※この記事は、
1月25日 【内容起こし】日隅一雄氏:世界と日本の仕組みの違いと主権者が主権を行使するために@CNIC【前半】
1月22日 【動画あり】『原発』東京都民投票:朝日新聞社説と署名活動の様子【本当に問題なのは無関心層】
1月21日 【内容起こし】神保哲生氏×宮台真司氏:エネルギー政策の各作業部会の『信頼』と日本人の『民意』と『空気』@Videonews.com

1月11日 『原発』大阪市民投票を実現させるために【市会議員の方々のコンタクトリスト作成しました】
1月9日 【追記・動画あり】『原発』大阪市民投票署名:必要数を超え52,190筆到達!!【市民運動の成果とこれから】
9月13日 【文字起こしUP】小出裕章氏と語る、続・原発『安全神話』溶融【その①】
8月27日 【動画・要点】「原発」国民投票、やるべし、やれるよ、やりましょう!飯田哲也×杉田敦×マエキタミヤコ×宮台真司&今井一【その①】などに関連しています。

昨日、岩上安身さんと今井一さんのインタビューが行われました。
2時間半にも及ぶロングインタビューなのですが、住民投票や国民投票について様々な疑問やその意味について、まだまだ浸透していないようですので、是非ご覧いただきたいと思います。
全てに納得していただく必要はありませんが、考えるエッセンスとベースの情報として、お役立てください。

では、どうぞ。

【動画】120126 今井一氏インタビュー
http://www.ustream.tv/recorded/20014484 (152:14)

