※この記事は、
2月6日 福島県ミミズから高濃度のセシウム汚染検出【食物連鎖と毒ミミズ・・・】
2月5日 東京電力:2号機圧力容器で温度上昇・・・
1月31日 福島県川内村:帰村宣言「戻れる人から戻ろう」・・・一方住民票による転出者は5万3122人に関連しています。

この不安定さの中で生きるという責任と覚悟を。

どうぞ。

20120206 たね蒔きジャーナル 京都大学原子炉実験所助教 小出裕章


【以下、お時間ない方のために内容を起こしています。ご参考まで】

(水野氏)まずはですね、この福島第一原発の2号機の圧力容器の底の部分の温度が上がっているというニュース、お伝えしましたけれども、これについて心配していらっしゃるリスナーの方々が非常に多くて、いろんな方が質問をしてくださっているんです。
 結局どういうことなんだろうか?何が2号機で起こっているんだろうか?というご質問ですけれども、これは今月に入ってから50℃前後だったものが4日間で20℃ほど上昇しているという話なんですよね。一体何が起こっているというふうに小出先生はお考えでしょう?
(小出氏)温度というものは、ある場所の温度を測っているわけですが、その温度というものは、発熱量と冷却量のバランスで決まります。
(水野氏)つまり、どんどん冷却するために水を外から入れてますよね?その水で冷やしている、そのエネルギーと発熱するエネルギーとの兼ね合いで温度が決まるということですね。
(小出氏)そうです。必ずそうなるのです。
(水野氏)そらそうですね。今一生懸命水を入れる量を増やしてるんですよね?
(小出氏)まず水の量を増やす前に、ずっと同じ量で入れていたわけですから、冷却量は一定だったんですね。それでも温度は上がったということは、その場所での発熱量が上がっているということなのです。
 発熱量が上がる理由には二つありまして、その場所にいわゆる炉心部分というか、ウランの燃料が集まってきたという可能性が一つ。もう一つは、原子炉の中でまたウランが核分裂反応を起こすという再臨界が起こっている可能性が一つです。
 どちらだかはなかなか判断難しいとは思うのですが、東京電力は今聞いたニュースでは、
「核分裂生成物の測定をしたところ、短い半減期の核分裂生成物は増えてないことを確認した」
というふうに言ったのだそうですね。もしそれが本当なのであれば、再臨界ということは無いと思います。
 つまり、そうなると残ってる可能性は溶けてしまった炉心の一部が、温度を測定しているところに集まってきていると、そういうことなんだろうと思います。
 溶けた炉心が無くなってしまうわけはなくて、私はほとんどのものは圧力容器から下に落っこちていると思うのですが、何がしかのものが圧力容器の中に残っていて、それが冷却水・・・水をジャージャーと流してるわけで、流してる水によってあちこちに動いてるんだろうと思います。動いたものが温度を測定してるところにたまたま動いてきたという可能性はあるだろうし、多分東京電力もそう言ってるのだと思います。その可能性が私は強いと思います。
(平野氏)東電は、配管の切り替え工事で冷却水の流れが変わったことも原因があるんじゃないかということを言っていますが・・・
(小出氏)かもしれませんね。要するにとっても微妙なバランスで、今事故が進行しているわけで、中を確認することもできないわけですし、確認するための言ってみれば一つの手段が温度計なんですね。温度計の動きを見てると、今までよりも急に上昇してきてしまった場所があるということなわけで、そのことから類推して中のことを想像するしかないのです。
 そうなると、私が今聞いていただいたように、いくつか可能性はあるわけですけれども、多分東京電力が言ってるように、溶けた炉心の一部が温度を測定してる部分のところに集まってきてしまっているという可能性は高いと思います。
(水野氏)これは、今、さきほど小出先生が「事故が進行している」とおっしゃって、私は今、非常にショックを覚えたんですけれども、あの、「事故は収束してる」っていうのが政府の見解ですよね。
(小出氏)そうですね。まぁ、私はインチキだと言ってるわけですけれども、今も今回の温度が上がるということ自身も、溶けた燃料がどこにあるかすらが判らないという・・・
(水野氏)判らないってことですよね。
(小出氏)そういう状態で今事故の現実があるのですね。ですから、今は圧力容器ということの部分を問題にしてるわけですけれども、多分ほとんどの溶けた炉心は、もう格納容器の底に落ちているわけですし、それが一体どうなってるかは、それこそ全く判らないという状況に、今あります。
 それを『収束宣言』という形で日本の政府は出してしまったわけですけれども、大変恥ずかしい国だと私は思っています。
