あるんですけど、4局が共同で建屋と鉄塔っていうか、電波塔を建ててるんですね。カメラは個別に置いてるんです。NHKは単独で、いわゆるアナログからデジタルになるっていうんで、アナログカメラは十何キロ離れたくらい、後でも触れるんでしょうけど、福島中央テレビ、日本テレビ系列のだけは廃棄しないでそのまま置いておいたのが結果的に爆発のシーンをとることになるんですけど、デジタルカメラの地元の民放4局は共同の建屋と鉄塔。カメラは個別。
 僕が聞いてる範囲内では、テレ朝系の福島放送のカメラはすぐ録画できない、コントロールが効かなくなったかカメラが倒れたか、バッテリー・電源がきちんと充電できてなかったか、一番長く持ったのがTBSで次の日の朝9:30までバッテリーが持ってるんですけれども、ふじも4,5時間、フジ系列の福島テレビというふうに聞いてます。
 確かに今見ると、僕も見落としてたのかな。「原発」とか書いてませんよね。きっと今広河さんがおっしゃったように、何かあった時はNHK見る人が結構多いですから、やはりNHKが一番初動で遅かった。しかもテロップもないまま、あれは何なのかということがないというのは、非常に初動というか、原発の近くに居る人たちの初動ということには、やはり大きな影響を与えたんだろうなというふうに思いますね。

(白石氏)実は、皆さんもご存じのとおり、この時期というのは全交流電源が喪失したりとか10条通報、15条通報というのが刻々と先ほどもご覧になっていただいたようにきていたんですけど、なかなかそれが報道されるのが非常にタイムラグがあったなということで、それは情報を出す側、或いは出すというのは保安院や東電側の問題も当然あるんですけれども、同時にそれを受けてどのように発表するかというマスメディア側の問題もあったんですけど、今のNHKの話が出ました。
 実は、NHKが一番最初に先ほどフリップにも出したように、この福島第一原発の事故というか、そもそも他の社は一応自動停止については触れてるんですけど、自動停止についてもずっと触れてなかったんですね、NHKのみは。その代わりに、いわゆる「交流電源が喪失しました。10条通報がありました。」ということに関しては、実は他の社はずーっと報道せずに、NHKが一番最初、最初の報道が「交流電源の喪失」という、いきなり来るっていうような、ちょっと見ると不自然な感じで、これから19時46分に枝野官房長官の会見が入るわけですけど、この5時間、事故が、地震が起きてから会見があるまで5時間あるんですけど、NHKがいわゆる福島第一原発にふれたのが、この16:47、そして17:38、18:18のわずか3回だけだったという。逆に言うともちろん情報は非常に正しく伝えては・・・「正しく」というか発表されてることに対しては正しくは伝えていると。
 これに対して、NHKの科学文化部の方々は本を出してらっしゃって、その中で自分たちの判断についてちょっと触れたりしてらっしゃるんですけど。
 伊藤さん、この最初に初動っていうののNHKの役割とかどのように?或いは科学文化部の方々はその時の報道についても振り返ってらっしゃるんですけど、どのようにご覧になってらっしゃるんですか?
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(伊藤氏)まず、非常にやっぱり気づかされるのは、10条通報が出されたのが15:42ですよね。NHKがこの10条通報について報道したのが約1時間遅れるという形ですね。
 普通NHKはこういう大震災とか災害時に関しては、迅速に報道するということを徹底しているというふうにこれまで言ってきたわけですね。ですから地震が起きた時にも、やはり民放とは違って、かなり今回の大震災の時もすばやく対応したということだったと思うんですね。
 それで比較すると、この1時間のずれっていうのをどう見ていくかということは非常にやっぱり大きな問題であると思いますね。
 それから、15条通報に関しても16:45に通報が出されて、これもNHKが報道したのは17:40ですから、これも約1時間やっぱり遅れてるわけですね。これがどういうふうな形でNHK側がキャッチして伝えたかということと考えた時に、この1時間をどう考えるかということはNHK自身やっぱりきちっと自己検証してほしいなというふうに思いますね。

