20120320 たね蒔きジャーナル 京都大学原子炉実験所助教 小出裕章
http://www.youtube.com/watch?v=ZCmxZFaKOJg&context=C449e59bADvjVQa1PpcFOBXx9oX4sFF0UpwWiAQ7RCZJnX50cT4gc=

【以下、お時間の無い方のために内容を起こしています。ご参考まで】
(水野氏)今千葉アナウンサーが一生懸命計算をしたという話を聞いていただいたかと思いますが、東海原発の汚染水の漏れです。これは濃度が1gあたり33ベクレルだという数字が来てるんですね。
 私なんかパッと聞くと33ベクレルなんて小さい数字という気がするんですが、これが1.5トンの汚染水ということで計算しますと、全部で、これ、33が1gあたりのベクレル数だったらそれ×1.5トンであってます?計算式は?
(小出氏)そうです。
(水野氏)そうなんですか。その水に含まれている放射性物質から出る放射線量っていうのは、これでいいんですね?
(小出氏)放射性物質の量ですね。

(水野氏)量ですね。ということは、計算しますと4950万ベクレルです。これはどんな数字ですか?
(小出氏)皆さんおどろきますか?
(水野氏)・・・いや、それは驚きますよ。
(平野氏)高いような気がしますけど。
(小出氏)えーっと、福島の原子力発電所の周辺は、1平方メートル当たり何万ベクレル、何十万ベクレル、或いは何百万ベクレルで汚れています。
(水野氏)1平方メートルあたりですか?
(小出氏)そうです。はい。
 もう全ての大地がそれだけ汚れているのです。そんなものに比べたら、私はもう些細なものというかですね、皆さんなんか数字でいうとびっくりされるようですけれども、今の福島第一原子力発電所の事故というのは、そんな数字でびっくしていてはいけないほどの膨大な汚染を周辺に及ぼしているということなのです。
(水野氏)このニュースを通じて福島第一原発の現実を私たちは知らされるわけですね?
(小出氏)そうです。1平方メートルごとに何万、何十万、何百万という汚染がもう既に生じているのです。
(水野氏)えっともう本当のお恥ずかしいですけれども、じゃあ3.11以前はですね、1平方メートル当たりは大体どれくらいのものだったんですか?
(小出氏)多分ですね、大気圏内の核実験というのが1950年代から60年代にかけて行われまして、その10数年、20数年というそのくらいの間で日本では約5000ベクレルくらいが1平方メートルに降ってきました。何十年かかけてですね。
(水野氏)何十年かかけて5000ベクレルというくらい。
(小出氏)はい。そうです。チェルノブイリ原子力発電所の事故の時には、1回の事故だったわけですが、1平方メートルあたり100ベクレルほど降ってきました。それが今福島第一原子力発電所の事故の場合には、遥かに強い量で福島県内、或いは東北地方、関東地方を汚染してしまっているのです。
(水野氏)はぁ・・・。チェルノブイリの時に1平方メートルあたり100ベクレルくらいなのが、今回は何百万ベクレル・・・
(小出氏)そうです。そういうところは今避難区域にされているわけですけれども。
(水野氏)へぇ・・・。改めてこういうふうに比べていただくと判りやすいんですが、なぜか政府・東電から発表される数字の多くは、これまでチェルノブイリに比べたら小さいんだというような数字の取り方が多いんですよね。
(小出氏)チェルノブイリの原子力発電所の事故自身も、もうとてつもない悲惨な事故だったわけですし、今回もそれに匹敵するような汚染が既にもう生じてしまっているのです。みなさんはそのことをもう少しちゃんと数字で理解してほしいなと私は思います。
(水野氏)そうなんですか。はぁ・・・。はい。1年経っても判っていないところが本当に多くて・・・というかだんだんわからなくされるような、いろんな数字が出てくると、「そんなに軽いのか」っていう印象を持たれること皆さん多いんじゃないかと思うんですよ。
 そうではないということをしっかりと知らないとダメですね。
 そして伺いたいのは、今東海原発は廃炉作業を行っているっていう話でしたけども、福島第二原発について伺いたいんです。
 福島第二原発についてもですね、もちろん津波の被害があったわけで、地元の福島県は「もう廃炉をしてくれ。やめてくれ」と求めていますよね。
 しかしながら、今回東電は、今後10年間の運転管理方針というのを提出しまして、経済産業省原子力安全保安院がそれを認める、つまり10年延長を認可するという方向なんだそうです。
(小出氏)はい<苦笑>
(水野氏)今の小出先生の「はい」というお声はびっくりなさったのかと思ったんですが、いかがですか?
(小出氏)驚き呆れたというか、つい笑ってしまうというようなほどの酷いことだと思います。
(水野氏)これは、福島第二原発はですね、運転中だった4基すべてが自動停止したんですね。大震災の時に。
(小出氏)そうです。
(水野氏)そして非常用発電機が津波で浸水して、1号機、2号機、4号機と交流電源を失いました。
(小出氏)そうです。
