※この記事は、
1月4日 【更に動画追記あり】原子力安全委:ヨウ素剤服用指示にSPEEDIを使わないことを決定【今後は放射線量や原子炉の水位データの利用!?いい加減にしなさい!!】に関連しています。

20120215 たね蒔きジャーナル 京都大学原子炉実験所助教 小出裕章


【以下、お時間の無い方のために内容を起こしています。ご参考まで】
※今回の斑目氏の発言部分は、別の記事で文字起こししようと思います。
2月15日【内容起こし】第4回国会事故調、斑目氏の発言部分「『SPEEDIが生きてたらば、もうちょっとうまく避難できた』というのは、全くの誤解」【前半】
2月15日【内容起こし】第4回国会事故調、斑目氏の発言部分「立地指針も実は非常に甘々の評価で強引な計算をしている」【後半】

(水野氏)東京には近藤さんがいらっしゃいます。
 まず、今日は何といいましても、原子力安全委員会の斑目委員長の発言について伺いたいと思います。これ、斑目さんが事故調査委員会で発言しておりましたんですが、このSPEEDIの問題についてまず伺いますけれどもね、斑目さんは、こうおっしゃったんですよ。SPEEDIというのはもちろん住民の避難のために使われるシステムですよね。放射性物質がどちらの方向にどう拡散するのかを予測するシステムですが、これが活用されなかったことについて、「原子炉のデータがないなど情報が充分ではなかった」とした上で、
「動いていたらうまく避難できたのではないかというのは、誤解だ」
というふうにおっしゃいました。
 これは、小出さん、どう受け取りますか?
(小出氏)・・・判りません。
(水野氏)<苦笑>私も判りませんけど、小出さんも判らないんですか。この発言の前後のところも、私、確かめたんですが、
「SPEEDIの解析には1時間はかかるから、間に合わなかった」
というふうにもおっしゃいました。
 これ、1時間って・・・どうですか?
(小出氏)1時間かかるのか30分かかるのか、私は判りませんが、これまで斑目さんを含めた原子力安全委員会、原子力委員会、或いは日本の政府、保安院等々は、
「事故が起きた時には、速やかに住民を避難させる。そのためにSPEEDIという計算コードが役に立つのだ」
といって、20何年間もそういいながら100億円を超えるお金をそこの投入してきたんですね。
 実際にSPEEDIは事故直後にずっと稼働していました。開発をしてきた人たちが、必死でそれを動かしていたのですね。でも、斑目さんがおっしゃったように、原子炉のほうのどれだけ放射性物質が出ているか、そちらの情報が確かに入手できなかった。発電所全所停電してるし、大変なパニックの中にあって入手できなかったということがあって、SPEEDIが完全な状態で動いたということは無かったのですね。

