※この記事は、2月8日 保安院:ストレステスト意見聴取会を経て「大飯の安全評価は妥当」次は原子力安全委【政府は夏の稼働を目指す・・・】に関連しています。
大飯、安全評価妥当の審査書公表 安全委で説明へ
2012/02/13 11:45 【共同通信】
定期検査で停止中の関西電力大飯原発3、4号機(福井県)の再稼働の条件となる安全評価(ストレステスト)について、経済産業省原子力安全・保安院は13日、関電が提出した1次評価結果を「妥当」とする審査書を公表した。同日午後の原子力安全委員会で説明する。
http://www.47news.jp/CN/201202/CN2012021301001569.html
審査書提出は「拙速」=保安院聴取会委員が抗議-大飯原発・ストレステスト
時事通信(2012/02/13-22:45)
原発のストレステスト(耐性評価)を審議する経済産業省原子力安全・保安院の意見聴取会委員の井野博満東京大名誉教授らは13日夜、保安院が関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の1次評価を「妥当」とした評価審査書を国の原子力安全委員会に提出したことについて、「拙速なやり方は到底認められない。再稼働ありきの見切り発車と言わざるを得ない」と抗議する緊急声明を発表した。
抗議は、元原子炉技術者の後藤政志委員との連名。2人はストレステストの在り方に批判的な立場から参加している。
http://www.jiji.com/jc/eqa?g=eqa&k=2012021300948
2012年2月13日
関西電力大飯3・4号機ストレステスト審査書提出に抗議する緊急声明
ストレステスト意見聴取会委員
井野博満・後藤政志
原子力安全・保安院は、本日、関西電力大飯原発3・4号機の一次評価を「妥当」とする審査書を原子力安全委員会に提出しました。私たちは、このような拙速なやり方は、とうてい認められません。
2月8日の第8回意見聴取会では、様々な技術的な課題が残されていることが明らかになりました。原子力安全・保安院も、その場で議論を終了するとは明言しませんでした。当然、継続審議となると思いました。審査書が原子力安全委員会に提出されたことに対して意見聴取会の委員として抗議します。
ストレステスト意見聴取会では、徹底して議論を尽くすことが、国民に対する原子力安全・保安院の責務です。次のような根本的な問題が残っています。
(1)判断基準について、保安院は「福島第一原子力発電所を襲ったような地震・津波が来襲しても同原子力発電所のような状況にならないことを技術的に確認する」としています。しかし、津波の想定は11.4メートルで、福島事故の14メートルよりも低くなっています。そもそも、福島事故は収束しておらず、原因もわからない状態です。
(2)評価の対象、基準の適用について以下の技術的な疑問があります。
① 制御棒の挿入性を検討の対象から外しています。
② 基礎ボルトなど機器の強度については、安全率を削って評価しています。
③ 原子炉建屋などの構造強度に関わる許容値について、耐震バックチェックの基準より甘い許容値を適用することを認めています。
④ 本来の設備は福島原発事故前から改善せず、消防車や非常発電装置などの外部仮設設備だけで安全だとしています。
(3)ストレステストは、過酷事故対策の検証を含めた二次評価と合わせて評価しなければ、地域住民が安全性を判断する上では意味がありません。電力事業者は、原子力安全・保安院の指示により、これを2011年末を目処に提出するはずでしたが、関西電力は二次評価結果を未だに提出していません。
原子力安全・保安院が、現時点で「妥当」としたことは、はじめに再稼働ありきの見切り発車と言わざるを得ません。このような姿勢こそが、福島原発事故を招いた要因です。このように原子力安全・保安院は、規制当局としての役割を十分に果たしていません。まずすべきことは、自らのありようについて根本的な反省をすることです。
本日の審査書の提出は、「安全性に関する総合的評価」とされるストレステスト評価の体をなしていません。
以上
http://gotomasashi.blogspot.com/2012/02/34.html
井野さんと後藤さんは、本当に懸命に動いていただいていると思います。
私たちにできることは、彼らを支えることと、各個人で保安院や安全委員会へ意見を出すことくらいで、他の方法とすれば、大阪市民投票や東京都民投票など住民投票へ持ち込む、司法へ訴えるなど大きくまとまって動かなければなりません。
私たちは、そのくらいの方法しか今持ち合わせていないんですね。
その中でもやれることやっていきましょう。
失礼します。
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