今日もたねまきジャーナルを聞くことができました。

特に、日本の食品の暫定規制値とラジウムの性質部分は必聴だと思います。

どうぞ。

20111020 たね蒔きジャーナル 京都大学原子炉実験所助教 小出裕章


【以下、お時間のない方のために内容を起こしています。ご参考まで】

 

今日は毎日新聞論説員の池田あきらさんと一緒にお伺いしてまいります。
さて、今日もスタジオにリスナーの方から、質問がたくさん来ておりまして、それを順番にお聞きしていこうと思っています。
まず、最初はこちらですね。
横浜市のリスナーから。
「国が定めた食品の暫定規制値を不審に思い、厚労省に規制値について聞いたところ、『規制値は妥当で、ヨーロッパ諸国と同じ値のため、問題ない』とのことでした。諸外国の規制値は、具体的にどの程度なのか、教えていただけませんでしょうか?」
ということなんですが。
(小出氏)はい。国によってまちまちです。
高いところもあるし、低いところもありますけれども、日本の規制値はほぼ概ね高いです。
それは、なぜかというと、日本の規制値は1年間に5mSvまで、その食べ物によって被曝を許すということを前提にして決められているんです。
もともと、日本に住んでいる人は、1年間に1mSvしか被曝をさせない、してはいけないということになっているはずなのに、今回の事故が起きて以降、「それはもう守れない」ということで、日本の国が基準を5mSvまで引き上げてしまった結果、食品の規制値が高くなっています。

ヨーロッパの国よりも、甘い基準があるっていうこと?
(小出氏)はい。基本的には甘いです。

池田さん、いかがですか?
(池田解説員)あの、BSEで牛肉の輸入については、非常に厳しい規制をしながら、どうも国内のほうでは、恣意的にかなり左右してるような感じを受けますね。
(小出氏)そうですね。

それから、続いてこちら北海道札幌市の方からです。
「いつも空間線量が問題にされ、発表されますけれども、年1mSvの規制値は、水・食料・吸い込む粉塵なども全てプラスされた線量を計算しないとダメなんではないでしょうか。もし、そうならば空間線量に対して、どの程度の割合で換算しなければならないでしょうか?空間線量は大体、3倍から10倍との情報がありましたが。」
ということなんですけれども。
(小出氏)はい。それは食料に対して、どこまで規制を許すか?ということに拠っています。もちろん、1年間に1mSv以上の被曝をしてはいけないという、その日本の法律は、空間ガンマ線量も、食べ物も全部含んでのものですので、空間ガンマ線量で1mSvを超えてしまうようでは、もう話にならないのです。
でも、「日本の国というのは、既に食べ物だけで5mSvまで浴びていい」というような基準にもう既にしてしまっているわけですから、もともと、皆さんの問題にしている基準自身が、もう国によって反故にされているという、そういう状態になっています。

もう空間線量も食べ物から入ってくる線量もすべて合わせると、かなり大変な線量になってもいいということに、なっているということですか?
(小出氏)もちろんです。ですから、福島現地の人たちで言うなら、空間線量だけで1年間に20mSVまでは、もう我慢させると国が言い出していまして、そのために緊急時避難準備区域というところに指定した人たち、それは1年間に20mSvの空間ガンマ線量を超えてしまうかもしれないというところで、線を引いたんですけれども、「それを超えないから帰っていい」というふうに、国が今言ってしまっているわけです。

となると、本当に何を基準にして考えていいのか?というところが、非常に難しくなってきますね。
(小出氏)はい。ですから、国が言っていることは、十分注意をしながら聞かなければいけないといけないと思います。

わかりました。
それから、次、こちらは、東京の方からです。
「世田谷の民家の床下から、ラジウム入りの瓶が発見されましたが、ラジウムの放射線はアルファ線のため、紙一枚で放射線を遮断することができるはずですよね?瓶に詰められ、且つ家の床下にしまわれていたラジウムの放射線を、どうやって計測することができたのでしょうか?」
という質問なんですが。
(小出氏)実は、ラジウムという放射性元素自身が、アルファ線を出しますけれども、それと同時にガンマ線も出します。そして、ラジウムという放射性物質は、アルファ線を出すとラドンという放射性物質に変わるんですが、それは半減期、3.8日というくらい短くて、すぐにそれはアルファ線を出して、ポロニウムという放射性物質に変わります。それもまたアルファ線を出して、今度は鉛の214という物質に変わるのですが、それいこうベータ線も出すし、ガンマ線も出すし、次々と様々な放射性核種に変わっていきまして、その途中でガンマ線を山ほど出すのです。
ですから、ラジウムという放射性物質がある限りは、アルファ線だけでなくて、ベータ線も出すし、ガンマ線も出すという、そういう性質を持っています。
ですから、今回の世田谷で見つかった場合には、もともとあったのはラジウムなんですけれども、たくさんの私たちが『娘核種』と呼んでいますけれども、ラジウムが放射線を出して変わっていきながら作っていく放射性核種が山ほどありまして、たくさんのベータ線もガンマ線も、またアルファ線も出すという、そういう性質を持っております。

うーん。
ラジウムだけの性質を見てると、大丈夫かなと思ってしまうんですけど。
(小出氏)いや、ラジウムだけでも、ガンマ線も出すのです。はい。

なるほど。ではそれを測定することによって判ったということですね?
(小出氏)はい。

わかりました。ありがとうございました。
【以上】

失礼します。
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