※この記事は、9月13日 【文字起こしUP】小出裕章氏と語る、続・原発『安全神話』溶融【その④】の続きです。

<01:30:40頃~>
(森氏)今江戸時代なら、もちろんそういったこともあると思うんですけども、極端な話、輸入もできますし、汚染の度合いも全く異なると思います。
実際、厚生労働省であったり民間団体だったりで、食品の計測をしていると、例えば北海道で一切出てなかったりとか、あるいは西のほうで比較的薄かったりという形になっているし、ここに関しては、もう少し広い視野で、日本だけではなく、ほかの視点も考えてもいいんではないでしょうか?
(小出氏)はい。そうですけれども、もう世界中が汚れているのです。日本で言えばもちろん関西だってすでに福島の放射能で汚れているし、沖縄だって汚れている。
要するに「程度の差がどれだけか?」ということでしかありませんので、輸入をしたところで、もちろん汚れているんです。
その輸入食品で例えば日本人が生きのびるという選択をするなら、じゃあ日本で取れた猛烈な汚染食品はどうするの?その分、どうするのか?
海外にその分を回せばいいのか?というようなことになるとすれば、私は決してそんなことはやってはいけないし、日本の原発で生じた汚染は、海外には決して出さずに日本で引き受けるしかない。そのためにはやはり年寄りが受けるしかないというふうに私は思います。

(森氏)私の場合は、ご老人にはやはり人道的に今まで日本を作ってくれた方々ですので、そんな汚染されたものを食べさせるっていうのは、やっぱり間違ってるんじゃないかと思います。
(小出氏)私は間違っていないと思います。
(森氏)なるほど。
(小出氏)日本を作ってきた大人は、この原子力の事故を起こしたという大人でもあるわけですから、確かに作ってきたというのは本当ですけれども、この現実を作った大人なわけですから、その責任は負ってもらいたいと思います。
(森氏)先生は、ストイックですごくかっこいいなと思うんですけども、そのストイックさを人に押し付けてはいけないなと思います。
<会場笑い>
(小出氏)失礼しました。その通りだと思います。私は、はっきりと「自分でも食べたくないし、誰にも食べさせたくない」と始めにお断りしたし、例えば私の親にだって本心を言えば食べさせたくないです。
今日この会場に来ている私より年上の方もいらっしゃるけれども、そういう方にだって本当は食べさせたくないのです。
でも、すでに『汚れている』のです!
『汚れているものを、その食料を捨てるのか、捨てないのか?捨てないとすれば、誰が食べるべきなのか?』
というその選択しか、もう無いのです。
私は捨ててはいけないと言っているわけだし、捨てないとすれば、じゃあ汚染したものは誰が食べるかといえば、やはり年寄りから選ぶしかないというのが、私の主張です。
(森氏)はい。あの、選択肢をもうひとつあるかなと思ってまして、例えばベラルーシみたいに国家予算の20%使って放射能対策を取ると。
結構皆さん、腹をくくる必要があると思うんですけれども、強制避難地域以外でも高い土壌汚染があるところに関しては、農作物を作らないという選択肢も国民にあるんではないでしょうか?
(小出氏)はい。そうすると、その地域の1次産業を失うということですよね。私はそれをしたくないと言っているのです。ここまで1次産業を崩壊させてきて、原発の事故が起きたら、更にまた農耕禁止区域をどんどん広げていくというようなことをやるべきではないと、私は思っているので、作ってくれるという農業者、酪農業者が居るのであれば…。
…できないところはあるんですよ。
大変残念だけれども、もう本当に農業も酪農業もできないという地域は膨大に生じるのです。でもその外側でなおかつ踏みとどまって、農業をやってくれる人たち、酪農業をやってくれる人たちがもし残るのであれば、その人たちは支えなければいけないと、私は思っているのです。
(森氏)あの、私も両親が農家出身なので、よくわかるんです。土地で作るなと言われた場合に、ほかのお仕事に就くことができるかというと、やっぱり違うんです。
リンゴ農家であれば、リンゴを作るのはすごくうまいですけれども、例えば、ブルーベリーを作るには、また違うスキルが必要なんです。
ただ、一つだけ言えるのは、実際にまだ休耕田というのがまだたくさんあるわけです。例えば北海道だけでも、使われていない畑であったりとか、田んぼはたくさんあるので、例えば、仮に福島だけの話をさせていただくと、もっと大きいエリアが汚染されていると思いますけれども、福島の農家の方を、例えば北海道にお呼びして支援していくというのもあるんではないでしょうか。実際に私のほうでも、今福島の方を通じて、若いご家庭で農業をやりたいという方を北海道のほうに受け入れ準備をしたいなというふうに思っています。
