一応海洋放出については、見送り都の記事が上がっていましたので、最後の参考記事としてご紹介しますが、それにしても、この事故で汚染水をばら撒いたのに、それ以上に上乗せで汚染水を放出してもいいだろうとは、とてもじゃないけれど思えないんですが。
それがたとえ法令を守っていてもです。

20111208 たね蒔きジャーナル 京都大学原子炉実験所助教 小出裕章
http://www.youtube.com/watch?v=mYMqd8GephQ&feature=channel_video_title

【以下、お時間のない方のために内容を起こしています。ご参考まで】

今日は毎日新聞論説員の近藤しんじさんと一緒にお伺いしてまいります。
早速なんですけれども、スタジオにメールが入ってきまして、小出先生への質問ということで、
『東電が放射能汚染水を浄化した低濃度汚染水を海に流すと言っていますが、大丈夫なんですか?』
という質問なんですが・・・。
東電は、原子炉等規制法が定める規制値以下のレベルに下げた上で、放射能汚染水を海に流すという計画を立てていることが明らかになったんですが、これは、小出先生、どうご覧になりますか?
(小出氏)今の方のご質問で『大丈夫ですか?』と問われているわけなんですけれども、私はずーっとこの番組でみなさんにお伝えしてきたつもりですけれども、放射能に関しては、『大丈夫』という言葉を使ってはいけません。どんなレベルでも危険なんです。
ですから、法律のレベルを下回っていたとしても、もちろん危険があるわけですし、漁業者の方がそれなりに敏感に反応するというのは、当然のことだと思います。
しかし、私自身は、これまでも私自身が法令の規制を受ける立場でいる人間でしたし、今もそうですし、法令をなんとか守ろうとして仕事をしてきました。
そして法令を守る限りは、一応それが許容されているのだと思ってきた、私はそういう人間です。
ですから、今度も東電が法令を順守してやるというのであれば、それは認めるしかないと、私は思います。
ただし、これまでに東京電力がやってきたこと、あるいは政府がやってきたことがあまりにも酷かったので、皆さんの中にものすごい不信感があるということは、やはりやむを得ないことだろうと思います。十分にこれからも監視の目を光らせなければいけないと思いますが、ただし、モノの重要性ということにしっかりと注意を払ってほしいと思います。
法令を守って放出する水はまだいいとしても、法令を全く守らないまま、今現在も地下にどんどん汚染水が流れていっているという、そのことをほとんどのマスコミも報道してくれないわけですし、東電も国も知らん顔をして、トレンチとかピットにそのまま水を残した状態が3月から続いているわけで、そちらのほうが遥かに重要な問題だと私は思います。

(近藤論説員)小出先生、今回のこういう話が出る背景にはですね、この汚染水の保管がいずれ行き詰って限界が来ると言うことが背景にあると思うんですけど、このあたりは何か対策は、いい対策は考えられるんでしょうか?
(小出氏)考えられません。
当然水は次々と増えてくるわけで、それを処理して海かどこかへ流さない限りは、どっちにしてもいつか行き詰ります。ですから、必ず流すことにならざるを得ませんし、それは法令を守る、守りながら流すのか、或いはどうしようもなくなって、今のように法令を守るも何もなくて、勝手にどんどん漏らすか、どちらかしかありません。

はい・・・。うーん・・・。
大変な状況なんですけれども、えーっと・・・、今日はですね、次のニュース。こんなニュースも入っておりますので、こちらもちょっとお伺いしたいと思います。
愛媛県の四国電力伊方原子力発電所は、大地震による事故の危険があるとして、全国各地の住民が、運転の差し止めを求める訴えを、今日松山地裁に起こしたというニュースが入っております。
小出先生は、1973年の伊方原発訴訟で、伊方原発1号機の設置許可取り消しを求めて、地元の住民の方が起こした訴訟で、原告住民側の証人として立たれたこともあるということで、伊方原発というのは、小出先生から見て、どういった原発なんでしょうか?
(小出氏)私自身は、伊方原発というか、原子力発電所そのものが途方もない危険を抱えてるというふうに思いましたし、今でもそう思っています。
ただし、伊方原発というのは、今回の訴訟の問題にもなっているとおり、中央構造線という日本最大の活動の活断層の真上に立っています。
ですから、地震問題を取り上げるのであれば、浜岡ももちろん問題ですけれども、伊方ということも、やはり注意をしなければいけない原発だとずーっと思ってきました。

