※この記事は、
1月21日 菅政権:原子力安全委の「不測事態シナリオの素描」を公文書とせず・・・
1月23日 エネルギー環境会議:電力試算を9.2%不足予測も再評価では最大6%の余裕【ISEP資料:『やっぱり電力は足りている』】などに関連しています。

先ほど福島で震度5弱の地震が起こりました。
地震が起こるたびに、私も小出先生や水野さんのように「原発は大丈夫か?」といつも思うようになりました。活動期に入った今もなお、日本では原子力発電所が動いています。本当に恐ろしいことです。

電力は足りています。

どうか、本当に原子力発電所が必要なのかどうか、もう一度考えてください。
【参考記事】
12月11日 【動画・内容起こし】石橋克彦氏講演会「『若狭原発震災』前夜の私たち」@名古屋市女性会館ホール【その①】
1月23日 エネルギー環境会議:電力試算を9.2%不足予測も再評価では最大6%の余裕【ISEP資料:『やっぱり電力は足りている』】

では、どうぞ。

20120123 たね蒔きジャーナル 京都大学原子炉実験所助教 小出裕章


【以下、お時間のない方のために内容を起こしています。ご参考まで】

(水野氏)まず、地震についてなんですけれども、ニュースでお伝えしました関東の直下型地震、今後4年以内に70%の確率で起こりうるという研究が発表されたんですね。私、地図を見てみました。そうすると、東海村の原発がある場所って、東京都心からだいたい100㎞ちょっとくらいなんですよね。ここでどれくらいの揺れの想定がされているのか知りませんが、全く揺れないってことはなかなか考えにくいわけで、やはり地震を考えるときに、原発のことも共に考えれなければならないのかというふうに私は思うようになったんですね。去年以来。
 小出先生はどんなふうに考えてらっしゃいますか?
(小出氏)私はずーっと地震が起きたら、「原発は大丈夫か?」と一番真っ先に思うような生活をしてきましたので、首都圏の直下地震というときも、周辺の原子力発電所がどういう影響があるかということは、私も心配です。
 でも、首都圏の直下地震が起きれば、多分その地震だけで膨大な被害が出てしまうでしょうから、まずは首都圏の方々は4年以内に70%と確かさっき数字が出ていたと思いますが、そのことの大切さというか、今日本が大地動乱の時代に入ったというように、前に石橋さんがおっしゃったけれども、膨大・・・去年の東北地方の地震でものすごく膨大な広範な岩盤が割れているわけですから、必ず余震がこれからもあるはずだと私は思いますし、皆さん、心をもう一度新たにこの問題に向き合うべきだと思います。
(水野氏)そして、福島第一原発の事故で、去年の3月下旬に最悪の状況を想定したシナリオがあった、原子力委員会が作った文書がありながら、それを当時の菅政権は無かったこととして封印をしていたということもニュースでお伝えしました。
 これについてはどんな感想をお持ちでしょう?
(小出氏)有り得るというか、これまで原子力を進めてきた人たちは、とにかく『大きな事故が無い』と言い続けてきたわけですし、『無いであってほしい』という願望のもとにずーっと進めてきたのだと思います。
 ですから、事故対応というもの自身も、ほとんど作られていないという、そういう状態で事故に突入してしまって、保安院、安全委員会、それぞれ全くバラバラになってしまって、情報すらが通らないというそんな状態だったわけですね。
(水野氏)通らないですね。
 これは、
「『半径250㎞圏内は強制移転や希望者の移転を認める区域になるだろう、それには東京都も含まれる可能性がある』こうしたシナリオはものすごい内容だったから、文書は無かったことにしたんだ」
というような政府高官の声もあるようです。
 「無かったことにする」という、この考えですよね。
(小出氏)でもまぁ、東京電力自身がですね、
「もうこの事故に持ちこたえられないから、全員逃げたい」
ということを思っていたわけですね。
(水野氏)事故直後そうでしたね。
(小出氏)それを菅さんが
「そんなことはダメだ」
と言って強権発動したというか、東京電力に乗り込んだということがあったわけで、本当にどうなるか全く誰にも判らない、安全委員会にもわからなければ、保安院にもわからない。東京電力自身すらが、どちらに転ぶかわからない。もう逃げなければいけないと本気で皆が思っていた時期があったのです。
 それでも国民にはその後情報が伝えられないまま、
『3㎞の人が逃げればいいです。』
『10㎞の人が万一のことを考えて逃げればいいです。』
というそういう情報しか提供しない、というやり方で来たのですね。
 私は何よりも大切なのは、人々の命だと思いますので、防災という考え方は悪い方悪い方を考えて行動を起こすべきだと思ってきましたし、今でもそう思いますが日本の国というこの国は、
『とにかくパニックが起きるのを何とか防ぎたい、とにかく安全だ・安心だということを自分自身も願いたい』
という、そういう願望のもとに行動をしてきたというように見えます。
 防災という意味では全く間違えたやり方だったと思います。
(平野氏)先生、『無かったことにする』というのも、これも誰か政権の中で最終判断をしてると思うんですね。それとか議事録も作成してなかったという話もあります。これも誰か、菅さんか枝野さんか知りませんが、誰かが最終決定してるはずなんですね。その責任は、やっぱり問われるべきなんじゃないかと私は思うんですが、その辺の検証も全く・・・ないですよね。
(小出氏)無いですよね。私も全く近藤さんのおっしゃることに賛同します。あ、今日は平野さんでしたか、失礼しました。
 平野さんが今おっしゃってくれたとおり、こんな重大なことが起きてるわけで、誰も責任を問われないなんてことは、一体どうして起きるのか、私にはわからない。ちゃんと個人個人の刑事責任も含めてですね、問わなければいけないと思うのですけれども、一体どうしてこんなことが許されるんですかね?
(平野氏)この間の政府の検証委員会でも、こういう話は当然調べておくべきなんですよね。全く出てませんよね。
(水野氏)出てないですね。中間報告で出てないですね。
 例えば、こうした『無かったことにする』といいますか、最悪の状況などを補償、いざというときどうするんだということを考えたことというのが過去にあったと聞いたんですけれども?
(小出氏)最悪の事故が起きた時に、どのくらいの損害が生じるということは、世界的にもたびたび考えらえてきました。
 日本でも、日本の原子力発電所は1966年に東海第一原子力発電所というのが動き始めたのですが、それを作ろうと計画していた1960年に、科学技術省が原子力産業会議に委託して、東海第一原子力発電所がもし本当に大きな事故が起きたらどういう被害が出るかということを試算するように委託しました。
 その試算は、本当に酷い、破局的な被害の計算結果を打ち出してきました。
 そうしたらどうしたかというと、その報告書が秘密にされてしまった・・・のです。
(水野氏)はぁ・・・。だから私ら知らんのですね?
(小出氏)そうです。でも、政府自身は知ったわけですから、その知った結果を受けて、日本という国は1961年に原子力損害賠償法という法律を作ったのです。
 あまりに破局的なわけで、
『どうせ電力会社には補償なんかできない。だから、原子力損害賠償の法律のもとで、電力会社を免責して、ある程度以上の被害は国家が国会の議決を経て面倒を見る』
という、そういう法律をわざわざ作ったのですね。
 その基礎になった報告自身は、長い間秘密にされてきて、確か1990年代の中ごろだったと思いますけれども、国会で追及されてようやくにして明らかになったと、そういう報告があります。
(水野氏)大切なことが隠されてるということ、いろんな面で私たちは今感じてるわけですけれども、こうした情報、さきほどニュースでもお伝えしましたが、
『夏の電力供給について、需要が最大となった場合でも、実は余裕があるんだ。電力には。供給できるんだ』
という数字。
(小出氏)私は前からそう言ってました。
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1月8日【内容起こし】小出裕章講演会:『山梨と福島はつながっている~子供の未来のために知ってもらいたいこと』《即刻原発は止められる!》【その③】より

