※この記事は、2月20日 【追記・動画あり】原子力安全委・斑目氏「1次評価は不十分の再稼働容認に異論なし」、官房長官「地元理解含め政治的判断」に関連しています。

20120221 たね蒔きジャーナル 京都大学原子炉実験所助教 小出裕章


【以下、お時間の無い方のために内容を起こしています。ご参考まで】

(水野氏)この斑目さんの発言について伺いたいと思います。
「ストレステスト1次評価だけでは不十分だ」
と斑目さんがおっしゃってますけど、これはどういう意味なんですか?
(小出氏)判りません。1次評価だけでも2次評価だけでも不十分だし、何をやっても不十分なのです。
(水野氏)リスナーからですね、
「小出先生は恐らく再稼働は認めるべきではないとおっしゃるんでしょうが、でも再稼働するにしたって斑目さんが言ってるのは2次評価で安全性を更に審査することはやらないよりやったほうがましという、そういう程度のことなんでしょうか、お聞かせください」
とくださいました。
(小出氏)と、思います。
(水野氏)「やらないよりやったほうがまし」っていうことですか?
(小出氏)まぁ、ましといったところでやれば安全が確認できるというものではないということが、これまでの審査のやり方で判ってきた・・・というか事実で証明されたことなわけですから、これまでと同じようにある想定をして、その想定がどこまで・・・安全の保証になるかという考え方がもうダメだと皆さん、どうして気づかないのかなと私は思うのですけれども。はい。
(水野氏)ただ、斑目さんでも「2次評価が必要である」とおっしゃっているにも関わらず、政府は1次評価だけで判断するという方針を、まだ続けるということだと思うんですね。これについてどうですか?斑目さんでさえ2次評価必要だとおっしゃってるのに、政府の「1次評価で十分だ」という考えについていかがでしょう?
(小出氏)そうですね。もともとはストレステストをやろうと言ったのは菅さんだったわけですけれども、その菅さんが追い落とされて野田さんに変わった。野田さんも一応は『脱原発社会を目指す』ということは言ってはいるわけですけれども、結局はやはり原発は輸出するし、電気が足りなくなるから原発の再稼働をさせるというような方向に次々と打って出てきているわけですから、斑目さんがどんなに抵抗しても多分ダメなんでしょうね。
(平野氏)あの、斑目さんは
「2次評価は原発の究極的な余裕がどこまであるかを評価するようなものだ」
というようなことを発言されてるんですけれども、この『究極的な余裕』は何を言ってるんですかね?
(小出氏)私はだから、意味が不明です。はい。津波をどこまで考えればどれだけの余裕がある、地震をどれだけ考えればどれだけの余裕があるということは、もちろんそれなりの評価はできますけど、それが超えるような津波が来たらどうするのか、それを超えるような地震が来たらどうするのか、或いは地震とか津波ではない、別の要因のトラブルが起きたらどうするのかということを考えたら、いつまでたっても結論は出ないということになるんですね。
(平野氏)まぁ1次評価、2次評価、全て例えばクリアしたとしても、持してそのものに受け代われば何の意味もないですよね。
(小出氏)はい。私はそう思います。
(平野氏)私、ちょっと個人的に思うのは、これだけ頻繁に定期検査をしてるというシステムっていうのも、あまりないんじゃないかなと思うんですけど、これはせざるを得ないわけですよね、定期検査を。
(小出氏)ええ、まぁ、原子力を始めた時に不安だったのですね。こういう技術が本当にやりきれるかどうかということが不安だったから、定期検査という制度を作って1年に1回はやろうということできたわけです。
 私が属している京都大学原子炉実験所でも1年に1回はやっぱり定期検査を受けてあちこち検査をしてみようと。やはりそれは初めて手を付けた技術だったわけですから、そうせざるを得なかったということだと思います。
(水野氏)あの、でも、ストレステストは再稼働の条件になってますけど、それについてお墨付きを与える立場に未だに斑目さんはいらっしゃるんですよね。
(小出氏)そうですね。
(水野氏)今回の福島の事故対策の責任者ですよね。
(小出氏)はい。
(水野氏)「SPEEDIをちゃんと活用できていたら、避難できた、うまく避難できたっていうのは全くの誤解だ」という発言も先日なさいましたよね。
