誰か超能力の方にお伺いしてみたい気分です・・・。炉心の状態と行方・・・。
どうぞ・・・。

20111130 たね蒔きジャーナル 京都大学原子炉実験所助教 小出裕章


【以下、お時間のない方のために内容を起こしています。ご参考まで】

東京には近藤さんです。
まず、東電が福島第一原発の事故で、溶け落ちた核燃料が今どこにあるかということを推定して発表したというニュースについてなんですが、私、正直いいまして、東電の発表の言葉を聞いても、小出先生、意味がよく判らないんです。是非、このことを教えていただきたいんですが、小出先生が今までどういうことを主張してらっしゃったかっていうことを、私の言葉でおさらいしてみますので、間違ってたら教えてくださいね。
 東電がメルトダウンの可能性をずっとしていたような早い時期から、小出先生はおっしゃっていたのは、
11月30日 東電メルトダウン解析『すでにメルトダウンしている。更に圧力容器は通り抜けて、その外側にある格納容器をも一部破損させて、底に穴が開いたような状況になっているだろう。その下にあるコンクリート部分に、溶け落ちた核燃料がどんどんと落ちていっていて、水をその上からかけるもんだから、汚染水がどんどん土壌にしみこんでいるのではないか?』
とおっしゃっていたと思います。
(小出氏)炉心が溶けて、格納容器ではなく圧力容器の底に落ちて、そこを貫き通した。それがさらに今度は格納容器という容器の底に落ちた。そこはコンクリートの床張りがあるので、そのコンクリートを溶かしながら下に沈んで、場合によっては格納容器の鋼鉄製の容器を溶かして、更に下に落ちてるかもしれないと言ったのだと思います。

あー、そういうことだったんですね。
私が判っていなかったのは、まず格納容器の鋼鉄の窯のそこの部分。
(小出氏)圧力容器じゃなくてですか?

はい。
格納容器の鋼鉄部分よりも、まだ浅いところにコンクリート部分があるというのが、私は構造上、全然わかってなかったんだろうと、今の話を聞いて思いました。
リスナーから質問をくださっております。
『東電が言ってるのは、メルトダウンした燃料が圧力容器を突き抜けたものの、格納容器に留まっていて、そこで冷却されているというふうに発表した。』
そうですね?
(小出氏)そうです。

『そうすると、小出先生の見立てよりも、東電の見立てはかなり甘いんではないでしょうか?』とおっしゃってます。
(小出氏)はい。おっしゃるとおりです。

どの部分が甘いんですか?
(小出氏)私は、格納容器というのは、放射能を閉じ込める最後の砦であって、その砦が壊れてしまうかどうかということは大変重要なことであって、私は格納容器の鋼鉄が壊されて、格納容器そのものの、あ、ごめんなさい、格納容器の底にあるコンクリートがとかされて、その下にある格納容器の鋼鉄製の構造物自身も壊れているかもしれない。
 そうなってしまうと、放射能を閉じ込める防壁がすべてなくなってしまうので、仕方がないので、地下にダムを作ってくださいと言っていたのですね。
 私自身もどこまでいってるかは、実は自信がないまま・・・

誰も見ることはできないわけですよね。
(小出氏)そうなんです。ですから、最悪のことを想定しながらやらなければいけないと私は思ってきましたし、私自身は今でも格納容器の鋼鉄に既に穴が開いているという疑いを捨てきれないでいますけれども、東電は「そこまではいっていない」という発表を今日はしたんですね。
 本当かどうかは・・・

はい、近藤さん?
(近藤氏)あの、東電の発表で推測すれば、鋼鉄の板までが三十数センチですか、まだあるということですよね。
(小出氏)きわどいですね。

(近藤氏)先生ね、これは要するに解析の結果、そういうことだっていう発表の仕方なんですが、先生、そしたら、なんでこういうことがわかるんですか?
(小出氏)判らないのです・・・。

(近藤氏)<笑>判らないじゃなくて・・・
(小出氏)要するに、今回の事故は、私たち全く経験のしたことのないことが起きているわけで、東電は解析をしたと言っていますけれども、解析というのはいろいろなパラメータを入れなければいけないのですが、例えば温度の条件とか、圧力の条件であるとか、様々な仮定に仮定を積み重ねるわけですけれども、仮定をするためのデータ自身がないのです。格納容器のコンクリートの部分の温度が何度になってるかということすらが判らないまま計算をしてるわけです。

(近藤氏)そうすると、これはあくまでも計算したっていう根拠が・・・
(小出氏)根拠がないのです。根拠レスだと私は言っていいと思います。
例えば、1979年に米国のスリーマイル島というところで事故が起きたのですが、原子力を推進してる人たちは、「原子炉の炉心自身は溶けていない」と、ずーっと言っていたのです。解析もさまざまな解析をしながら「溶けていない」と言っていたのですが、事故が終わって、7年半経って、圧力容器のふたを開けてみたら、実は原子炉の半分が溶け落ちていたということが判ったということです。

7年半たって開けてみないと判らなかったんですか?
(小出氏)そうです。

(近藤氏)先生ね、先生も推測でそういう過去の事例なんかをもとに推測して、そういうふうに判断したわけですよね。
そうすると、この後も鋼鉄の板まで溶け落ちるっていう推測もされているわけですよね。
(小出氏)私はその可能性があると思ってきましたし、そうなってしまうと、汚染の広がりを食い止められなくなりますので、可能性がある限りは対策を撮らなければいけないと主張してきました。