(水野氏)東電は「原子炉全体としては十分冷えており、冷温停止状態という現状は変わらない」と言っているんですね?
(小出氏)『冷温停止状態』という言葉は、テクニカルには無いのです。
『冷温停止』という言葉はありましたけれども・・・
(水野氏)専門用語としてちゃんとあるんですが・・・
(小出氏)でもそんなものは、もう圧力容器の底が抜けちゃってる現実では、使ってはいけない言葉なんですけれども、それを政府のほうは『冷温停止』に『状態』という言葉を付け加えて、取り繕っているわけですけれども、まずは一体炉心がどこにあるのか、そういうことをきっちりと知らなければいけない時に、あたかも事故が収束しているということを言うというのは、私は間違いだと思います。
(水野氏)これ、再臨界ではないとしたらですね、心配はいらないんですか?このまま上昇をもし続けたとしても大丈夫なんですか?
(小出氏)圧力容器の温度は、例えば100℃を超えてしまうようなことになると、遂に水は沸騰してしまうということになりますので、かなり重要なことになるだろうと思いますけれども、50℃であるか70℃であるかということで言えば、一応水が水でありえているということですので、東京電力としては「まだ冷やしていらているよ」と言いたがるでしょうし、それは100℃を越えない限りはそういう主張は成り立つと思います。
 ただ、本当にどういう状態なのかが判らない。見に行くこともできないし、それこそこの間はファイバースコープを格納容器の中に入れたわけですけれども、圧力容器の中なんて、それこそ見ることもできませんので、どうなってるかが判らないという、本当に困った状態なんですね、今。
(水野氏)はい。では、もう一つミミズの話を教えていただきたいんです。
 ミミズ1㎏あたりってどんだけや?ってちょっとなんか、想像もつかないんですけど、ミミズ1㎏あたりで20000ベクレルの放射性セシウムというのは、どれくらいの濃度って思ったらいいんでしょう?
(小出氏)えー、私は放射性物質を取り扱って、かれこれ何十年か来てる人間ですけれども、1㎏あたり何万ベクレルなんていう放射能があると、ほとんど私が使ってるような測定器は死んでしまうというか、放射能が強すぎて測定ができなくなるというくらいの・・・
(水野氏)振り切れちゃって使い物にならなくなるんですね?
(小出氏)そうです。そういうものですから、すごいなぁと私は思います。
(平野氏)これ、やっぱり食物連鎖が心配ですよね。ミミズっていうのは別にミミズだけでは・・・、モグラが食べたり鳥が食べたりで、また広がっていく可能性があるんですね。
(小出氏)そうですね。もちろんだから、ミミズそのものだって大地が汚れている、土が汚れてるからミミズも汚れてしまってるわけですし、大地が汚れてしまえば、もちろんミミズだけではなくて、他の生き物も植物も動物も汚れてしまうというのは、避けようがないことなのですね。
(平野氏)だから、政府のいわゆる食物連鎖の食物の汚染というのは、なんら指標を出してませんよね。
(小出氏)はい。今のところは何も出していません。
(平野氏)これはなかなか難しいですね。
(小出氏)これから長く続きますので、一体こういう事態に何年、何十年とどうやって向き合っていくのかということをしっかりと調べながら、判断をしながら、指針を作りながらいくしかもう無いんだと思います。
(水野氏)私、今までミミズと自分の関係って考えたことないんですよね。考えたら、ミミズを食べた動物、そしてまたその動物ってどんどんなっていくと、私に来るんですよね。
(小出氏)もちろんです。
(水野氏)ミミズと私って、こういうふうに密接な関係だったと今日初めて気が付いたんですよ。
 でも、そういう中で、今回のミミズが生息している場所はどこかというと、福島県の川内村。先週帰村宣言、「村に帰ってくださいよ」と宣言をした村ですよ。
 こうしたミミズ、つまり土の状況の中で「帰りましょうよ」ということをどういうふうに小出先生は捉えたらいいでしょう?
(小出氏)えー、大変痛ましいと私は思います。
 もちろん、皆さん帰りたい・・・と思っているはずですよね。なんとか今まで通り・・・避難所とか仮設住宅ではなくて、自分の家で今まで通り生きたいと皆さん思うはずなわけで、村長、町長が決断するというのは、私はあり得ると思うけれども、でもそう言われても膨大な汚染地帯なんです。放射線の管理区域にしなければいけないという、そういう汚染地帯なわけで、そういうところに・・・帰ると言っても、やはり子供を抱えた親とかは帰れないと思いますし、そうなればもう町自身が分断されて、結局崩壊していくしかないと私は思いますので、本当に・・・痛ましいというかお気の毒というか、こういうことを本当にどうしたらいいのか、私はよく判らなくなってしまいます。
(水野氏)はい。どうもありがとうございました。
【以上】


