※この記事は、
10月29日 フランス放射線防護原子力安全研究所:セシウム137の放出量を2万7千テラベクレルと推計
10月29日 細野環境相:放射性廃棄物の処理工程表を福島知事に提出・・・
10月28日 ノルウェー研究チーム:4月20日までのセシウム137の総放出量を約3万6千テラBqと試算
10月28日 原子力委員会の専門部会:「燃料取り出しに10年、廃炉に30年、費用は1兆1500億円」【燃料の状態不明のままの試算】
7月28日 モンゴル:日米の核廃棄物引取り拒否の姿勢を表明【新華社特電】
7月1日 東京海洋大:放射性物質の緊急海洋調査開始-対象は海底の泥に関連しています。

今日もたねまきジャーナルを聞くことができました。

どうぞ・・・。

20111031 たね蒔きジャーナル 京都大学原子炉実験所助教 小出裕章


【以下、お時間のない方のために内容を起こしています。ご参考まで】

まずですね、今まで国が発表していたさまざまな数値をどこまで信じていいのか?ということで、いくつか全然違う数字がほかのところから出てきているというお話をさせていただきます。
まずは、フランスから出てきた数字です。
フランス放射線防護原子力安全研究所というところがございます。これは、小出先生ご存じの機関ですか?
(小出氏)正確に知りません。

そうですか。
これがどれくらいのどういうスタンスのところなのかわからないんですが、ここが発表したものが、今回の福島第一原発の事故で、海洋、海に流出したセシウムの量です。セシウム137の量について、試算したところ、その数字はこれまで東電が発表していたものの30倍。3倍ではありません。30倍の量だという数字を出してきたんです。
これを私たちはどうとらえたらいいでしょうか?
(小出氏)すいません。私はその報告を見ていないので、その報告自身をどこまで信じていいのか、判断が今私にはできませんが、これまで東電が公表してきたデータ自身も、根拠あるものだとは私には思えませんでした。
私は、ずっと前からトレンチとかピットとかいうところに溜まっている水は、当然コンクリートの構造物で地下に漏れているはずで、それは海へ流れていかざるを得ないと、発言をしてきましたが、そういうものに関しては、東電一切の評価をしないできていますので、東電の公表値より圧倒的に多いということは、私は確実だと思いますが、それが30倍であるのか、或いは10倍であるのか、或いはもっと100倍であるのか?ということに関しては、残念ながら私は判断することができません。

これ、判断する、今からですよ?本当はどうだったのかという判断をすることは、可能なんですか?
(小出氏)とても難しいと思いますが、海洋の汚染状況等のデータが蓄積してくれば、拡散計算によって、私たちは『ソースターム』と呼んでいる放出量そのものにさかのぼっていくということも、学問的にはできないわけではありませんし、汚染水の地下への漏れ出しというのがどれだけかということが、現在のように全くわからないような状態でなくて、ちゃんと評価ができるようにしてもらえるのであれば、もちろんそちらからも評価ができると思います。

今の出されている、公表されている数字ではそれはわからないということですね?
(小出氏)今まで東電は『漏れてない』というか、当然漏れているのですけれども、トレンチとかピットとかはですね。でもどれだけ漏れているというようなことは、東電から公表されたことはありませんので、評価ができないままここまで来ています。

(解説員)先生、今回はセシウムだけの推計なんですけれども、当然ほかの核種ですね、これも同時に流出してるわけでしょ?心配されるのは、魚への連鎖ですよね。例えば、比重の重たいストロンチウムとかそういうものも海底の泥から出てくる可能性があって、現実に東京海洋大学の調査では、いくつかその兆候が出てるようなんですけれども、この広がりというのは、消費者としてはどういうふうに対処したらいいでしょうか?
(小出氏)私はこれまで一番あぶないのは、セシウムだということを、この場でも聞いていただいてきましたし、大気中に放出された放射性核種でいう限りは、今でも私はそうだと思っています。
というのは、大気中に出やすいという性質を持っている放射性核種がいくつかあって、まずは希ガスという放射性核種で、次にヨウ素、次にセシウムというように大気中に逃げやすいわけで、ストロンチウムとかプルトニウムというそういう放射性核種は、大気中へ出ていくという意味では、あまり問題にならないはずだと私は思ってきました。
多分そうだと思います。
ただし、汚染水という形で漏れていく分に関しては、セシウムだけではもちろん済みませんで、ストロンチウムも問題になるだろうと思います。
プルトニウムは、あまり水に溶けないと思いますけれども、でもほかのセリウムとかいろいろな放射能が液体としては流れていくと思いますので、海洋の汚染、或いは海底の土の汚染とかいうものを、これから調べる。そして魚の中に一体どんな放射性核種が現れてくるかということは、注意深く見る必要があると思います。

この東京海洋大学のチームは、福島県いわき市の沿岸で今年7月に採取したプランクトンから、高濃度のセシウムが検出されたと発表してるんですね。
プランクトンって、私ら別に食べないですから、これがどうなっていくのかな?と。
(小出氏)プランクトンは魚が食べるわけですから、プランクトンに汚染が出てきているということは、これから魚にそれが現れてくるということの証拠なのであって、これから私たちは魚を食べるようになると、というかもう食べているわけですけれども、魚の中に、これから汚染が現れてくることになるはずだと思います。

