※この記事は、12月5日 小出氏:東電の中間報告書、漏れ出した1億Bq/lの汚染水と学者の放射性瓦礫の海洋投棄提案・・・@たね蒔きに関連しています。

私も、美浜のニュースを聞いたとき、一番最初に思ったのは、
「どうして発表に1ヵ月もかかったんだろう?事故の大小関係なく、まるで何も学んでいないのでは?」
と思いました・・・。

どうぞ。

20111207 たね蒔きジャーナル 京都大学原子炉実験所助教 小出裕章


【以下、お時間のない方のために内容を起こしています。ご参考まで】

東京には近藤さんです。
今お伝えしました美浜原発2号機のトラブルについて、上田アナウンサーが今説明をしたんですが、私説明を聞いていても判りにくいんですね。
どれほどのトラブルだと捉えたらいいのか、どう考えたらいいんでしょう?
(小出氏)私も今聞いたばかりですけれども、加圧器の圧力調整弁の、多分メタルパッキンというバルブのパッキンが破損しているのだと思います。
それがひと月前に漏れが始まったというのですから、その時になんだ行動しなかったんでしょうね?今になって・・・

その時は水の量が少なかったため運転を続けたということですが・・・
(小出氏)でも、そんなの通常は無いというか、バルブは漏れないようにしておかなければいけないわけですし・・・

そうか、本来は漏れちゃいけないものなんですね。
(小出氏)はい。それがどんどん増えてきて、廃液処理装置では処理できないほど漏れているというわけですから、もっと前の段階で何で言わないのかな?と私は思いました。

そうですか。
(近藤氏)それは先生、言うたら時期が悪いからじゃないですか?
(小出氏)そういうことなんですかね?<笑>

はぁ・・・。
だけど、あの大きな事故にならないためには、とにかくよくヒヤリ・ハットとか言いますけど、とにかく事故の芽の部分でいろんなものは積んでいかなきゃいけないというのは、全てにおいて大切なことのはずですよね。
(小出氏)そうですし、情報をなるべく早めに出すということが、多分原則だったはずだと私は思うのですけれども、福井県なんかは何て言ってるんですかね?それをまず聞いてみたいと思います。

そうですね、その福井県が今のような話をしてるんですね。
『11月9日に漏えいが判明したけれども、水の量が少なかったからだった』という・・・
(小出氏)あ、福井県は聞いていたということなんですかね?

『福井県によると』ということは、福井県は聞いていたのではないでしょうか。私も手元にある情報だけですけれども、多分・・・
(小出氏)それなら福井県がちゃんと発表すれば良かったと思います。

では、他のことについて伺います。
この汚染水の福島第一原発での漏れなんですが、処理施設から漏れているというニュース、先日もお伝えしたんですが、そのうち150リットルの汚染水が海に流出していたんだと東電が発表しました。
今まで水の量は『何トン』単位で話をしていたので、今回『リットル』で出てきたら、
「そんなちょっとの水かいな」
という感覚が、私にはあるんですよ。
150リットルというのは、ドラム缶1本弱の量なんだそうです。
「たったそれだけかいな」
と、私は思ってしまったんですが、ところが放射性物質の総量が、260億ベクレルだというんですね。
これは、どうですか?
(小出氏)要するにかなりの量ですよね。高濃度に汚染された水が漏れているということですよね。