【関連記事】
福島第1原発:2号機圧力容器底部70度前後に上昇
毎日新聞 2012年2月6日 20時52分(最終更新 2月6日 21時23分)
 東京電力は6日、福島第1原発2号機で、原子炉の「冷温停止状態」の判断基準となる圧力容器底部の温度が急上昇し、午前7時現在で73.3度に達したことを明らかにした。東電が保安規定で地元への通報基準としている「80度」に迫る温度で、昨年12月の「冷温停止状態」宣言後で最も高い。冷却水の量を段階的に増やして対応しているが、温度は高止まりしている。
 東電によると、圧力容器底部には三つの温度計がほぼ等間隔に配置されている。このうち一つは今月1日午前中まで50度前後で推移していたが、その後上昇し始め、5日夜に70度を超えた。残り二つの温度計はともに44度前後を指したままだ
 上昇の原因について東電は、冷却水用の配管を凍結防止のため1月26日に交換したことにより、炉内に入る水の流れが変わり、溶け落ちた燃料の一部に水が十分当たらなくなった可能性があると推定している
 6日、圧力容器内の気体を調べたところ、燃料の核分裂が連続する「再臨界」の可能性を示すキセノンなどの放射性物質は検出されなかったという。
 温度を下げるため、5日未明から6日未明にかけ、注水量を段階的に増やして毎時10.6立方メートルとしたが、6日午後5時現在の温度は69.2度と70度前後を保っている。1号機は午前11時現在で24.5度、3号機は50.1度。
 温度計は事故後、最大20度の誤差が生じた。東電は冷温停止状態の定義が「圧力容器底部が100度以下」であることから、誤差を最大に見積もって80度を超えれば地元自治体に通報すると保安規定で定めている。東電の松本純一原子力・立地本部長代理は6日の記者会見で「炉全体としては十分冷えており、冷温停止状態の判断を見直す必要はない」と話した。
 経済産業省原子力安全・保安院は同日、再臨界を防ぐホウ酸水を加えながら注水量を増やすことを求め、東電は応じる方針。保安院の森山善範・原子力災害対策監は「十分落ち着いたと判断するのは早い」と説明した。【比嘉洋、関東晋慈、中西拓司】
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20120207k0000m040073000c.html


2号機、冷温停止状態は変わらず 温度上昇で藤村官房長官
2012/02/06 18:25 【共同通信】
 藤村修官房長官は6日午後の記者会見で、東京電力福島第1原発2号機の原子炉圧力容器底部の温度が70度を超えたことに関して「今回の温度上昇は1カ所で、他の温度は安定している」と述べ、原子炉の冷温停止状態に変わりはないとの認識を示した。
 冷温停止状態の条件の一つは圧力容器温度100度以下の維持で、誤差を勘案して80度以下に保つのが目安とされる。藤村氏は圧力容器底部に温度計が3個あることを踏まえ「仮に1カ所だけが80度を超えても冷温停止状態に影響しない」と強調した。
http://www.47news.jp/CN/201202/CN2012020601002023.html

失礼します。
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