※この記事は、
11月28日 小出氏:大阪ダブル選挙について、文科省の全国にばら撒かれた放射性物質と福島のゴルフ場の対東電仮処分却下@たねまき(無主物についてです)、
10月10日 小出氏:環境省の除染に関する基本方針、各自治体での放射性廃棄物の受け入れと使い道@たねまきなどに関連しています。

20111215 たね蒔きジャーナル 京都大学原子炉実験所助教 小出裕章


【以下、お時間のない方のために内容を起こしています。ご参考まで】

今日は毎日新聞論説員の池田あきらさんと一緒にお伺いしてまいります。
さて、まず今ニュースで伝えてもらいましたこの話なんですけれども、環境大臣が東電社員36人を福島で除染活動にあたる除染活動推進員というものに任命したということなんです。
何をするのかといいますと、放射線のモニタリングや除染計画のアドバイス、除染の技術支援などを行うということなんですけれども、これは小出先生はどう思われますか?
(小出氏)環境省が任命したということですけれども、除染ということに一義的に責任があるのは東京電力です。
東京電力が自分の責任で自分の社員を使ってやるべきなのであって、環境省が誰かを東京電力にお願いしてやってもらうという、そういう筋合いのものではないと思います。

自ら東電が「これやります」ってことで動き出さないといけないものなわけですね。
(小出氏)私は本来はそうだと思いますが、東京電力は自分の所有物をばら撒いておきながら、「無主物だ」と言って、責任を取らないという行動に出ているのですね。私はまずそのことを処罰してほしいと思いますけれども、そんなことを放置したまま、国が自分が何か任命してというようなことは、筋が通らないと私は思います。

(池田論説員)なんか国の方のパフォーマンスみたいな感じしますよね。
(小出氏)そうですね。「俺たちがやってるんだ」ってなんか、随分偉そうな態度だなと思います。
(池田論説員)そうですね。

わかりました。
小出先生、今日もスタジオのほうにたくさん質問がきておりまして、これをお伺いしていきたいんですけれども、こちらですね。大阪市の方からのご質問です。
『大阪府が汚染瓦礫を来年の4月から受け入れると新聞で見ました。放射性セシウムは、運び出す廃棄物や埋め立て時の焼却灰の基準のみをいつも言いますが、焼却時の煙突から出る煙、要するに広い範囲に拡散して、一番住民の被曝に関係する焼却煙については何も触れていないと思うんです。
 セシウムは650℃で90%気化すると聞いたことがありますが、本当はどうなんでしょうか?是非小出先生、そこのところ教えてください』
という質問なんですが。
(小出氏)はい。私、何度もお答えしたつもりですけれども、もちろん焼いてしまえば気化して飛び出してこようとします。
ただ、飛び出してくる方は、空気を冷やせばセシウムはまた個体に戻りますし、フィルターというものを適切に設置する限りは、私は取れると思います。ですから、現在の焼却施設で、何の手当もしないまま燃やしてしまうことは、私はやってはいけないと従来から言っていますけれども、セシウムをちゃんと取り除けるようなフィルターを取り付けた上で、私は引き受けるべきだという発言をして、すいませんが皆さんから怒られ続けていますが、今の事態を乗り切るためには、それしかないと思っています。

はい。
適切な装置を取り付ければ、きちんとこの方が心配されているような煙の心配はなくすることができるということですね?
(小出氏)必ず技術というのは、100%というわけにはいかないので、全部とれるのか?と言われてしまうと、そうではないと私も認めますけれども、現在の技術を以て適切なフィルターを取り付けるのであれば、ほとんどのものは取れると私は思います。