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(水野氏)3月15日には冷温停止にはなったんですね。ただ、これを冷温停止状態のまま管理する、維持管理するというのが東電の今の方針なんだそうですが、これはつまり廃炉には今はしないと読み取ったらいいんですか?
(小出氏)もう一度動かすと言ってるわけですね、東京電力は。
(水野氏)あ・・・
(平野氏)まぁ再稼働する・・・
(水野氏)再稼働へ向けての動きと見るべきですか?
(小出氏)そうです。
(平野氏)それでも政府はもう第二原発ももう使えないだろうというようなことを事故の直後は言ってたような気がするんですけど。
(水野氏)言ってたような気がしますよ。
(小出氏)そうですね。当然私はそうだと思ってきましたが、東京電力はそうではなくて、第二原子力発電所に関しては再稼働をさせたいと言っているわけです。
(水野氏)はぁ・・・。再稼働をするんだったら改めて保安院の評価を受ける必要はあるそうですが・・・
(小出氏)保安院もだって4月には無くなってしまうのですけど。
(水野氏)そうですよね。原子力規制庁の立ち上げ、4月にはちょっと遅れるなんていう話もありますが、でも基本的に保安院は何の責任も取らないまま、原子力規制庁に移るんですよね?
(小出氏)そうです。
(水野氏)え?
(平野氏)『駆け込み認可』ですかね?
(小出氏)もうそうしてるわけですね。今。
(水野氏)あー。
(小出氏)安全委員会の方はもう到底それはやめたと言って、斑目さんがそう言ってるわけですけれども、保安院のほうは今のうちに全部認可してしまおうということで、六ケ所再処理工場がらみのMOX燃料工場とかそんなものも、とにかく今のうちに全部認可してしまおうということで突き進んでいるわけです。
(水野氏)しかし、原子力規制庁になったら、もう本来責任をとるべき人もどこかにいってしまいますやん。肩書変わりますやんね?
(小出氏)肩書が変わるだけでその人たちは残りますので、規制庁になったところで何も変わりはないだろうと私は思っています。
(平野氏)先生、この伊方原発も保安院が妥当評価っていうのも、これも『駆け込み』ですよね?
(小出氏)そうです。
(平野氏)これはもう本当に無責任な話ですよね。無くなるところがそんな妥当評価なんてして、そのあとどうなるのか。
(水野氏)どうなるんですか?
(小出氏)私はその保安院の人たちは本来であれば福島の原子力発電所もGOサインを出した人たちなわけですし、安全だと言ってきた人たちだったんですね。その人たちの評価が間違えていて事故になってしまったわけですし、大変な悲惨な被害が出ていることを思えば、間違えたことの責任をとってもらわなければいけないと思うし、私は刑務所に入ってほしいと思ってるわけですけども、その人たちが相変わらず何の責任も取らないまま、またGOサイン、安全だということを言い続けるという、どうしてこんなことがなされて、皆さん黙っているのかなと大変不思議で仕方がありません。
(平野氏)あの、斑目委員長でさえ耐性検査の検証困難みたいなこと言って、これもある意味無責任ですけども、再稼働不透明というなんかなってますけど、やってることはてんでんばらばらですね。
(小出氏)はい。政府というか一つの国家の組織をなしていないように私には見えます。
(水野氏)その斑目さんも原子力安全委員会の委員長を辞める、辞めるとおっしゃったけど、3月末では辞めないかもなんてそんな話も出てきて・・・。「ほかの委員から強く慰留を受けて」はるんですって。
(小出氏)あぁそうですか。
(水野氏)それで「どうしたものか考えあぐねてる」とご自身おっしゃってるそうです。
(小出氏)タフな方ですね。
(水野氏)タフですよねー。はぁ、こんなふうにして3月末を迎え、また4月になって規制という名はつくけれども、新しい省庁が増えがやる人は同じということですね。
(小出氏)そうですね。
(水野氏)はい。小出先生が思わず苦笑なさったという今日のニュースでした。どうもありがとうございました。
(小出氏)ありがとうございました。
【以上】


【関連記事】
防護服洗浄の低濃度汚染水1・5トンが水漏れ 茨城・東海原発
産経ニュース 2012.3.19 22:45
 経済産業省原子力安全・保安院は19日、廃炉作業中の日本原子力発電東海原発(茨城県東海村)の放射性廃液処理建屋地下2階の貯蔵タンクから、低濃度の放射性物質を含む水約1・5トンが漏れたと発表した。漏れた水は建屋内にとどまっているとみられるが、保安院は海への流出の有無や原因を調べるよう、日本原電に指示した。
 保安院によると、漏れたのは防護服などを洗浄した廃液で、1立方センチメートル当たり33ベクレルの放射性物質を含むという。14日に廃液をタンクに移したところ、19日にタンク下部の配管の弁を操作する部屋で、約4・2トンの水たまりが見つかった
 今回、漏れた量よりも多いため、雨水の流入や、過去にも同様の流出があった可能性があるという。
 タンクの水位の低下は15日から観察されていたというが、日本原電の報告は19日で、保安院は「対応が遅い」と口頭注意した。
http://sankei.jp.msn.com/science/news/120319/scn12031922460004-n1.htm


