放射性物質を過剰投与 甲府病院、子ども84人に
中国新聞 '11/9/2

 甲府市立甲府病院(小沢克良おざわ・かつら院長)が、日本核医学会の推奨基準を超える量の放射性物質テクネチウムの入った検査薬を子ども84人に投与していたことが1日、病院側への取材で分かった
 小沢院長は記者会見で、使用記録簿に実際の投与量より少ない数値が記載されていた事実も認め「これは改ざんに当たる。深くおわびしたい」と陳謝した。放射線部の男性技師長補佐(54)らが独断で投与量を決めており、医師の関与はなかったという

 検査を受けた全員に文書で通知。健康被害は現時点で確認されていないが、発がんなどの長期的なリスクはゼロではないとして、健康相談など個別に対応する考えを明らかにした
 小沢院長らによると、検査は腎臓など臓器の働きや病気の有無を調べるため、テクネチウムの入った薬品を静脈注射し放射線の動きを撮影。1999年5月以降に受けた15歳以下の患者ら145人のうち、84人にテクネチウムを過剰投与し、うち41人は基準の10倍以上だった。
 放射線医学総合研究所(千葉市)に委託して算出した内部被ばく量は、5人が100ミリシーベルトを超え、最大で180ミリシーベルトだった病院側は「投与には間隔があり、この数字はほぼ半分に下げて評価すべきだ」としている。
 技師長補佐は「子どもは動き回るので、鮮明な画像を短時間で撮ろうと、基準より多く投与した」と説明したという。
 技師長補佐や部下の若手技師は、保険診療で請求できる上限の量を記録簿に記入、監査でも発覚しなかった。「投与量が多いのではないか」と病院内で疑問視する声が今年4月下旬に出され、内部調査していた。
 一方、山梨県は8月31日に病院を立ち入り検査。放射性医薬品の使用量の記載が不正確だったとして、口頭で是正を求める行政指導をした
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp201109020094.html

【参考資料】
テクネチウム
テクネチウム (英: technetium) は原子番号43の元素。元素記号は Tc。マンガン族元素の1つで、遷移元素である。天然のテクネチウムは地球上では非常にまれな元素で、ウラン鉱などの中のウラン238の自発核分裂により生じるが、生成量は少ない。安定同位体が存在せず、全ての同位体が放射性である。最も半減期の長いテクネチウム98でおよそ420万年である。
<用途>
β線を放出せず適量のγ線のみを放つ 99mTc の特性を活かし、核医学という医療の一分野を支える重要な元素で、骨・腎臓・肺・甲状腺・肝臓・脾臓など身体各部に対するシンチグラムに用いる利用例としては、血流測定剤、骨イメージング剤、腫瘍診断剤の放射線診断薬など。テクネチウムを含む物質を放射性医薬品として投与した場合の体内動態などは充分解明されている上、検査目的に応じた多種の注射剤が供給されている。日本ではテクネチウムを含む薬剤を用いた緊急検査も行えるほどの利用ノウハウが蓄積されているが、国産化されておらず、全量を輸入している。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%86%E3%82%AF%E3%83%8D%E3%83%81%E3%82%A6%E3%83%A0

こんなことって・・・・。
子供はよく動くものです。だからといって、基準を超えるような使用をし、さらにそれを隠して記載していたなんて・・・。
放医研ですら、100mSvを超える被曝量を算出しているのに、それすら「半分に下げて評価する」なんて・・・。

84人の子供たちの健康を奪った、これをどう償えるというのでしょう・・・。

失礼します。

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