日本最大級の断層の上に、原発が建ってるっていうこと自体が、あの、聞いて、
「なんでそんなとこに建てたんだろう?」
って素朴に思うんですけど。
(小出氏)そうですよね。私も当時からそう思いました。
当時は日本沈没という小松左京さんの小説があって、あの小説は、中央構造線を境にして、日本が割れていって日本が沈没するという、そのことを描いた小説だったのですね。
それほど重要な活断層が、伊方原発の目の前にあるのです。
大変重要なことだし、そのことをちゃんと評価しなければいけないと言って、私たちは裁判にして問題にしました。
そして、私が思う限りは、科学的な主張で言えば、圧倒的に住民側が勝ちました。それは、裁判の証拠、証言集が記録として残っていますので、お読みいただけたら判ると思いますけれども、それでも尚且つ、裁判所は国側に軍配を上げたということがありました。

いや、あの、それだけ大変な断層があるということが当時からわかっていて、それが裁判で主張される人たちがいて、科学的にはその理論が通ってるのにもかかわらず、原発が作られたわけですか・・・。
(小出氏)そうです。

いや、それは・・・ねぇ・・・。納得できない話なんですけど。
(小出氏)私は全く納得できませんでしたし、日本の裁判というものが、こういうものかということで、私は裁判に対して、絶望をしました。

はぁ・・・・。そういった流れの中で今があるわけですね・・・。
うーーーーーーーーん・・・・!!
じゃあ、次の質問に参ります。
こちらは、またスタジオにメールが来ておりまして、
『福島第一原発の1,2,3,4号機からは、未だに放射性物質が放出されているんでしょうか?』
それから先ほど汚染水の問題が出ましたけれども、
『汚染水を生み出す冷やすための注水作業は、いつまで続けなければいけないんでしょうか?』
という素朴な質問なんですけれども。
(小出氏)もちろん今でも放射能は放出されてますし、原子炉を冷やすための作業を、これから何年も続けなければいけません。どうやってそれから抜け出すことができるかということは、今の段階ではまだ見えませんし、これからどうやって放射能を閉じ込めることができるのか?ということを考えながら作業を進める以外にありません。

まだ本当にどこまででという目途は全くわからないということなんですね?
(小出氏)そうです。東電が工程表というものを作って、年内に冷温停止をさせるとか言ってますが、それ自身が全く有り得ない話を描いているだけです。

それから、この方もう一問質問がありまして、
『私はどれくらい放射性管理区域と同じ環境になってしまって、住めない場所が広がっていて、チェルノブイリと比べてどのくらい日本は深刻なのか知りたいです。今、環境にある放射性物質は、来年の今頃はほとんど今と同じくらいあるんでしょうか?』
という、これも素朴な質問なんですが。
(小出氏)チェルノブイリ原発の事故の場合には、日本の法令に照らして放射線の管理区域にしなければいけない面積は、14万5000平方キロメートルでした。

14万5000平方キロメートル?
(小出氏)はい。日本の面積は37万8000平方キロメートル。本州が24万平方キロメートルほどしかありませんから、日本の本州の約6割を放射線の管理区域にするというほどの汚染が生じました。

チェルノブイリでは?
(小出氏)はい。日本の場合には、福島原発がたまたまというか、必然的にというか、海岸線に立地していて、放射能のかなりの部分は海へ落ちましたので、陸は汚染したのは、まぁ、何分の1かだったわけですね。
それでも多分2万平方キロメートル、或いは、もうすこし多いかもしれないところが、放射線の管理区域にしなければいけないだけの汚染を受けています。

あの、『今現在環境にある放射性物質というのは、来年の今頃もほとんど今と同じくらいあるんでしょうか?』ということなんですが?
(小出氏)今、環境を汚染している放射性物質の正体は、セシウム134とセシウム137です。
そのうちのセシウム134のほうは、2年経つと半分に減ってくれます。セシウム137の方は、30年経たないと半分になりませんので、137の方はもう減らないと思うしかないと思います。
134のほうが、ただ2年で半分に減ってくれますので、少しずつは減っていくけれども、でも結局はセシウム137がずっと残ってしまいますので、何十年という単位では綺麗にならないと思うしかないと思います。

この方の質問の『来年の今頃』というのは、ほとんど今と同じくらい?
(小出氏)はい。134が約7割くらいに減りますけれども、137は全く減っていないとそういう状態が続いています。

