※この記事は、11月15日 【内容起こし】IWJ百人百話 第6話 紋波幸太郎さん【その①】の続きです。

<続きです。>
 じゃあお腹の子が無事で一安心だったら、次、今後の生活をどうしていくのかっていうことに焦点が行く。それまではもう、とりあえずお腹の子だけが心配だったので、次に考えがシフトしていく。
「今後どうやって生きていこう」
 そこを考えてると、働いて、「もし地元に戻れるんであれば、戻ろう。ダメなら妻と一緒に避難するしかない」と、覚悟を決めて、いわき・・・。4月ですね。4月の頭くらいに戻ってきまして・・・。身重の体を押して、店の片づけやら、うちの常連さんが、皆集まってボトルの片づけやら、3日、4日くらいですかね。かかって、店の方をなんとか直してくれて・・・。
 その時多少余震はあったんですけども、原発のことも心配でしたし、でも、
 水もある。
 ある程度、まだ常連さんも残ってる。
 人も居る。
 ものもそこそこ入るようになってきた。
 じゃあ、お店を開けようか。
 皆でパーティーをしよう。
って話をしてたんですけど、その時4月の11日の、11日、12日と震度6弱くらいの余震が2度連続であったんですよ。
 またそれで、並べたお酒も、一回リセットして綺麗にした店内が、また全部やられまして・・・。11日ですね。確か夕方だったと思います。いわき市内、雨が降って、雷もなって、夕方の5時半くらいだったと思います。

 たまたま月曜日で、お店まだ開けてなかったので、片づけも終わって家でご飯を食べようと思ったときに、11日の震度6弱があって、ピアノ線なんかでガードはしてたので、大丈夫かな?と思い、その時は見に行かなかったです。雨も酷かったし。妻の身体もあったので。
 次の日見に行ったらですね、お昼くらいですね。12時くらいに見に行ったら、まぁ見事に全部、ボトルも倒れ、また同じことの繰り返しなんです。当時。その時。
 その時はもう原発どうこうじゃなくて、地震が嫌になってしまって・・・。
 でもですね、またその「こんなひどい状況になった」って、ツイッターを使って言ったらですね、あの時手伝ってくれたお客さんなり友達が、また集まってくれて、また治してくれたわけです。
 またそれを直してる12日の2時くらいですね。また震度6が来まして、また並べたのが・・・。落とされて・・・。
 で、もう、もう嫌だと。もう、何なんだろう?と。
 その時割れてたお酒も全部補充しなおして、ある程度そろえた状態で、床も綺麗にして、本当に明日からまたオープンできますっていう状態だったので、心が折れてしまって・・・。
 もう、原発の問題もあり、店もボロボロだ。
「もう離れようか・・・」
 本気でいわきを・・・、その時にすごい考えたんですね。
 たまたまその時に重なるんですけど、友人でボランティアの仕事をされている方がいらして、ボランティアをされてる方が居て、群馬県の水上の温泉地の方々が動いてくれて、被災地の方々を温泉に招待して、お風呂にゆっくりつかって、2泊3日、3泊4日くらいだったんですけど、「リラックスしてください」って旅行の話をふっていただいてですね。
 いわき市民なら誰でも参加してもらってかまわないんで、ということだったので、私と妻と二人でリフレッシュさせてもらって、それでなんとかですね、気持ちを落ち着かせて、いわきに戻ってくることができて、また5月にお店を再開しようという気持ちになって、戻ることが出来たんですけれども。
 5月くらいになった時に、もうある程度、なんでしょう。原子力発電、放射性物質のことに関する情報がある程度流れてきてて、地震の方は落ち着いたけれど、今度、そっちのほうの知識が増えてきてしまって、そこからこう、二択に判れてくるんですね。
 私の周りでも、やっぱりいわきを離れる人がたくさんいましたし、子連れだったらなおさら・・・、皆他県に避難してる・・・。
 じゃあうちらはどうしようか?
 これから子供が、予定日が7月だったので、7月に生まれる。
 これは確実。
 それまでに俺たちはどうすればいいんだ?