(水野氏)これは、小出先生が一貫しておっしゃってたことなんですけど、でも、それは政府の数字として持っていたのに、それを公表してなかったということが、今日ニュースになりました。
「小出先生、すいません」
と言いたいと思います。
 ずっと小出先生おっしゃっていたんですけど、私は、
「ほんまですか?ほんまですか~?」
と何度も疑っておりました。
(平野氏)特にね、先生は揚水発電でバックアップできるというふうにおっしゃってましたよね。今年の春とか冬とか夏も当然、これ今電力各社の節電を呼びかけてますけども、これは原発維持という狙いがあるんでしょうけれども、これは乗り切れるわけですよね。
(小出氏)節電も何もしなくても乗り切れます。
 ようするに、政府と電力会社は、
「原子力を止めたら、電気が足りなくなるぞ」
という脅しをかけているということだけなのですね。
 私は節電はいいことだと思いますので、皆さんが節電をしてくださるならありがたいと思いますが、今のように政府や電力会社が、
「節電しないと停電になるぞ」
と脅かしてくるようなときには、
「なにくそもっと使ってください」
とお願いしたくなる<苦笑>くらいです。
(水野氏)だから、本当の情報に私たちが接することができているのかどうかという目を、いつも持っていなきゃいけないですね。
 どうもありがとうございました。
(小出氏)ありがとうございました。
【以上】

南関東M7地震 4年以内に70% 東大チーム試算
東京新聞 2012年1月23日 夕刊
 首都直下地震など、マグニチュード(M)7クラスが懸念されている南関東での地震について、今後四年以内に発生する確率が約70%に達する可能性があるとの試算を、東京大地震研究所のチームが二十三日までにまとめた。
 政府の地震調査研究推進本部はM7クラスの南関東での地震について、過去の地震の発生間隔などから、今後三十年以内の発生確率は70%程度としている。研究チームの平田直・東大地震研教授は「発生確率はそもそも非常に高かったが、東日本大震災でより高まった可能性がある」としている。
 平田教授によると、地震学では経験的に、地震の発生回数はMの大きさに反比例するとされる。Mの数値が1小さくなると回数が十倍になるといわれており、この法則が南関東の地震にも当てはまるとの前提で計算した。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012012302000163.html