(小出氏)すごいいい試みだと思います。本当に福島で猛烈な汚染を受けてしまって、どんなにやりたくても、そこで農業・酪農業をやれないという人は、多分たくさん何万人もいると思いますので、そういう人たちに対して、新たな土地を準備する、新たな土地を準備してもダメかもしれないと私は思います。要するに福島の農業・酪農業をやってきた人たちは、そこの土地が自分の命だったわけだし、本当に別の土地に行って、また農業・酪農業が再建できるかというと、私は不安ではあるけれども、でもやるべきだと思うし、すごい良い提案だと思います。
どんどんやってほしいと思いますけれども、それでも、今福島の汚染地帯、猛烈な汚染地帯で強制避難させられている地点ではないところで、なおかつ、そこで自分が生きてきた土地、自分の故郷で、農業・酪農業をやりつづけたいと思う人もやはり居るだろうと私は思います。そういう人たちは、やはり私たちが支える以外にないと思いますし、もしそういうところに踏みとどまって、農業・酪農業をやってくださるという人がいるなら、私はそういう人たちが作った食べ物を、私自身は受け入れたいと思います。
(森氏)私のほうでは、やっぱりチェルノブイリの時も、やはり汚染された地域で住み続けたいというお年寄りも、未だに住んでいらっしゃるので、それは否定しません。
良いと思います。
個人の自由だと思います。
ただ、『売ってはいけない』んです。
理由は、私の農家さんとすごい近いので、よくわかるんですけど、産地偽装がこの後増えてくると思います。
作ってしまうということは、自分の家用であれば全く問題ないわけですが、仮にお米に入っていた場合、入ると思います。今までお米の偽装疑惑って何回事件で、新聞でお読みになったでしょうか?
今まででもコンプライアンス的に許されるものではありません。今、汚染された地域で作り続けるということは、そういったリスクを生むわけです。
子供も被曝してしまうリスクもあります。
なので、中途半端な政策はすべきでないと思っています。
(小出氏)それなら私は森さんに聞きたいけれども、例えばお米だったら1㎏あたりどこまでの汚れをハネるんですか?
(森氏)はい。日本の基準はやはり国際基準よりだいぶ高くなってますので、もちろん放射性物質が含んでいる、リスクがあると判っているけども、少なくても国際基準の、例えばWHOの10ベクレルくらいまでは下げてもらいたいなと思いますけど。
(小出氏)でも、じゃあ9ベクレルは安全なんですか?
(森氏)はい。えっと程度の差ですね。499ベクレルよりは安全かなと理解しています。
(小出氏)そうですね。ですから、要するに程度の差しかないわけですよ。
500でその基準を引こうと、10で基準を引こうと、どこまで行っても危険は必ず付随するんです。今、日本中が福島を中心として、程度の差はあるけれども全部汚れているんです。ですから、もともと大気圏内の核実験というものが行われて、地球上全部が放射能で汚されているのです。
ですから、先ほど森さんは、「検出できなかった」とおっしゃったけれども、検出できないなんてことは絶対ありません。私が測れば、世界中どんな食品でも必ず検出できる汚染があるのです。
ですから、どこまで受け入れるかというそういう選択しかないのです。
ですから、私は、基準を引くのではなくて、どこまで汚染しているかということキチッと測定して、後は分配するしかないというのが私の提案なんですね。基準を決めるというようなことに関しては、私は少なくとも反対です。
(森氏)理解しました。
ただ、食べさせるのは、そこはやっぱり譲りたくないですね。
<会場笑い>
(小出氏)いや、食べるしかないのです。だから、全てが汚れているのです。
(森氏)はい。
(小出氏)基準を引こうと引くまいとすべてが汚れている。そういう世界で私たちは生きるしかないのです。
ですから、後は分配の問題なんだから、どういう責任で分配をするか?ということを私はさっきから提案しているんです。
(今井氏)<笑い>すごい議論が盛り上がってますけど、小出さん、まずちょっとカメラの関係で、距離もうちょっと二人詰めてもらえません?
(小出氏)パワーポイントもう使わない?
(今井氏)はい、もう使わない、使わない。森さん、まだ使う?
