※この記事は、
8月12日 食品安全委員会にパブリックコメントを送りました【生涯100mSvの件】
12月9日10日 粉ミルクの汚染はNPOの計測で判明していて2週間放置!?【企業が汚染測定を進んで実施しない理由】
12月6日 【内容起こし】小出氏:粉ミルクから出たセシウム汚染、給食の40ベクレル新基準と暫定基準値@たねまき
12月1日 文科省:学校給食の基準を40ベクレルに・・・
11月24日 小出氏:厚労省の乳児用食品基準、国会の事故調査委の委員長、非常用復水器が機能しなっかった原因とは・・・?@たねまき
10月28日 厚労相:食品の被曝線量を来年4月より年間5mSv→1mSvへ引き下げも、内部被曝のみで生涯100mSvは継続【厚労省の矛盾】などに関連しています。

一般食品100ベクレルに厳格化 厚労省案、来年4月適用へ
2011/12/20 20:04   【共同通信】
 食品に含まれる放射性物質をめぐり、厚生労働省は20日、現行の暫定基準値に代わる放射性セシウムの新たな基準値案をまとめた。従来の5分類から変更することが決まっている4分類のうち「一般食品」は1キログラム当たり100ベクレル、「牛乳」と新たに設ける「乳児用食品」が同50ベクレル、「飲料水」は同10ベクレル
 いずれも暫定基準値(同200または500ベクレル)より大幅に厳しいものとなる。
 22日に開かれる同省の薬事・食品衛生審議会の放射性物質対策部会で提示。年内にも文部科学省の放射線審議会に諮問し、来年4月に新たな基準値を適用する。
http://www.47news.jp/CN/201112/CN2011122001001679.html


厚労省:乳児用食品は50ベクレル…セシウム新規制値案
毎日新聞 2011年12月20日 21時51分
 食品に含まれる放射性セシウムの新たな規制値について、厚生労働省は20日、新設する粉ミルクなどの「乳児用食品」は1キロあたり50ベクレル、子供がよく飲む「牛乳」も同50ベクレルなどとする案をまとめた。全世代で摂取量が多い「飲料水」は最も厳しい同10ベクレル、現行の「野菜類」「穀類」「肉・卵・魚・その他」の3区分を一つにまとめた「一般食品」は同100ベクレルとした。

 厚労省は10月、規制値の算定根拠となる被ばく線量の上限を、年間5ミリシーベルトから1ミリシーベルトへ引き下げることを決めた。これに伴い、食品の規制値も現行の1キロあたり200~500ベクレルより厳しくする。

 具体的には、子供は放射性物質の感受性が高く影響を受けやすいため、「乳児用食品」と「牛乳」は一般食品の半分の同50ベクレル。「飲料水」はWHO(世界保健機関)の指針に基づき同10ベクレルとした。22日に開かれる薬事・食品衛生審議会の放射性物質対策部会に提案。了承されれば文部科学省の放射線審議会に諮問し、国民からの意見募集も行って来年4月の施行を目指す。【佐々木洋】
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20111221k0000m040049000c.html

さて、このニュース、初めて見たときのBochibochiの感想は、
「高いな・・・。」
です。

やっぱり大雑把な食品のくくりで、100ベクレルで基準を作ってしまうと、それ以下はどうなっているのかわからない状態になります。

なぜその状態が嫌なのか。

やっぱり子供を守れないからです。
乳児用食品や牛乳を50ベクレルにしても、ほかの食品は大人と同じ。
『子供でも99ベクレルなら食べなさい』という法律になってしまいます。
やっぱりどう考えても、全品ベクレル表示が必要だと思います。
そして汚染度の低いものを子供に食べさせる。
それをせずして、子供を守ることはできないのではないかと考えます。

チェルノブイリの被害地域であるベラルーシとウクライナの基準を引き合いに出して比較してみても、同等、もしくは厳しい基準なのでと政府は言います。
下のグラフを見てみましょう。
確かに、政府の言うとおり、項目分類の細分化は日本とは全然違いますが、大体同じくらいの基準になっていますね。
乳児用食品も大体50ベクレルくらいになっています。
しかし、今回の新しい日本の基準でで子供を守れて安心、大丈夫かというと、Bochibochiはそうは思いません。

ベラルーシ・ウクライナ・EU1987


http://foodwatch.de/foodwatch/content/e10/e42688/e44884/e44993/CalculatedFatalitiesfromRadiation_Reportfoodwatch-IPPNW2011-09-20_ger.pdf

ウクライナ・ベラルーシの基準変遷


http://twitpic.com/79pljk/full

このリストを見てみてください。
チェルノブイリの被害地域では、事故時からどんどん基準を引き下げて厳しくしている経緯があります。
それを見て、
「緊急事態には基準は高かったんだから、日本もそうなるのはしょうがない」
とおっしゃるかもしれません。

本当にそうでしょうか?

では、逆に考えてみましょう。
どうして基準を厳しくしていったのでしょうか?

なぜだと思います?

Bochibochiは、健康に影響があるからだと思います。
当初の数値で健康に影響がないのであれば、わざわざ基準を厳しくする必要はありません。しかし、何年もかけて、ウクライナとベラルーシは基準をどんどん厳しくしてきています。
財政が厳しい中でも、なんとかやってきて、今やっとあそこまでの基準にたどりついている段階に見えます。

また、徐々に基準を厳しくすることによって、今現在そこに居る子供たちには、
『我慢してください。食べてください。』
今いる子供たちには「泣いてくれ」ということになってしまいます。
そんなことは許されません。

日本はどうでしょうか?
日本は、子供を守るという視点で食品の基準値の設定を本当にしているでしょうか?

『100ベクレル未満なら子供も食べろ』
と言っているように思います。
『年間1mSvの基準にしたのだから、食べろ』
と言う。
乳幼児食品も『ウクライナやベラルーシと同等の50ベクレルでいいだろう』と思っているでしょう。

しかし、Bochibochiの目から見ると、ウクライナやベラルーシが何とかたどりついた数値なのであって、まだまだ道半ばのはずだと思っています。

財政的にも技術的にも、日本はウクライナやベラルーシとは違います。
やろうと思えば、本気で子供を守ろうと思うなら、もっとやれるはずだと思います。
そのためにかかる費用こそ、税金を使っていただきたい。そう思います。

どんな親も子供の健康を常に考えると思います。
子供を守ろうとするとき、このままでは守りようが無くなってしまいます。
私たちから判断することを奪おうとしています。

子供を守るためには、食品全品ベクレル表示させ、1日あたりの目標値を決めて、例えば小さいお子さんは○○ベクレル/日以下になるように食材を揃えることができるようにすることです。

大人は自分の責任において好きなものを選んで食べればいいです。

子供は絶対守る。
今の日本政府にはその覚悟が見えません。

>>国民からの意見募集も行って
とありますので、恐らくパブリックコメントを募集されるかと思います。

必ず出します。
是非、皆さんもご自身のご意見を政府に届けてください。

失礼します。
にほんブログ村 環境ブログ 原発・放射能へ
にほんブログ村

にほんブログ村 政治ブログへ
にほんブログ村