はい。わかりました。ありがとうございました。
(小出氏)ありがとうございました。
【以上】


【参考記事】
東電、汚染水の海洋放出を検討=低濃度処理、来年3月にも―全漁連が抗議
時事通信 12月8日(木)12時3分配信
 東京電力が福島第1原発1~4号機のタービン建屋などにたまった高濃度汚染水を、原子炉等規制法が定める基準値以下のレベルに下げた上で、海洋に放出することを検討していることが8日、分かった。同社によると、来年3月上旬に滞留水が現行のタンク容量を超える可能性があるためで、経済産業省原子力安全・保安院に提出する中長期の施設運営計画に盛り込む方針という
 同日東電を訪れた全国漁業協同組合連合会の服部郁弘会長らが明らかにした。東電は「まだ実際に放出するかどうかは決めていない」としている
 東電の松本純一原子力・立地本部長代理によると、福島第1原発では現在、地下水の流入により、1日当たり200~500トンとされる滞留水が生まれている。現在のタンク増設は年内に終了する予定で、高濃度汚染水を基準値以下に浄化するシステムを検討している段階という
 松本代理は「放出する際には、諸外国にもきちんと説明したい。施設運営計画に具体的にどのように盛り込むかはまだ検討中」と述べた
 服部会長は東電に対し、「4月4日の汚染水放出は国際社会の痛烈な批判を浴び、国内でも水産物の安全に対する不安をかき立て、漁業者を苦しめている。二度と流させないという申し入れを無視した計画書の提出は決して許されない」と強く抗議。対応した西沢俊夫社長は「(なるべく)海への流出がないよう努めたい」と話した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111208-00000054-jij-soci


<福島第1原発>浄化汚染水の海への放出 当面見送りに
毎日新聞 12月8日(木)23時32分配信
 東京電力は8日、福島第1原発の「中期的安全確保の考え方」に基づく施設運営計画を経済産業省原子力安全・保安院に提出した。建屋地下などに流入した汚染水を浄化して海に放出することを検討したものの、全国漁業協同組合連合会(全漁連)の抗議などを受けて計画には盛り込まず、当面見送ることにした。
 東電は同原発の冷温停止状態を維持するための施設運営計画の策定にあたって、汚染水の処理方法を検討。地下水が建屋内に1日あたり200~500立方メートル流入して汚染水が増え続けており、将来貯蔵タンクの容量を超えると試算した。汚染水や地下水を新たに処理し、法律に基づく放射性物質の濃度限度を下回らせて放出することを検討していた。だが、全漁連から8日に抗議を受けて再検討していた。
 提出した計画は、原子炉格納容器や使用済み燃料プールからの燃料取り出しなどについて策定した。保安院は9日、専門家の意見聴取会を開いて計画の妥当性を評価する。【関東晋慈】
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111208-00000114-mai-soci


伊方原発:運転差し止めを求め提訴 原告には被災者も
毎日新聞 2011年12月8日 19時19分(最終更新 12月8日 20時02分)
 四国電力伊方原発(愛媛県伊方町)は地震による重大事故の危険性が高いとして、愛媛、山口、東京など16都県の住民300人が8日、四国電力を相手取り、1~3号機全ての運転差し止めを求める訴訟を松山地裁に起こした。原告には、東京電力福島第1原発事故による福島県からの避難者1人や、伊方原発対岸の大分県の小学生2人も含まれている。東日本大震災後、西日本の原発の停止を求める訴訟は初めて
 訴状によると、伊方原発の北約6キロを通る世界最大級の断層「中央構造線」や南海・東南海地震などが連動した巨大地震の危険性などを指摘し、事故時に生命や健康が侵害されると主張。福島の事故を防げなかったことで、「国の耐震設計などの審査指針は失効した」と主張している。
 原告共同代表で、福島県南相馬市から愛媛県に避難している農業、渡部寛志さん(32)は「生きる場を奪われるとは、そこで生きるはずの現在、未来、そして先祖がつないできた過去も奪われること。二度とあってはならない」と訴えた。
 伊方原発は1、3号機が定期検査中。2号機も来年1月に定検入りする。薦田伸夫弁護団長は「愛媛県知事、伊方町長は裁判の決着がつくまで(再稼働の)ゴーサインは出さないでほしい」と述べた。四国電力は「現段階で安全は確保できている」とコメントした。
 伊方原発を巡っては、周辺住民らが73年、全国初の原発訴訟とされる1号機の設置許可の取り消し訴訟を起こしたが、92年に最高裁で敗訴。2号機の設置許可取り消し訴訟も住民側が敗訴した。【中村敦茂】
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20111209k0000m040016000c.html


失礼します。
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