※この記事は、3月14日【内容起こし】第15回総合資源エネルギー調査会・基​本問題委員会『エネルギーミックスの選択肢等について』【その②】の続きです。

<01:30:20頃~>
(三村委員長)ありがとうございました。では松村委員、よろしくお願いします。

松村委員(松村委員)
 もう私自身はマクロモデルの頭になってるので、ちょっと小さなことになって申し訳ないんですが、先ほどの委員長から
「電力が足りなくなったら困る」
っていうことをおっしゃった。それはまさにその通りだと思うんですが、私はできればその発想からあらゆるところで抜け出すべきだと思っています。
 「抜け出すべきだ」っていうのはどういうことかというと、この基本問題、エネルギー基本計画という以外の文脈でも電力の需要の長期予想は、大体あたってないんですよね。しかも、過大に見積もってるのがずーっと続いている。ずーっと続いてるのはなぜかというと、過小に見積もったらすごい責任問題になるんだけど、課題に見積もっておいてそこまでいかなかったということなら、単に設備が余るということだけだから安心だ。
 これは、この発想はもう辞めるべきだと思っています。
 つまり、『足りなくなったら大変だ』ということと『予想』というのは切り離して、「こういう予想を持っているけれど、この予想が外れる可能性もあるから、それギリギリで持っていたら危ないですね。予備はこのくらい持って置く必要がありますね」という形で必要なコストとして、ギリギリ出すものではまずいですということを別建てでちゃんと議論すべきだと。予想は予想。必要な設備だとかいうのは、不確実性があるからこれだけ持たなければいけないということにしないと、「また予想が当たらなかったじゃないか」ということで、不信感を増すだけになると思います。
 個々の場でもできれば、かなりfeasibility(可能性)の高い数字にして、電力の予想を高めに見るということではなく、もし議論として必要であれば、「そうはいってもギリギリの設備では危ないですね」っていうそういう議論に持っていく方が遥かに生産的ではないかと思いました。
 以上です。

(三村委員長)ありがとうございました。次は山地委員、よろしくお願いします。

山地委員(山地委員)
 先ほど電源構成の話が橘川委員から出たものですから、ちょっとまとめの中に割と重要な前提がはっきり書かれていないような気がして、ちょっとそこを。
 あとは私は実は来週の会議に出られないものですから、ちょっとまとめて私の意見を言わせてもらおうと思って札を挙げました。
 私の意見は、二つ目の束の最後の方、155ページからなんですが、そのページの下の方に私の電源構成の考え方を書いてあります。これはちょっと従来とは違って、いわゆる電気事業者用とそれから自家発、自家発っていうと大きいのを思い浮かべますが、要するの需要家が持ってる電源と両方合わせたトータルで構成を私は考えました。ここにちょっと書きましたけど、2009年実績で電気発電設備で事業用発電設備で2億300万で、自家用発電機、これは小さいモデルも入ってると4400万。エネ研さんの統計ですけれども、発電電力量はそれぞれ9254億と1872億kw。大体電気事業用は85%くらいで、自家用がkwhでいっても大体15%くらい。だから結構割と大きいシェアがある。需要家に????
山地委員資料1
山地委員資料2

