※この記事は、
9月26日 静岡県牧之原市議会:浜岡原発『永久停止』を賛成可決【安全協定の重要性】
9月24日 東電会見:2・3号機の原子炉写真と格納容器配管の水素の状況に関連しています。

今日もたねまきジャーナルを聞くことができました。
水素の状況、やっぱり怖いです・・・。
どうぞ。

20110926 たね蒔きジャーナル 京都大学原子炉実験所助教 小出裕章


【以下、時間のない方のために内容を起こしています。ご参考まで】

まず、今ニュースでお伝えした福島第一原発1号機の水素の話で、リスナーの方々から質問が来ている。
『この1号機の水素の発生について、東電は「ただちに爆発の危険性は無い」と言っていますけど、このお決まりのセリフ「ただちに」が出てくると、そのうちもしかしたら、爆発なのか?というふうに連想してしまいます。小出さん、是非この現象がどういうことなのか、教えてください。』
いかがでしょうか?
(小出氏)はい。水素は、もともとの発生源は、燃料棒被覆管のジルコニウムというものが、水と反応して出たものだと私は思ってきた。

燃料棒を覆っているものですね?そこが水と反応して出てきたと。
(小出氏)そうです。それは事故の初期にたくさん出てきた。
それが、原子炉建屋の中で爆発をして、建屋を吹き飛ばした、その水素が、それが未だに配管の中に残っていたという可能性が一つだと思う。
もう一つは、水という物質は、放射線を浴びると水素と酸素に分かれるという、そういう性質を持っているので、そうあって、今現在も水素が出来続けていて、それが配管の一部に水素がたまったという原因の可能性がある。
ということは、酸素も同時にできているわけだから、爆発の可能性ももちろんあるだろうと思う。

水素が4%以上、酸素が5%以上、この数値になると、爆発が起こりうるんですね?
(小出氏)そうですね。だから、可能性としてはあると思うが、ただその配管のどこかで水素爆発を起こしたとしても、格納容器というのが、もう一つ外側にあるので、それがすべて破壊されるというような状況には、私はただちにはならないと・・・、まぁ「ただちに」なんて私が言ったら笑われてしまうが、要するに危険の度合いとしては、私は水素爆発ということは、大きな危険ではないと思う。

つまり、リスナーは、今おっしゃった
『万が一配管の中で水素爆発が起きた場合、再びヨウ素やセシウムなどの放射性物質が大気に拡散されるんでしょうか、どうですか?』と。
(小出氏)そうですよね。それだけが一番問題なんですが、多分そういう状況にはmならないだろうと私は思う。この水素爆発は、仮に起きたとしても。

それは、東電は、
「着火源、つまり火が付く何か原因が無ければ、そうはならない」
と言っているようだが、同じ理由でですか?
(小出氏)それは、まったく違う。
着火源が東電が言っているように無いということはない。
例えば、いつだったか、1999年か2000年ころに、浜岡原発の1号機だったと思うが、配管の中で水素爆発が起きて、配管がボロボロに吹き飛んで、その配管があった部屋のドアまでが吹き飛ぶという大きな爆発があった。その時も着火源が未だになんだかわからないという…

未だにわからない?!
(小出氏)はい。あの、状態で爆発が起きているので、爆発が起きる可能性は私はあると思う。あると思うが、一番問題なのは、放射性物質が外に出てくるかどうかということであって、そういうところに結びつくほど大きな爆発にはならないだろうというのが、私の推測。

つまり「格納容器が破壊されるようなことはないだろう」という意味でもあるか?
(小出氏)はい。そういう意味。まさにその意味。

でも、格納容器はもう損傷してるんじゃないですか?
(小出氏)そうです、ですから、格納容器の中に圧力容器というものがあって、たくさんの配管があるのだが、圧力容器自身、もうボロボロに穴が開いてしまっているんだから、圧力容器につながっている配管の一部で爆発があって、その配管が破れたとしても、現状に大きな変更があるわけではないと思う。

はぁ・・・。もともといろいろなところが損傷しているので・・・。
(小出氏)すでに破れてしまっているので、たまたま水素がたまったところの配管が、新たに破れたとしても、事故の全体的な進行に関しては大きな影響はないと思う。

逆に言うと、それだけもう既に非常に多くの放射性物質が外に出てしまっているんだという、その認識の持ち方が、東電の伝え方と違うのかもしれませんね。イメージが。
(小出氏)そうです。

(近藤氏)先生、でも未だに溶融した燃料から出る放射線が、燃料がどういう状態なのか判らないですよね。そこから出てる放射線が、水を分解してるんですよね。
だから、やっぱり危険性があるというのは、全然変わらないわけですよね。
(小出氏)もちろん危険性は変わらない。

