※この記事は、
1月9日 【内容起こし】小出裕章氏:大阪市民投票、40年の廃炉と老朽化と例外措置、4号機プール崩壊で250㎞避難の最悪のシナリオ@たね蒔きジャーナル
9月10日 EU:日本産食品の放射線検査義務を年末まで延長へ・・・。
9月6日 農水省:9月6日現在の各国の日本食品輸入規制状況などに関連しています。

今日もたね蒔きジャーナルを聞くことができました。
この2日の放射線量の上昇というのは、私も何度か質問されたりして、何が起こっているのだろうと考えていました。
1月1日の14:37頃に発生した鳥島近海を震源とするM7.0の地震によって、福島では震度4の影響を受けていますが、1月5日には22:13頃に福島直下で同様に震度4が発生しているのに、線量は上昇していません。
また、お天気も1月1日は曇り、2日は晴れだったとのこと。
4号機の異常が関連している可能性もあるかもと指摘されている方が多くいらっしゃいますが、本当にわかりませんね・・・。水が漏れだけでここまでドンと上がるのかというと、それは難しいような気もします。
一応すべての燃料は水に浸かっていることになっているので、福一にある燃料そのもの由来というよりは、すでに飛び散ったものがさらに飛び散るような事象が起きたのかもしれない、つまり瓦礫や粉塵が舞うような事象があったのかもしれないと想像しています。