はい。わかりました。
それから、では次の質問なんですけれども、こちら。
『よく聞くセシウム134や137は、不安定な物質なので、アルファ・ベータ・ガンマ線を出して崩壊するのはわかります。崩壊した後の物質はどうなるんでしょうか?まさか原子が消えるわけではないですよね。無害な原子になるんでしょうか?』
という質問なんですが、いかがですか?
(小出氏)それは、さまざままのですけれども、例えばウランという放射性物質がありますが、ウラン238というのが天然にあるウランの中で一番多いのですが、それはアルファ線を出しながら崩壊して、トリウムの234という放射性物質に変わります。
それはまた、放射性物質であるがゆえに、今度はベータ線を出しながら、プロトアクチニウム
という物質に変わります。
それもまた放射性でして、またベータ線を出しながら、ウランの234というものに変わります。
それもまた放射性で、アルファ線を出しながら、トリウム230に変わる。
次々と、どんどんどんどん姿を変えながら放射線をたくさん出していく、そういうものなんですけども、例えば今一番、私が問題だと思っているし、実際上多分そうだと思いますが、セシウム137という放射性物質があるのですが、それはベータ線を出しながら、バリウム137という原子核に変わります。
それはもう安定です。もうそれ以上は放射線を出さないで静かにしていてくれるという、そういうものに変わります。
ですから、いろいろな場合がありますけれども、現在私たちが問題にしているセシウム137、セシウム134、或いはストロンチウム90というようなものであれば、一度は放射線を出しますけれども、それが崩壊してしまえば安定なものになってくれると思っていただいて結構です。

なるほどわかりました。
次はこの質問ですね。福岡市からです。
『新聞に首都大学東京大学院の放射線安全管理学専攻の専門家が、先月東京都内のスギを調べたところ、
「福島第一原発の事故で葉についた放射性セシウムが花粉になる割合は、10分の1程度だった。来年の春、花粉が舞っても健康被害の心配はない。新たな飛散がなければ、花粉の放射性セシウムの濃度は年々低くなるだろうと推測している」
という記事がありましたが、新たな飛散がなければというお得意の条件付きも気になるんですけれども、来年の春、子供たちにマスクはさせたほうがいいんでしょうか?』
という質問なんですが。
(小出氏)はい。さすが首都大学だと思いますけれども、10分の1になったら影響がないなんていう論理は成り立ちません。10分の1になれば10分の1の危険だということなのであって、花粉のほうにいく割合が本当に10分の1かどうか、私は知りませんけれども、仮に10分の1になったとすれば、比較的良かったとは思いますけれども、10分の1の危険があると思わなければいけないし、子供というのは大人に比べれば何十倍も放射線の感受性が強いので、花粉の飛散時には、私はマスクはすべきだと思います。

なるほど。わかりました。
小出先生、どうもありがとうございました。
(小出氏)ありがとうございました。

【以上】


【参考記事】
東電社員ら「除染活動推進員」に
NHKニュース 12月15日 14時11分
原発事故で広がった放射性物質を取り除く除染活動の態勢を強化するため、環境省は、東京電力の社員ら36人を除染に協力する「活動推進員」に委嘱し、現地での作業に当たってもらうことになりました
来月施行される特別措置法で、原子力事業者は国や自治体の行う除染活動に協力することが求められていて、環境省は、事業者の社員らを除染活動推進員に委嘱する制度を作りました。東京電力の社員ら36人が初めての活動推進員になることになり、細野環境大臣が東京電力の西澤社長に通知書を手渡しました。細野大臣が「政府と東京電力に責任がある今回の事故による放射性物質を回収する意味合いがある。協力をお願いしたい」と述べたのに対し、西澤社長は「除染活動が円滑に進むよう、最大限取り組みます」と答えました。除染活動推進員は、除染や放射線量の調査などを2年間行う予定で、36人は、福島県の警戒区域などの4つの町と村で、陸上自衛隊が行っている除染活動に協力するということです。西澤社長は「防護や線量測定をしっかり行ったうえで、安全第一で務めていきたい」と話しました。東京電力では、除染活動推進員とは別に、48人の社員らが除染に参加しているということで、今後も態勢を増やしたいとしています
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20111215/t10014659941000.html