【以下、お時間のない方のために内容を起こしています。ご参考まで】

【以下、お時間のない方のために内容を起こしています。ご参考まで】
(岩上氏)皆さん、こんにちは。ジャーナリストの岩上安身です。暮れてまいりました。「こんにちは」というのか「こんばんは」というのか、ちょうど難しい時間帯ですけれども、これからジャーナリストの今井一さんをお迎えして、国民投票、原発国民投票について、一から、今更誰にも聞けないところを聞いてしまうというインタビューを始めたいと思います。
 今井さん、よろしくお願いします。
(今井氏)お招きいただきましてありがとうございます。
(岩上氏)今井さんにはですね、「是非詳しい話を一回聞かせてください」と、あれはいつでしたかね。院内集会の時ですね。
(今井氏)院内集会の時ですね。桜井議員と岩上さんが激しくやりあった時です。
(岩上氏)バチバチです。<笑>
(今井氏)<笑>私が間に入って仲裁したんです。
(岩上氏)すいませんでした、その節は。
 そういうこともありまして、今井さんには是非一度お話を伺おうと思っていながら、忙しさにかまけ、ついつい私がモタモタしてる間にどんどんこの『原発国民運動』というのが進んでいって、台風の目のように今なっていると。それから大阪市と東京都で署名運動をしていると。署名というか住民投票の直接請求。ここのあたりもよくわからない。
 なんで住民投票なの?
 なんで直接請求なの?
 何が国民投票なの?
 何なの?
 と、クエスチョンマークがいっぱいついているところが、ネット上なんかではもうワーッとどんどん話が、議論が沸き起こっていて、今更詳しいことを一から聞けない状態になってる人も多いと思うので、私も一から!
 今日は恥ずかしい質問をいっぱい今井さんにぶつけながら、一から教えていただきたい。そして、ツイッター上でハッシュタグ#imainikike、カッコいいでしょ?風の
歌を聞けみたいな<笑>若いころにはこういう週刊プレイボーイみたいな、俺に聞けてきな人生相談あったけど、今井さんのキャラにもぴったりあってるんじゃないかと、
「今井に聞け!」
という感じで、今井一さんにご質問がある方、どんどんお寄せください。既にいただいてるものも、これからどしどしぶつけていきたいと思います。
 今井さんは、
「誰の質問でも受けるぜ」
みたいな感じで電話番号晒してるんですって?
(今井氏)はい。電話番号もちゃんと公開してるのに、誰からも電話かかってこないですよね。<笑>岩上さんなんかそんなことしたら大変でしょ?
(岩上氏)寂しいですね<笑>僕も全然ないですよ。僕は名刺を配っていてそこに携帯番号入ってるんですけど、毎日ツイッターでは炎上してるのに、意外に携帯には直接来ない。
(今井氏)そうなんですね。
 ツイッターって140字しか書けないじゃないですか。だから、書くとまた誤解を生んだりするんですよね。だから、直接お話をさせていただいてと思ってるんですけど、全然かかってこなくて寂しいなって。
(岩上氏)きっと怖がられてるんじゃないですか?
(今井氏)そんなことないです<笑>そうじゃない<笑>
(岩上氏)関西弁だしー、いざとなると意外に怖い人だと思われてるんじゃないですか。
(今井氏)そんなことはないですが、丁寧にお話はしますから、いつでも事務所にどこでもお電話ください。
(岩上氏)わかりました。あ、事務所っていう言葉も誤解を呼ぶように聞こえてるかもしれない<笑>ちょうちんがあるんじゃないかとか<笑>
(今井氏)それはそれは、おとなしい事務所ですから。
(岩上氏)でも若い衆は居るんでしょ?
(今井氏)若い衆いっぱいいますよ。若い衆は寝袋でいっつも寝泊まりしてますからね。
(岩上氏)身を寄せている若い衆もいるんですね。これは怖いですよ。
 今井さんに直接質問できない、そしていちゃもんも言いたいけれども直接は言えないという方は、私が代行いたしますので、この機会に是非お寄せください。
 じゃあすごく基本的な質問からします。
 『原発国民投票』をしようとしてる。この原発の是非を決める国民投票するのに、東京都大阪でだけ、なぜかそこの住民の署名をいうものを集めたと。これは、一体どういう仕組みになってるのか?
 まずその一番基本的なところから教えてください。
(今井氏)岩上さん、もっと基本のところから始めていいですか?
 まず国民投票と住民投票と選挙と、どこが違うのかというところ。
(岩上氏)あー、それは困っちゃうな<笑>
 選挙はとりあえず候補者がいて、投票するということになってますよね。国民投票というのは、ONE MATTERというか、一つのテーマ、一つのISSUEについての是非を問うというのが国民の投票だと。
(今井氏)それでいうとね、そうすると、郵政選挙なんかは事実上の国民投票だったというような人が居るんですよね。
(岩上氏)確かに、確かに。
(今井氏)選挙というのは、必ず人を選ぶんですよ。町内会の選挙でも役員選挙でも、自分たちが入ってるクラブの選挙でも、誰を部長にするかとか、必ず人を選ぶんです。市会議員選挙でも、どんな選挙でも。
 でも、国民投票と住民投票っていうのは、人を選ぶんじゃなくて、事柄を自分で決定するんですね。ここが決定的に違う。
(岩上氏)直接民主制と間接民主制ということですか?
(今井氏)そうなんです。よく言われる
「知事とか市長は、自分たちで直接選んでるから、直接民主制だ」
と、それは違うんですよ。これは間接民主制なんです。
 自分に代わって大事なことを決める人を選ぶのが選挙なんです。自分に代わって大事なことを選ぶ知事とか都議会議員とか、そういうのを選ぶのが選挙で、自分自身が決める、事柄について決めるのが、住民投票・国民投票なんです。
 だから、ここは決定的に違うということ。
(岩上氏)これは恐らく、大阪の市長選とか知事選と・・・のちのち繋がってくるだろうと思いますが、そういうことだろうと思いますが、まずそれは置いておいて。
(今井氏)で、今の話ですけれども、最初ね、去年の3.11の大きな事故があって、私たちはその直後にこういう「みんなで決めよう『原発』国民投票」っていう、こういうグループを立ち上げたんです。
 このグループの当時の呼びかけ人は、『当時の』っていう言い方は、誰かが脱落したとか辞めたとかではなくて、呼びかけ人の人たちが、例えばカタログハウスの斉藤オーナーとか、それから辻井喬さんとか、そういう方々がもっとフラットな関係になろうということで、夏に「呼びかけ人も全員賛同人になろう」と、だから・・・
(岩上氏)「呼びかけ人」と「賛同人」があったんですか?
(今井氏)最初は呼びかけて、「一緒にやりましょう」と呼びかけ人が、辻井喬さんとか斉藤オーナーとか、それから・・・
(岩上氏)著名人がいたんですね。
(今井氏)湯川れい子さん、落合恵子さん、そういうずらずらっとここにも書いてますけど、映画監督の・・・
(岩上氏)あれ?
(今井氏)岩上安身さんも入ってますね。
(岩上氏)<笑>
(今井氏)山本太郎ちゃんとか、杉田敦さんとか、マエキタミヤコさん、宮台真司さん、こういう方々と一緒に呼びかけて、このグループを作ったんです。
 それで4,5,6月くらいにですね、
「もう動き始めたからこれからは呼びかけ人・賛同人と分けないで皆がフラットな関係で賛同人として一緒にやろう」
ということで、どんどん賛同人が増えていって、最初、ツイッターでこういうことやろうと呼びかけて、忘れもしない、一回目の会議はカタログハウスの会議室借りてやったんですけど、その時集まったのは20人しかいなかったんです。僕が知ってる人は10人だけで、あとの10人は全く知らない人で始まったんです。その全く知らない人が今、HPの担当してくださって。2回目の会議も20人くらい。それが、今どんどん広がって4500人くらい。しかも賛同人になるためには一口1000円のカンパが必要ですから、口だけとか名ばかり賛同人じゃなくてちゃんとお金を収めてくれてる人ばかりなんです。
(岩上氏)ちょっと今ドキッとしたんですけど、僕、口ばかり、名ばかり賛同人になってんじゃないですか?1000円払ってないかもしんない。
(今井氏)えーっと、その時は倍かかる・・・<笑>いや、岩上さんもらってると思いますよ、多分。
(岩上氏)僕渡してないよ。
(今井氏)じゃあ名ばかり・・・
(岩上氏)名ばかり賛同人って言われるのカッコ悪い<笑>
(今井氏)うそうそ。
(岩上氏)いやいや、こういうことはきちっと。