 合計でいこうということで書いてあります。そういうふうに私の数値を見てほしいと思っております。
 本来は、kwのバランス、kwhのバランス、両方必要なんですけど、私は今回、安産でもできるようにと今回はkwバランスは諦めました。これはとっても難しい。
 マクロモデルがどうのこうのって言ってますけど、やっぱりエネルギーの計画を建てるときに、ある程度の計算が必要なのは、こういうkwhバランスをとろうと思うと、必ず必要です。私はここに書いたのは、安全で全部やりました。そのために有効数字は1.5ケタということでやってるということをご了解ください。
 原子力の量について、ゼロはあるけど大きい方は無いじゃないかと言われた中で、私は先ほどの一覧表を見ると、多分私の数値が一番多い。私二つ出してるんですね。大きいのを。
 この次のページで156ページのところから具体的なkwhの構成を考えています。ただこれは自家発自家消費分を含む全体像です。それで1兆kwhとみてますから、相当小さい想定だと思ってください。その中で原子力の大きい方は5000万kwを仮定して設備両立を80%で計算して3500億kwh、35%。小さい方を2500万kwと仮定して18%とそういうことになっています。
 それから、再生可能エネルギー、それぞれ具体的には言いませんけど、特徴的なところを言いますと、そういうところで化石燃料系のものを二つに分けました。一つは化石燃料系の分散電源ということで、多くはコージェネとか燃料電池で消費者側に置かれるもの。これは3000万kwとして設備利用率45%と仮定して、1200億kwhで12%。
 私のやり方は残りを在来型の火力で行く。それも火力がいろんな考え方があるんですけど、普通の常識的な経済性から考えると変動費の安いものから運用します。それから既設設備を考えるとやっぱり温暖化対策を考えると天然ガスへいくんですが、現状のキロワットの現状の設備を考えると、やっぱり石炭、天然ガスという順番で、石油は多分??だろうということで比率を一応考えてます。
 ただしこれは、後で申し上げますけど、温暖化対策の制約はどの程度効くかっていうのが今は判らないわけですね。それで、とりあえずおきますと。
 あともちろん温暖化対策厳しくなればCCとかバイオマス混焼を増すとかそういうことだと思います。
 一次エネルギー供給のほうはですね、もう本当に簡単な計算をしましたので、スキップしますが、一次エネルギー供給の時に考える一つの新しい要素として私が考えたのは、157ページの私のメモの3ページ目ですけど、一つは再生可能エネルギーなんかの発電以外の熱の部分がありますので、これをかなり多めに考えたのと、それからこの157ページのどれくらいですかね、上から3分の1くらいのところにポツ、ポツと書いてあって、ちょっと太字で強調してあるんですが、輸入ゼロエミッション燃料っていう新しいカテゴリを考えました。念頭にあるのは、バイオ燃料の輸入とそれからこれはもう少し将来を考えてですが、水素を考えました。水素の輸入を考えました。最終的にはもちろん再生可能エネルギーから作る水素もありうるんですが、褐炭+CCSへのカーボンフリーの水素というものを想定して。これはほんの2%程度を想定しましたが2030年ですが、将来の期待ということでこういうふうにやったと。
 こういうことでございます。
 これで私の数値ができてるということでちょっと説明させていただきました。
 エネルギーミックスのこの数値の性格については、先ほど私が申し上げた通り、もっと一番私が大事だと思ってるのは、この157ページの一番最後のその他留意事項でありまして、これはもう前にも申し上げたと思うんですけども、現在あまりにも不確実性が大きい、そういう因子が多い。つまり先ほど来から言われてるマクロ経済動向も、私自身はGDPはなかなか難しいんじゃないか。ただし所得収支でGNPならいくかもしれない。そうすると一見省エネに見えるんですけど、そういうのは普通我々は省エネと呼ばない。
山地委員資料3

 それから、やっぱり原子力の稼働をどう見るかが一番難しい。再生可能エネルギーも私もちょうど???の算定の委員、植田先生が委員長ですが、これを入れてどれくらい入るかがやっぱりわからない。それから先ほど申し上げた排出削減目標は、わからないし、私はデマンドサイドの能動化ってものすごく重要だと思うけど、これをどのくらい盛り込むのかもわからない。技術開発も判らないということで、やっぱりこれら不確実性因子の動向を見極める期間が必要で、その上でもせいぜい私は努力目標と思いますが、それでエネルギーミックスを想定する、そういう考えでございますので、私の数値を読むときにこれを留意していただきたいと思います。

