※この記事は、9月4日 食品安全委員会:生涯100mSvに対するパブリックコメントが3000件超【できない理由を探すより、できる方法を探そう】に関連しています。

発端はこれだったんです。

たかじんの委員会 110904
子供相談室 武田邦彦教授 東北の野菜や牛肉について
http://www.dailymotion.com/video/xkvbj8_yyyyyyyy-110904_news(削除されたようです)
http://video.fc2.com/content/2011%2F09%2F04%20%20%E3%81%9F%E3%81%8B%E3%81%98%E3%82%93%E5%A7%94%E5%93%A1%E4%BC%9A/20110904k1TwPSh3/(61分頃からです)

当初はBochibochiは記事にするつもりは全くなかったのですが、武田先生の一関市長に対する返事が、あまりにもすごかったので、記事として挙げることにしました。
読んでいただくだけで結構です。
Bochibochiには、何も付け足すことはありません。

どうぞ。

<読売テレビ番組>東北の農作物、健康壊す…中部大教授発言
毎日新聞 9月6日(火)22時16分配信
 読売テレビ(大阪市)系列の番組で、中部大の武田邦彦教授が岩手県一関市の放射線数値を示したうえで「東北の野菜や牛肉を食べたら健康を壊す」などと発言したとして、勝部修市長は6日、武田教授に抗議のメールを送ったことを明らかにした。番組は4日午後1時半から東北の一部で放送された「たかじんのそこまで言って委員会」。
 ◇一関市長がメールで抗議
 武田教授は子供の質問に専門家が答えるコーナーで、放射線量の高い地域として一関市を挙げ「今、東北で農作物を生産するのは間違い」などと発言。他の出演者が疑問を呈したのに対し、「取り消すつもりはない」と語ったという。
 勝部市長は「農家の感情を逆なでする非常識な発言だ」と指摘した。読売テレビは毎日新聞の取材に「武田先生に批判的な意見も入れて(放送して)いる。全体を見てもらえば、問題のある内容とは思わない」としている。
 武田教授は、地球環境問題で定説とは異なる主張を展開してから注目されるようになり、多くのバラエティー番組に出演し、著書を出版している。【湯浅聖一】
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110906-00000100-mai-soci

武田教授発言、岩手・一関市長「放置できない」 市には抗議疑問視のメール殺到
産経ニュース 2011.9.7 21:15 (1/3ページ)
 読売テレビ(大阪市)が4日放送した「たかじんのそこまで言って委員会」で、中部大の武田邦彦教授が東北地方の野菜や牛肉を「健康を害するから捨ててもらいたい」と発言し、岩手県の勝部修・一関市長が抗議のメールを送った問題で、一関市には7日朝からメールが殺到、大半は市長の対応を疑問視する声だった。勝部市長は産経新聞の取材に応じ、「私の真意が伝わっていない。放置できない問題」との認識を示した。武田教授から返信はなく、7日、再度メールを送ったことを明らかにした。(藤原保雄)
 一関市によると、今月5日の市災害対策本部会議の席上、「市民から情報があった」として、武田教授の発言が取り上げられた。勝部市長が発言をネットの「ユーチューブ」で確認、6日にメール送信した。
 一関市では市内4つの消防署近くで毎日放射線量を測定している。市によると、7日の放射線量は毎時0.3マイクロシーベルトを下回っており、暫定基準値を大幅に下回っている。
 7月には8日と14日に市内すべての小、中学校、幼稚園、保育園111施設の放射線量を測定、3施設で毎時1マイクロシーベルト以上の数値を観測した。市は土砂を入れかえるなどの措置を取り、数値は大幅に減ったという。
http://sankei.jp.msn.com/region/news/110907/iwt11090721180000-n1.htm
(2/3ページ)
 7日は午後5時までに254件のメール、6件の電話が寄せられた。大半が「市長名の抗議は行き過ぎではないか」「抗議先が間違っている。国や東京電力に抗議すべき」と市長の行動を疑問視する意見だったという。
 一関市は「武田教授の発言は全体としては国の責任で除染すべきという内容であり、理解できる部分もある。しかし『畑に青酸カリがまかれたようなもの』という発言は論外で、市民感情を考慮してほしかった」として、市長の対応に誤りはなかったという認識だ。
 一関市を管轄するJAいわて南の幹部は武田教授の発言について「特定の地域を対象に根拠がない発言が目立った。収穫の秋を迎えて農家が頑張っているさなか、農家の感情を逆なでしている」と憤りを隠さなかった。
 JAいわて南では8月27日から全頭検査と並行して肉用牛の出荷を再開、「市場に出回る野菜や牛は検査を経ている。風評に惑わされず消費者の方は冷静な判断を」と呼びかけている。