(白石氏)ここのところでちょっと明らかになってないのは、通報されてからどのような形でどう発表されたのかというのが、意外とはっきりしてなくて、もちろん保安院のほうは何時に発表した、会見したとかいうふうにしてるんですけれども、実際に大混乱した中で全くそれに対して情報を得ずにいたのかどうかっていうのは、これから多分、事故そのものの検証だけでなくて、情報がどのように発表されたのか、或いはどういうふうに得て発表しなかったのかっていうようなことは、恐らく次の課題になってくる。爆発についても言えると思うんですけど、一つちょっと大きなポイントというか、今後にも通ずる懸案かなという感じには思っています。
 ちょっとNHKが16:47に最初の報道をした時っていうのは、私はちょうど新宿に居て偶然なんですけど、実はカメラを街頭で回していた時に、あとから思えば繰り返し繰り返しやっててたまたまそれが撮れたのかなと思ったら、ちょうどそうではなくて、そのタイミングでカメラを回してたんですね。ちょっとその時の映像をご覧いただければと思ってるんですけど。

【27:40頃~VTR開始】
<Our Planet TV>
(白石氏)ちょうどNHKが最初に触れた時で、これちょうど街頭でテレビを見てたんですね。テレビを見たらその時ちょうど原発について、声で触れてました。

<NHK>
8(アナウンサー)原子力発電所に関する情報が入ってきました。福島第一原子力発電所の情報です。経済産業省の原子力安全・保安院によりますと、福島県にある東京電力の福島第一原子力発電所では、地震で停止した5基の原発で原子炉を安全に冷やすために必要な非常用のディーゼル発電機の一部が使えなくなったということです。東京電力は「ただちに安全上の問題はない」としていますが、原子力災害対策特月措置法に基づいて異常事態を知らせる通報を国に行いました。原子力安全保安院によりますと、福島第一原発では、周辺地域が停電になり、外部からの電気が使用できない状況となった上に、原子炉を安全に冷やすために必要な非常用のディーゼル発電機の一部が使えなくなったということです。
 東京電力は、ただちに安全上の問題はないとしていますが、今日午後4時、原子力災害対策特別措置法に基づいて異常事態を知らせる、いわゆる10条通報を原子力安全保安院に行いました。
 福島第一原発では、今のところ放射性物質が漏れるなどの外部への影響はないということです。
 原子力安全保安院は、引き続き監視を続けています。
【VTR終了】

(白石氏)はい。というような形で。
 実はこの後もこういった発表を繰り返しというか、そんなに数多いわけではないんですけど報道していくという感じになるんですけども、この時期に既にこれまでいわゆる原発問題取り組んできた、いわゆる反原発運動をしてきた方々というのは、この時点で既に避難しなければならないという、福島に住んでらっしゃる方、もちろん大熊町とかそういうところに住んでらっしゃる方というのは、この時点でこれを聞いた方々は避難の準備をしたというふうに私は聞いているんですけど、ただ今の状態だと多分多くの人には将来的に避難が必要になる可能性があるということは、十分伝わってなかったかなというふうに思うんですけども。
 続きまして、この流れの中でずーっと、そのうち19:03に原子力緊急事態宣言というのが政府から出るんですけれども、この後に枝野官房長官の会見があります。
 ここのところの一連の流れというのは、やはり先ほど来あるように発表があって予見というか、先のことをなかなか伝えないという形の報道なんですけど、ちょっと19:47もちょっと長いんですけど3分47秒ほどビデオあるんですけど、NHKがこの緊急事態宣言というのをどういうふうに捉えて、そしてスタジオの解説は科学技術部の山崎記者がされてるんですけど、ちょっとどういった報道だったのかもご覧いただきたいと思います。

【30:50頃~VTR開始】
9(枝野官房長官)ただ停止をした原子炉は冷やさなければいけません。この冷やすための電力、冷やすための電力についてですね、対応が必要であるという状況になっております。まさに万が一の場合の影響が激しいものですから、万全を期すということで緊急事態宣言を発令をいたしまして、その上で対策本部の設置をし、原子力災害対策特別措置法に基づく最大限の万全の対応をとろうということでございます。
 繰り返しますが、放射能が現に漏れているとか、現に漏れるような状況になっているということではございません。しっかりと対応をすることによって、なんとかそうした事態に至らないようにという万全の措置を、今対応をしているところでございます。
 ただ、同時にそうした最悪の事態に備えた場合も万全を期そうということで、緊急事態宣言を発して対策本部を設置をしたということでございますので、くれぐれも落ち着いて、特に当該地域の皆さんには対応していただきますようよろしくお願いを申し上げます。