(今井氏)領収書発行しますから。
(岩上氏)一応賛同人っていうことで。判らないままなっちゃったっていう部分も無くは無い・・・やはり、「岩上は無責任だ」といわれてるんですが、その通りです。勉強していきます。
(今井氏)それで、7,8,9といったんですが、いわゆる原発を国民投票にかけるためのルール、国民投票法案の市民案も皆で考えて作ったり考えてやってきたんですが、これは、私たちの会だけじゃなくて、例えば小出先生の本が春先から夏にかけてバカ売れしましたけれども、秋になったらもう原発関係の番組とか本がシューッと関心が無くなっていきましたよね。
「このままじゃ原発国民運動が終わっちゃう。盛り上がる前に終わっちゃう。なんとかしないといけないな」
と考えて、だったらやれることはなんでもやろうということで、東京都と大阪市が東電と関電の大株主、特に大阪の場合は筆頭株主だということもわかりましたし、だったら筆頭株主の自治体に住んでいる住民である私たちが、この問題に関わっていく責任と権利をちゃんと自覚しようということで、この直接請求を始めたんです。
(岩上氏)ちょっと待って、分けましょう。そうすると、最初の3.11の後、この賛同人たちが集まって、一般の市民の人たちも集まっていろいろやっていこうとした。この時には、国民投票案をつくってたんですか?
(今井氏)そうです。原発国民投票法案です。
(岩上氏)国民投票法案とはどんなものですか?
(今井氏)原発の国民投票をやるためのルールのことですね。だから、3年半前に憲法改正国民投票法ができましたよね。
 これは、憲法改正に限定された、他の死刑制度とか沖縄の基地問題とか、試験管ベビーとかそんなことについてはかけられない、憲法改正のことに限定されたルールなんですよ。それが憲法改正国民投票法なんです。

(岩上氏)憲法改正のための手続法であって、他のISSUEとかには使えない?
(今井氏)使えないです。それで我々は、だったら原発について、或いは死刑制度とか安保とか日米安保条約の問題とか、そういう一般的は憲法以外のテーマについても、国民投票できるように、そのルール作りをしようということで、原発国民投票の市民案をつくったんです。
(岩上氏)市民案、それはどこにあるんですか?
(今井氏)市民案は、HPに全文載ってます。この裏面にも、選択肢だけ載せています。簡単に言ったら、
『16歳以上の永住外国人も含めた人たちで投票するか、或いは今の選挙と同じように20歳以上日本国籍を有するもの、或いは18歳で日本国籍を有するもので投票しよう』と。
 決まったことについては、これは法的拘束力を持てませんから、日本の場合、イタリアはこの前6月12日13日にありましたけど、あれは憲法に基づいたルールで原発についての国民投票をやったんです。ある法律について、それがおかしいと思ったら、国民は声を挙げたら、署名を集めたら国民投票ができる。
 イタリアの場合は、原発を再開するための法を葬り去ろうということで署名が集まって、原発再開の是非を問う国民投票が6月12日13日に行われたんですね。
(岩上氏)この時はすごい得票率といいますか・・・
(今井氏)95%がもう原発再開を許さないという。
 これはね、憲法にそういうルールがありますから、憲法以外のことでも法的拘束力があるんです。決まったとおりベルルスコーニ首相は、開票前に敗北宣言をして、
『イタリアは原発とさよならする時が来た』
というふうに言いましたよね。
 だけども、日本の場合は、憲法についての国民投票のルールはあっても、それ以外一切制度が無いから、新たに作らないといけないんですよね。そのために作ったということです。
(岩上氏)ここね、結構大事なとこだと思います。
 国民投票をやれば、その結果はそのまま法的拘束力を持ったものとして通るのかとおもいきや、そうでもなくて、二種類ある。つまり
法的拘束力を持つような国民投票も世の中、世界にはある。他方で法的拘束力を持たない、つまり、「こうしたほうがいいよ」ということを国権の中枢機関、それは議会かもしれないし政府かもしれないしそういうところに働きかける、そしてそれを尊重しなくちゃいけませんねという諮問型というやつですかね。
 こういう二種類にわかれてるわけですね