<震災がれき>大阪府、年内にも処理指針
毎日新聞 12月14日(水)12時8分配信
 東日本大震災で岩手県で発生した災害廃棄物(がれき)の受け入れに向け、処理指針を作る大阪府の検討会議(座長・山本孝夫・大阪大大学院教授)が14日、府咲洲(さきしま)庁舎(大阪市住之江区、旧WTC)であった。府は会議での意見を踏まえ、早ければ年内にも処理指針を決定する方針。
 今月7日の検討会議が傍聴者の不規則発言などで打ち切られたことからこの日は、検討会議と同じフロアの別室にモニター視聴のための部屋が設けられ、市民ら約35人が傍聴した。「燃やしていいの?そのガレキ」などと書かれたプラカードや横断幕などを持ち込む傍聴者もいたが、職員の指導で掲示は認めなかったという。大きな混乱はなく、傍聴者は熱心にメモを取るなどしていた。大阪市平野区の主婦(36)は「子どもを持つ身としては、がれきが放射性物質を含んでいる可能性があり、受け入れるのは心配だ」と話し、「別室でのモニター視聴は論外。会議でも質問の場を設けてほしい」と話した。
 府が作成した骨子案などによると、岩手県から出た木くずや廃プラスチックなど可燃廃棄物を中心に船で運搬。陸揚げした後、受け入れに応じた府内市町村の焼却施設などで焼却処理し、府内の最終処分場で埋め立てる
 放射線の影響を考慮し、密閉式コンテナで輸送する。一般人の年間積算線量を基準として「作業従事者らの線量限度を年間1ミリシーベルト以下」とする方向。府は指針策定後、市町村との協議に入り、受け入れ量や開始時期などを決める。
 府は最終処分場の一つとして、近畿2府4県などが出資する「大阪湾広域臨海環境整備センター」(大阪湾フェニックス)の大阪沖埋立処分場(大阪市此花区)を検討している。橋下徹・新大阪市長は8日、記者団に「焼却灰が海に流れ出す危険性がある。焼却灰の基準や海に持って行く時の課題を検証する」と話している
 岩手県から出た災害廃棄物の広域処理を巡っては、東京都が11月から宮古市の災害廃棄物の受け入れを開始し、14年3月までに1万1000トンの処理を予定。また、秋田、静岡両県や青森県八戸市も参加の意向を示している。埼玉県も福島県以外の被災地からの受け入れを検討。環境省が今年11月に行った調査では54市町村・一部事務組合(11都府県)が、「すでに受け入れている」「受け入れを検討している」と答えた。【佐藤慶】
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111214-00000035-mai-pol


セシウムスギ花粉移行1/10 来春の飛散「心配なし」
東京新聞 2011年11月28日 朝刊
 首都大学東京大学院(放射線安全管理学専攻)の福士政広教授(55)が今月、東京都内のスギを調べたところ、福島第一原発事故で、葉に付着した放射性セシウムが花粉に移る割合は10分の1程度だった。来春、花粉が舞っても、健康被害の心配はないという。
 スギの葉に付着した放射性セシウムは、一部が木の内部に入り、内部を伝って新葉や花に移る。花粉の中にも放射性セシウムは含まれることになる。
 福士教授は今月3日、奥多摩町の山林で、スギ花粉約40ミリグラムを採取して分析。古い葉に付いた放射性セシウムは一キログラム当たり936ベクレルだったが、花粉は94ベクレルだった。
 この花粉が空気中に飛散し、人が外にいて一時間花粉を吸い込んでも、内部被ばく線量は0.000001マイクロシーベルト未満。計算上、福島第一原発に近い福島県川俣町で6月、同17万7600ベクレルが葉から検出されたスギの花粉でも、一時間当たりの内部被ばく量は約0.000013マイクロシーベルトにとどまるという。福士教授は「新たな飛散がなければ、花粉の放射性セシウムの濃度は年々低くなるだろう」と推測している。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2011112802000032.html