※この記事は、
11月17日 【動画・内容起こし】上原春男氏記者会見『プラントの状況はワケわからん』@自由報道協会【その①】
10月26日 【動画・内容起こし】福島第一原発設計技師(田中三彦氏、渡辺敦雄氏、後藤政志氏):地震の揺れで機能喪失を指摘【その①】
8月23日 【起こし追記】民主党・原口議員:『ICが3回止められていた』『東海第二、主蒸気逃し安全弁で減圧!?』@ニュースの深層【その①】
10月31日 国会設置の事故調査委員会:人選に与野党30人が参加へ【人選がすべて】
9月29日 衆院本会議:国会承認の「事故調査委員会」法案を全会一致で可決【「事故調査・検証委員会」より権限は上】などに関連しています。

遅くなりましたが、たねまきジャーナルをUPします。
非常用復水器については、是非とも、
10月26日 【動画・内容起こし】福島第一原発設計技師(田中三彦氏、渡辺敦雄氏、後藤政志氏):地震の揺れで機能喪失を指摘【その①】
8月23日 【起こし追記】民主党・原口議員:『ICが3回止められていた』『東海第二、主蒸気逃し安全弁で減圧!?』@ニュースの深層【その①】をご覧になってみてください。

黒川清さんは、福島原発事故独立検証委員会の委員でもあったんですね・・・。
では、どうぞ。

20111124 たね蒔きジャーナル 京都大学原子炉実験所助教 小出裕章


【以下、お時間のない方のために内容を起こしています。ご参考まで】

今日は毎日新聞論説員の藤田さとるさんと一緒に伺ってまいります。
では、今日最初の質問は、こういうニュースが入っております。
厚生労働省が放射性物質の基準値の見直しを行って、食品の区分に粉ミルクなどの乳児用食品を新たに設けることにしたということです。
この基準を作るときに気を付けなければならないこと、小出さんが気になることを小出さん、教えてもらえませんでしょうか。
(小出氏)はい。私はずっと子供を被曝から守らなければいけないと発言してきましたので、今回ようやく厚生労働省のほうも有事というものを別に考えるという方針を打ち出したわけで、そのことに関しては歓迎したいと思います。

はい。でも、食べるということは、内部被曝をするっていうことが前提となってくるんですけども、乳幼児の基準というのは大変難しいと思うのですが、どれくらいであるべきなんでしょうか?
(小出氏)えー、これまではですね、事故が起きてから、日本の国というのは被曝の制限を大幅に緩和してしまいまして、日本人一人一人は1年間に1mSvしか被曝をしてはいけないという法律があったにもかかわらず、内部被曝だけで5mSvを許すというような基準を作ってしまったのですね。
どうも今回それを1mSvに戻すということらしいのですが、元に戻ったというふうに思ってはいけません。
なぜなら、国がこれまで決めていた1mSvという被曝の制限値は、外部被曝と内部被曝を合わせた合計で1mSv以下にするということでした。
内部被曝だけで1mSvを許すというような基準になっているわけで、確かに5ミリから1ミリまで減ったからそれはいいのですが、それでも十分な規制値にはなっていません。

はい。
もう前よりはかなり緩くなった規制値だということですね。
(小出氏)はい。もともとものすごい緩かった、まぁ少しは厳しくされたけれども、それでもまだ不十分だということです。

それを踏まえて乳児の基準も決めていかなければいけないということになりますが・・・。
かなり難しいですね。
(小出氏)難しいですね。でもなんとか乳児、或いは幼児というところの被曝を少なくすべきだと私は思います。

はい。
それでは次ですけれども、国会に設置された福島原発事故調査委員会の委員長がこの度最終調整に入ったというニュースが伝わってきているんですが、この委員長に起用される方向になった方というのが、黒川清さんという方で、元日本学術会議会長さんなんだそうです。東大医学部卒のお医者さんで、内科腎臓学が専門、アメリカのカリフォルニア大学ロサンゼルス校の教授などを務められた経歴を持っている方だということですが、小出さんはこの人事、どう思われますか?
(小出氏)申し訳ありませんが、私は医学に関しては素人で、黒川さんという方についても、よく知りません。
ただし、福島原発の事故というものは、むしろ医学とは関係のない、工学であるとか、そうですね、海洋学であるとか気象学であるとか、そういうところが関連して起きているわけで、最終的にはもちろん人間の被曝、生物の被曝ということまで問題になりますけれども、やはり私は機械としての原子力発電所の事故ということをきちっと解明することが先だろうと思います。

うーん。なるほど。
そしたらやっぱそういう方向で、人材を選んでいかないといけないということですね。
(小出氏)私としてはそうだろうと思うのですが、まぁたくさんの方を束ねて審議をしていかなければいけないので、それなりの力量を持った方でなければいけないと思いますし、難しい判断だろうと思います。