(今井氏)はい。だからこれまで、原発についての国民投票って、いろんなところで行われたんです。例えばオーストリア、スウェーデン、スイス、イタリア、リトアニア。
 このオーストリア、スウェーデン、スイス、イタリア、リトアニアのスウェーデン以外は、全部法的拘束力を持った国民投票を実施したんです。
(岩上氏)なるほど。
(今井氏)スウェーデンだけ日本と同じで、国民投票制度が無かったものですから、『諮問型・助言型』でやったんです。これはスリーマイル島の事故が起きた翌年80年に、スウェーデンが
「原発をどうしたらいいのか、自分たち内閣と議会だけでは決められない。国民の皆さんに聞こう」
ということで、自分たちが第一案、第二案、第三案を作って、
「この結果はものすごく尊重しますから、国民の皆さん、投票に参加してください」
ということでやったんです。
 だからもし日本がやるとしたら、残念ながらイタリアとかスイスのように法的拘束力を持った国民投票はできない。
(岩上氏)その制度が無いから?
(今井氏)無いから。あくまで『尊重する』というスウェーデンのような国民投票しかできない
(岩上氏)他の国にはあるんですね?憲法で認められた?
(今井氏)あるんです。認められた制度があるんです。ただね、岩上さん、ここは問題で、よくツイッターなんかでね、
「だったらやる意味がないじゃないか。おかしいじゃないか。そんな法的拘束力がない国民投票なんて、やっても意味が無い」
とおっしゃる人が居ます。気持ちはわかる。
 ただし、日本では歴史、この国が始まって以来、国民投票は一度も行われたことは無いです。人類史の中では、僕が知ってるだけで欧米を中心に1150件以上の国民投票が行われてるんです。
(岩上氏)1150件・・・
(今井氏)以上の。
(岩上氏)国数でいうとどれくらいなんですか?
(今井氏)200ヶ国くらいですね。一番多いのはスイスですね。先進国は全部やってます。日本だけがやってないんですけども。
(岩上氏)はぁ・・・。結構恥ずかしいですね。
(今井氏)韓国もありますし、ロシア・ソ連もやりました。とにかく、日本は1回も国民投票やったことないんですが、ただし住民投票は96年の8月4日に新潟県の巻町で、原発建設の是非をめぐって、住民投票が行われてから、この16年の間に401件行われてるんです。
(岩上氏)それは全部原発に関わる住民投票ですか?
(今井氏)いや、違います。市町村合併とか・・・
(岩上氏)他のテーマも含めて?
(今井氏)はい。だから、これまで原発について住民投票の動きっていうのは、いろいろありました。ここにちょっとUPで一覧表が・・・。わかるかな?
 こんなふうに実際に住民投票をやったのは3件だけなんです。新潟県の巻町と、刈羽村と、三重県の海山町。
 だけど、住民投票運動が起きたのは、高知県の窪川町、それから福井県の大飯、青森県、それから石川、三重も30件以上、こんなふうにさまざまなテーマで、例えば問題になってる福島の富岡と楢葉でも、ちゃんと曾て「住民投票やりたい」と直接請求運動があったんです。
(岩上氏)できなかったんですか。
(今井氏)できなかったんです。
(岩上氏)これ、直接請求、『直』と書いてあって『×』と・・・。
(今井氏)それは全部否決された・・・
(岩上氏)できなかったということですね。『首』というのは何ですか?
(今井氏)『首長提案』ですね。実際にあったのは、巻町と刈羽村と海山町の三つだけだったんです。
(岩上氏)これは何ですか?
(今井氏)議員提案ですね。新潟県巻町のね。
 結局ね、三件しか行われなかったんですが、ここで問題なんですよ。じゃあ三件行われた巻町、刈羽村、海山町は、法的拘束力がある住民投票をやったか?というとやってないんです。
(岩上氏)諮問型?
(今井氏)はい。全部そうです。日本で行われた、これまで401件行われた住民投票は、全て法的拘束力が無い諮問型なんです。
 なぜかというと、住民投票法が日本には無いからなんです。無いから、各自治体が町々が自分たちで条例を作って、住民投票のルールである条例を作って、住民投票条例っていうんですが、それは全ての自治体で、
『この結果について首長及び議会は、この結果を尊重して行うものとする』
とか、
『この結果を尊重しなければいけない』
とは書いてますけれども、
『この結果に従わなければいけない』
とは書けないんです。
 なぜ書けないかといったら、地方自治法に抵触するからです。あくまで地方自治体の予算とか条例とかは、議会が決めることであって、『尊重』とは書いていいけども、『従わなければいけない』ということになったら、地方自治法に抵触するからです。
(岩上氏)言い換えると、地方自治法を根本的に改正しない限り、全国一律の強制力を持った、法的拘束力を持った住民投票制度というものはできない?
(今井氏)できない。同じく
『日本で議会は国権の最高機関であって、唯一の立法機関』
と書いてありますから、憲法のこの部分を変えない限り、『国権の最高機関であり唯一の立法機関である』というのを変えない限り、法的拘束力を持った国民投票もできない。
(岩上氏)国民投票制度を日本に導入するためには、憲法を改正しなくてはいけないと?
(今井氏)だから、それを言いだすと
「憲法改正運動を今井はやってるのか!?」
ということになるので、それは置いておいて、とりあえず諮問型でやろうと。で、さっきの話の続きですけれども、じゃあ401件住民投票が行われて、全て諮問型で行わざるを得なかったんですね。法律が無いから。
 じゃあ、反故にしたところがあるか?というと401件住民投票をやって、結果をひっくり返した、反故にしたところがあるかというと、1件しかないんですよ。
 それは沖縄県のヘリ基地をめぐる、辺野古の市民投票。名護市の市民投票。
 これは結果はヘリ基地反対多数だったのに、二日後に当時の比嘉哲也市長が、
「住民投票の結果は、ヘリ基地反対だったけども、俺は認める」
っていって、当時の橋本首相に言って、それで自分は市長を辞めちゃったんです。
 これ一件だけ。
 でも、その辺野古にもまだ基地できてません。市民投票の結果が尊重されています。
 さっき言った新潟県の巻町と刈羽村と、三重県の海山町、これは原発についてやってます。
 じゃあ法的拘束力が無いから原発反対と言った巻町の結果がひっくり返ってるかというと、ひっくり返ってません。もう東北電力は撤退しました。
 それから刈羽村、プルサーマル導入。
 これも、原発住民投票、プルサーマル住民投票の前と後の選挙では、プルサーマル推進派が勝ってるんです。住民投票ではプルサーマル反対が多数になって、じゃあその後の選挙もプルサーマル反対派が勝ってるかというと、勝ってないです。負けてるんです。負けてるけど、プルサーマルは導入されていません。
 それから三重県の海山町。
 住民投票をやる前の勢力図は、町長は中部電力から原発を誘致しようという人でした。議会の3分の2も町長と同じ考え。その人たちが住民投票がやって負けました。6:4で。その後の選挙は、どうなったかといったら、結局またね、原発推進派の人たちがそのまま生き残って議員やってるんです。
 でも、海山町には原発はできてません。
(岩上氏)ここはちょっと重要、大事ですね。
(今井氏)大事なとこです。
(岩上氏)まず、諮問型の住民投票であっても、それは一定の影響力を持って・・・
(今井氏)ものすごい影響力があるんですよ。
(岩上氏)『尊重をしない』『一笑に付す』などというようなこと、或いは『一笑してしまう』『一蹴してしまう』というようなことは行われていない。
 辺野古の場合は、圧力をかけているのが防衛協というだけではなくて、背景にアメリカというものすごい巨大な力が、小さな地にかかるわけですよ。そういうことを考えても大変大きな抵抗を示したということですよね。
 それに比べても、他のというよりも、もちろん東電とか電力会社は大きな力を持ってますけど、それでもやっぱりごり押しはできないと。だから諮問型でも意味がある。ここが一点ですね。
 それからもう一つ、今おっしゃった点で、
『住民投票をしたということと、選挙はまた別だ』
と。つまり、推進派の議員がぞろぞろと雁首を並べているような議会があっても、でもそこで住民投票をかけると反対だという意見が出る。
 これはどうしてなんですか?
(今井氏)結局、選挙でやる時は、上関もこの前ダブルスコアで町長は推進派が勝ちましたけど、当たり前のことなんですよ。ものっすごい金が投下されてますから。新潟県の巻町に、あんな小さな小さな人口、本当に3万ちょっとの町に、東北電力が合法的に投下したお金が、東北電力の発表だけでも30億ですよ?
(岩上氏)30億何に使ったんですか?一体。
(今井氏)漁協の組合員に1000万、2000万でしょう。上関だってそうじゃないですか。上関の漁協にいっぱい、漁協に1000万払ってるじゃないですか。
(岩上氏)合法的な買収ですよね。
(今井氏)そういう形の中で新潟県の巻町の場合は、もちろんお金を受け取ってない方も多数います。だけどもいろんな形でばら撒かれて、そのばら撒かれていた選挙で町会委員が選ばれて行ったんですね。それは上関も一緒ですね。福島もみんな、福井県も皆そうですよ。ごく一部の町会議員と市会議員と首長で
「原発は誘致する、作っていい。間接民主制でやってるじゃないか。合法的じゃないか」
と言って54基作ってきたわけですよね。
 でも、実際に住民投票をやったら、それとは違う結果になるのは当然のことであって、おいしい思いをしてるのは、ごく一部の人間だけなんですよ。だからね、そこは全然違うと思う。
(岩上氏)これはやっぱりもう一つあるんですかね。原発の是非とかテーマがはっきりしてることは、やっぱり態度表明できるんだけど、他方で議員を何人かのうち誰かを選ぼうと思うとチョイスが・・・人間というのは複雑な複雑な存在ですよ。一人の人間がいろんなことに是々非々があって、自分にぴったりあった候補者なんて見つからない。そん中の町の有力者で
「やっぱあの人だろうな。ただ原発について推進なんだよね。でもしょうがないよね。あの人有能だもんね」
というような総合的判断だとこの人が選ばれてしまう。
 だけれども、一つのテーマで自分がどっちなんだと言われたらスパッといくと。
(今井氏)その通り。
(岩上氏)やっぱり住民投票のようなもの、一つはテーマを決める。冒頭に在りましたね。事柄を決めるのと人を決めるのでは、性格が違う。
(今井氏)岩上さん、ものっすごいわかりやすい話をしたら、今衆議院選挙、小選挙区制ですよね。国民投票に反対してる人たちは、
「衆議院選挙で決着をつけたらいいじゃないか。衆議院選挙で民意を示せばいいんじゃないか」
とおっしゃる人がいるんですよ。
 でもね、例えば千代田区、これは東京1区です。小選挙区制です、もちろんね。衆議院東京1区、誰が選出されてるか皆よく考えてほしいんですよ。与謝野馨さんと海江田万里さん。バリッバリの原発推進派じゃないですか!おまけに今度自民党から・・・
(岩上氏)私、東京1区でございます・・・<笑>
(今井氏)<笑>今度自民党から立候補してくる人もそうですよ。3人揃って有力候補が全部原発推進派。
(岩上氏)選べないんだものー・・・
(今井氏)ね?こんなもんね、選挙で小選挙区なんてほとんどこんな状態でしょ。
(岩上氏)はいはい。
(今井氏)どうやって、今世論調査したら、原発反対の人6割超えてますよ。でも東京1区の有力候補は3人とも原発推進派でしょ。
 選挙ではね、民意がきっちり反映されるはずがないんです。
 だから、僕は選挙での原発の決着なんてインチキだと思ってます。