(三村委員長)はい。ありがとうございました。
 八田委員、よろしくお願いします。

八田委員(八田委員)
 先ほどちょっと言い忘れたんですけど、松村委員が需要で国が計画を建てることはおかしいんじゃないかと、鉄鋼で立ててやらせるっていうのはおかしいんじゃないかって、昔はそれをやってたわけですね。だからホンダはそれに対して反発して、数値というか実際問題として統合して、二社にしようとかいうことを国が企画してたわけですね。ホンダはそんなことをやられたらたまらないということで逃げたし、それから鉄鋼で不況カルテルなんてしょっちゅうやってたし、それから住友がそれに反発して頑張ったっていうもの、これも割とそれに似てるんですよね。数値でもって出そうっていうのは。
 だからそのいろんな良き伝統を継いでるという面があるんだろ思うけど、どこから脱却しなきゃいけない。
 それで松村委員がおっしゃったピークの時にどうするかってことにあまり頭を奪われちゃ困るよっていうのは、今まで奪われざるを得なかったですね。だってピークの時に料金一定なんですから。買う方は好きなだけ買ってもいいよっていうのが今までの仕組みなわけですね。それから、発電の新規参入者は、別にどんなに緊急になっても前に決めた値段でしか売れないから、それから超過を供給したら没収されるから、何も供給する動機が無い。
 こういうシステムをきちんと需給を反映するような仕組みを作ると。
 ピークの時の対応っていうのは、これまでいった抜本的に違う方向で検討、しかしこれ一朝一夕にできるわけじゃないですから、どれくらいのスピードでやっていくかということは、非常に重要なことだと思います。
 ほかのことについても、実は先ほど見せていただいた河野委員の53ページの評価軸っていうのは割と整理整頓ができてるんじゃないかと思います。私はこのトップの???として、①~⑥までとすると、①と③はちょっと重複したように思うんですね。競争っていうのが2回出てくるから。ほかのはなかなか良い基準じゃないかと。
河野委員53ページ

 僕はこういうのが一つの評価軸になり得るんじゃないかなというふうに思っております。
 それを言った上で申し上げますが、温暖化対策について環境問題は外からきちんと出してくれよというのを委員長がおっしゃって、そのとおりなんですよね。というのは、温暖化対策というけど電力だけじゃなくて輸送にも使われますし、産業用にも使います。そういうのをひっくるめてやんなきゃいけないんですよ。
 実はこの温暖化対策っていうものの中心的なところは、原子力をどうするかということですから、待ってられないのでこっちでいくつか想定をして、向こうさんが、向こうさんって言ったら申し訳ないけど、いくつか出しそうな場合を想定して、この場合はこう、この場合はこうとこっちで案を出して、どういう対策を建てたらどうなるかってことを議論するっていうのは、多いに有りうることじゃないかと思います。
 それから、もう一つ、ここでどうしても避けられないのは、エネルギーセキュリティの問題だと思います。
 私自身は、ちょっと他の方と違うかもしれないけど、市場を使うということがセキュリティにの役目になって、例えば私???は困るというところは、石炭をうんと使うところと契約する、そしてそこからいざとなったら大丈夫だということにして、石油も3年分あるわけですからそういうことをして。だからガスとはしない。そうすると、ガスとやる場合には、相対的に値段が安くなって、他のところの方がみんな需要が???もちろん温暖化のことがあるから、そっちのほうは税金がかけられてるから、石炭のようなものは温暖化では・・・エネルギーセキュリティにおいて<音声不明瞭>結局どっちをどう選ぶかという結局そういう社会的なコストを課してみないとわからない。そのくらい高くなれば、再生エネルギーも両方ともセキュリティの面でもいいですし、環境的の面でもいいですから、ペイしてくるかもしれない。
 しかし、それは不用意にいろいろ言ってもしょうがなくて、どのくらい温暖化に対してコストをかけるのかっていうことをまず議論すべきだろうと思うし、それからエネルギーセキュリティということは、自動的に市場が判断すると、これは外部不経済でもなんでもないですから、これは自分の保険みたいなもんですから、安全なものにやると思いますが、それをやるためには電力市場が停電の時に電線を使わせない、送電線を使わせないなんてことがあっちゃいけないわけで、それだけは保証すると。自分の買いたい時に供給者から必ず買える。それは今私は石炭っていったけれども再生エネルギーでもいい。そこから必ず買えるという仕組みを作った時にどうなるかというのを考えるべきではないか。
 私は戻りましたが河野さんのこの選択軸はなかなかいいんじゃないかなと思います。
 以上です。