(アナウンサー)では、科学文化部の山崎記者に聞きます。山崎さん、国が、政府が今宣言した「原子力緊急事態」、これは一体どういうことなんでしょうか?
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(山崎記者)これはですね、原子力発電所で大きなトラブルがあった場合、それが例えば放射性物質が外に出てしまうとか、住民が避難しないといけなくなるような大きな事象につながる可能性がある場合に電力会社だけではなくて、国が前面に出て専門家とかをこの福島の防災拠点に集めて対応をとるという状況を宣言したということなんですね。

(アナウンサー)それでこの福島第一原発の現在の状況なんですけれども、どうなってるんでしょうか?

(山崎記者)えーっとですね、動いていた合計6つの原子炉があるんですけれども、一応全部停止しています。先ほど会見であったように、停止したもののまだ熱が原子炉の中に残っていますので、冷やしていかないといけない。この一部の原子炉で、その冷やすためのポンプが正常に動いていないという情報があるんですね。そのために原子炉を冷やすために今後万全を期していかなければいけないということで、この宣言に繋がったということなんですね。
 ただ、さきほどありましたように、まだこの福島第一原発、周囲に放射性物質が出るというようなことは、モニタリングホストでの計測器では観測されていないということなんです。だから今すぐに避難が必要とかそういった事態ではないと。国も今後の対応に万全を期したいということでこの宣言を出したというふうに先ほどの会見では言っていました。

(アナウンサー)この宣言が出されるのは初めてのことなんですね。

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(山崎記者)そうですね。平成11年、茨城県東海村の臨界事故が起きました。この時には自治体、電力事業者、非常に混乱して対応が遅れたということがありました。この経験に基づいてできた法律なんですね。それに基づいて国がこういう大きな事象が起きた場合には前面に出て責任を持って対応する、そういうことを決めた法律が平成12年にできました。これができて初めて、今回この宣言が法律に基づいて出されたということなんですね。

(アナウンサー)はい。繰り返しますけれども、現時点では放射性物質が漏れたりというようなことはないというふうに発表しましたね?

(山崎記者)はい。そうですね。国、そして電力会社もそういうふうに説明しております。

(アナウンサー)はい。
【VRT終了】

(白石氏)はい。今ご覧いただいたんですけど、これは広河さん、この解説とかこの映像とかっていうのは、どのように今見てお感じになりますか?

(広河氏)地震が始まった後、原発の様子が少しずつ民放を通じて伝えられ始めて、みんなすごい不安になってるわけですね。その時に非常に遅れながらやってるけれども、実際にNHKが音頭をとってやったのは、国の情報をそのまま横に流していくと、そういうことをやってるわけですね。それは国を追認するという、そういうような形で。だからそれが「大本営発表」とか後で言われていくわけですけれども
 だけど最初は「国が」そういうふうにしゃべりました。「保安院が」こういうふうに言っていますとそういう言い方になるんですけど、これが途中から調子が変わって、「国がこういうふうにいってますけどどうでしょう?」っていうふうに局の解説者が振られたときに、「国はそう言ってます」じゃなしに、「安全なんでしょう」って自分の言葉でしゃべり始めるんですよ。そうすると、あの当時、非常に不安で逃げたらどうかわからないような、或いはどうしたらいいか判らないようなところに立ってる人たちが、事故を起こした電力会社とか責任のあるような国が「いや、安全です」っていうなら、これはみんな疑いを持って見ますよね。自分たちのことを隠そうとするんじゃないか。だけどNHKもそれを追認したってことになっていくわけですよね。
「NHKも言ってる。だから安全なんだ」
っていう形で大きな、なんかそこから責任がスタートしていくという、その辺がこの辺りのちょうど境目なわけですね。このちょっと前に最初にNHKの自分たちの言葉で、
「この段階では直ちに安全に関わるような状況ではありません。」
って言い始めます。これは、国がそういってますよっていうんじゃなしに、自分たちでそういうふうに言い始める。「安全だ」と言い始めていくという。
 このNHKの発信の方も、或いは記者の方もその後で、今度またそれをどんどん追認していく。政府が「安全だ」と言ってる。自分たちも「安全だ」と、そういうことをちゃんと人々に伝え始めていく。その辺でものすごい大きな責任が、そこから生じてくるんじゃないかというふうに思いますね。