これは私の憶測にしかすぎませんので、そこはご容赦ください。

それでは、どうぞ。

20120110 たね蒔きジャーナル 京都大学原子炉実験所助教 小出裕章


【以下、お時間のない方のために内容を起こしています。】

(水野氏)まずですね、今日多くのリスナーの方から似通ったご質問がきておりますので、これから答えていただきたいと思っております。
 というのはですね、東北や関東各地で放射線の量が今年になって上昇しているのが気になるというおたよりを多くの方からいただいているんです。場所によっては、去年の4月に出ていた数字に匹敵するような数値が出ている地域もあるとネット上で話題になっているんだそうで、福島県郡山市の方は、
『事故から9か月、少し油断して生活していた時期で、初詣や挨拶回りなど外出している時間も多かったので心配しています』
というふうにくださいました。
 これは、どういう事実だと認識したらよろしいんでしょうか。
1月10日文科省 定時降下物(小出氏)正直言うと、私にもよくわかりません。可能性としては、福島第一原子力発電所から未だに新たな放出があるという可能性が一つだと思います。
 特に、この番組でもずっと聞いてきていただきましたが、4号機の使用済燃料プールというのが大変不安定な状態にありますので・・・
(水野氏)それは昨日もお話いただいておりましたところですね。
(小出氏)そこが何かの地震などで、プールの水が漏れるというようなことになりますと、すぐまた放射能の放出につながりますので、そういう可能性は一つとしてはあると思います。
 ただし、放射性物質というものは、これまでも聞いていただいた通り、どんなことをしても無くならないのです。一度環境に出てきてしまうと、それは環境中で移動しているのです。山を始め汚したものは、だんだん下に落ちてきて田畑を次々と汚染していくということになりますし、田畑の汚染は、また今度は川のほうに行って、海へ流れていくというような、常に移動しているのです。地面を汚染したものも、場合によっては風で巻き上げられて、また空気中に出てくるというものもありますので、一時的にどこかの地域が高くなるというようなことはあり得ると思っておかなければいけないことだと思います。
(水野氏)新たなものが急に原発から出たということよりも、既に出たものがどこに存在するかという、その風などで移動して場所が変わるということのほうが可能性としては高いと思われる・・・?
(小出氏)どちらかよく判らないのです。
(水野氏)どちらの可能性もあるってことですね。逆に言うと。
(小出氏)はい。
(水野氏)これ実際にどれくらいの数値なのかというのを文科省が発表しておりますインターネットで見られるHPで、うちのスタッフが一生懸命探しました。これ、探すの素人じゃやっぱ難しいんですよね。私もちょっと見たんですけど、私には全然わからなくて、探せませんでした。スタッフが一生懸命見ました。
 で、見てもその数字が意味することってなかなかわからないんですよ。
 小出先生、見られたその数値の高さとしては、どうお感じですか?
(小出氏)恐らくこの数値は、水盤を置いておいて、そこに一定期間に降り落ちてくるというか、その水の面に落ちてくる放射性物質を測っているということだと思うのですが、要するにそれは空気中にどれだけ漂ってるかということの指標なのです。
 また雨が降るか雪が降るかということでも変わりますし、かなり大きく変動すると思っておかなければいけないと、私は思います。
 ですから、たまに高くなることもあるし、低く過ぎていってくれることもあるという、そういうものだと思っていただいた方がいいと思います。
(水野氏)はぁ・・・。例えばですね、放射性セシウムのセシウム137というものを見た時に、1月1日の朝9時から1月2日の9時までっていうのは、検出されないって書いてあるんですよね。ところが次の日になったら、1月2日の朝9時から1月3日の9時になると、252マイクロベクレルと読めばいいんでしょうか。
(小出氏)多分そうだと思います。
(水野氏)検出されないからいきなり3桁の数字になったらびっくりしますよね。私ら素人は。
(小出氏)その検出限界というのはいくつくらいになっていますか?ほかの数字っていうのを見ていただくと・・・。
(水野氏)あ、そっか。そういうふうに見ていくわけですか。
 ただですね、もう一つ前に12月31日を見ましょう。12月31日の9時から1月1日9時までですと、8.10なんですよ。
(小出氏)あー、そうなんですか。
(水野氏)だから、8だったものが252って言われるとそれは私たち素人としては、何が起きたんだろうって思うかと思うんですよ。
(小出氏)はい。それはどこでしょうか?福島ですか?
(水野氏)これはね、福島ですね。
(小出氏)例えばその250いくつのときに、雨が降ったとか雪混じりだったということはないのでしょうか?
(水野氏)なるほど。そうした気象も全部込みこみで考えなきゃいけないんですね。
(小出氏)そうなんです。たいへん複雑な現象を相手にしてますので、一過性に上がったり下がったりすることは、よくあることだと思っていただかなければなりません。
(水野氏)そうなんですね。これ、もちろん不安を煽ってはいけませんし、かといって問題が有るのに無いというのもまちがいでしょうし、そういう意味でいうと、いろんな科学的なものの見方を私たちは身につけていかないと、その両方になりやすいですね。
(小出氏)はい。ですから、そういう放射能の観測というのは、環境条件によって大きく変わりますので、どういう環境条件のもとでそれが起きているのかということを総合的に判断するような視点を持たないといけないと思います。
(水野氏)でも、そんな、私らにそんなできないと言いたいです。
(小出氏)そうですね。ですから、不思議だと思ったらば、担当する部署に問い合わせをして、きちっとした見解を得るというのがいいと思います。
(水野氏)そうですね。皆さんお分かりにならないから、こうやってたね蒔きジャーナルに全国から聞いてくださって、小出先生に質問するという・・・。