 すごい悩みまして、自分自身のことだったらいいんですけど、責任持てるんですけど、ことさら子供にことになると、もう、全く、なんでしょう。関係がないじゃないですか。もし、私がここに残るって決めたことで、子供が何らかの放射性物質の影響によって、病気になってしまったら・・・、ってなった場合に、生まれてから何かになってしまったときに、耐えられない。
 「避難するか?」
っていう話を、妻とずっとですね、議論、議論というか・・・、夫婦間で話し合いをして・・・。
 福島市、郡山市が徐々に線量が高い、飯舘村が危ないみたいな話も流れて、それこそいわきなんていうのは、他のところに比べたら、他の福島市・郡山市と比べて、距離があんまり変わらないんです。
 その時確か放射線の、なんていうんでしょうね・・・。飛散マップ、そういうのがまだ出てなかった時期だったので、どれだけどこに飛んでるなんてイマイチ判らない。
 離れるべきか、いわきを離れるべきか、このままここで店を続けるべきか・・・。
 自分でも判らなくなってきちゃって・・・。
 とりあえず、妻が、
「いわきで産みたい。すっとお世話になってた産婦人科で産みたい」
ということだったので、
「じゃあとりあえず、産もう。いわきで産もう。それから考えよう」
って話をしました。
 それで、生まれるのが7月の末くらいだったんで、予定日が。それまでは、いわきに。
 その話を夫婦含め、家族と話をして、とりあえず離れる・離れないの問題を一旦自分の中で決着をつけて、お店を再開して・・・。お金を稼がなきゃいけないですから。生活してかなきゃいけないので。
 「もしかしたら、補償もあるかもな」なんて思いながら、5,6,7(月)は過ごしてましたね。
Q.お子さんが生まれたのは?
 私の長男が生まれたのが7月21日の夕方くらいに、無事、五体満足で生まれてくれまして、とりあえず一安心をそこでして、友人皆祝ってくれて・・・。
 すごい不安なんですけど・・・、生まれて今、9月の末の段階で2か月経って、今のところ何の病気もないので、大丈夫かどうかはまだわからないですけど、それこそ、新聞なりネットなりを見てみたら、今後5年間なり10年間で被害が増えるかもしれないなんて言う話も、ちらほら出てきてる。
 逆に・・・ですね、「いわきは比較的空間線量低ですよ」っていう、結果も出てる。発表、それこそ毎日天気予報のように出てる。各地の放射線量を毎日毎日、毎時間発表してる。
Q.それは福島県内のTV?
 あ、そうですね。福島県内の地方ローカルのテレビの中で、時間、ワイプだったり何だったりで、会津だったり福島だったり、郡山だったりいわきだったりで、空間線量を発表してる。
Q.どこが高くてどこが低かったですか?
 私が得た情報の中だと、福島市、郡山市、飯舘、大熊、第一原発から北西方面から中通り、4号が走ってる通りが、山と山に囲まれた郡山や福島が、福島県の中でも中心のところがあるんですけど、そこが比較的線量が高いと。
 いわきも、多少高いかもしれないけれども、なんでしょう。自分の中で情報を得て判断したら、それほど、それほど高くはないんじゃないかという結論に達しまして、今、9月の段階で、まだ葛藤してる段階であるんですけれども、子供が生まれるまでは、いわきに居る。生まれた後どうするかは全然決めてなかった。
 ただその時に、いわきは比較的安全かもしれないっていう情報が入ってきたので、とりあえずは居てもいいのかな?と・・・、思いながら、今いわきに居る。
 ネットの話ばっかりになって申し訳ないんですけれども、テレビが正直信用できなかったので、その・・・、自分で調べて、ある程度知識を得て、空間線量よりも、今もありますけど、内部被曝の問題だという話になって、特に子供は・・・・。
 『これから食べるもの、どうすればいいんだ?』っていう問題になってくると思うんです。
 一時期、新聞で・・・、ごめんなさい、どこのニュースだったか、『母乳からセシウムが出た』っていうニュースが流れて、7月・・・か6月くらいだったと思うんですけど、真っ先に自分に当てはまるニュースだったので。母乳からセシウムが出てしまって、それまでの居た場所だったり、食事の経緯がまだわからないな、とりあえず母乳から検出されました。
 ???が出てきてしまったので、正直、今、もう、迷ってる・・・。
 私一人の考えなので、なんて言っていいかわからないですけれど、牛肉も出回ってしまったじゃないですか。 作物しかり、食べ物しかり。
「どこに居ても、もしかしたら一緒なのかもしれない。 東京に居ても、もしかしたら札幌に行っても同じかもしれない。」
って考えるようになってしまって、線量だけ見たら、比較的いわきは大丈夫です。
「でも、食べ物が全国に出回ってしまったら、どこにいても一緒じゃないか」という考えも出てきてしまって、自分の中で、離れたほうがいい、友人なんかは
「沖縄に行った方がいいんじゃないか?」
とか、
「それで親の責任を果たしてるのか?」
とか、すごい問い詰められたりするんですけど、すごい辛いんですけど、自分の中でもまだ・・・、どうしていいのか、判らないっていうのが正直なところで・・・。
 人の親になると、ここまで違うのかっていうのが、すごいわかりました。
 多分他人の子だったり、自分に子供が居ないで、友達に子供が居た場合、
「出たほうがいいよ」
って気楽に言ってしまいそうなんですけど、もし自分がその立場に置かれたら。
 自分に子供が居た場合、ここまで難しい問題なのか。
「こんなものが近くにあった、これほどまでの影響を及ぼしてくるものが、こんな近くにあった。それ知らなかったんだ?今まで。」
っていうのが、今になるとすごい思いますね。
 なんだったんだろう?