(森氏)ごにょごにょ
(今井氏)この辺までちょっと…。
で、あの、今日はニコニコ動画の視聴者からもう既に質問が来てます。それはあとで二人くらい選んで、お二人にぶつけますけれども、会場、せっかく来てくださってますし、演説をしないで…
<会場笑い>
(今井氏)1分以内に、簡潔にまとめる、という約束をしてくださる人だけが、森さんに対してでも小出さんに対してでも、或いは両者に対してでもいいです。
手が挙がりました。じゃあどうぞ。
(質問者①)福島は止まることを前提に考えたらダメですよ。と、先生に聞きたい。いつ止まるかはわからないんです。
(今井氏)ちょっと座ってください。
(質問者①)その論理をね、止まるものとして考える論理に走ってると思うんです。それは無理。
(今井氏)はい。わかりました。この今二人が議論していることに、割とこう当てて、どなたか質問ありますか?では、どうぞ。
(質問者②)私は広島から来たんですけど、5月に広島の山の中で原木栽培された干しシイタケを買って、それを買うときに春に作ったシイタケだと農家のおじさんがおっしゃったので、「これはセシウムたっぷりやな。でも、セシウム入ってるから、ほな秋のじゃなかったら要らんわ」とは言えなくて、買ったんですね。このくらい。
で、今中先生が広島に講演に来てくださった時に、先生に聞いたら、
「じゃあ測ってあげる。でも出ないよ。」
とおっしゃったんです。新しいセシウムは出ない。どう考えても、私は出ないって思えなかったんですね。でも、先生は、
「広島にもヨウ素飛んできたん知ってる」
とかおっしゃるから、
「ヨウ素来てんのやったら、セシウム来てないわけないわ」
と思ってたんですけど…。
(今井氏)で、結論をちょっと…。
(質問者②)あの、結局ですね、セシウム137が14ベクレル/㎏出たんです。
これは、森さんのおっしゃっている10ベクレルを超えてますよね。だけど、でもこれは134が出てないから、大気中核実験の時の汚染だっていう話になるんで、私自身すごく理解できないし、食べていいかどうかっていうのも、食べてますけど。
<会場笑い>
(今井氏)わかりました、ちょっと他にもおられるので。繰り返しますけど、私は小出さんに同意するとか森さんに同意するということで、どなたか手を挙げてもらえませんかね?意見でも質問でもいいです。では、お母さんどうぞ。
(質問者③)えっと、小出さんとは、ときどきこのお話をしたことあるんで、きょうちょっとまとめて言いたいんですけど…
(今井氏)あー、簡潔にお願いします。
(質問者③)1億総動員で戦争が終わった時に、国民みんなに責任があるっていうのと、少し似てる気がするんですよ。私は被害者であっても加害者である。両方持っててね、加害者であったことを反省するには、それをやった人間をやっぱりちゃんと責任を取らせていくという行動なんだと思うんです。
だから、「東電に高放射線のものを置く」とは思えへんしね、東電の食堂に。「東電とか御用学者とかそういう人たちに、まず食べてほしい」というのは、私の思ってることで、高齢者が食べるということは、それは個人の選択でいいと思っていて、それが原発をさせてきた責任だというと、それで終わってしまう可能性もあるな?と。
(今井氏)わかりました。もう小出さんがしゃべりたくてうずうずしてらしゃいますので。
(小出氏)あの、そうです。ご指摘の通りで、私はだから「責任を取らせたい」というふうに言っているのです。ですから、先ほども言ったように、東電の社員食堂はすべて猛烈な汚染食品、国会議員の議員会館も、経産省の食堂も全部猛烈な汚染食品で作るべきだといっているわけで、責任の重さに応じて取らせたいと思っています。
ですから、戦争の時もそうです。
こんなところで言ってはいけないのかもしれないけど、天皇にもきちっと責任を取らせなければいけなかったと思うし、それが取らせられなかったから、こういうことになっているんだと私は思います。
きちっと責任のあるところに、責任をとらせるということをやりたいと思っています。
ただし、ひとこと言っておくなら、戦争の時も、
『一般国民はただ騙されたんだから、責任がない』
という議論には、私は組みしません。
今の日本の人たちも、原子力をここまで許してきたのは、
『ただ騙されたんだから』
というようなことは、私は認めたくないと思っていて、騙された人たちには、騙された責任があると私は思いますので、大人はそれなりの覚悟を決めてほしいと思っています。
(今井氏)反論!?じゃあ短めにね。
(質問者③)あの、騙された責任っていうのは、騙した人に、例えば原発をやめさせるという行動で、それで東電なんかは、多分お金持ってるから、もうとっくにお米なんかは、去年のもの買い込んでるやろうし、そういう金持ちだけが有利になる結果になるんですよね。
「取らせたい」って言ったって、本当に取らないじゃないですか。
戦争責任もそうですけど…。
(今井氏)ちょ、ちょっと待って。小出先生もちょっと待って。
反論したいのは判るんですけど、ちょっと待って。
あの、東京のほうから、今と同じような類似の意見というか質問が来てますので、ついでに読んでから小出さん、反論してください。
「小出さんの20禁、30禁、60禁が実現した場合には、実際にはそうした放射能汚染食品を買い求めるのは、或いは交わされることになるのは、大人の50歳以上の富裕層ではなく、貧困層やマイノリティ、年収200万円さえ手にしない母子世帯や、若年世代なのではないでしょうか?