(小出氏)すいませんが、私自身も個別のことはよく判ってませんので、福島県の担当者の方、或いはそういう観測をしている部署の方に、その時に問い合わせてみるというのがいいと思います。
(水野氏)はい。ちなみに先ほど先生がおっしゃいました、セシウム137の検出限界値ですね、『検出されず』となるかどうかというところは、5.13マイクロベクレルです。
(小出氏)なるほど。
(水野氏)これは、1月8日から9日の採取分のデータなんだそうです。
(小出氏)なかなかいい測定をしているわけですね。
(水野氏)あ、そうなんですか。はー。じゃあやっぱり数字を次はどう読み取るかと。
(小出氏)そうですね。
(水野氏)こんなことまで私ら考えなあかんようになっちゃってるんですね・・・。
(小出氏)はい。
(水野氏)では、次の質問をさせていただきます。
 次の質問はね、これです。農産物の話なんですけど、日本から海外に輸出される農産物についてなんですが、日本産の食品について、海外で輸入規制措置をとっているところがいろいろあるんですね。それは44もの国・地域に及んでいるのだと知って、私は少々ショックを受けているんです。
 だから、日本国内では安全だとして流通しているものでも、海外では輸入が止められていたり、或いは検査証明書を求められたりしている、何らかの規制措置がとられているときもあるわけですよね。
(小出氏)当たり前ですね。
(水野氏)当たり前ですか?これ?
(小出氏)チェルノブイリの時は、日本がそれをやったわけですね。
(水野氏)はぁ・・・。
 だけど日本では安全とされているものがですよ・・・?
(小出氏)日本の安全基準が高すぎるから、みんな警戒するだろうと思います。
(水野氏)例えば中国では、福島県より南の北関東から東京都、千葉県などの首都圏、そして新潟や長野県も含む10の都と県のすべての食品の輸入を停止しているんだそうです。
 これも海外から見たら、そんなもんですか。
(小出氏)要するに日本の政府がそれぞれの食品の汚染の濃度を隠してしまっているという状態なのですね。ですから、日本の政府がちゃんと測って、
『この県のものは、ここからこの範囲にある』
というようなデータをちゃんと公表するのであれば、外国としても受け止めようがあると思いますけれども、日本の政府が自分の暫定基準値を決めてしまって、それ以下のものは何の公表もしないという作戦に打って出ているわけですから、私たち日本人も不安なわけですし、もちろん外国の人たちも不安だろうと思います。
(平野氏)先生、水産物の輸出もやっぱり厳しい対応を海外からされてるんですけど、海洋汚染の深刻さっていうののデータが全く出てないんですよね。
(小出氏)そうなんですね。残念ながら、私もそう思います。
(平野氏)これは、本当に日本の水産業の死活問題になりますもんね。
(小出氏)そうですよね。
(水野氏)そうか、そうすると、海外からの輸入規制措置を一言で『風評被害』だと言ってしまえないですよね。
(小出氏)風評を煽ってるのは日本の政府なわけですから。
(水野氏)逆にね!あー、それはやっぱり検査を実施して、すべて公表するということでないと、そこの信頼は取り戻せないわけですよね。
(小出氏)と、私は思います。
(水野氏)だけど、これ、輸出するということについては、濃度はいろいろありますが、汚染された農産物を輸出するということについては、どうお考えですか?
(小出氏)残念ながら、福島第一原子力発電所の事故は起きてしまいましたので、福島を中心として汚染が広がっていて、日本中汚染のない食べ物というのは、もう既に無いわけですね。世界的な広がりで言っても、もう福島の放射性物質は、もうどこの世界にも飛び散っちゃったとそういう状態になってますので、汚染があるのかないのかという、そういう表現では言えなくなっているわけです。
 どれだけの汚染より多いのか少ないのかという、そういう判断しかありませんので、もし、日本の政府が本当に風評被害を避けようと思うのであれば、
『この地域のこういう食べ物は、こういう範囲にあります』
という、そういう表示の仕方、報告の仕方をしない限りは、多分どこの国も納得しないだろうと思います。
(水野氏)小出先生のおっしゃるような方策をとったほうが、日本の生産者も助かる部分もあるということですよね。
(小出氏)そうです。特に日本の国は、かなりの汚染のものをODAと称して、海外にむしろばら撒いてしまおうと、そういうことまでやろうとしているわけですね。
 私はそんなことは到底許せないと思いますし、やはりきちっと汚染濃度を測定して知らせるということが、まず第一にやるべきことだと思います。
(水野氏)はい。どうもありがとうございました。
(小出氏)ありがとうございました。
【以上】

【参考資料】
《文科省HPより》
平成24年1月10日定時降下物環境放射能測定結果(暫定値)(第13報)
定時降下物環境放射能測定結果(暫定値)(平成24年1月10日)(PDF:19KB)

1月10日文科省 定時降下物

【追記】1月13日
※単位はMBq=メガベクレル、100万ベクレル/㎞2です。ですので、放送で出てきた252という数字は、
2億5千200万Bq/km2=252Bq/m2ということになります。
http://radioactivity.mext.go.jp/ja/1285/2012/01/1285_011018.pdf

《農水省HPより》
東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う各国・地域の輸入規制強化への対応
各国の検査・規制の強化に関する情報は、「諸外国・地域の規制措置(PDF:187KB)」をご覧下さい。(1月10日/情報更新)
1月10日付 農水省発表各国輸入規制状態

http://www.maff.go.jp/j/export/e_info/hukushima_kakukokukensa.html