※この記事は、
11月11日 文科省:東日本のセシウム汚染地図公表、環境省:除染ボランティアを募集・・・。
11月14日 福島県:36万人の18歳以下の甲状腺検査が川俣町からスタート・・・などに関連しています。

どうぞ・・・。

20111114 たね蒔きジャーナル 京都大学原子炉実験所助教 小出裕章


【以下、お時間の無い方のために内容を起こしています。ご参考まで】

まず、福島の子供たちの話なんですが、福島県南相馬市で、小学校・中学生の内部被曝の放射線量の検査がありました。その時にホールボディーカウンターを3台使ったそうなんですね。
ところが、この機種によって、結果にバラつきがあるということが判ってきたそうです。
といいますのは、最初日本製のものを2台使ってたんですが、独自に南相馬市がもう一台、アメリカ製のものを入れたんです。すると、日本製の2台で使っていた時に、セシウムを検出していたのは6件という数字だったんですが、新たなアメリカ製のものを導入したら、この6件が274件に、急に増えたというんですね?
これはどの機種を使うか?っていうことで、こんなに違うもんですか?
(小出氏)そうです。

ええ?
そしたら、何を信じていいか、保護者の方たち、非常に不安になられても、それは仕方ないと思いませんか?
(小出氏)えー、放射線を測定するということは、これまでも何度か聞いていただいたと思いますが、それなりに難しいことなのです。何か機械があれば、簡単になんでも放射線が判るということには、もちろんならないで、WBCというのも、まぁ大変大がかりな装置なんですが、それでもピンキリがあってですね、どこまで測りたいかということで、所謂私たち検出限界と呼んでいる値があるのですが、「ある程度の汚染がわかればもういいや」という場合もあるし、「精密に測定したほうがいい」という場合もあるのですね。
それは日本製か米国製かは関係なくて、どういう目的のために使う測定器なのか?ということで、測定器の性能は、もちろん大幅なばらつきがあるのです。

へぇ・・・。
この子供さんの場合は、私が思いますに、もしね、事実よりも過小評価された場合、もしも何年か何十年か後に、何か不具合が身体に起こってきたときに、じゃあ事故との因果関係はどうなのか?っていう話になりかねないと思うんですよ。
(小出氏)もちろんそうです。

そういう意味では、やっぱり今、できるだけ真実が、やっぱり子供さんに知らされておかなければいけないんじゃないかと思うんですけど。
(小出氏)はい。私はずっとこの番組でも聞いていただいていますが、子供たちは原子力を選択した責任がないわけですから、子供たちに責任を負わせるようなことをしてはいけないと、私は思います。
そのためには、子供たちに関しては、できる限り精密な測定をして、将来の発病に備えるべきだと思いますので、是非とも検出限界の低い、微量な汚染まで検出できる測定器でやってほしいと思います。

それは、つまり高価であるってことでしょうね?
(小出氏)そうですね。高価ということはもちろんありますし、そうですね、基本的には高価である。検出器の検出効率を高めることと、周辺からの放射線をどうやって遮蔽するかということで、いろいろ工夫を凝らさなければいけないということです。はい。

それさえも難しいのが放射線なんですね。
それから、この検出の限界という意味でいいますと、こちらも共通した問題があるのかもしれません。
文科省が日本のいろいろな地域、放射線でどれくらい汚染されたかという地図を、少しずつ発表してきておりますよね。
これの東日本各地の結果が出そろったようです。
これ、文科省のHPご覧になれば、カラーで出ておりますから、ご覧にたなれる方は是非と思いますけれども、これを文科省がどういうふうに捉えているかというと
11月11日 文科省線量マップ土壌「汚染の広がりは、西側でいうと、群馬・長野の県境でとどまっている」
というふうに言っているんです。
実際にそのカラーの色分けが、群馬と長野の県境のところで、ばっさりと色が変わってるんですよ。そのカラーの基本が、どうやら「原発事故の影響があった範囲を、どれだけの数値としてみるか」というところが、一つあるかと思います。
これを文科省は『1万ベクレルを越えた地域』としています。
これについて、いかがでしょうか?小出先生。
(小出氏)それは1平方メートルあたり、1万ベクレルと超えたというところを文科省は書いたのだと思います。
その基準でいうと、1平方メートルあたり4万ベクレルを超えるようなものは、現在の日本の法律でいう『放射線管理区域から、どんなものでも持ち出してはいけない』と、そういう基準なのです。