あの、研究ということによりますと、海外のノルウェーなど欧米の研究チームが、今度は大気中に放出されたセシウムについて、研究発表したんですね。
これは、原子力安全委員会が公表した推定値の3倍だという数値です。
これについても、じゃあ・・・。
(小出氏)それは、多分正しいと私は思います。

はぁ・・・。
これについては、まあわかりやすいんですね?まだ。
(小出氏)これまで日本の政府のほうで発表してきたものは、陸上部分に降り注いだ放射性物質の量を主に基礎にして計算してきた値だと私は思います。
ところが、福島第一原発というのは、福島県の海岸に面していて、西半部は陸ですけれども、東半分は海なんですね。
むしろ、あの場所での卓越風は西風だったはずですので、放射能の大部分は海絵流れたはずだと私は思います。
ところが、日本の政府は、陸に降り積もったものを基礎にしているわけですから、海へ行ったものに関しては、むしろほうかむりをして、ここまで来たということで、それをきちっと評価するならば、何倍かの量になるというのは、むしろ当たり前だと思います。

陸上のものは、私から見たら、ごまかしにくいと。検出されやすい。ですけど、海に出ていったものはですね、それこそ水に流すといいますか、どこにどんだけ行ったのか、わからない、わかりにくい。でも、実はそちらの方が大きな数字であるので、本当は海洋の汚染をきっちり調べないと全体図は見えないということですかね?
(小出氏)そうです。例えば、チェルノブイリ原子力発電所の事故の場合には、要するに内陸にあったわけですから、東風が吹いた時には、西の方向、ヨーロッパに流れたわけですし、西風が吹いた時には、シベリアを越えて日本まで放射能が飛んできたわけですが、それらはほとんど測定、地面に落ちたものとして測定できたのです。
ところが、福島の場合には、半分しか証拠が残らない。むしろ、その本当の汚染が流れた方向は、証拠が全て消されてしまうというか、海だったわけです。
見えにくいという状態だった。
それを評価するのをどうやってやるのかということですが、ノルウェーは、気象の拡散状況を考えながら、陸に落ちたよりは海に落ちたのが多いという、そういう評価をしたんだろうと思いますし・・・。

『大部分は海に出たんじゃないか?』という評価でしたね。
(小出氏)それは妥当でしょうし、日本でもそれは実はやろうと思えば、本当はできているはずだと思います。

できるんですよね。
しかしながら、国からのこうした研究の発表は出ないですね。
(小出氏)そうですね。今のところは出ていないです。

ですから、海藻の値も出てきませんよね。
(小出氏)そうですね。残念ながら未だにきちっとしたものは、私は目にしたことがありません。

そしてですね、福島で出た大量の汚染された土を、「じゃあどこに持っていくのか?」というのが、ずっと懸案事項なんですけども、これを福島に中間貯蔵施設を作ると。30年以内で目途をつけて、最終処分地へ持っていくと国の方針のようですが。
小出先生、思わず笑われました。
もうこれは、できっこないという意味ですか?
(小出氏)<苦笑>できると思われますか?

いや、私でさえ、そら毎日こうやって小出先生の話・解説聞いたら、ねぇ?
(解説員)数十年と言ってもねぇ。先生、数百年単位という話を当初からされていたので・・・。
(小出氏)もちろん毒性自身は、数百年続くわけですし、30年置いておいて、30年経ったから、どこか別のところに引き取ってくれるなんていうことがあり得るはずがないと、私は思います。

一回モンゴルに行かせようとして、断られましたよね。
(小出氏)それは高レベルという放射性廃棄物についてですけれども、とんでもないことを考え出す人がいるなと、その時も思いました。
やってはいけない。それはもちろんやってはいけないし、今の福島のごみにしても、30年間で収まるはずがないのですね。
それが、あたかも解決がつくかのようなことを言うという、その神経が私にはわからない。

最終処分地はこれから考えるということで、具体策は出ておりません。
具体的に名指しされたら、そこも困りますよね。
(小出氏)もちろん、誰だって嫌なわけですから、もしそれが実行されるとすれば、その時に本当に困っている、本当に弱い自治体がそれを押し付けられるということ以外には有り得ないと思います。

あの、私わがままのようですけど、フランスかどこか、海外がお金を出したら、買ってくれるとか、そういう考えはダメですか?小出先生?
(小出氏)<苦笑>どうでしょう?皆さん考えてください。
私は、原子力を一番推進してきた米国が持っていくというなら、まだいいけれども、でも米国に持っていくとしても、具体的に押し付けられるのは、ニューヨークでもなければ、ワシントンでもない。いわば、アメリカ先住民の土地とか、そういうところに結局は行ってしまうでしょうから・・・

結局は弱い立場の方のところに・・・
(小出氏)そうです。

いかざるを得ない…。
そういうふうに世界は成り立ってるんですね。この原子力って。
(小出氏)そうです。

はい。ありがとうございました。
(小出氏)ありがとうございました。
【以上】


失礼します。
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