10禁、20禁、60禁と表示したのが反作用し、同世代間においてさえ、富裕層がより汚染の少ないものを、同世代における貧困層が、より汚染の高い食品を買い求める結果を生み出すことになるのではないかと危惧します。
これは小出さんが一番嫌う、しわ寄せをする人々を生み出す、差別と再生産する事態に陥ってしまうように思うのですが、どうでしょうか?」
合わせてちょっと小出さん。
(小出氏)そうですね。おっしゃるとおりです。私はどの食べ物がどれだけ汚染しているかということを、きっちり表示して、きっちり表示してというよりは、むしろ東電に責任を取らせて、きっちり測定させて表示させろというのが、私の主張なんですね。
それをした上で、私が皆さんに求めたいのは、年寄りが食べて、子供にはきれいなものを与えようというのをやりたいというのが、私の提案なわけですけれども、それをもしやる、きっちりと汚染を測定して公表すると、私の望みとは違って、金持ちはきれいなものを買って、貧乏人が汚染の高いものを食べさせられることになるだろうと、大人も子供も関係なくそうなるだろうというのが、今のご指摘だったと思うし、多分そうなるだろうと私は危惧します。本当に危惧します。

でも、それが今の社会なんです。
今の社会にそういう矛盾があるのです。
そういう矛盾があるときに、汚染の度合いも何も皆さんに知らせないまま
「とにかく皆、もうわからないで食べろよ」
ということに、私は組みしたくないのです。
事実がこうあるということをやっぱり知って、どういう矛盾があるのか?、どういう酷い現実なのか?ということを知ることしか。現実を乗り越えることができない
と私は思うので、敢えて提案しているということです。
(今井氏)では、どなたでも、ほかに?
(質問者④)今、汚染のことってセシウムが中心なんですけど、例えばアルファ線とか測りにくいものってあるじゃないですか。例えばセシウム以外の核種が出たりとか、そういうのについては、どれがきれいだとか、厳密に測ったりできるのか?それから例えば森さんがおっしゃったことだと、「これは安全ですよ」とセシウムでは安全だったけど、実はアルファ線とかで危なかったと、そういうことで、現実的にどういうふうに対応できるのかな?というのが、わからないとこなんですが。
(小出氏)今私はセシウムの汚染のことの話をずっと聞いていただいたし、ご指摘くださったように、セシウム以外の汚染ももちろんあります。皆さん、多分危惧しているのはストロンチウムという放射能であったり、プルトニウムという放射能であったりすると思いますし、もちろんその汚染は必ずあります。先ほどから、私はセシウムに関しても、『どんな食べ物も汚れている』と言いました。『大気圏内の核実験が起きてから、地球上すべてが汚れている』と言いましたし、そういうレベルで言うなら、ストロンチウムの汚染もプルトニウムの汚染もあります。
ですから、大丈夫なんてこともないし、安全もなければ安心もありません。どこまで汚れているか、その程度の差しかないのです。
そして、福島の原発の事故で、生じた汚染に限っていうのであれば、すいません。あまり厳密的に正確さを求められると私は困りますけれども、ストロンチウムやプルトニウムという放射性物質はかなり放射線の毒性という意味では高いんですけれども、でも、汚染の度合いがセシウムに比べるとかなり低いので、私たちが注目すべき汚染はセシウムだと私は思います。
とにかくセシウムに注目する。その代りストロンチウムやプルトニウムの危険も忘れてはいけない。そういう向き合い方が今の時点ではいいのではないかと思います。
(今井氏)じゃ、今さっき手上がった方。
(質問者⑤)世界中どこでも汚染されてしまって、汚染されていない食物はないということなんですけれども、福島の土地の汚染や農作物の汚染に比べたら、私はまだマシじゃないかと思うんですね。福島の農家の人たちは、自分たちの作った農作物が汚染されていることも判っているし、もう漁業のほうも海が汚染されていることも判って、再開。もう本人たちが一番よくわかってるんですね。
で、農作物を作っても、やはり家族には食べさせない、自分たちは食べない。お米も毎年自分たちのお米を食べていたけど、今年はモノを買う。売るけれど、自分たちは食べないという、そういうことも私はいろんなところで見聞きしたりしてるんですね。
