今日もたねまきジャーナルを聞くことができました。
玄海町の財政、驚きです・・・。

どうぞ。

20110921 たね蒔きジャーナル 京都大学原子炉実験所助教 小出裕章


【以下、時間のない方のために内容を起こしています。ご参考まで】

今日はまずアメリカを訪れている野田総理の発言について、アメリカの新聞のインタビューでこういうことを野田さんおっしゃっている。
『定期検査で停止中の原発は、来年夏までに再稼働させる方針だ』
ということです。
これは、来年の夏の電力需給を考えると、原発再稼働が必要だという意味のようだが、小出先生、これは昨日おっしゃった「今すぐ原発全部を廃炉にしても、電力不足にはならない」ということに、真っ向から対立する考え方じゃないかと思うが?新しい総理のこうした考え方にどうお感じになるか?
(小出氏)私はもともと自分でデータを持っているわけではなくて、政府の統計局のデータに基づく限り、原子力発電所をすべて全廃しても、電気が足りると主張している。
野田さんのおひざ元のデータで私はものを言っているわけで、それを覆すようなことを言うというのは、どういうことなのかな?と私は思う。

政府が出しているデータから考えた結果を小出先生はおっしゃっている?
(小出氏)そうです。

じゃ、これはどうでしょうか?
東電の社長の今回は見解が、
「原発を稼働させる率が低ければ、電力料金の値上げせざるを得ない」
というような話をしている。
これについてはどうか?
(小出氏)あきれた話。今回の福島原発事故で一体どれだけの被害が生じるのか、それをもし原発の電気料金に上乗せするとしたら、いったいどれだけの上乗せになるのか、まずは東電の社長に考えてほしいと思う。

ただ、これまでよく言われていた「原発は安いエネルギーである、コストが非常に安く抑えられる」と言われてきた。これについては、いかがでしょう?
(小出氏)それがもともと間違えていたということを、昨年だったと思うが、立命館大学の大島堅一さんという方が、電力会社の実際の経営データ、有価証券報告書に基づいて、すでに立証してくれているので、その議論もする必要がないと思う。

もうデータで実証されていると。
(小出氏)原子力が一番高いです。

え?ほかのものより高いんですか?並ぶんじゃなく?
(小出氏)はい。一番高い。並ぶのではなく、一番高いというデータがもう立証されてしまっている。

えー。昨日小出先生と話していた時おっしゃったのは、
「原発をやめたら、電力料金が下がる」
と一言おっしゃった。
私あのあとずっと気になっていた。電力料金は、普通上がると皆さん思っている思う。電力料金が下がるというのは、どういうことでしょう?
(小出氏)一番高い発電方法を電力会社が好んで使ってきた結果が、今になっているわけで、原子力発電というような一番高い発電方法をやめれば、もちろん安くなる。

だけど、火力発電にすれば、石油をもっと買わなければいけない。そのコストはどうするんだ?という話がありますよね?
(小出氏)もちろん燃料費は払うわけだが、その燃料費を計上しても尚且つ火力発電は原子力より安い。

はぁ。
近藤さん、コストの話、近藤さんはどう見ているか?
(近藤氏)うーん。要するに、先生ね、揚水式ということがありますよね。
(小出氏)あります。
(近藤氏)これが、僕結構キーワードなんじゃないかなと思っているんですが。
(小出氏)そうですね。

それは、水力発電のひとつのタイプですね。揚水発電。
(近藤氏)これは要するに水力発電所が、原子炉の夜間電力を使う、ただそれだけのために作られてきたって、先生の本に書いてあるんですが。
(小出氏)そうですね。

そうですね。あの、先生の本に。
つまりたねまきジャーナルで今まで皆さんで議論し、そして質問してそれに答えをしてきてくださった本に、その話出てきますね。
(近藤氏)先生、ここのところもう一度わかりやすく説明していただけますかね?
(小出氏)今、近藤さんが指摘してくださったのは、揚水発電所というものは、原発で余った電気を使うためにのみ作られた発電所だというふうに、私は主張してきた。
そのことを今近藤さんがおっしゃってくださって、その揚水発電所というのは、ほとんど動かないんですね。要するに原発の電気が余ってしまったときだけに動くわけだから、ほとんど動かない。
建設費はそれなりにかかっているわけだから、発電単価がべらぼうに高い。揚水発電所の発電単価は。
それが、原発をやるためにそんな発電方法が必要になっているわけだから、それも原発の発電単価に上乗せすると、原子力発電の発電単価は、更に高くなるということになる。

へぇー。じゃ、今までの計算方法では、本来必要なコストは、乗っけられていなかったということですか?
(小出氏)もちろん揚水発電のコストなど全く乗せられていなかった。
ただ、それを乗せなくても、尚且つ原子力は高いんですよ。