『どんなものでも持ち出してはいけない』んですね!?
あ、そういうことか。
人が普通に一般人が立ち入っていけない地域でもあり・・・。
(小出氏)そこからはもう・・・。

ものをなんでも、どんなものでも『持ち出してはいけない』んだ!?
(小出氏)そうです。それが今1万ベクレルを越えているようなところが、大地が全部汚れているというところだけ、彼らは色を付けたのですね。

(解説員)先生、この発表がですね、群馬以西の発表は、1か月以上かかって、なんかこう作為的な遅らせたんじゃないか?というような印象を受けるんですけど、やっぱり今の話だと、高い数値ですよね。
(小出氏)そうです。私から見ると、もう信じられないような汚染が既に生じているのですね。ですから、もし4万ベクレルを超えているとすれば、本当は人が住んではいけないということに、日本の国はしなければいけないのに、そのことをほっかむりしたまま、「1万ベクレルならもうあとはなんでもいいや」というようなことを言ってるわけですね。

あぁー、今私の手元にあります表、地図を見ますとね、あの、これ見方間違ってたらごめんなさい。あの、4万ベクレルより上か下かというようなことが見えるような単位の切り方にはなってないんですよ。
(小出氏)そうです。3万というところで切ってるし、上は6万で切ってると思います。

ですね。
4万という、ちょうど、小出先生が今おっしゃった、その単位では、どこからどこまでが管理区域にするべき地域なのかどうか、わからないような単位の切り方に、敢えてしてるんですかね・・・?
(小出氏)うーん。わかりませんけど、でも、例えば私が働いてる放射線管理区域の内部であっても、1平方メートル当たり1万ベクレルを超えてるなんていう場所は、ほとんどありません。

え?
そうなんですか?
1万ベクレルというのは、どれほどのものか?と思ってたんです。
(小出氏)もうびっくりして、私ならその場所には入らないというような汚染です。

え?そうなんですか?
1万ベクレルって!?
そしたら、東日本のこの地図見たら、え?もう、ほとんど1万ベクレル、あ、でもほとんどでもないか。ここも判りにくいとこですね。
(小出氏)はい。

1万ベクレル以上のところは、結構ありますね。
(小出氏)そうです。

(解説員)しかも先生、これ、秋の様々な植物の収穫期ですよね。その辺のこうなんか例えば注意の呼びかけとかは、国とか自治体から一切ないですよね。
(小出氏)そうです。

(解説員)この辺もなんか不信感をもようしてきてしょうがないんですけどね。
(小出氏)近藤さんはそうやって思ってく出さるから、私も・・・

平野さんです、今日は・・・
(小出氏)あ、ごめんなさい。今日は平野さんでしたか。どうも失礼しました。
平野さん、そう思ってくださって嬉しいけれども、普通の皆さんは、もう日本の国家が情報を出さないし、もう事故が収束に向かってるという宣伝を流しているわけで、ほとんどの方々はこれから忘れてしまうのではないかというふうに、私は危惧しています。
こういう収穫の時期にですね、ちゃんと皆さん本当は注意しなければいけないと思いますが、残念ながら日本の国のやり方は、忘れ去らせる方法に向いているように、私には見えます。

はぁ・・・。
あの、ストレステストについてもですね、やはり、その原子力安全・保安院に対して、もっと住民の方や原発に批判的な市民の意見を入れるようにするべきじゃないかという話も出ていたにも関わらず、保安院はそれに対して消極的な答えのようです。それについてはどうでしょう?
(小出氏)そうですね。
まぁ保安院という組織は、本当であれば、原子力発電所の安全をチェックする、推進の組織ではなくて、推進をしてるところに対して、安全をチェックするべき組織だったのですが、残念ながら今までは全然そうではなくて、保安院自身が推進のアリバイ工作をするというような、そういう組織になってしまっていたのですね。この間のやらせ問題の時もそうでしたけれども。
本当はそんなことではいけないし、ちゃんとやってほしいと私は願いますけれども、未だに・・・。