(近藤氏)もし、鋼鉄の板も溶かしていたら、どうなるんですか?
(小出氏)更にまた下に構造物を溶かしながら、地面にめり込んでいくということになります。

(近藤氏)それは、永遠に果てしなくそういうことが続いていくんですか?
(小出氏)そうではありません。永遠に果てしなく続くということは、ブラックジョークでいわれたわけで、スリーマイル島の事故があるころに『チャイナシンドローム』という映画が出来て、『果てしなく地下に溶け込んでいって、地球のコアを通り抜けて地球の反対側の中国で飛び出してくる』っていうのがチャイナシンドロームというブラックジョークですけれども、私はそうは多分ならないと、格納容器の鋼鉄を溶かして、地下にめり込むとしても、多分5m、10mで止まるだろうと私は推測してる。

(近藤氏)水が止めるんですか?
(小出氏)もともと炉心という部分は、ウランの瀬戸物なんですが、約100トンの重さがあるんですね。それを2800℃を超えて溶かして、瀬戸物がドロドロになって溶け落ちていくわけですけれども、溶け落ちていくと圧力容器の鋼鉄を溶かして一体になるわけだし、更に格納容器のコンクリート、鋼鉄を溶かして、また一体になっていくわけですね。
どんどん体系が大きくなっていくわけです。
でも、発熱自身は崩壊熱という発熱しかありませんから、どこかでバランスが取れた段階で、溶けることができなくなるという条件が必ずくるのです。

(近藤氏)そうですか・・・ 
(小出氏)私はそれが地下に潜り込んだとしても、5mか10mだろうと、あまり科学的な根拠はないのですが、多分そうだろうと私は思っていて、地下に5m、或いは10mの遮水壁を作らなければいけないというのが、私の要望でした。

そうですね。これをずっとおっしゃって来たわけですけれども・・・
(小出氏)そうです。5月からです<笑>

そうですよね・・・。
これ、大切なとこは、だから、鋼鉄の壁を壊されているかどうかっていう今の判断って、非常に大きな意味があるんでしょうが・・・
(小出氏)とっても意味があるのですが、東電も要するに計算をしたというだけなんですね。本当に原子炉の溶けた炉心がどこにあるかということは、見ることもできないし、実際に測定して知ることもできないということですね。

あくまでこの容器は突き抜けていないという東電の今の判断が、これからの処置にも大きく関わるわけですね。結局遮水壁作らなきゃいけないかとか、全部関わってくることですものね。
(小出氏)東電も遮水壁はいずれ作ると言っていますが、私は早くそれをやらなければいけないと言っているわけだし、東電の今回の計算結果というのは、まだ余裕がある。30㎝ですか?かなり余裕があると言ってるわけですけれども、本当に余裕があるかどうかは、私には自信がないし不安ですので、最悪のことを考えて処置すべきだと私は思います。

どうもありがとうございました。
(小出氏)ありがとうございました。
【以上】


【参考記事】

福島第1原発:1号機燃料85%超落下 東電など解析
毎日新聞 2011年11月30日 21時29分(最終更新 11月30日 22時23分)
11月30日 東電メルトダウン解析 東京電力福島第1原発1号機で、炉心溶融(メルトダウン)によって原子炉圧力容器が破損し、85%以上の核燃料が原子炉格納容器に落下したとの解析を、経済産業省所管のエネルギー総合工学研究所が30日発表した。東電の解析でも相当量の核燃料が格納容器に落ちてコンクリートを最大65センチ浸食したと推計した。核燃料は格納容器の外に漏れていないが、事故の深刻さを改めて示す結果で、政府や東電は廃炉作業などに活用する。
 同研究所は、詳細に原子炉内の状況を追跡できる計算プログラムを使用し、核燃料の損傷状態を試算した。
 その結果、1号機では地震による原子炉の緊急停止から5時間31分後に核燃料の被覆管が壊れ、7時間25分後に圧力容器の底が破損。核燃料の85~90%が格納容器に落下したと算出された。2、3号機でも約7割の核燃料が溶けて格納容器に落下した可能性があると推定した。
 また、東電は別の方法で解析。1号機では、溶け落ちた核燃料の量は不明だが、「相当な量が落下した」とした2、3号機も一部の核燃料が落下したと推定。いずれも落下した溶融燃料が格納容器の床のコンクリートを溶かして浸食する「コア・コンクリート反応」が起き、1号機では最大65センチ浸食した。床から格納容器の鋼板までの距離は最短1.02メートルで、最悪の場合、鋼板までは37センチしかなかったことになる。ただし、格納容器の下には厚さ7.6メートルのコンクリートがあり、地盤には達していないとしている。
 一方、2号機での浸食は最大12センチ、3号機で同20センチと推計した。
 今回の解析について、岡本孝司・東京大教授(原子力工学)は「かなりの燃料が格納容器の底に落ちているとしても水につかって冷やされている。今後の作業のために、情報を集めて解析精度を上げる必要がある」と話す。【河内敏康、西川拓】
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20111201k0000m040066000c.html


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