Q.本当に労働者っぽい人が飲みに来たりとか、身近なところでありませんか?
 えーっと、まぁ名前とかはあれなんですけど、私の同級生の友人に東電の社員の方が、働いてる子がいて、その子は全然原発とは関係ない、別の事業の東電で働いてる子なんですけど・・・。 
 どう接していいのかわかんなかたったですね。すごい仲良い子だったので、最初は、まぁ平気な顔して会ってたりしたんですけど、もし何かあった場合、その友人に対してどういう顔をすればいいんだろう?
Q.議論はしないんですか?
 できないです。
 なんだろう・・・。
 自分の性格なのかもしれないんですけど、東電の子ではあるんですけども、管轄外の子だし、まぁ、30、私今年30なんですけど、彼も同い年で、そこまで役職が高いところにいるわけでもないし、ヒラっていうところに居るんで、彼に例えば怒りをぶつけたとしても、多分彼も困惑するっていうのが、そこまで考えてしまって。
 お客さんでも、私のやってるバーのお客さんでも、稀にですね、稀にいらっしゃることはあるんです。原発関連で他県からいわきに来られてる方、作業員の方。
 いらっしゃるんですけども、なんでしょう。
 バーというそのお店がらなのかは知りませんが、1人で来られて、疲れてるんでしょう、多分。ゆっくりお酒を味わって飲まれている。仕事上っていうのは、もちろんそんなに深く、接客業で仕事上で聞くのはナンセンスですから、触れないように触れないようにするんですけど、中にはあちらから、「今、他県から原発関連で来てて」なんて話をしてくれる方は、その人とはすごいよく話をしたりはするんです。
 ちょうど今、建屋にカバーをかける、っていう話が出てきまして、その設計図を書いてる人がお客さんで来てくれまして、
「まぁうちらがなんとかするから」
っていうことを言ってくれるので、
「じゃあよろしくお願いします」
と、話をするんですね。
 6月中はいわき市内、どこ行っても工事関係者だったり何だったりでにぎわってたんですけど、いろいろ「問題」があったらしくて、今は全然出控えてるというか、外出禁止令みたいなのが出てます。とてももう静かな町に戻ってしまって。
Q.「問題」って何ですか?
 えっと、まぁ私のそれこそ同級生がスナックのママをやってたり、同じ飲食店で働いてたりするんですが、ケンカやいざこざが絶えない。うちの女性のお客さんが、至る所でそういう作業服を着た方に、一部の人だと思うんですけど、声を掛けられ付きまとわれる。
すごい非常にいわき市内の治安が悪い・・・、話になりまして、居酒屋さんだったり、そういうところが中心になってくると思うんですけど、バーは比較的、なかなかそういうところに飲みに来ようと思う方が居ないのかもしれませんが、安全でして、そういう話が結構集まってくるんです。中立じゃないですけど、中間に立った立場でいろんな話を聞くんです。
 だからって別に、その人、なんでしょう。その方とは別の、騒いでる方とは別のお客さんにあーだこーだ言うつもりは全くないんで。
Q.迷っているということですが、これからどうするつもりですか?