(白石氏)あの、伊藤さん、私は実は言葉だけじゃなくて、映像の使い方というところも少し気になっておりまして、実はNHKが先ほどから使ってる映像というのは、非常に昼間の資料映像で、とてもきれいで津波も襲っていない。それから津波が襲った映像があるはずなんですね。その後の映像をNHKは使ってるから。16時半の富岡の映像を使ってるということは、当然15時半の津波の映像を持ってるはずなんだけど、そちらは使わずにその後の建屋の映像を使ってるという意味では、非常に無傷的なイメージがインプットされてないかというふうに思ったんですけど。
 伊藤さんは本当にメディア論が専門で、ここら辺というのはどういうふうにご覧になりますか?


(伊藤氏)まず、今のコメントについて話したいんですけども、実は私、3月11日は北京に居たんですね。地震は体験しなかったんです。ところが、今のNHKが放送していたほぼ同時刻にBBCとかが、もちろん津波の映像流してましたけど、既に原発が問題だというので「Crises、危機だ」ということで解説を行っていたんですね。

(白石氏)7時ころですか?

(伊藤氏)もう7時か8時くらいです。それで帰ってきてこれを見て、本当にこの落差に、もう私は愕然としたんですね。ここには、ある意味で危機意識ってほとんど感じられないんですよね。冷却ができないという事態がどうであるかということの局側としての主体的な認識がほとんど出てないというのが非常に気になるところですね。それが端的に良く表れていたと思います。
 それから、広河さん今おっしゃったように、このNHKのここで初めてこの山崎さん解説員として出てくるんですけど、NHKの伝え方の基本的なルールっていうか伝え方のあり方が、もうこの時点ですでに出てきたと思います。これは広河さんおっしゃったように、ひとつは政府が伝えたことを解説するという、解説の機能ですね。それ以上踏み込まないということですね。それからもう一つは、これも広河さんおっしゃったように、これも踏まえて実は「安全です。そんな危機的な状況にはなってないんです」ということをNHK側がきちっと述べていくというですね。
 これがこれ以降ずっと続いていく。最初の報道の在り方だったと思います。
 それからもう一つ映像の使い方ですが、実はこの場面だけではなくて、ずーっとNHKは実は津波の映像含めて、ほとんど出なくて、日常のこれまで撮った福島第一原発の空からとった美しい映像を非常に頻繁に流していくんですね。これは端的な映像と解説のギャップといいますか、そこが非常に表れてるとこだと思います
 それからもう一つ、さっきTBSですが、実は私もコメントで福島第一原発と入らないので、2度3度見てもよく判らなかったんです。「富岡町」のどこか工場から来てる映像かなと思ったんですね。 
 それから民放の場合よくあったんですけども、解説している内容と映像が一致しない場面がすごくあるんです。多分情報が錯そうしていたってことがあると思うんですけど、ただですね、この場合、津波で出てきた映像と解説がギャップ、一致がないということを単に情報の混乱として捉えるってことはちょっと無理がある。広河さんがおっしゃったように、そこに何らかの「福島第一原発の」と言えない事情があったんだろうというふうに思います

(小田桐氏)さきほどもそうですよね。アナウンサーが話してるのは原発のことなのに、北海道の広尾町の映像が出てきたり、南相馬市の映像が出てくる、おかしいですよね。もうそれは原発の津波が来るときか来た後かは知りませんけど、確かに原発の映像はあるわけですから、例えば夜の7時とかにNHKのカメラが機能してたのしてもだいぶ暗くなってたということがあるのかもしれませんけど、要するに言ってることと映像がシンクロしませんよね。
 そこが一つと、あと、NHKは膨大な07年に記者とか報道記者だけではなくて、制作・ディレクターとかも含めて報道制作系の人間にNHK取材政策の手引き2007っていうちょっと分厚い300ページくらいあるのを外部には秘密よみたいな形で出してるんですけど、そこでもきちんと原発に緊急事態が発生した時の、「こういうふうにNHKは対応するんです」というのを細かく書いてるんですね。ですからそれに照らしても、先ほどの10条通報とか15条通報がだいぶ遅れたっていうこともありましたけども。要するに例えば
「異常な事態というか基準を超える事態が発生することが確認されたら、映像がなくてもただちに字幕スーパーで出す」とか書いてあったりします。

