※この記事は、
11月2日 【追記:内容起こし】東電:2号機原子炉格納容器から採取したガスからキセノン133・135を検出【再臨界の可能性】
11月2日 保安院:冷温停止状態に、再臨界は条件として考慮されず【キセノン検出もまたまた政府に報告遅れ・・・】に関連しています。

今日もたねまきジャーナルを聞くことができました。
キセノン検出について、是非小出先生の解説を聞きたかったので、ありがたかったです。
福島の原子炉は沸騰水型(BWR炉)黒鉛減速軽水冷却沸騰水型炉(RBMK炉)です。

臨界量(原子力)(一部抽出)
核分裂反応に伴って発生した中性子が、もし次の核分裂反応を起こさせることができれば、その反応で生じた中性子がその次の原子核分裂を起こさせることも期待できる。条件を整えて核分裂反応が持続する状態を作り出した場合、核分裂反応が臨界に達した、または臨界状態になったと称する。臨界に達した核分裂性物質は、何らかの条件変化によって核分裂反応の数が減るか、核分裂性物質そのものが減るなどしない限り核分裂の連鎖反応が維持される。

どうぞ。

20111102 たね蒔きジャーナル 京都大学原子炉実験所助教 小出裕章
http://www.youtube.com/watch?v=5S5APQPGEoc&feature=channel_video_title

【以下、時間のない方のために内容を起こしています。ご参考まで】

東京には近藤さんです。
まず、福島第一原発2号機について伺います。
原子炉格納容器の中の気体に、放射性物質キセノンというものが含まれている可能性があると、東電が発表しましたけど、まずこのキセノンとはどういうものなのか、教えていただけますか?
(小出氏)核分裂をすることによって、初めてできる放射性核種です。
今回、東電が検出したと言っているらしいものは、キセノン133というものと、135だと思いますが、135のほうは9時間で半分になってしまうというものですし。

え?半減期が9時間?短いですね。
(小出氏)ですから、もし、福島第一原発で事故があって原子炉が全て停止した3月11日に停止したんだとすれば、到底今までは生き残っていられない、そういう放射性核種なんです。
それを今日検出したというのであれば、今、それが新しく生み出されているという確たる証拠になるのですね。

つまり核分裂が今、起こっている?
(小出氏)今起きているという証拠です。

はぁ・・・。
あの、リスナーからメールで質問してくださっています。
『核分裂が起こってるというのは、どういうことなんですか?原子炉が暴走するということにつながるんでしょうか?』
(小出氏)多分違います。
もともと私自身は、壊れてしまった原子炉の中で新たに核分裂反応が発生するということは、多分ないだろうと思ってきました。
この種まきジャーナルでも何度も類似のご質問をしていただいたと思いますが、ある時に、
「クロル38という放射性物質を検出した」
と東電が発表したことがありました。
もし、そうであれば、核分裂の連鎖反応が始まっている以外には解釈できないとお答えしたと思いますが。

そうです、そうです。
「何かの間違いではないだろうか?」
とおっしゃいました。
(小出氏)そしたら、やっぱり「間違いでした」と東電は言ったのです。

後で「間違えました」って、小出先生がおっしゃったとおりそうだったなということがありました。
(小出氏)今回もだから、間違いであるという可能性はあると思います。

キセノンが出ている可能性があると、東電言ってますけど、これが事実かどうかは、これからまだ特定をきっちり専門のところでやるわけですね?
(小出氏)データをちゃんとみれば、すぐにわかるのですけれども。それでクロル38を見つけたと言っていたころは、事故が起きた当初のころで、現場が混乱していて間違えたということがあると思いますが、ここまで来て、間違えるという可能性はあまりないだろうなと私は思いますので、今回は、ひょっとすると原子炉の中でウランの核分裂反応が再び起きているという可能性は、あると思います。
ただし、それがすぐに爆発ということに結びつきません。

かといって、放っておいていいんですか?
(小出氏)もちろんいけません。
そのために、東電はポロンを注入したと言っているわけですけれども、それがどこまで効果を持つかということに関しては、私はよくわかりません。

ホウ酸を水にといたものですね?ホウ酸水を注入して、爆発を防いでるわけですね?
(小出氏)爆発というか核分裂の連鎖反応を停止させようとしているのですね。もちろん、そうしなければいけませんけれども、それがどこまで効果を持つかは、私にはよくわかりません。

(近藤氏)先生、この事態をさらにこれが事実として、さらに最悪の事態になるということは、どういうことが想定できるんですか?
(小出氏)再臨界ということが起きている可能性があるだろうと、そういう話に今なっているのですが、それが起きたからといって、原子炉が爆発するというようなことには、多分ならないと私は思います。

(近藤氏)「多分」というのはどういう意味ですか?<苦笑>
(小出氏)はい。えー、核分裂反応がどういうスピードで生じるかということがあって、猛烈なスピードで生じれば、例えば原爆になってしまうわけですね。
ある程度コントロールできるような状況で進めることができれば、原子力発電という形でエネルギーを取り出すことができるわけですし、今回は全く予期しないような形で、核分裂の連鎖反応が起きているわけですから、そういう条件というのは、長く続かないと私は思います