(水野氏)確かに。
(小出氏)でも不完全な状態であっても、どちら側の方向に放射性物質が流れていって、どの辺が強そうだということはもちろんSPEEDIで判っていたわけですから、それを住民の避難のために活用することは必ずできたと私は思います。
 できなかったというのは、安全委員会が機能していなかったと、そういうことです。
(水野氏)うーん、なるほど。斑目さんはこうもおっしゃっていてね、
「予測計算(SPEEDIの仕事ですよね、SPEEDIとしてなすべきものですけど)に頼った避難計画が間違っていた」
とおっしゃるんですよ。
 だから、小出さんが今おっしゃった予測をして直ちにそれを使って避難するんだと言った国の方針そのものが間違っていたという意味になりますね。
(小出氏)それならば、その責任をきちっと明らかにして、誰が悪かったのかを明白にして、私はそういう人は刑務所に入れるべきだと思います。
(水野氏)あと、こういう発言もありましてね、
「大変だということが発電所で明らかになったら、すぐに避難するルールにするべきだ。」
 つまり予測計算を考えて避難してたら間に合わないっていう意味ですよね。
(小出氏)そんなことを言うなら、斑目さんたちは緊急時の避難地域というのを8㎞~10㎞で済むとずーっと言い続けてきたわけで、それ以遠の人はもちろん避難もできないでしょうし、浪江町の人たちがあちこちへ逃げた先も、猛烈に汚染していたわけですから、どっちにしても救いがありません。
(水野氏)やっぱり風向きで大きく変わるということであるので、すぐに避難したらいいって言うけど、どちらに避難するかの方向性が無ければ、効率のいい避難はできないわけでしょ。
(小出氏)距離だけでは決まらないということが今回の事実として判ってるわけですから、事故が起きたら逃げなきゃいけないなんて言ったって、本当は逃げようがないわけですね。
(水野氏)近藤さん?
(近藤氏)原子炉のデータうんぬんかんぬんっていうのは、僕は逃げてるなっていう気がするのはね、事故が起きるっていうことはそういうことだと思うんですよ。原子炉のデータが入るんだったらね、そんなに専門家なんていらないっていうか、まぁいるんだけど<笑>、そういう言い方をするっていうこと自体が、なんか逃げてますよね。
(小出氏)こんなに放射線を測る測定器も含めて、全部が駄目になってしまうというようなことを、彼らはもともと想定もしていなかったんですね。ですから、『想定外だ、想定外だ』と今回の事故の後もずっと言ってるわけですけれども、彼らの根本的な考え方が間違えていたということなわけですから、何かもっと言い方が無いのかな。自分の責任も含めてですね、言い方を考えてほしいと私は思います。
(水野氏)今回はね、
「海に向かって最初風が吹いていたので、安心していい風向きであった。そこからどんどん北に向いたり西に向いたりと風向きが変わっていった。そして北西方向に吹いた時に雨が降ったので、飯舘村までかなりの汚染をしてしまった。だから、もう一回このSPEEDIの予測をシミュレーションで再現してみたら、どうやってこのSPEEDIのシステムで逃げろと言うんだ?それくらいのものでしか、SPEEDIはないんだ」
ともおっしゃったんですよ。
(小出氏)<苦笑>もう、それならば住民を逃がすことができないということを斑目さんが認めたわけですから、原子力発電所はやはり作るべきでないと言うべきだと思います。
(水野氏)それと同時に「SPEEDIの予測はできるだ」ともおっしゃったので、もう本当に私には不可解な、矛盾に満ちたお話のように聞こえましたが、もう一つ大切なことをおっしゃったように私が感じましたのは、官邸に斑目さんがいらしたときにはですね、
「SPEEDIという言葉を一度も耳にしなかった。一度も見たことも無い」
とおっしゃったんですね。
 私はですね、斑目さんのお立場は、原子力安全委員会の委員長というのは、
「SPEEDIの予測はどうなってんだ!」
と怒鳴ってでも持ってこさせて、それを元に避難をさせるという方かと思ってたんですけど、そうではないんですか?
(小出氏)私は今水野さんがおっしゃったように、斑目さんがやらなければいけなかったと思いますけれども、あの事故はですね、要するに彼らにとっては、あまりにも想定外だったのですね。本当にどうしていいかわからないということになってしまって、情報すらが混乱をしてくる。それを命令する官邸側の方も、どうやっていいかわからない、そういう混乱状態にあったがために、多分そこまで頭が回らなかったというのが斑目さんの正直なところなんだろうと思います。
(近藤氏)先生ね、僕が最近すっごく気になってるのは、そういうふうに話になってくると、頭が回ったら、要するに原発はまだいいんだっていうふうにも聞こえるわけですよ。
 だから、要するに
『人間っていうのはいつもエラーをするものなんだから、このエラーをしなくさえすれば、原発は有効なんだ、いいんだ』
という理屈が、どこかですり替わってくるような・・・なんかそういことに対する警戒心がすごくあるんだけど。そう思いません?
(小出氏)思います。でも、今近藤さんがおっしゃったように、人間はエラーをするものなんです。エラーをしなければいいだろうなんていう理屈を立ててはいけない。
(近藤氏)そうですね。
(水野氏)ただ、小出さんご自身は3.11以前にこうした事故の想定をシミュレーションとしてなさっていたんですよね。
(小出氏)はい。ただ私がやったのは、時々刻々風向きが変わるとかいうのではなくて、風向きは一定方向に流れていく、そういうことで何㎞までが猛烈な汚染をする、被曝をする、そういう計算ですので、私がやってきたような計算は事故が起きてしまった後にはほとんど役に立ちません。
(水野氏)はぁ・・・。なるほど・・・。
 人間には及びもつかないことが起きるということを、もう受け入れて考えるしかないんですね。
(小出氏)私はそう思います。
(水野氏)はい。どうもありがとうございました。
(小出氏)ありがとうございました。
【以上】


【関連記事】
SPEEDI:班目氏「避難に使えぬ」…国会事故調
毎日新聞 2012年2月15日 22時02分
 東京電力福島第1原発事故に関する国会の事故調査委員会(委員長、黒川清・元日本学術会議会長)は15日、東京都内で第4回委員会を開いた。会合には原子力安全委員会の班目春樹委員長と経済産業省原子力安全・保安院の寺坂信昭前院長が出席。班目氏はSPEEDI(緊急時迅速放射能影響予測システム)に関し、「計算には1時間必要で、計算前と風向きが変わる場合がある。SPEEDIが生きていたらうまく避難できていたというのが誤解だ」と述べ、住民避難に生かすのは困難だったとの見解を示した
 政府のマニュアルでは事故の場合、保安院が緊急時対策支援システム(ERSS)を起動して放射性物質の放出源情報を把握。SPEEDIで放射性物質がどこに拡散するか予測することになっている。しかし、今回の事故では、地震による原発の外部電源喪失により、ERSSからのデータ送付ができなくなって拡散予測はできず、避難区域設定に活用することもできなかった。
 調査委員の質問に、班目氏は「(最も放射性物質の放出量が多かった昨年3月)15日は北の方に吹いていた風が、南、北西に、という風向きになり、北西になったときに雨が降って福島県飯舘村が汚染された。SPEEDIの予測結果に頼った避難計画にしていること自体が問題で、直ちに避難してもらうようなルールにしておくべきだった」と答えた
 また、安全委によると、仮にERSSからデータが届いていたとしても、今回の事故では水素爆発や炉心溶融などシステムの想定外の出来事が起きていたため、正確な計算ができず間違った予測結果になっていたという。
 一方、寺坂氏は事故に関する政府の議事録が作られていなかった問題について、「事故当初に対応できていなかったのは申し訳ない。公文書管理法上も問題がある」と陳謝した。【岡田英、比嘉洋】
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20120216k0000m010116000c.html

失礼します。
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