燃料の温度というのは、どういうふうになかなかわからないんですけど、今の状態はどういうふうに推測したらいいんですか?どのくらいあると?100度以下とか。
(小出氏)わからない。温度を測ってるのは、圧力容器というもともとは健全であって、燃料を入れている圧力釜であったというものがあって、その温度を測っているが、すでに炉心が溶けてしまって、圧力釜の底が抜けてしまって、下に落ちてしまっているというわけだから、圧力釜の温度を測ったところで何の意味があるか?と、そういうところまで既に来てしまっている。圧力釜の温度が100度を超えた、或いはちょっと下回ったということを言っているが、そんな温度はむしろ意味の無いものを測っていることになっている。

今やそこには、無いわけですからね。核燃料が。
(小出氏)そうです。

本当の核燃料が何度かということは、測ることはできない?
(小出氏)今は計測器がそこについていないので、格納容器の底、或いは、それを突き破ってもっと下に行っているわけだから、それを測定するような測定器はもともとない。そこに近づくこともできないので、知ることができない状態になっている。

温度が測れるのは、大体いつごろ?温度が測れるだけって、あれですけど・・・。
(小出氏)まずは測れないと思う。もう何十年後か…。

何十年も温度測れないですか!?
(小出氏)はい。多分。

(近藤氏)一番怖いですね。

本当に状況がわからないというのが、原発の特徴なんですね。
(小出氏)そうです。

そうした中で、今回中部電力浜岡原発から半径10㎞圏に位置する牧之原市議会が、
「確実な安全・安心が担保されない限り、永久停止すべきだ」
というふうに決議案を賛成多数で可決した。
これ、でも中部電力は、
「津波対策を着実に実施して、安全性を一層向上させるとともに、丁寧に説明し、安心につながるよう全力で取り組んでいきたい」
という説明。
こ、これは、どう思われるか?
(小出氏)中部電力の説明は、愚かだと思うし、牧之原市の決定は、私は支持したいと思う。

つまり、津波対策を着実にやれば、安全性が高まり、安心できるかどうかというところが一つのポイントですよね。
(小出氏)そうですよね。しかし、私は何度も聞いていただいたが、事故というのは、津波だけで起こるわけではない。
特に浜岡原発というのは、東海地震の予想震源域のど真ん中にあるわけで、東海地震が起きれば、広島原爆が爆発した時に放出したエネルギーの1000発から5000発といわれるようなエネルギーが出る。

広島の1000発から5000発分。
(小出氏)もう人間業ではないようなエネルギーが出るわけで、それでも尚且つ「安全だ」と言えるような構造物があるとは、私は思えないし、それでも「絶対安全だ」ということを言うのであれば、私はそれは科学的ではないと思う。

今回、決議した牧之原市というところは、半径10㎞圏だが、こうした中部電力との安全協定を結んでいるのは、10㎞という一つの距離の限界がある。
これは、原子力安全委員会が決めた。この10㎞というのは。
でも、この10㎞という意味が、今本当にそれで十分なのかどうなのか?
いかがでしょう?
(小出氏)それはもう事実が示している。まったく十分ではなかった。
これまで安全委員会は、2000年の安全白書で、
「原子力に絶対安全なんていうものはない。そんな安全神話を信じてはいけない」
と自ら安全白書に書いた。

そんなん言うてました?
(小出氏)はい。それでも、安全委員会は、8㎞から10㎞の範囲で被害は収まると、その後も言い続けてきた。
ところが、今回の事故が起きているわけだから、まず安全委員会そのものが、まったく言っていることが間違えていたということを認めなければいけないし、私はそれなりに刑事責任まで追及すべきだと思っている。
そういう事実を踏まえて、やはり皆さんモノを考えてほしいと思うし、事実をあくまでも事実を優先するのであれば、安全委員会がどうこう言うのではなく、事実は大切だというなら、牧之原市の決定が正しいと私は思う。

安全協定というのは、事前に承認をしたりとか、立ち入り検査をしたりということが、できるようなんだが、でも、これ法律できちんと決められた権利じゃないんですね
(小出氏)そうです。ありません。

ないんですか?
(小出氏)そうです。

はぁ・・・。たとえ自分の近くに原発ができようとしても、法律の上でいろんなことを検査できる権利さえ、今は認められていないんですね?
(小出氏)原子力に関しては、国の専権事項のようなことになっていて、実質的にはもちろん地元の自治体が「うん」と言わなければできないということがあったが、法的にきちっと保証されていたかといえば、そうではない。

なるほど。
ありがとうございました。
(小出氏)ありがとうございました。
【以上】

失礼します。
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