 えー、これから先、正直、未だ迷ってますけれども、どうするか・・・。全然まだ判りません。
 もしかしたら、これ以上の地震があるのかもしれない。
 原子力発電所の災害が、これ以上酷くなるのかもしれない。
 その情報が出てくるかもわからない。
Q.放射性物質の放出量は、たびたび修正されていて、実はあなた3倍被曝していると言われる可能性もある。そのことについてどう思われますか?
 昨日ですよね、確か福島県のニュースでですね、『水道のセシウム量が測定ミス』でしたっていうのがニュースになってまして・・・。
 それ見た時も驚いたんですけど、後だしでポツポツといろんな情報が出てくる。
 福島市、郡山市、いわき市、各々除染活動を頑張って、皆でやったり市でやったり、動いてくれていると思うんですけど・・・。
 妻とは、その話はしてるんですけどね・・・。
 やっぱり「動きたくない」っていう話は結論で出てくるんです。「いわきから離れたくない。」
Q.いわきが好きなんですか?
 妻もですね、ずっといわきで育ってきた、今24歳なんですけど、ずっと24年間いわきで育って、友達がいて、親がいて、おじいちゃん、おばあちゃんがいて、ここに生活基盤があるので、やっぱり親と一緒に子供を育てていきたい、一時、何度か提案したんですね。
「北海道行こう、東京行こう。お店は、またそのとき建てればいい。頑張るから」
って話をしたんですけど、「やっぱり嫌だ」と。
 うちの親にも、
「もし他県に行くことになったら、一緒についてきますか?」
っていう話を自分の親にもしたんですけど、
「いや、私たちはいい。あなたたちだけ行きなさい」
って言うんですよ。
 それってズルいじゃないですか。
 「あなたたちだけ行きなさい」って、親のこと心配しないわけがないんですよ。
 妻一人、例えば、私と妻と子供で行ったと、避難しました。誰も友達、支えてくれる人が居ません。その中で、妻が子供と一対一になって、誰の手も借りずに育てていくとして、どれだけそっちのほうがプレッシャーになってくんだろう?今身近い目でみればなんですけど。
 もしかしたら、それで・・・、無いとは思いますが・・・、子供に嫌悪感を覚えてしまったりするんじゃないか?とか、それで暴力をふるう親っているわけですし・・・。
 そこの葛藤が、自分の中で。「このままいわきに居てもいけないよ」っていう人も居る。もっともだと思う。
 もしかしたら、予想以上に汚染されてて、ホールボディーカウンターで、全身の内部被曝を測れる機械が鳥取かどこかからレンタルで来てるそうで、もし、それで測ってもらえるとして、測ってもらったら、予想以上の被曝をしてるかもしれない。
 でも、見えない。
 出てくるのは5年後、10年後、30年後かもしれない。
 怖いんですけど・・・、その・・・、現実的に見るお金だったりとか、子供の生活のほうのほうが重くて、まだ「いわきから出ます」っていう、その判断に踏み切れないでいるところがあるんですね。
 妻にも何度か問いただしたことがあったんです。
「もし5年後、甲状腺がんに子供がなったとしたら、あなたは、その責任じゃないですけど、それを背負うことができますか?」
 答えが返ってこないわけです。
 そこで会話が終わってしまう。
 それ以上問い詰めても、問い詰めたとしても、なんだか、その、不安にさせてしまうだけかもしれないから、やっぱり会話がそこで終わってしまう。
 別に泣かしたくて言ってるわけじゃないんで。こっちも。
 ただ、子供の将来が心配で、もし、5年後・10年後、甲状腺ガンになって、妻がそれに責任を感じて、ノイローゼになってしまうようなことがあったら・・・、夫として、もちろん支えたいんですけど・・・、
「あの時の決断間違ってたね」
って言いたくないんですよ。
「二人とも間違ってたね」
って。そんなふうに言いたくないんですけど、じゃあ今どうするか?