(岩上氏)なるほど。これは、間接民主制否定にまで聞こえるんですけど。
(今井氏)そんなことはないです。
 あのね、些末な問題は・・・些末っていうとごめんなさい。ちょっと重要なことくらいは、議員や首相が決めてもいいです。例えば高速道路の民営化どうするとか、子供手当どうするとか、間接民主制でやってるんですから、それはいいです。
 だけども、憲法9条をどうするかとか、原発をどうするかとか、こんな大事な問題をいつ辞めるかわからんようなおっさん一人に決めさせるなんて、野田さんのこと言ってるんですよ。野田さんに決めさせるわけにもいかないし、じゃあ谷垣さんでいいかというと谷垣でもダメだし、誰でもダメです。
 僕は菅さんだったらいいとか、野田さんだったらダメだっていうんじゃなくて、こんな大事な問題をたった一人の人間に決めさせるわけにはいかない。これは、主権者全員でよく話し合って、皆で決めないとダメだと思う。
(岩上氏)そこは非常に大きな考え方の差異になる、分岐点になるところですね。
 つまり、原発っていうのも大きなテーマですけど、もっと巨大なテーマを考えたら、例えばどこかの国と戦争するか・しないかとか、そういうものをかつての日本だったら、内閣が???して天皇陛下の決断で行くわけですよ。開戦も終戦のご聖断だと
か詔勅だとかって言ってるけれども、そういうことも国のトップが決めた、元首が決めた。こういう構造になってる国はたくさんありますよね。
『国の元首が決めるんじゃない。そうじゃなくてあまりにも巨大なテーマは、皆で決めるんだ。』
 それはそれで、ものすごい考え方の違いなんだけど、でも多分ね、これを聞いてる人間は「だったら」っていうんですよ。
「どこかの国と戦争をしようっていうことを国民投票で決めるのか?」
とか言われかねませんか?