本当にその福島農家の人たちは、それで、その農作物を基準値を上げて流通させてもらって、お金が入ってきて、本当にうれしいのかな?と思うんですよ。
自分の作ったものが、それを誰かに買ってもらって、それを食べた人たちが被曝してガンになっていく、そういうのが本当にいいのか…。
(今井氏)わかりました。小出さん、ついでに、今の話に関連すると、おととい、仙台でぶんぶんカフェという放射能のお母さんたちの勉強会の時に、宮城県の農家の方を招かれたんですね。その農家の方から小出さんに言ってほしいっていって、農家個々人意見が違うにせよ、
「自分たちは、今汚染された土壌でいろんな作物を作ることをもう辞めたい。宮城の土地を離れて(非常に福島に近いところなんですよね)今の土地を離れて、代替地を用意してほしい。何県でもいいから、山形でも岩手でもいいから、そこで農業を続けたいと。作ることのほうを選択したい。そこに残るよりも。」
「もう一つ絶対言ってほしいのは、自分たちがものすごく被曝しているということを判ってほしい。その土を耕した時にどんどん吸い込んでいって、作ったものについての危険度は言われているけど、作っている本人たちが非常に危険に冒されているということを判ってほしい。だから代替地を用意してほしい」

というようなことを言っていました。
(小出氏)だからそうなんですよ。汚染は、ものすごい汚染地帯から、比較的汚染の少ないところまで『連続的に』分布しているんです。だから、自分たちの作っているものが、汚染している。それで隣の人は汚染していないということではないんです。
あるところは500、次のところは499、次のところは490かもしれないけど、どこかで自分のとこだけが汚染しているなんてことは、もう無いんです。
自分のところが汚染していると思うなら、それは隣も汚染しているし、離れたところも汚染している、そういう汚染の仕方なんですね。
でも、少しでも汚染の少ないところに行きたいというのは、もちろんそうだろうし、その方々が被曝をしているわけですから、私はそうしたいと思います。
ですから、福島の猛烈な汚染地帯で、農業を続けるということは、危険を背負うわけですから、そういう方が、さっき森さんが提案したように、北海道にきて農業をしつづけたいというなら、もちろんそうすべきだと思います。
でも、それでもなおかつやっぱり「自分はここで生きたい」と思う農業者・酪農業者も居るだろうから、そういう人のものに関しては、私たちが支えるしかない、そういう提案を私はしているんです。
(今井氏)と、いう小出さんの主張に対して、もし意義があれば?
(質問者⑥)やっぱり、作るっていうことは、その場でものすっごいわかるんです。そのそこで作られる気持ちは。でも、それは、原発の汚染っていうことの意識をどこまでその方は意識されるんかな?という不安が、ちょっと最近感じているので、向こうの方から来られていて話を聞くと。
(小出氏)すいませんが、私はすべて汚染していると言っているんですよ。はい。
ですから、あるところで農業をやる方に対して、その疑問をもし抱かれるんだとしたら、そのちょっと離れたところで、もう少し汚染の少ない方に対しても、その疑問を抱かれますか?
「そんなところで農業をしていいのか?」と。
もしそれでも抱くのだとしたら、そこからもう少し離れて、もう少し汚染の少ない方にもそう思われるんでしょうか?
どこかで線を引くんですか?それとも?
(質問者⑥)そんなんじゃなくて、やっぱり原発は危険なものだということを判ってもらいたい。
(小出氏)皆判ってますよ、もう。
(質問者⑥)判ってないような気がするんですけど。あまりにも安全神話で洗脳されてて。
(小出氏)多分今福島県でかなりの汚染をしているところで、農業をやり続けようとしている方々は、自分で被曝をしているんですよね。その被曝もやはり、多分私は深刻に思ってるだろうと思います。もちろん、だからそれでもね、「安全だと思いたい」という気持ちはあるだろうけれども、それでも、危険がないなんていうふうには思ってないだろうし、原発に関してもかなりの思いはありながら、それでもやっぱり農業をやりたいと思っているんではないかな?と思います。それは私の推論ですので、ここで議論をしても仕方がないかもしれません。

【その⑥】に続きます。
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