 その時は問題になりませんでしたよね?
 今回になったら、政府の方針に対してある程度のをおっしゃると問題になるんですね。
(小出氏)<苦笑>みたいですね。
(水野氏)はぁ・・・。
 今度は四国電力の伊方原発3号機のストレステストについて伺いたいと思うんですが、これ、1次評価で四国電力が原発が耐えられる地震、地震が来た時にどれくらいの地震だったら3号機が耐えられるのかというのをテストしました。そうすると、想定の1.86倍の地震に耐えられるというふうに言ったんだそうです。
 1.86倍っていうのは意味があるんですか?
(小出氏)うーん、要するに計算をするとそういう数字が出てきてしまうということであって、私は意味が無いと思います。
(水野氏)計算なんですよね。
(小出氏)そうですね。
(水野氏)ところがですね、じゃあ今度経済産業省原子力安全保安院が計算しましたら、いやいや、こういう場合もあるからということで、1.5倍しかないと。つまり四国電力の主張に比べますと耐震性、どれだけの地震に耐えられるかという力は2割ほど低いという結果を出したんだそうです。つまり、電力会社は
「1.86倍耐えられますよ」
 いやだけど役所は
「1.5倍しかないですよ」
といったものですから、私はここまで聞いたらですね、結局ストレステストの結果で再稼働は認めないというふうに保安院が言うんだろうと思ったんです。
 今の文脈って普通思いますよね?
(小出氏)でも、原子力の世界では違うのですね。
(水野氏)そう、違う・・・。私は判ってないなぁ・・・って。実際どうかっていいますと、小出先生おっしゃるとおり、保安院が今言ってるのはどういうことかといいますと、
「近いうちに現地に調査に行く。現地調査をした上で全体的には『妥当だ』という評価の案を示す方針だ」
というんです。
 これ、『妥当』っていうのはまぁまぁOKということですよね。ということは、まだ現地に行ってないですよね、平野さん?
(平野氏)ねぇ?行く前からもう結論が決まってる・・・。
(水野氏)私、せめて「現地に行ってみたら大丈夫やった」というのかと思ったら、まだ現地に行ってない、或いは「計算をやり直せ」というのかと思ったら、それでもない。
 行く前からOKすることを決めている。
 これは素人の私には全く判らない文脈なんですよ・・・。
 小出先生、教えてください。
(小出氏)<苦笑>すいません、私にもわかりません。
(水野氏)なんでこうなるんですか?
(小出氏)でも、まぁ原子力安全保安院というのは、原子力発電所の安全を守るというこが建前のようになっていたわけですけれども、でも、昨年の暮れにやらせ問題というのが出て明らかになったように、保安院自身がやらせを仕組んで原子力発電所を推進するという役目を担ってきたんですね。そういう役所が日本中の原子力発電所は絶対安全ですというお墨付きを与えてきて、そして福島第一原子力発電所の事故が起きたのです。
 私は保安院は抜本的に解体しなければいけないと思いますし、そこに居た人たちを刑務所に入れたいと私は思っているわけですけど、未だに保安院はあるし、その人たち自身が相変わらず原子力発電所は安全ですということを言い続けているという状態なんですね。
(水野氏)そうですよね。責任を取る方はいらっしゃらず、そして4月になったら斑目さんのところの原子力安全委員会と一緒になって新しいお役所出来るんでしょ?
(小出氏)はい。『規制庁』というのができます。
(水野氏)それを寄生してる人が規制庁の人になっていいのか・・・ねぇ?
(平野氏)まさに『寄生』ですねぇ・・・。
(水野氏)どの「きせい庁」って、どんな字をあてるんですかと私は思ってしまいますが。
(平野氏)経営権への寄生です。
(水野氏)はぁ・・・。これが実態。でも再稼働へどんどんとステップは踏んでいることになるんですね。
(小出氏)そうですね。今日本の政府は原子力発電所を次々と再稼働させるというレールを着々と敷いてきていると私には見えます。
(水野氏)はい。どうもありがとうございました。
(小出氏)ありがとうございました。
【以上】

失礼します。
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