福島第二原発1号機、30年超認める 保安院
朝日新聞 2012年3月20日18時44分
 経済産業省原子力安全・保安院は19日、4月20日に運転開始から30年を迎える東京電力福島第二原発1号機(福島県、110万キロワット)について、東電が提出した今後10年間の運転管理方針を認める審査書案を専門家会合で示した。東電は東日本大震災の津波で被災した同原発の原子炉の冷温停止を維持する管理を続ける
 ただし、今後原発を再稼働させる場合は、改めて保安院の評価を受ける必要があるという。地元の福島県は、国や東電に対して福島第二原発全4基の廃炉を求めている。
 福島第二原発は昨年3月11日の大震災で運転中だった全4基が自動停止。非常用発電機が津波で浸水するなどして、1、2、4号機が全交流電源を喪失したが、同月15日までに復旧作業で冷温停止になった。福島第一で起きた炉心溶融や水素爆発は免れたが、国内の原発で過去になかった「レベル3」の深刻な事態に至った。
http://www.asahi.com/politics/update/0319/TKY201203190437.html


伊方3号機、安全評価は「妥当」 保安院、審査書作成へ
共同通信(2012年3月19日)
 定期検査で停止中の四国電力伊方原発3号機(愛媛県)が再稼働する際の前提となる安全評価(ストレステスト)の1次評価結果について、経済産業省原子力安全・保安院は19日、専門家会議の議論を終え、「妥当」とする正式な審査書を近くまとめることを決めた。審査書は原子力安全委員会に報告する。

 審査書作成は関西電力大飯原発3、4号機(福井県)に次ぎ3基目。最終的な再稼働の可否は野田佳彦首相らが、地元の情勢を見極めた上で政治判断する。

 保安院は審査書案で「東京電力福島第1原発を襲ったような地震、津波が来襲しても、同原発事故のような状況に至らせない対策が講じられている」との見解を提示

 中央防災会議が南海トラフの巨大地震のモデルについて検討しており、伊方原発で想定される最大の揺れの大きさや津波の高さに影響があるかどうか、同会議の議論を注視するとしたほか、四国電力に津波の漂流物対策強化などを求めた。

 四国電力は当初、想定する最大の地震の揺れの1・86倍まで炉心が損傷せずに耐えられるとしていたが、その後、原子炉建屋などの機器の一部で地震の揺れに対する余裕が少なく、耐えられるのは1・5倍までと変更。審査書案は「1・5倍は十分に大きい」と認めている。
http://www.kyodonews.jp/feature/news05/2012/03/post-5103.html


伊方原発、再稼働不透明に…班目氏が慎重姿勢
(2012年3月19日20時31分 読売新聞)
 内閣府原子力安全委員会の班目春樹委員長は19日、四国電力伊方原子力発電所3号機(愛媛県)の「ストレステスト(耐性検査)」1次評価について、経済産業省原子力安全・保安院の審査書を安全委で検証するのは時間的に困難との見解を示した。
 保安院と安全委が4月以降に設立予定の原子力規制庁に統合されるため、評価作業の時間が十分取れないとしている。
 保安院は同日開かれた専門家による意見聴取会で1次評価結果を「妥当」とする審査書案を公表し、近く成案化して安全委に提出する方針を示している。しかし、安全委側が慎重姿勢を示したことで、伊方3号機の再稼働に向けた今後の見通しは不透明になった。
 班目氏は同日の記者会見で「安全委は3月末に廃止されると考えている。そういう組織に(伊方3号機の審査書を)持ってくることは、ありえない」と述べたうえで、1次だけでは安全性の評価は不十分とする従来の主張を繰り返した。
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20120319-OYT1T00950.htm

班目委員長:「3月末退任」のはずが… 強い慰留で迷い
毎日新聞 2012年3月19日 21時36分(最終更新 3月19日 21時56分)
 内閣府原子力安全委員会の班目春樹委員長は19日の記者会見で、自身の進退について「(3月末で)区切りをつけたいが、他の委員から強く慰留を受けており、安全委員は国会同意人事でもある。どうしたものか考えあぐねている」と述べた。
 班目氏の任期は来年4月20日までだが、今月1日の衆院予算委員会で委員から辞任を求められた際に「4月になると新組織(原子力規制庁)になり、安全委自体がなくなる。当然辞めることになる」と答弁していた。
 規制庁は設置などを盛り込んだ法案審議が遅れ、4月1日の発足が絶望視されている。【西川拓】
http://mainichi.jp/select/science/news/20120320k0000m040062000c.html


失礼します。
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