(近藤氏)そうすると、非常に局地的に偶然性ということですか?
(小出氏)はい。今日、日本で使っている原発の原子炉というのは、もともと米国が作って、日本に貸し出したというか、渡して金儲けに使ったわけですけど、その形の原子炉というのは、原子炉の形が残っているときに、一番核分裂の連鎖反応がしやすい、そういう設計になっています。
ですから、原子炉の形が崩れるとか、原子炉が溶けてしまうとかいうことになると、核分裂の連鎖反応はますますし難くなる方向になるという、基本的な性質を持っています。

(近藤氏)そうですか。
そして、多分原子炉がもう崩れているだろうと小出先生はお思いになるから、核分裂反応は続かないで・・・
(小出氏)あの、連鎖反応が新たに起こるということ自身、私にはちょっと想像ができないくらいのことなのであって、仮にその連鎖反応が起きるような、非常に特殊な条件があるかもしれないと思いますので、出来てるのも知れないと思います。
ただし、そういう特殊な条件は、核分裂の連鎖反応が始まると熱が出てきますので、すぐにその条件が壊れてしまいます。そうすると連鎖反応は止まります。
止まってしまうと、またその元の条件に戻るかもしれないので、また連鎖反応が始まるかもしれません。
でも、まぁせいぜいその程度のことなのであって、ただちに爆発に結びつくということは、多分ないと、少なくとも私の知識で言えば、無いと思います。

(近藤氏)そういう古い型であるがゆえに、逆の言い方をすれば、ある意味助かっているということですか?
(小出氏)そうですね。高速増殖炉というものをつくって、もんじゅというのがそうですけれども、そういう原子炉の場合には、炉心の形状が崩れると、むしろ核分裂反応が進むという方向になるので、大変危険なのですけれども、今日の日本で使っている原発の場合には、核分裂の連鎖反応が始まっても、爆発に至ることは私はないと思います。

(近藤氏)先生、あとの1号機とは他はどうなんですかね?
(小出氏)同じような状況ですので、1号機も3号機もひょっとしたらば、臨界ということになっている可能性はあると思いますが、それを調べることすらが困難な状況にあるので、残念ながら私にはよく判りません。

2号機についても、キセノンは今回初めて分析して出てきたと言うんですね。
ということは、これまでにも計測していたら出ていたかもしれませんでしょ?
(小出氏)もちろんそうです。ですから、1号機にしても3号機にしても、ひょっとしたら出ているかもしれないですし、放射線の測定というのは、結構面倒くさい手続きを経なければいけませんし、出てきたデータを見ても間違えてしまうということが、時々あるし、東電自身は間違えてきたわけですね。
ですから、今回もひょっとしたら間違えているかもしれないと私は疑っていますし、1号機3号機でも慎重に測定をすべきだと思います。

(近藤氏)チェルノブイリで『核の暴走』という言い方、しますよね。この『核の暴走』という言い方は、この事態はどうなんですか?
(小出氏)チェルノブイリ原子力発電所は、日本の原発とは全く違う原子炉を使っていまして、あのタイプの原子炉では、核の暴走が起こりやすかったのです。それで、実際の起きたのです。
日本で使っている原発の原子炉は、核の暴走は起こりにくいけれども、原子炉が溶けてしまう可能性が高い、そういう原子炉だったのです。そして、実際に溶けたんです。
でも、核の暴走は、多分私は起こらないと思います。

ただ、東電はですね、年内に冷温停止っていってたわけですよね。
年内に事故を収束させるという目標だったんですよね。
今まで言ってたことと、ここの事実・・・ってどう私たちは受け止めたらいいんですか?
(小出氏)要するに冷温停止ということ自身が、馬鹿げていると私はこの番組で何度も聞いていただいたと思いますが、できもしないことを彼らは言っているのです。
それで、とにかく収束に向かっているということだけを皆さんにアピールしたいわけだし、安心させたいということで来ているのですね。
確かに、でも彼らは事故を収束させるための手段を手に入れた、つまり電源ですけれども、電源を手に入れたので、それなりのことが確かにできるようになっているわけですけれども、彼らも思いもしなかったようなことが、今現在起きてしまっているということで、収束にまた困難が出来てきたということです。

思いがけないことが起きるということは、つまり「コントロールできていない」ということじゃないですか?
(小出氏)もちろんそうです。もともと原子炉が溶けるんなんてことは、彼ら想定していなかったわけだし、溶けてしまった炉心が圧力容器を溶けおとして、格納容器の下に落ちるなんてことも想定していなかったし、再臨界というような現象が起きるなんてことは、私も思っていなかったし、彼らももちろん思っていなかったはずで、想定もしていなかったようなことが、次々と今起きているのです。

もう一つ、最後にお伝えしたいんですけど。
日本原子力学会という学会がございます。小出先生が嘗て脱退なさった学会ですけど、昨日国際シンポジウムを開いたそうで、声明を発表されたそうです。
その中でこんな内容があるようです。
『原発の安全確保に貢献する。今回の福島の事故に関して、事態の分析や原因の解明、社会へのわかりやすい説明、事故の収束を助ける技術活動などを自発的に進めた』
と、いうふうに自ら、これはいわゆる自画自賛というものですかね。わたしらがよく言う。
ご感想を一言いかがですか?
(小出氏)まずは原子力は絶対安全だと旗を振ってきたことの責任を取ってほしいと思います

はい。
そうですね。
そこのところ無しに、自画自賛しているのが、今の原子力村の実態といっていいんですね。
(小出氏)のようですね。

はい。どうもありがとうございました。
(小出氏)ありがとうございました。
【以上】


失礼します。
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