 放射能についても、「事態は時々刻々変わるし、放射性物質の外部への流出、住民の避難、或いは屋内退避といった情報はできるかぎりリアルタイムで伝える」とかね。
 そういうふうなことに照らしてもおかしいですし、先ほど広河さんがおっしゃったことでいうと、最初はそうなんですよ。
「国も電力会社もそう発表しています」
っていうような感じで、山崎さんなんかも解説していくんですけど、だんだん「そう発表してます」ではなくて、主語が「NHK」に近くなっていくんですね。
 発表したものを補完するような解説になっていく。そういうふうに発表してて、「現時点では健康にただちに影響はない」ようなことなんかも含めて、「そんなに騒ぎ立てることも無いような状況ではないですよ」と。
 ですから、どういうことなのか。考えられるのは、結構民放の系列局は、実はさきほどの福島中央テレビでいうと、福島中央テレビは本社は郡山なんですよね。実は福島支社なんです。両方を結んでる映像回線とか原稿をやりとりするシステムがダウンしちゃったんです。みんなでメールでやりとりしてるんですよ。デスクと福島に、県庁の隣の自治会館に・・・要するに県庁も被災したので「ちょっとこれ危ない」ということで隣の自治会館に災害対策本部を作って、東電の福島事務所もそこに入って会見場ができて、各社のカメラも入るみたいなことなんですけど。
 要するに、そういういろいろ自局のシステムもダウンして制約の中では、地元の局はメールでやり取りしながら、それをキー局に送ってもそれどう取り上げるかというのはキー局の判断だったりするんですけど、少なくともローカルには流したりしてるわけですよ。というのは、よくある「飛び乗り・飛び降り」ってやつですね。ある時間はキー局のニュースを流してるけど、例えば次5分はキー局から「飛び降り」てローカルの情報を伝えよう。そういうのを頻繁に繰り返してやってるわけですね。だから、福島であるとか宮城の系列局がいろいろ制約がある中で、そういう情報をある種なるべくリアルタイムに的確に提供しようといったときに、NHKの福島放送局は何をしてたのかな?というような気がしないでもないですよね。
 ですから、その辺りもきちんと検証できてませんよね。ちょっとNHKの福島がじゃあどういう形でローカル発信してたのかっていうのは、ちょっと僕も見てないのでなんとも言えないんですけど、非常に初動からやはり問題があるNHKの報道の中身だったなというのを今日改めてやっぱり思いますね。

12(白石氏)今ちょっと触れていただいて、私がプリントしてきたのが、この新放送ガイドライン2008というガイドラインと、あと今回の震災を受けてあたらしく2011年でちょっとカラー印刷じゃなくてあれなんですけど、だいぶ内容変わってるんですけど、この前の例えば2008年のバージョンでも、先ほどの10条通報にあたる異常事態というのは、「スーパーを入れること」というようなことなやはり書いてあるし、その辺からNHKの科学文化部の方々が書かれた本の中で、山崎さんも「事前に原稿ありました。こういう事態が起こった時のために用意してた」ということはおっしゃってるんですね。ということは、常にそういうことが起こるっていう前提で準備は進めてたはずなんだけれども、先ほど初動でいうと随分、少なくともマニュアル通りにはいってなかったのはなぜなんだろうっていうのは一つ大きくあるかなとは思うんですけど。
 ちょっと次に見ていただきたいのは、ちょうど先ほどの枝野さんの会見、そして山崎さんの解説をした直後、30分後くらいに、フジテレビが実は藤田祐幸さん、慶応大学の先生でいらして、本当にチェルノブイリの前から原発の問題に取り組んでらッ社った方が、電話でインタビューしてるんですけど、これがほぼ今明らかになってる全てを言い当てて、彼がずっとしゃべっていればよかったかなと思うくらいなんですけど、彼はこの1回で、その後は登場しないという、なぜかとても不思議なんですけど、ちょっとこの内容を聞いていただきたいと思います。