そうなんですか??
(小出氏)揚水発電所の発電単価を考えないとしても、それでも原発の発電単価はほかのどの発電単価より高い。

リスナーからFAXをいただいていて、
『原発については、地元への交付金、或いは核のごみを運搬したり、保管したり、処理したりするのに、経済的にもメリットはないでしょうに、なんで原発に熱心なのか、小出先生教えてください』。
って来てるんですよ。
(小出氏)<笑>私は、その方がおっしゃったとおり、なんでこんなバカげたことをやるのか、実は私にもわからない。

経済的にもメリットは無いんですか?
(小出氏)ありません。ただし、電力会社だけは儲かるという仕組みがあった。

なんで電力会社は儲かるんですか?
(小出氏)電力会社というのは、電気事業法で電気代を決めろと書かれているわけで、どんなに高い電気代でも売ることができた。
そして、高い発電所を作ってしまうと、それだけで利潤が膨れ上がるという電気事業法の定めがあった。

法律でそんなふうになってるんですか?いくら高いコストがかかる電力を発電しても、十分に儲かるような法律になってるんですか?
(小出氏)そうです。電気事業法という法律がそうなっていた。

それじゃ、そこを変えないと、このコストの問題っていうのは、前に進まないということです?
(小出氏)でも、もう歴然と原子力が高いということは判っていわけだし、電力会社の経営陣としても、正常な経営感覚があれば、原子力から撤退すべきものだと私は思う。

「損得を考えても、原発から撤退したほうが得じゃないか」というのが、小出先生のお考えだということですね。
(小出氏)そうです。

でも、東電の社長は、先ほどもご紹介したとおり、
「原発を稼働させる率が低かったら、電力料金は値上げだ」
と言ったはるわけで、これは、まったく小出先生の考えとは矛盾してますよね。
(小出氏)そうですね。

なんでなんですかね?
(小出氏)さぁ・・・。東京電力の社長に、ちゃんと説明してほしいと私は思う。

はぁ…。
ひとつご紹介したい数字がある。
九州電力の玄海原発、佐賀県の玄海町ですね。ここで、原発を廃炉にした場合、町の財政はどうなるか?と、いうことを計算を今、試みでやっているんだそうです。
その中で、今明らかになっている数字が一つあって、この町の今年度の一般会計の当初予算、57億円なんですけどね、そのうち、原発に絡んで入ってきているお金の額は、『39億円以上』でおよそ70%が、原発に絡むお金なんですよ。
で、近藤さん、私この70%、非常にびっくりしたんですが。
(近藤氏)びっくりだよねぇ。

こんなもんですか。
(近藤氏)こういうことがまかり通っているんだよね。

はぁ・・・。
でね。この57億円というのを、他の町と比べたらどうなのかというのを、スタッフが調べたんですね。
大体同じくらい、57億円規模くらいの町を探しましたら、宮城県の蔵王町って、大体おなじくらいの規模なんですよ。予算が。
そこは、人口が玄海町の倍ほどいはりますねん。
玄海町っていうのは、6300人の町民規模なんです。そこの倍くらいの町で、同じ予算。
つまり、だから玄海町では、1人当たり倍くらいのお金が今、使えることになっていると言えますよね。
ちょっとびっくりしませんか?
こうしたお金は、今まで言われていた原子力発電のコストに、小出先生、含まれた±だったんですか?
(小出氏)今まで経産省がやってきた計算には、まったく含まれていなかった。
それを、先ほど聞いていただいた、立命館大学の大島さんは、含めてみた。
そしたら、原子力が一番高いということになった。

はぁ・・・。
そうなんですか・・・。
じゃあ、これからは、やっぱりこのコストの問題も含めて、私たちはいろいろ選択をしていかなければいけないということになるんでしょうね。
(小出氏)そうですね。

それから、先ほど近藤さんが話を出された、小出先生の本のタイトルは、申し上げておきます。『知りたくないけれど知らねばならない原発の真実』という本です。
これについては、皆さんがいろんなコメントを寄せてくださっていて、小出先生。
リスナーがですね、こういうことを言ってくれています。
『種まきジャーナルが聞き手という立場の本が出ているということは、リスナーからの質問に、小出先生が解説してきてくださったことが本になったということで、つまりこの本はリスナーと種まきジャーナルと、小出先生が一緒に作ったということになりますね。』
というふうに言ってくださっている。
これからも皆さんがお聞きになりたいこと、私たちスタッフが代表する形でいろいろと伺っていきたいと思うが、また原発のコストの問題についても、いろいろと教えてください。
どうもありがとうございました。
(小出氏)ありがとうございました。
【以上】

失礼します。
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