 こうやってお話させていただく機会も設けていただいたり・・・するんで、なんでしょう・・・。一瞬、気持ち的に楽になれるので、平静を保っていられるっていうか、日常で居られるんです。
 不安ですね。
 テレビでも避難した方、残った方の意見を聞いたドキュメンタリーなんかをやってて、何が正しいのかわからない。全部自己責任・・・。補償もありませんでしたし、いわき市は圏外から外れてるので、対象外・・・。働かなきゃお金が入らない。
 言うんですよ。「お金じゃないだろう」って、確かにそのとおりなんです。皆そういってくれるんです。
「お金じゃないじゃん。とりあえず避難して、そこからなんとかしてけば」
って。それも正しいとは思うんですけど・・・、もっと複雑なんですよ。なかなかこう、言葉に出して言えないんですけど、それだけじゃないんですよ。もっといろんなものが絡み合って動けないんですよ。
 言われます。例えば、東京に行く機会があって話すんですけど、
「いわきから来ました。」
「大丈夫なんですか?」
なんてたまに聞かれたりするんですけど、なんて答えていいかわからないんです。
「まだ空間線量的には大丈夫ですよ」
ってしか答えようがない・・・。
 『諦め』って言ったら違うのでしょうけど、ちょっと前は100%信用してませんでした。発表だったり何だったり。
 まぁ今半分くらいです。半分くらいは、『信用したい』気持ちになってるんです。「お願いだから、大丈夫だと言ってくれ」という気持ちになってきちゃってて、「大丈夫なら大丈夫だと言ってくれれば信用するから」っていう気持ちの状態になってきちゃってて、少しでも安心したい。
Q.政府の原発政策については、どのようにお考えですか?
 一個人として、原発問題として語らせてもらっていいでしょうか。
 正直、もう話が大きすぎて、国、政府、福島県の前知事の問題、栄佐久さんの話だったり、今現知事の雄平さんの話だったり、いろいろ入ってきて、経済を優先する方向ですよね。飯舘村の村長さんも、なんとか村を存続させようとか・・・、そういうのもいろいろあったんですけど、正直、『要らない』です。原発に関しては。
 あの・・・、読売の友人が居まして、読売新聞の友人が居まして、飲んでる時に話をする機会があって、やっぱり噛みあわないですね。
 その方の意見なのだと思うんですけど、「それでも必要だ」っていう話をされる・・・・。
 あまりこう、私自身の性格で、言い争いって得意じゃないので、もうそういうふうに主張されてしまうと、「あぁ、わかりました」ってなってしまうんですけど、あんまり声を大にして言ったことは無いんですけど、本当に・・・、要らないですね。
 えーっと、原発に関する・・・、原子力発電に関わるプルサーマルだったり、そういうものに関して、私はもう・・・、要らない。そういうものから、それこそ脱原発という、シフトしていっていいんじゃないかと思います。
 住んでてわかりますけど、コストが安いとか、いろいろ、まぁ、言われてますけれども、これだけ狭い日本のあんな広い土地を、今後何十年も使えなくしてしまって、人、家畜、農作物、経済、全部に影響を与えて、起きなきゃいいんですけど、起きてしまったわけですし、一回起きてしまったら起きないとも限らないし・・・。
 正直、うちらで使ってる電気でもなかったりするわけじゃないですか。今回起きたことに関しては。まぁ他で発電して、いわきで使ってる原子力の電気もあるのかもしれないですけど、無きゃないで、無い生活をしていきますね。電力が足りないのであれば減らしますし。使用量を。
 これだけのリスクを抱えて、もう知ってしまった以上、
「日常で生活してください。稼働してます。じゃあ、普通に生活してください。」
って、できないです。
 悔しいんですけど。それを・・・、どう言っていい、言う相手もわからないし、それこそ飲み屋でグダリながらしゃべるくらいしかできないですけど、この声が届く、上に届く・届かないは別にして、要らないです。原子力発電所は。
 私はそう思います。
Q.個人でできることは限界があると思いますけども、国や県など大きな行政に何を求めますか?
 私が国だったり県だったり市に思うこと、お願いだからこれだけは、これだけはおねがいしますってこと。
 すごい、身近なものになってしまうんですけど、とにかく今後生きていく上で、安全だと、それこそ、その食品の規制もそうです。静岡のお茶から出ました。売ってるのはしょうがないと思う。そこを教えてほしいんです。っていうのを・・・、言いたいですね。
(岩上氏:情報ってこと?)