(今井氏)日本人、そんなに戦争したがってる人、僕の周りには居ないんですけど、よく国民投票制度を批判するときに、ヒトラーのことを持ち出す人が居るんですよ。
(岩上氏)だからある種の国民総参加のファシズムにならないかということだと思いますけどね。
(今井氏)そうそう。ヒトラーのことを持ち出す人がいるんですけども、だったら、日本は国民投票をやらなくても戦争に突入したじゃないですか。だから、問題は直接民主制、国民投票が悪いんじゃなくて、そういうヒトラーの在り方、ヒトラーを認めたドイツの在り方、ヨーロッパの在り方が問題であって、直接民主制が常に正しい判断を下すとは私は思いません。
 国民投票・住民投票が間違った判断を下す可能性もあります。
 だったら逆に聞くけれども、じゃあこれまで間接民主制で議会が間違った法律や条例を作ったことは無いのか?
 毎年何件もあるじゃないですか。だから、直接民主制でも間接民主制でも、間違う時は間違うんです。
(岩上氏)制度だからね。
(今井氏)それを間違ったことを理由にその制度を廃止するっていうのはおかしいんであって、それは精査していかなきゃダメだと私は思います。
(岩上氏)なるほど。言い換えるとこういうことですね?
 精査という言葉が今出ましたけど、
間接民主制で一本で民主主義が完全に成り立つんだというのではなく、間接民主主義の手法、つまり議員を選んで日常のいろいろな事柄を専門家として決めていってもらうということもある。重要なMatterは皆で考えようという直接民主制もある。
 こういうもののベストミックスみたいなものを狙うと?