 一関市の勝部修市長との一問一答は次の通り。

 --県内外からメールや電話での批判が一関市に寄せられているようですが。
 「中には『一関市は子供の命を守る気があるのか』というメールもありました。私の真意が伝わっていない」
http://sankei.jp.msn.com/region/news/110907/iwt11090721180000-n2.htm
(3/3ページ)
 --武田教授のどういう点を問題視したのですか
 「番組の中で教授は小学生の子供たちに向け『畑に青酸カリがまかれた』と発言しました。私はこうした表現はとんでもないことだと思い、放置できないと思いました」

 --一関市にはいわゆる「ホットスポット」がありますが
 「それは事実で、放射性物質の値が高いところもあります。ただ人体に影響があるものではなく、牛や野菜も大半は暫定基準値を下回っています」

 --一関市は独自で放射性物質の測定をしていますが
 「政府・与党に対しても7回にわたり上京し、国の安全基準を示してほしいなどの要望を重ねてきました。子供たちの命を守るために努力してきたつもりです」

 --武田教授の意見に賛同する部分は
 「国が責任をもって除染すべきというのは、その通りだと思う。放射線対策で国は具体的な対策を示していません。『ただちに人体に影響が出るものではない』と言われても対応のしようがない」

 --武田教授から返信は
 「ありません。7日に再度メールを送りました。私の主張の真意を多くの人に理解していただきたいと思っています」
http://sankei.jp.msn.com/region/news/110907/iwt11090721180000-n3.htm

武田先生の回答
一関市長さんへのご返事

一関市長さんにはさきほど、同じ内容のメールを差し上げましたが、メールは私信ですので市長さんのご了解を得ましてブログにて公開いたします。
・・・・・・・・・(市長さんからのメール)・・・・・・
中部大学教授 武田邦彦様

あなたが、9月4日放送の「たかじんのそこまで言って委員会」に出演中、一関市の名前を出しながら、今生産するのが間違っているとか、畑に青酸カリが撒かれた、青酸カリをのけてから植えてくれ、東北の野菜とか牛肉を食べたら健康を壊す、などと発言したことに対して、地元自治体の首長として強く抗議します。
あなたは、発言を取り消すつもりはないとも語っていましたが、本当に取り消す考えはないんですか。それを確認の上、今後の対応を考えていきます。    岩手県一関市長 勝部 修
・・・・・・・・・(以下、ご回答です)・・・・・・
岩手県一関市 勝部 修市長殿

メールでお問い合わせをいただいた件、内容ごとにご返事を差し上げます。

1. 「畑に青酸カリがまかれた」について
テレビで発言するにあたり、できるだけわかりやすく、しかも科学的に間違いの無いように配慮しました。放射性セシウム137の{成人、経口}での50%致死量は0.1ミリグラム程度です。これに対して青酸カリは{成人、経口}で50%致死量が200ミリグラム程度ですから、青酸カリの方が約2000倍ほど毒性が低いという関係にあります。
「放射性物質は目に見えない」と言われますが、科学的には「あまりに毒性が強いので、目に見えないほど微量でも死に至るもの」と言えます。従って、青酸カリは一般的に猛毒であることが知られており、かつ単離しうる化合物であることから青酸カリを例に出しました。
つまり、放射性セシウムの方が青酸カリより約2000倍の猛毒であり、それが一般的に知られていないので驚いた方もおられると思いますが、このようなことこそ政府などが国民に知らせ、除染しないまま作物を生産するのに慎重にならないいけないと思います。

2. 一関に触れたことについて
すでにこのブログで紹介していますが、国、自治体などが測定した空間線量をある専門家が地図にしたものによると、東北では、福島の浜通り、中通り、岩手の一関の汚染が国内法の規制値を超える可能性があります。ご存じの通り、日本の法律では放射線に関係して一般人の被曝を1年1ミリシーベルト以下にすることを求めています。事実、東電の事故の後も保安院が東電の社員(もしくは下請け、成人)が1年1ミリシーベルト以上浴びたとして東電を処分しております。また「放射線に汚染されたものではない」という限界(クリアランス・レベル)はさらに100分の1の「1年に0.01ミリシーベルト以下」と定まっており、違反者には懲役1年以下の罰則が定められています。従って1年1ミリシーベルトを超える可能性が高い地域として福島はすでに認識されていますので、それに加えて一関をあげました。
文科省は1年20ミリシーベルトへ被曝限界をあげましたが、この基準は福島県の児童・生徒のみなのか、または福島県でも線量率の低い地域も多いのですが、そこも含むのか明確ではありません。また食品汚染の基準値も1年に5ミリから20ミリと高く、東北を中心として自治体などで法律を守ることを積極的に示しているところは少ないように思います。
このような現状を踏まえ、またお子さんのご質問が「東北の」ということでしたので、私も「東北」と答えていますが、これを「福島の」と言っても福島のすべての野菜がすべて汚染されているわけではありませんので、厳密性に違いはありません。外国人なら「日本の」と質問するでしょうし、お子さんが「東北」とお聞きになったのは適切と判断しました。