未だにです。
(小出氏)保安院は原子力発電所は安全だと言いたがっているようですね。

はい。
ありがとうございました。
(小出氏)ありがとうございました。
【以上】

【関連記事】
南相馬・小中学生の体内放射線量測定 機器に性能差、不安呼ぶ
河北新聞社 2011年11月12日土曜日
 福島県南相馬市で実施された小中学生の内部被ばく量の検査結果に、保護者や学校関係者の戸惑いが広がっている。全身の体内放射線量を測るホールボディーカウンター(WBC)3台で行われたが、機種によって結果にばらつきが出たためだ。市は「緊急に治療が必要な子どもはいない」と強調するが、保護者からは「結果をそのまま信じていいのかどうか分からない」と不安を訴える声が出ている
 検査は8~10月、南相馬市立総合病院で実施され、南相馬市の小中学生2884人が受診した。セシウム137が検出されたのは274人で、このうち9人が比較的高いとされる「体重1キロ当たり20ベクレル」を超えた。
 検査は当初、鳥取県などから借りた日本製のWBC2台を使っていたが、スピードアップのために市は独自に米国製のWBC1台を購入、9月から稼働させた。すると、稼働前は6件だったセシウム137の検出件数が274件に急増した。
 南相馬市立総合病院で診療を手伝う東京大医科学研究所の坪倉正治医師(血液腫瘍内科)は「米国製WBCは検出限界値が低く、日本製では検出できない値まで測定できる」と説明。「米国製WBC導入後でも数値は0~20ベクレルに集中しており、問題はない」と話す
 ただ、体内からセシウムが検出されたこと自体に不安を覚える住民も数多い。
 南相馬市小中学校PTA連絡協議会の西道典会長は「WBCの機器ごとに性能差があるとは知らなかった。可能なら、子どもたちを米国製WBCで再検査してほしい」と要望する。
 南相馬市の検査結果は周辺自治体にも波紋を広げた。北隣の相馬市10月下旬から小中学生の保護者を対象に説明会を開き、南相馬市の結果を説明したが、参加者からは「子どもに何を食べさせたらいいか分からない」「WBCで調べられない乳幼児はどうするのか」など、不安を訴える声が寄せられた。
 坪倉医師は「これから必要なことは、今まで以上の内部被ばくを防ぐこと。子どもに与える食材への配慮など、家庭でできる対策を呼び掛けていく」と話している。
http://www.kahoku.co.jp/news/2011/11/20111112t65013.htm


「批判的市民の参加を」=委員が提案―原発ストレステストで意見聴取会
[時事通信社] 2011年11月14日14時6分
 東京電力福島第1原発事故を受け、各地の原発で行われているストレステスト(耐性評価)に関して、経済産業省原子力安全・保安院が専門家から意見や助言を受ける意見聴取会の初会合が14日、同省で開かれた。出席した委員からは原発に批判的な市民や住民を聴取会のメンバーに加えるよう意見が出たが、保安院は消極的な姿勢を示した
 委員の井野博満東大名誉教授は、今回の事故によって「リスクが過小評価されていたことが明白になった」と指摘。「今まで安全審査に関わってきた専門家は、事業者の立場を代弁し、ごまかしの論理を組み立ててきた」と述べた上で、原発に批判的な市民や住民も聴取会に加わってもらうよう要望した。
 これに対し、保安院は「専門的な立場で技術的観点から意見をいただきたい」「地元への説明は別途させていただく」などと述べ、否定的な考えを示した。 
http://www.asahi.com/national/jiji/JJT201111140039.html


※井野教授については、以下の記事も関連しています。
10月3日 東大・井野名誉教授:玄海原発の圧力容器の材質不均一が脆性温度に影響か・・・?と指摘

失礼します。
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