つまり水の量は少なくても、非常に高濃度に汚染された水だということですね。
(小出氏)そうですね。

1リットル当たりですね、検出されたのは、4億9000万ベクレル。
(小出氏)<苦笑>はい。

これは、通常流れている排水の300万倍を超えるっていう数字なんだそうです。
つまり、事故が起きなくてもある程度、排水には放射性物質が含まれているわけですよね。それの300万倍を超えている・・・。
しかしながら、東電は、
「これが海に流れ出ても、海水で薄められるから近くの魚や海藻を毎日食べ続けたとしても、健康への影響はほとんどない」
と言っています。
小出先生の見解をお聞かせください。
(小出氏)あんまりものを言いたくなくなりますけれども、もともと放射性物質は海へ流してはいけないのですね。
今回東電は、150リットルだか言ってるそうですけれども、私は前から地下からどんどん同じ水が漏れるんだと言ってきてるわけですね。
今回は地上のコンクリートでどこから漏れているか見えているから、やれ「漏れた」と騒いでいるのですけれども、トレンチとかタービン建屋の地下とか、皆コンクリートの構造物で、漏れても全然わからない状態が3月から続いてきているわけです。
今回150リットルだけのリッターの水の中の放射性物質だけを東電は言ってるわけですけれども、そんな量では到底済まないと私は思いますし、もちろん海はかなりの希釈効果がありますので、薄まるということは本当だとは思いますけれども、それでも底生生物とかですね、そういうところには必ず影響は出てくるだろうと思います。

つまり海底に住んでいる生物ですね?
(小出氏)はい。そうです。

はぁ・・・
海の魚って、皆が食べたり食べられたりって繋がってますもんね。
(小出氏)はい。ですから、一番始めはコウナゴという小さな魚が汚れていたわけですけれども、もちろんプランクトンも汚れているでしょうし、だんだん大きな魚の汚染ということに結びついていくだろうと思います。

はい。
次にですね、近藤さん、私これ、とても大きなニュースじゃないかと思っていることがありましてね、福島第一原発の事故の原因が何かというのはですね、東電はずっと
「地震ではない、津波だ」
って、ずっと言うてますよね。
小出先生は、「津波もあるけど地震の影響もあったはずだ」というふうにおっしゃっていて、これ、もし地震でも損傷していたとなったら、大きく原発政策関わってきますよね。
(近藤氏)意味が変わるわなぁ・・・。

意味が変わりますよね。
津波が来なくても、地震なんていつ何時、どこででもあるやもしれない話になりますから。
で、小出先生がおっしゃっていたのは、地震で配管が壊れていたのではないかという話を、当初からおっしゃっていたと思いますが、今回ですね、原子力安全保安院が東電の社員の聞き取り調査をした中で出てきました、ある社員の話。
これは、初期対応の聞き取りの時なんですけど、
『ベントをするときに、(蒸気を逃がすってことですね。)配管が地震で壊れていたために操作が難しくなったという可能性を指摘していた』
と、こういうことを言っている東電の人がいるっていう話が出てまいりました。
これ、大きな話ではないか?と思うんですけど、小出先生、いかがですか?
(小出氏)もちろんです。
発電所が全所停電してしまった、ブラックアウトになったということは、もちろん津波で非常ディーゼル発電機が流されたということから、最終的な到達点としてそこに至ったわけですけれども、津波が来る前に、地震によって多分あちこちがもうすでに壊れていたということだと思います。
津波が決定的だったんだというなら、私はまぁそうだろうと思いますけれども、もちろん地震による損傷もあったわけで、これから日本全国の原発を動かすというのであれば、地震による損傷ということをもう一度、考え直さなければいけませんので、国や電力会社としては、なんとしてもそこに行かせたくないという思惑で、地震は関係ないと言い続けてきているのですね。

(近藤氏)そうですね。そこそこ名の知れた科学者も地震と津波を敢えて区別してずっと言ってきましたよね。
(小出氏)そうです。

じゃあ、この社員の証言が、これからどういう形で影響を及ぼしていくのか、ねぇ。どんなふうに検証されるのかですけど、『ベントが今回難しかった』と、その社員は『ボンベと弁をつなぐ配管が地震で破損した可能性を指摘した』んだそうです。
ベントが遅れなかったら、水素爆発を防げたっていう可能性はあるんですか?
(小出氏)多分ないと思います。

それはないんだ?
(小出氏)はい。水素爆発は、ベントをした後に起きていますので、むしろベントをしてしまったということが、水素爆発の可能性すら、あると思います。

あ、そうですか・・・。
(小出氏)はい。でも、ベントをしなかったとしても、どっちにしても水素は漏れてしまいますので、やはり水素爆発は、今回の事故の場合には防げなかったんだろうと思いますので、ベントバルブの操作が事故をどっちの方向に、悪くしたのか、或いはちょっと良くしてくれたのか、そのことはちょっと難しいだろうと思います。判断としては。
ただ、やりたい操作ができなかったということになったわけですから、そういうことに関しては、ちゃんと検証しておかなければいけないと思います。