(今井氏)そのとおり!そのとおりです!
(岩上氏)そして、制度は必ずしもその結果が正解であることは担保はしない。ある制度ではなくて、例えば日本の曾ての軍部の軍国主義っていうのは何かというと、軍部官僚のファシズムだったということじゃないですか。ようは官僚のファシズムですよ。だけれども、国民がそこに総動員されなかったかというと、そこはやっぱりされたわけですよね。でも、国民が同意していたかというとそうではなかった。
 じゃあ国民は嫌々行ったのか。
 もちろん嫌々行ったでしょうけど、皆やる気で行った人も一杯いた。それは制度の問題じゃなくて、その時のメディアの問題。教育の問題。情報とか洗脳の問題だとか、そういうことが関係するんですよね。だから、
大前提となるのはこの制度がありながら、その背景としてどれだけ情報が公正に伝わるかとか、これもすごく重要ですね。
(今井氏)そうなんです。そこがすごく大事。そういうことを言うと、
『日本はメディアに流されやすいから、バカだから、だから日本ではやっちゃいけない』
とか言うんですよ。
 あのね、1150件も世界中で行われて、もしかしたらちょっといい加減だなと思ってるあのイタリアでさえ、あんなにきっちりした答え。
 石原慎太郎は酷いけどね、ベルルスコーニはもっと酷いですよ。あのベルルスコーニを首相として戴いているイタリア国民でさえも、実際国民投票をやったら、あんなきっちりした答えを出したわけでしょ。
 だから、私はイタリア国民が出来て、スウェーデンが出来て、スイスが出来て、フランスが出来て、なんで日本だけがメディアに踊らされるっていうようなことを言うのか、すごくガッカリです。
※イタリアの国民投票の圧倒的パーセンテージは、推進派が国民投票の成立をさせないためにわざと投票に行かなかったからだと言われています。(一定投票率が無いと、国民投票が無効になる制度であるため)
(岩上氏)自信が無いんですね。
(今井氏)自信が無いのかね。
 あとね、もう一つ笑っちゃうのはね、この本を集英社から出したんですよ。
原発国民投票
』岩上さんもいっぱい本出されてるから経験あると思うんですけど、これね、出す直前になって編集部から
「この本を出すのはちょっと控えたい」
って言ってきたんです。なんでかというと、理由がすごく面白いんです。
「慎太郎が当選した。しかもはっきり原発推進と言って当選した。福島であんな甚大な事故が起きてるのに、原発推進と言ってるその慎太郎に投票するような東京都民、日本国民に、こんな国民投票なんかやらせたらとんでもないことになる。だからこの本はちょっと控えたい」
と言ってきたんです。
 ところが、ひと月過ぎくらいしたら、また「出そう」と言ってきたんです。そのきっかけが面白いですよ。
 世田谷区で保坂君が区長に当選した。
(岩上氏)そっちか!
(今井氏)ね?つまり馬鹿げてるんですよ。選挙と住民投票・国民投票は違うんですよね。だから、慎太郎が通ったり保坂君が通ったりするんですよ。それが選挙なんですね。
 だからもうそこは判ってほしい。
 あともう一つだけね、僕はスウェーデンの政府とか議会って、すっごい控えめやと思うんですよ。スリーマイル島の事故が起きて、原発をどうするのか、スウェーデン国民がものすごい大激論に入ったんですよ。
 その時に彼らはね、
「自分たちだけで決められない。政府だけで決められない。議会だけでも決められないから、国民の皆さんに最終決着を決めてもらおう」
と、すごい謙虚やったんですよ。
 日本は、スリーマイル島どころが自分の国で福島の事故が起きてんのに、それでもね、『国民に決めさせない、俺が決める。』
 挙句の果てにですよ、ちょっと前まで菅さんが総理やったときは、この国は確か『脱原発』のはずやったのに、なんか民主党のちょっとした代表選挙で代わったら、突然国の方針が、『原発推進・原発輸出』になるみたいな。こんな危険な話無いですよね。傲慢!しかも。何様や!?と。
 普通だったら、野田さんだって経産省の枝野君だって、
「こんな問題私たち一人で決められないから、是非国民的な議論を1年間でもやっていただいて、国民の皆さんに結論を出してほしい。そのかわり責任は国民の皆さんで取るんですよ」
というのが筋なのにね、おこがましいというか厚かましいというかね、もううんざりですね。そういう意味で言ったら。
(岩上氏)主権在民じゃないんでしょうね。全然憲法も守っていないというところにあるんじゃないかなと思うんですが、さて、ちょっと具体的な話にちょっと戻りましょう。
 住民投票をやりましょうということに、皆さんの運動がなった。ちょっとその住民投票による請求というものがどういう仕組みなのか、ちょっと教えていただけますか?

(今井氏)さっき言いました、これちょっと実はこんなふうに朝日新聞の大阪の本社版ですけど、5万人って書いてますけど実は6万人集まりました。
 住民投票をやるためには、原発住民投票であっても、ダムの問題であっても、市町村合併であっても、住民の方から住民投票やりたいという時には、有権者総数の2%以上の署名を集めて、これ署名簿ですけど、署名を集めて名前を書いて、生年月日も書いて、拇印を押さなければいけない。非常に今時ね、見ず知らずの人に拇印を押せと生年月日書けと、ものすごい個人情報でしょ?
 これは集めるの大変なんですよ。
(岩上氏)いやいや、これ大変ですよ。これもまた立派ですね。この用紙がその用紙なんですね?しかも、その先ほど条例を制定しなきゃダメだとか、地方自治法を変えるわけにはいかないから。そう簡単にいかない。
 だから毎回条例を制定すると、それで東京都条例制定の請求者名簿なんだ?