(三村委員長)ありがとうございます。
 まだたくさん挙げられてますのでこれで打ち切りで。次は田中委員、伴委員、豊田委員、柏木委員、それから中上委員、柏木委員、槍田委員それから3順目の枝廣委員と、こういう形で終わらせていただきます。
 これで打ち切らせていただきます。
 どうぞ、田中委員。

田中委員(田中委員)
 はい。ありがとうございます。
 何個か選んでやっていくなかで、定量的なものと定性的なもの両方あっていいかと思います。大事なことは、どう選択し評価していくときには評価軸をしっかり考えておくべきだなと思います。何人かの方の意見もございました技術的な成熟性と???原子力については、様々な議論があり、皆さんの関心も高いところですから、原子力についてどういうふうな評価軸でもってそれを検討することにより、中身の議論ができるのかというようなことも重要かと思います。
 豊田委員の資料も私もこうだったんですね。けれどエクセルを見て、今の原発どうなって、やっぱりそのことをどういうふうに再起動して、場合によっては40年の寿命をどうしたらいいかとか、結構いろんなエクセルをなめながら、現実性実現というのがございますから、原子力の中では、その現実性というようなことを含めて評価軸の一つに入れていくのがいいのかなというふうに思います。
 以上です。

(三村委員長)はい。ありがとうございました。伴委員よろしくお願いします。

伴委員(伴委員)
 まず一つは、評価軸とか話が出ていましたけれども、この議論というのは国民的議論を展開してその後に絞り込んでいくという形になるのですというスケジュールが提示されていますが、従って当然ながらその結果というのは国民に受け入れられるようなものでないといけないということだと思います。
 それが一つ確認です。
 それから、もう一つは、それぞれの私の方の意見に書いておきましたが、強調したいのは、やっぱり制度設計の中にどうしても電力の全面的な自由化と、発送電の分離、この二つをメインとしてあげましたが、他にもいろいろありますけれども、それはどうしても織り込んでいただきたいと、こういうふうに思っているところです。
伴委員資料2

 それで、142ページからは、参考資料としてエネルギーシナリオ、NGO提案ということで、これまで環境エネルギー政策研究所、飯田さんのところとか、グリーンピースジャパン気候ネットワーク、それからCASAとWWFジャパンとこの5つの団体が、これは福島原発事故前のものも含まれています。事故後のものも含まれていますが、主としてCO2削減公約を守るということでどういうシナリオがあるのか、その中にももちろん原子力というのも入っているものもありますし、その提言の割合というのはだいぶ変わってきているのもあるんですけれども、いずれにせよそういう団体がいろいろとこれまでシナリオを提案してきているというので、それの幅を図にしましています。
 例えば省エネですと、2020年までの間に15~25%、30年までの間に16~38%、2050年までの間に40~55%とこんなふうに、これは5つのシナリオのそれぞれとっている値の幅というものを示しています。
伴委員資料1

 同じようにいくつかの項目ごとに書いてありますので参考にしてくださいということです。
 もう一つ最後ですが、これでニコ動で流れているとか、一般の市民の人たちが見ているわけですので、この選択肢の議論について、特にこういう定量的な問題で委員長から提案があった、それらのことに対して、どのようなリアクションが出てきているのか、これ多分次回には配られると思うんですが、関心がありますので是非次回には配ってください。
 以上です。

【その④】に続きます。
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