あの、東電はもともとこの配管の耐震性を低く設計ているという話もありまして・・・、それは、耐震性の高い・低いってあるんですか?場所によって。
(小出氏)あります。安全に重要な機器は、もちろん耐震を厳しくしなければいけないわけですし、それほど安全に関係ないだろうと思ってるものは、どんどん耐震の厳しさを低くしてしまう、そういう設計をこれまで原発はしてきたんですね。

それは、お金のためですか?
(小出氏)もちろんです。多分ベントバルブなんていうのは、どうせ彼らは使う気も無かったわけですから・・・

あー、もともとね。
(小出氏)要するに「本当に破局的な事故があったら使おう」ということで、ポーズでつけたものなわけですから。

はぁーーー。なるほど。
どうもありがとうございました。
(小出氏)ありがとうございました。
【以上】


【関連記事】

美浜原発:関電、2号機を手動停止へ 冷却水の弁トラブル
毎日新聞 2011年12月7日 18時17分(最終更新 12月7日 22時03分)
 関西電力は7日、福井県美浜町の美浜原発2号機(加圧水型、出力50万キロワット)の1次冷却水の配管の弁にトラブルが生じたため、8日未明に原子炉を手動停止させると発表した。放射能漏れなどはないという。2号機は18日から定期検査入りする予定だったが、今回のトラブルに伴い、停止したまま検査に入る。関電は19日から節電要請期間を始めるスケジュールにしていたが、「需給は逼迫(ひっぱく)しておらず、節電要請の前倒しなどはしない」としている。
 関電や県によると、トラブルがあったのは、加圧器の圧力を調整するための冷却水が通る配管の弁。先月9日から弁内部で水が漏れ始め、専用の配管で液体廃棄物処理設備に送っていたが、量が増えて処理能力を超える恐れが出たため、停止を決めたという
 2号機は当初、11月29日に定期検査入りする予定だったが、供給力確保のため、法定期限ギリギリの今月18日まで延長し、定格出力より4万キロワット低い46万キロワットで運転していた。関電管内では、16日に大飯原発2号機(福井県おおい町、同117.5万キロワット)が定期検査のため停止する予定で、その後は高浜原発3号機(福井県高浜町、同87万キロワット)のみの運転となる。【安藤大介、横山三加子】
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20111208k0000m040005000c.html


汚染水150リットル海に流出 福島原発、淡水化装置から
2011/12/06 20:32 【共同通信】
 東京電力福島第1原発で、高濃度汚染水を処理した後に淡水化する装置から汚染水が漏れた問題で、東電は6日、放射性物質のストロンチウムなどを含む汚染水約150リットルが海に流出していたと発表した。
 東電によると、海に流れた放射性物質の量は計260億ベクレルと推定近くの魚を食べ続けたとしても人体への影響はほとんどないとしている。同社は「放射性物質を含んだ水を放出し、心よりおわびします」と陳謝した
 汚染水に含まれるのはストロンチウム89と同90、セシウム137など。汚染水は側溝に流入し、排水溝を通じて海に流れ出たとみられる。
http://www.47news.jp/CN/201112/CN2011120601002036.html

12月4日 蒸発濃縮装置からの漏えい状況TEPCO


http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/images/handouts_111204_02-j.pdf

ベント配管、地震で破損か 東電社員、保安院に説明
2011年12月6日23時9分
 経済産業省原子力安全・保安院は6日、東京電力福島第一原発事故を受けて同社社員らに対して実施した聞き取り調査結果のメモを公表した。原子炉格納容器内の気体を外に逃して圧力を下げるベント(排気)を実施する際、配管が地震で壊れていたために操作が難しくなった可能性を指摘する社員がいたことがわかった
http://www.asahi.com/national/update/1206/TKY201112060661.html

失礼します。
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