(今井氏)はい。こっちが東京でこっちが大阪です。
 基本的には、よく読んでください。
『東京電力管内の原子力発電所の稼働に関する東京都民投票条例の制定を求める』署名簿なんです。
(岩上氏)なるほど。
(今井氏)こっちは『関西電力管内の』なんです。
(岩上氏)これは都議会に求めるんですね?
(今井氏)そうです。
(岩上氏)つまりいきなりこの署名をしたら、自動的に住民投票ができるようになるんじゃない。その制度ができるようになるわけじゃない。もう一回ワンクッションあるという。
(今井氏)はい。それでここに請求代表人の名前がずらーっと載ってて、山本太郎ちゃんも千葉麗子も、それからちばてつやさん、『あしたのジョー』の。全部ここに名前と住所が載ってます。
 それでこの人たちがそれを請求すると。
 ただ、この32人だけでは、そんな33万の署名集められないですから、岩上さんは入ってません。請求代表人じゃないから。
(岩上氏)ここに入ってたら笑うわ<笑>
(今井氏)それで、ここに条例案ですね、私たちはこの条例案を通せと。それでこの条例案に賛成する人は、ここに署名してくれと。 
 この条例案にどんなことが書いてあるかといったら、
『東京電力管内の原発の稼働について、都民に決めさせろ。都民が決めた通り、石原慎太郎さんは東京電力と国に対して申し入れを行え』
とそう書いてあるんです。
(岩上氏)なるほど。それは、なかなか大変なことで、まず、大阪と東京でやろうと思った理由は何なんですか?
(今井氏)これはね、一つはね、恥ずかしい話なんですけど、僕ら福井にたくさんの原発があるわけですよね。
(岩上氏)原発銀座なんて言われてます。
(今井氏)私も含めて、大阪の人も神戸の人も京都の人も、あの原発が福井の人の問題であって、神戸や京都や大阪の人の問題じゃないと思ってずっと生活してきたんです。
 ところが福島であの事故が起きて、東京でインチキ停電かもしれませんけど、ああいう騒ぎがあって、牛乳もなかなか飲めない、ご飯もお茶もどうだ。
 そうか。これは、福島の人が故郷に帰れないような状態になっちゃってね、自分たち都会の人間が使う電力を自分たちの場所で原発を作るならともかく、ものすごい離れたところにね・・・、だってオカシイじゃないですか!東京湾近くで皆生活してるのに、日本列島の反対側の日本海の刈羽村で作ってる電力をもらってくるとか、福島からもらってくるとか、どう考えてもおかしい。
(岩上氏)エネルギー効率も悪いわけですしね。
(今井氏)そう。それで、結局全国どこでもそうなんですよね。都会から離れたとこ、離れたとこと。離れたところにあるから、自分の問題じゃないと思いこんできたけど、実はそうじゃないんだ。福井の原発の問題、新潟の原発の問題、福島の原発の問題は、都会の問題なんだ。
 福島の問題や福井の問題であるそれ以上に、大阪市の問題であり、京都の問題であり神戸の問題であると思ったんです。
 調べてみたら、大阪市が関西電力の筆頭株主、しかも8.92%も持ってる。資本主義の論理から言ったって、そんなにたくさんの株を持ってたら、発言権ものすごくありますよね?だったら我々がこのことについて、きちっと関わりあっていく責任と権利があるんじゃないかと。そうしないと福井の人たちに申し訳ないとそう思ったんです。
(岩上氏)なるほど。先ほど見せていただいたたくさんの住民投票の例がある。
(今井氏)あれ、全部田舎なんですよ。
(岩上氏)これはつまり原発立地ばっかりなんだ?
(今井氏)立地先ばっかりなんです。
(岩上氏)立地ばっかりで、いわば消費地ではなかった。
(今井氏)岩上さんね、こんな福井とか、それから町の名前でいったら福井の大飯とか、それから福島の富岡・楢葉、三重県の南島町、六ケ所村、新潟県の???もそうだし、みんなこんなに30もね、住民投票運動が起きてたこと知らないでしょ?
 僕も知らなかった。
 だから如何に地元の人が必死になって、いろんな手を使って住民投票で原発を止めようと努力されてきたか、その事実さえも知らないという無責任さ。
 だったら、田舎の人にばっかり、立地先の人にばっかり押し付けないで、良かれと思って言ってる人いるんですよ。
『上関でも福井でも刈羽でも、もう一回54基の立地先では全部住民投票やったらいい。』
 これ、良かれと思って言ってらっしゃるんですけど、僕は住民投票の現場知ってますから、どれだけ大変か。田舎で住民投票やることが。
 町のボスがいっぱいいてね、
「投票に行けよ・行くな」
「わかってるな?推進に入れろ」
 ものっすごい生活大変になっちゃうんですよ。それを54基の地域の人たちに押し付けるんじゃなくて、
『我々がやろう。今までなんで僕らは声を挙げなかったんだ。自分たちこそがこの問題についてよく考えて話し合って、決着をつけて、責任を取らなければいけない』
と思ったんです。
(岩上氏)なるほど。
 80年代ね、広瀬隆さんが『
東京に原発を!』っていう、そのものずばりのタイトルの本を書きました。
 今井さんがおっしゃってるのは、『東京に住民投票を!』と。

(今井氏)そう!
(岩上氏)「まずはここへ持って来い!」
「原発の是非を問うということは、自らそれを享受してるものの責任じゃないか?」
ということですね。

(今井氏)そうです。とにかくまずこの直接請求をやることによって、
「福島の原発や新潟の原発は、いいですか?練馬の皆さん、或いは足立の皆さん、国立の皆さん、あなた自身の問題ですよ。他人の問題じゃないんですよ。福島の人の問題じゃなくて、あんたの問題なのよ」
と。
(岩上氏)東京電力のものじゃないからね。
(今井氏)「あなたが押し付けてるんだ」
「あなたが押し付けてるんですよ」
「それについて、あなたは考える責任と権利があるんだ」
ということを、そのためにやろうと思ったんです。

<40:35頃まで>

【その②】に続きます。

署名簿


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