はい。
それから、こういうニュースも入っております。
東京電力はおととい、福島第一原発1号機で緊急時に原子炉を冷やす非常用復水器が津波が到達した後に十分機能していなかった可能性があるとの調査結果をまとめたということなんです。
まずこの非常用復水器っていうのは、小出先生、なんですか?
(小出氏)はい。原子炉というのは、常に冷やしておかなければ壊れてしまうというそういう機械なのです。ただし、今回の事故の場合には、地震と津波によってすべての電源が奪われてしまいましたので、ポンプを動かすことができなくなったのですね。そういう時に備えて、この非常用復水器というのはありまして、電気が無くてもいい、ポンプが動かなくてもいい、とにかく原子炉の中で蒸気が発生したその蒸気の力で原子炉を冷やせるようにしようという、かなり特殊な機械だったのです。
それが全く動かなかったということは、もう事故の当初から判っていまして、なぜそれが動かなかったということをきちっと解明しなければいけない課題でした。

今回、東電は熱交換で発生する冷却水が60%も残っていたため、冷却機能が不十分であったと正式に認めたということなんですが、本来ならこの機械がこんな状態だとダメなんですよね?
(小出氏)そうです。たくさんの蒸気を冷やすために、その冷却水のほうもどんどん減っていくはずだった。からっぽになるまでむしろやらなければいけなかったわけですけれども、途中の段階で本来まだ働く力が残っているのに、止めてしまったという状態になっているわけですね。

あの、この非常用復水器は、地震が起きた時に自動で動き出したのに、運転員が手動で止めて再起動させたと伝えられているんですけども、これは適切なやり方なんですか?
(小出氏)えー、いろいろなマニュアルがあるのですけれども、今回のような大変な非常事態ですから、とにかく原子炉を冷やすということを最優先にしなければならないはずでしたし、多分運転員もそのことは十分知っているはずだと思います。
それでも非常用復水器を止めてしまったということには、何か別な原因があったのではないかと私は思います。
その一番考えられるというか、重要な原因というのは、どこか配管が破れてしまっていて、その非常用復水器を動かそうとすると、むしろ冷却材が流れていってしまうので、仕方がなくてその回路を閉じたということではないかな?と私は推測しています。

藤田さん、いかがですか?
(藤田論説員)そうですね。この発表がですね、もうその事故の発生から8か月以上も経っているわけでしょ?それだけの期間が経たないと、これだけのことがわからないものなのですか?
(小出氏)そんなことはありません。もう当初から判っていたはずですし、なんでこんな今頃になって言いだしたのかな?と私はむしろ不思議に思いました。
(藤田論説員)やっぱり何か、その、人災的な都合の悪い問題があってですね、今まで公にしなかったのではないかと、そう勘ぐられても仕方のないようなですね、時期だと思うんですが。
(小出氏)そうです。えーっと、私は今、運転員がそれを止めたのは、どこか配管が破れていたせいではないかと思っているとお伝えしたわけですけれども、その「配管が破れている」ということの一番大きな原因は、多分地震だと思います。
これまで、政府と東電は、「地震では壊れなかったけれども、津波によって電源が奪われたから壊れてしまった」と、「地震のほうは問題ない」という、その一点張りできたわけなんですけれども、実はそうではなくて、地震によって非常用復水器の方も実はやられていたということなのではないか?と私は疑っています。
(藤田論説員)しかし、もしその地震によってそういう被害が出たとすれば、これは非常に大きな問題ということになりますよね。
(小出氏)そうです。そういうことを解明しなければ本当はいけないし、もっと東電が早くにそのことを公表して、今日までにもう検討を続けてこなければいけなかったと思うのですが、もう8か月以上経ってようやくにしてそういうことが出てくるという状態になっているわけですね。

あの、小出先生、もう一つですね、東電の原子力立地本部長代理は、
「この非常用復水器がずっと動いていたとしても、 最終的には炉心損傷に至ったと判断している」
と説明しているんですけれども、これはどう思われますか?
(小出氏)それはそうだと思います。
非常用復水器が仮に全部動いたとしても、今回のようにですね、1週間も10日もわたって、電源がないという状態であれば、いずれにしても炉心は溶けてしまっただろうと、そのことは私もそう思います。
ただし、非常用復水器という系統が地震でもし壊れていたということであれば、それはそれで重要な問題ですので、きちっと解明しておかなければいけません。