3. お子さんの質問を大人の問題としてとらえたこと
テレビではお子さんは「東北の野菜を食べると体はどうなるか?」という趣旨の質問をされました。これに対して私は「東北の野菜を出荷するな」という趣旨で発言しました。これは、子供の被曝の問題を大人の問題としてとらえなければならないと考えたからです。つまり、仮に私がお子さんの質問を正面から答えると「汚染されている野菜を食べると被曝して**になります」ということになりますが、それでは私が考える真の意味での回答になっていないと思います。
つまり、子供が被曝しているのは大人の行動が原因しています。だから、お子さんには心配の原因を除くという回答が必要です。仮に東北の農作物がすべて「ベクレル表示」されて販売されていれば、「**ベクレル以下は大丈夫です」とより科学的に答えられますが、スーパーなどで販売されるとき「**産」と表示されていること、国の暫定基準値が大きく1年1ミリシーベルトを超えているという現実があり、お子さんの質問に直接回答するののは不適切と考えました。

以上、私の見解を書かせていただきました。一関市を預かっておられる市長さんとはご意見が異なるかも知れませんが、私は日本国憲法が保証している学者としての学問の自由と国民としての言論の自由のもとに発言しております。
学者が学問的見地から発表したことを、政治、行政などがどのように解釈し、それを参考にするかは政治、行政側の問題であり、学者は学問的良心に基づくべきで、社会的なことを過度に配慮してはいけないと考えています。また、発言は私の科学的判断と正直な気持ちでそのまま言っておりますので、恐縮ですが事実ですから取り消しはいたしません。


なお、お子さんの被曝に関する私のスタンスについて触れさせていただきたいと存じます。

すでにこのブログで再三、書いていますが、私の見解は今回の事故で、農家の方もお子さんも東電の被害者なのです。ただ、農家の方は発言や行動をすることができますが、お子さんは声を上げるのが困難です。その点では保護者の方も苦労されていますが、組織的な動きが難しいので辛い思いをされている方も多くおられます。その点では農家の方とお子さんが一刻も早く「被害者という状態」を脱しなければならないと思っています。
そのため、事実を隠すのではなく、むしろ積極的に毒物を除く除染を東電(できなければ当面は国)が全力でやるべきです。事故から半年ほど経っても「猛毒を他人の土地にまいて知らぬ顔」です。それを住民の健康を預かる自治体や正しい情報を提供すべきマスコミなどの日本社会がそれを指摘しないことを歯がゆく思っています。この際、農家の方、お子さんの保護者の方、自治体の方が力を合わせて東電に「直ちに除染して、もとの綺麗な国土に戻せ」と求めるのは当然と思います。
しかし、現実は「我慢しろ」、「そのぐらい大丈夫だ」。「痛みを分かち合う」というように東電がやらなければならないことを国民に転嫁し、正常な国土に戻す行動を遅らせる動きもあります。このような動きは近年に起こった食品関係の問題と比較するなら、きわめて特殊で、「東電は大きな会社だから追求しない」と感じられます。
でも、その間にも子供は給食などで被曝しており可哀想と思っています。またお母さんは毎日のように食材を選ぶのに苦労しておられます。一刻も早く、除染の加速とともに、生産者、流通が「食材のベクレル表示」をしていただきたいと希望しています。
一関をもとの美しい状態に戻すために市長さんが大変なご努力されていると思います。是非、早くもとの姿に戻ることを期待しております。


草々

武田邦彦
http://takedanet.com/2011/09/post_d44c.html

【追記】
武田邦彦「テレビでの発言の追補」20110908


【さらに追記】9月9日
武田教授発言:抗議の一関市長「考え方分かった」
毎日新聞 2011年9月8日 20時47分(最終更新 9月9日 3時03分)
 読売テレビ(本社・大阪市)系列の番組で中部大の武田邦彦教授が「東北の農産物は健康を壊すので捨ててもらいたい」と発言し、岩手県一関市の勝部修市長がメールで抗議した問題で、勝部市長は8日、返信があったことを毎日新聞の取材に明らかにした。武田教授は「発言は取り消さない」との考えを示した。勝部市長は「すっきりはしないが、考えが分かったので終わりにしたい」と述べた。
 武田教授は4日放送の番組で、放射線量が高い地域に一関市を挙げ、「今、東北で農作物を生産するのは間違い」などと発言した。
 勝部市長によると、武田教授はメールで「農家も子供も(東電の)被害者。国の暫定基準値(の設定)が大きいという現実があり、子供の心配を除く必要から『東北の野菜は出荷するな』という趣旨で発言した」と説明。放射能汚染を「青酸カリ」にたとえ、「畑の青酸カリをのけてから植えてくれ」と話したことに関しては「分かりやすくするために例にした」と答えた。
 勝部市長は「青酸カリという言葉を持ち出すのはどうなのか」と述べたが、武田教授から返信があったことや考え方に一定の理解を示した。【湯浅聖一】
http://mainichi.jp/select/science/news/20110909k0000m040079000c.html

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