 そうですね。情報ですね。ひっくるめた情報ですね。
 正直、皆他人事じゃないじゃないですか。日本に住んでる限り。それこそ、なんていうんでしょう。外食したらですよ、その店が水道水を使ってました。他人事じゃないわけですよね。東京からも出てるわけだし。
 自分で家庭で食べるものは良いです。それこそ北海道産のものを買ってきたり、外国のものを買ってきたで、水だってペットボトルを使えばいいんです。ミネラルウォーターを使えば。
 じゃあ外食して、スーパーで素材を買いました。じゃそのスーパーはどうなってるんですか?ってなってくる。
 他人事じゃないっていうことを他の県の人に判ってもらいたい。例えば関西地域の人とかにですけど、とりあえず遠いところの人にも、
『他人事じゃないんだ。すごい身近で、それこそ危ないかもしれない。』
って判ってもらったうえで、市・県・国にはしっかりやってもらいたいんです。
 ダメなものはダメでいいと思うので、そこを覆してまで売れとか、買えとかではないんですよ。ダメならダメでしょうがない。もちろん、その農家さんだったり家畜農家だったり、そういう生活がいかなくなって、大変なのかもしれないですけど、でも、それ出荷したらダメじゃないですか。
『モラル』の問題だと思うんですよ。
 生活もあるけれども、そこはモラルを支えるのは、結局生活できていけないからだと思うんです。そこはじゃあ、やっぱ国なり県なりが、
「あなた方の生活は補償します」
と声高に言ってもらいたいし、JAさんもJAさんでいろいろ動いてもらいたいんですけど、結局上から降りてきて、一番下に居るのは私たち。普通に生活、仕事して生活してるわけです。
「お願いだから、経済よりも安全性を、ここ1,2年しかり、5年なり、優先していただきたい」
っていうのはありますね。
 これ、子供に負債を負わせたくないんです。
 うちらの子供が20年後、大きくなった時に、私たちの代のせいで、何か迷惑をかけたくないんですよね。そのためにも今動いてほしいっていうのは、すごい思います。
 えー、ボランティアだったり何だったり、今、他県から来て、自分の生活にかえて支えてくれている方たちには、すごい感謝しています。
 今、一部のネット情報だったり、福島県の農家だったりが非難されている状況も出てきてるんですね。
 牛肉の出荷しかり、他の農作物、フェアだ何だで他県で売られてるじゃないですか。
 大丈夫だから売ってるんだと思います。もちろん検査をして。
 でも、それを快く思わない方もたくさんいらっしゃる。
 どうかその人たちに、伝えたいんですけど、本当、これから多分本当にもっと、変わっていくと思うんです。福島県。農作物を売って、買う側、消費者のほう、「なんでこんなもの売るんだ?」とか、花火の件とかいろいろありましたけど、確かにあれは信用の問題だと思うので、しょうがないと思うんです。もっとしっかり検査して公表して、本当に大丈夫なんだって。農作物もそうじゃないですか。客商売は信用ですから。買ってもらうには信用してもらわなくちゃいけない。
「お金がないから検査できない」じゃダメだと思うんです。
一部だけ抜粋して、「これは大丈夫だから、ここ全部が大丈夫です」じゃダメだと思う。
全部やるだけやった上で、販売して、福島県でも大丈夫なところは大丈夫で、皆生活して、日常に戻って生きてるわけですから・・・。
 なんでしょう。
 どうか関心を失くさないでほしいです。
 福島県で起きてることに関して・・・。
 一年経つと忘れちゃうと思うんです。興味をもって取材に来てくれる方も少ないと思います。
 どうか、自分のことだと思って、自分の身の回りにも起きるんだってことを思って、是非関心を失くさないで、これからの国の対応だったり、県の対応だったり、市の対応だったりっていうのを見ててほしいんです。
 そこの目が緩んだら、多分、好き放題やられちゃうと思うんです。
 これから生まれてくる子供たちが、元気に楽しく外で遊べる社会を作れるのは、多分うちらの世代、っていうか、今生きてる人たちだと思うんです。
 どうか・・・、お願いだから・・・、なんだろう・・・。
 他人事だと思わないでほしい。
 それを言いたいですね・・・。
 日に日に興味が薄れていっているんじゃないか?って、すごい感じるんです。
 はい・・・。
【以上】

失礼します。
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