判りました。
小出先生、どうもありがとうございました。
(小出氏)はい。ありがとうございました。
【以上】

【参考記事】
食品規制値:「乳児用」を新設 厚労省
毎日新聞 2011年11月24日 21時09分
 食品に含まれる放射性物質の新たな規制値作りで、厚生労働省は24日、食品区分に「乳児用食品」を新設し、食品全般を「一般食品」として一つにまとめたうえで、現行の5分類を4分類にする案を審議会の部会に提案、了承された同省は放射性セシウムの被ばく限度を現在の年5ミリシーベルトから1ミリシーベルトに引き下げる方針を踏まえ、年内に食品区分ごとの規制値案を設定、来年4月の施行を目指す
 厚労省は、粉ミルクなど乳児用食品の区分を設ける理由を「食品安全委員会から、小児の期間は感受性が成人より高い可能性が指摘された」と説明した。同委は10月、チェルノブイリ事故で小児に甲状腺がんなどのリスクが増加したとする疫学データを基に同省側に適切な措置を求めた
 見直しの背景には、幼い子を持つ母親らから「子供にはより厳しい基準を」との意見が同委に多数寄せられたことがある。厚労省もこうした声を重視し、今後対象の乳児用食品を具体的に検討する。
 また、現行の「野菜類」「穀類」「肉・卵・魚・その他」の3区分を「一般食品」としてまとめるのは、「パン」「コメ」など食品ごとに細かく分けると、個人の摂取する食品の偏りによって差が出るためだ。そもそも食品の国際規格を策定しているコーデックス委員会の規制値も「一般食品」と「乳幼児用食品」の2区分のみ。「食習慣の違いによる影響を最小限にし、分かりやすい規制にしたい」(同省)という。
 一方、全世代で摂取量が多い「飲料水」(調理に使う水も含む)や、子供の摂取量が多い「牛乳」は、特別な配慮が必要との考えからそれぞれ独立した区分を設ける。
 現在の暫定規制値は、成人、幼児、乳児の世代ごとの平均的な食品摂取量などを基にセシウムの被ばく限度値を算出。うち最も厳しい数値を規制値とし、全年齢に適用している。新たな規制値も同じ方法で算出するが、年代を「1歳未満」「1~6歳」「7~12歳」「13~18歳」「19歳以上」の五つに細分化。「13~18歳」と「19歳以上」は男女差により摂取量に大きな違いがあることから、男女別に摂取量を調べ、きめ細かく評価する。【佐々木洋】
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20111125k0000m040078000c.html


国会原発事故調委員長に黒川清氏起用へ 元学術会議会長
朝日新聞社 2011年11月23日15時30分
 東京電力福島第一原発の事故を検証する国会の事故調査委員会の委員長に黒川清・元日本学術会議会長(75)が就任する見通しになった。与野党が最終調整に入り、近く横路孝弘衆院議長が任命する。12月初旬にも初会合を開く予定
 民間委員による調査機関を国会に置くのは憲政史上初めて。政府の調査委とは別の立場で事故に至った経緯の解明や原発のリスクやコストの検証を目指す。民間委員10人の人選は、与野党が推薦しあい、水面下で調整した。原子力工学や地震学、放射線医学の専門家らを起用する方針。
 黒川氏は東大医学部卒。内科、腎臓学が専門で、米カリフォルニア大学ロサンゼルス校教授、東海大医学部長などを歴任し、2003~06年に日本学術会議会長を務めた。科学技術にも詳しく、安倍、福田両政権では科学やイノベーション(技術革新)について首相に助言する内閣特別顧問に就任。政府から独立した民間の立場で事故を調査する「福島原発事故独立検証委員会」(委員長=北澤宏一・前科学技術振興機構理事長)の委員も務めている。
http://www.asahi.com/politics/update/1122/TKY201111220729.html


福島第1原発:非常用復水器が十分機能せず 電源喪失後
毎日新聞 2011年11月22日 21時04分(最終更新 11月22日 21時13分)
 東京電力は22日、福島第1原発1号機の原子炉内を冷却する非常用復水器(IC)について、3月の東日本大地震の際、津波が到来して全電源を喪失した後、十分に機能していなかった可能性があると発表した。
 ICは、緊急時に原子炉内の蒸気を冷やすための装置で、A系とB系の2系統ある。東電によると、10月18日に社員が現地調査を行った際、熱交換の際に蒸発する冷却水が、A系で65%、B系は85%残っていた。冷却水は震災後は補給されておらず、「一定程度か短期間しか機能していなかったと考えられる」としている。燃料損傷で生じた水素ガスが配管の中に滞留し、除熱効果が下がったことなどが考えられるという
 同じ日に行った目視による点検では、設備の損傷は確認されなかったという。松本純一原子力・立地本部長代理は「ICが機能していたとしても、炉心損傷までの時間に少し余裕ができる程度で本質的な解決にはならなかったと考えられる」としている
 ICは地震発生時に自動起動したが、運転員が手動で停止と再起動を行ったとされている。政府の事故調査・検証委員会は、ICが適切に操作され、作動したか検証している。【神保圭作】
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20111123k0000m040083000c.html

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