【48:10頃~VTR開始】
<フジテレビ>

13


(アナウンサー)お伝えしていますような原子力発電所の今後の安全確保について、専門家であります藤田祐幸さんと電話が繋がりましたので聞いてみたいと思います。
 藤田さん、今現在原子力緊急事態宣言ということが出されまして、自動停止しています原発に対しては、冷却という作業が行われるための電力の確保といった事態になっているんですが、今どういう状況で何がどう行われているというふうにご覧になりますか?

(藤田氏)原子炉というのは非常に高温にありますので、冷却を続けなくちゃいけないんですね。原子炉を緊急停止して発電が止まったとしても、原子炉の冷却をしないと原子炉がメルトダウンという状態になります。原子炉それ自身が溶けて、水に触れたりすると水蒸気爆発を起こしたりして大災害になります。
 それを防ぐために今多分電源車が現場に向かってると思いますけれども、既にメルトダウンの状態に入ってるのではないかと大変心配しております。

(アナウンサー)なるほど。ということはですね、冷却が行われておらず、炉心の溶解と言っていいんでしょうか、メルトダウンの状況がもうすでに始まりつつあるのではないかと、このような状況を藤田さん自身は心配されていると?

(藤田氏)非常に緊迫した状況にあるというふうに思っております。

14


(アナウンサー)そのように推察される何か根拠というものはあるんでしょうか?時間的な根拠というのは。この地震が発生したのが午後2:46過ぎでした。それからもう6時間近くが経とうとしてるわけなんですが、そうした時間の推移というのはどのような影響があるんでしょうか?

(藤田氏)こういう場合には1分1秒という単位でものごとが進行していくんですね。ですから、6時間という時間は大変長い時間で、現場では大変いろいろ苦労しておられると思いますけれども、一刻も早く電源を回復すること、そして冷却を再開すること。
 それができなければ非常に大きな災害になる可能性があります。

(アナウンサー)なるほど、判りました。とにかく電源車が全速力で現地に向かってるということで、電力を確保する、冷却を始めるということが大切だということが判りました。藤田祐幸さんに伺いました。ありがとうございました。
【VTR終了】

(白石氏)ここで言われてることは今、すべて明らかになったことを見ると、全くその通りだったということなんですけど、私はこのときに「あ、藤田さんだ」と思ってですね、何回かお目にかかったことがあったものですからなるほどと思ったんですけど、ただこの後に彼は登場してきませんし、スタジオでこのあと安藤優子さんがうけて、その後こういう話で行くのかと思いきや、必ずしもそういう方向にいかない。
 これなどはどういうふうにご覧になりましたか?伊藤さんはどうですか?

(伊藤氏)私も唯一この時期に評価できるのは、このシーンだけだと思いますね。本当に今の時点から振り返ってみれば、ほぼ的確に5時間、6時間経過した時点で「メルトダウンがほぼ始まりつつある」ということを指摘されているわけで、これ以降彼がテレビで解説するということは一切無かったわけですね。非常に残念な気持ちですね。
 もう一つ、先ほどのNHKの解説ですけども、今のこの藤田さんの解説と比較して、先ほどどのような内容で話すか、マニュアルが大体で来ているということだったわけですけれども、この言葉づかいそのものが本当に適切だったかどうかということを本当にもう一度考えてみるべきだと思うんですね
 先ほどですね、山崎さんは「まだ熱が残っているので、冷やしていかないといけない」って言うわけですね。これはなんか、ねぇ、「お湯を沸かしていてちょっと冷やさないとお湯でやかんが全部水が無くなってしまいますよ」というふうにしか聞こえない言葉の用法なわけですね。 
 こういうふうな事態の時に、こういった「冷やしていかないといけない」とか「なかなか冷やせない」っていう言葉づかい、言語用法で使われることの妥当性も本当に厳しく問われていいんじゃないかなと思います。
<52:30頃まで>

失礼します。
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