今日は、先日配信された、IWJのメモリアルウィーク in 小田原で開催されたトークライブをご紹介します。
岩上さんが進行、インタビュアとなって、ISEP Japan代表の飯田さんや、岩井監督、女優の松田美由紀さんを迎えてのお話です。
特に、飯田さんのお話、とても興味深かったです。
浜岡以降の菅首相自身を含めた変化、デモの効果など、私たちが知りたかったことが含まれていると思います。少なくともBochibochiは知りたかったことです。
今回は、飯田さんのパートのみ起こしています。後半は出来れば起こしたいと思いますが、それはBochibochi次第ということで・・・。すいません(笑)

では、どうぞ。

8月20日 岩上安身×飯田哲也×岩井俊二×松田美由紀のトーク (143:56)
http://www.ustream.tv/recorded/16764463

【以下、時間のない方のために、内容を起こしています。ご参考まで】

(岩井氏)その先、本当になくしていかなきゃいけないんだけど、多分続けたい人は、ここがいいタイミングで、また自分たちの巻き返しを図るっていうんですかね。怖いの放射能なんですけど、悪いのは放射能じゃなくて、『人』というんですかね。やってる『人』がいるわけですよね。
今日もこうやっていっぱい展示されてますけども、たくさんの原発を無くしてほしいという思いが、本当にたくさんいろんな表現になって、展示されてましたけど、これが我々とか、ぼくら市民が何と戦ってるのか?というと、これをやろうとしてる人だったり、『人』なんですよね。
一見分かり合えそうな気がするんですけど、ただ果てしなく判りあえなさそうな気もするし、なにしろどうも最初から騙す構えで来てるっていう感じがあって、なかなかオレオレ詐欺をやる人とどう向き合っていこうか、非常に難しい感じに今あるんだろうと思うんですけど。
(岩上氏)えー、あのつまり今、真夏のピーク、もしかすると昨日あたりから急に涼しくなりましたから、真夏の電力不足のピークになる、そのピークというのはもう過ぎちゃったのかもしれません。結局大停電なんて起きませんでしたし、電力が供給不足になる、需要がオーバーするようなことも起きなかった。節電と大騒ぎしてきたんですが、そんな必要実はなかったんじゃないかという気がします。
ピークの時間帯にするのは、意味があるのかもしれませんが、電気というのは備蓄できないんですよね。だから3月、4月、5月くらいからずーっと節電しろと言われていたんですが、夜のライトを消すのは本当に意味がない。むしろ夜道が暗くなって危険になるわけで、夜間で電力は基本的に余ってるわけですから、そうやって明らかに小学生でもわかる嘘をつきつづける政府とか東電とか、本当におかしいな、信用できないなと正直申し訳ないけれども、今でも思ってるんです、私。
もうちょっとまともなこと言ったら、もうちょっと信用できる気になれるんですけれども、飯田さん、集中的に飯田さんにお話を伺いたいと思います。一時半までということなんで、松田さん、岩上さんはもうちょっとお残りいただけるので。
飯田さんに、是非とも経産省というお役所が、この原発を扱っているが、経産省の古賀茂明さんという現役の官僚の方、???されそうにしておりますが、どんどん発言されています。あの方が
「なぜこういう政策を国や政府、或いは経産省がやるのか、彼らが一番考えているのは、自分たちが70歳くらいまで安定収入を得られる生活、そのための政策を考えているのであって、辞めた後の天下りの確保も含めたシステム構築。これが全て。原子力を中心とした巨大な政策を作ってしまったので、天下り先の独法もできあがってしまっているので、急に自分たちのライフコースが変わるのはたまったもんじゃない。このまま続けさせてくれ。こういう動機が一番なんだ」
といって、身も蓋も無いんですけど、政府の本音ってどんなところにあり、今原子力政策っていうのは、変えるか変えないかの瀬戸際にきてるわけですよね。他方で泊原発は再稼動、或いは通常運転の再開ですね。そういうものをもうしてしまいました。
こういう今瀬戸際にあるんですが、さて、政府は何を考え、現状どういうところにあるのか、ちょっとお話願えないでしょうか。
(飯田氏)そうですね。
まぁ、問題は、中心は今言われたような感じですが、全体としてはもう少し多層的で複雑で、まず、二十世紀型の古い考え方がどんよりと霞ヶ関と永田町と東京電力、電事連、経団連とかを覆っているわけです。つまり
「原発がないと電気が足りないし、原発はクリーンで原発こそが経済成長を支えて、日本の原発はハイテクだ」
という全く根拠がないんですけども、そういう完全なる妄想を信じきっている、そういうドグマのようなものがあって、その中に原子力村の仕組みと、経産省の仕組み、経産省システムと、それから電力システムみたいなものが、それぞれ被りあいながらある。
特にその経産省にフォーカスすると、まずその中で大きく一割くらいは、改革的マインドを持った人、一割くらいはとんでもなく守旧的な人、残りの8割は忠実な商益に忠実な官僚で、今は一割の守旧派が全体を仕切っているので、皆がそっちを見ている。で、古賀さんのような改革派マインドを持った人はすごくはじかれている。そういう構図になっているというのが、まず一つ。
それと、官僚っていうのは基本的にエネルギーの素人なんですよ。なんでかっていうと、二年でどんどん人が変わっていくので、「本当に世界で今何が起きていて、最もやらなければいけないものは何で・・・」というのは無くて、事実上素人だからゆえに、周りをただよっているドグマに基づいて政策をやろうとして、その周りに御用学者や御用研究者が数字をでっちあげて、「原発を止めたら電気代がこんなに高くなる、停電がおきるぞ」みたいなほとんどやっつけのようは数字と考え方で、どんどん日本学術会議まで動員しながら、今一瞬引っ込めてますけど。あんまり批判されたから。
というような、非常になんかたちの悪いインナーネットワークがそのあたりにあるというのが、全体の構造ですね。
彼らとしては、あそこの仕組みの中に入ると、皆さんきっとびっくりすると思うんですが、今回の原発の事故が起きたことをほとんどたいしたことだと思ってないんですね、彼らは。そして、それこそ児玉教授があの国会で訴えたような「7万人の人が彷徨っているのに、国会は何をやっているのか!?」ああいう叫び声も彼らには何も蚊に刺されたほどにも感じない。そういうもともと上から目線で、一般の人々をある意味すりつぶしながら、自分たちは天上天下人として生きていく、極めて独善的な人が多いので、それはもうそれこそ昔は太平洋戦争で沖縄を切り捨てながらやった軍部とよく似てますし、水俣病の時に、水俣の被害なんか全く見ずに、とにかく??救済だけに走った当時の通産省というのからも、脈々と続いているんですね。
しかも、中心で皆は2年で1回ころころ変わっていきますから、本当に悪いなら悪いなりに、「俺が全てロジックを作って、俺が全部責任を取るんだ」という人が一人もいないんですよ。それは、佐藤栄佐久前県知事がいみじくも、ここまでデタラメな国策をやっている責任の中心は誰なんだ?と玉ねぎの皮をむくように探っていったら、結局中には誰もいなかったというふうに6、7年前に言ってますね。
(松田氏)ちょっと質問いいですか?
どこかの話で聞いたんですけど、どこかの国は、いわゆる反原発と原発を推進する人と、両方いないといけないっていう法律があるというふうに聞いたことがあるんですが、それはそんなことないですか?なんかそういう、何か一つを決めるときに二つの反対派と・・・
(岩上氏)違うロジックが共存してそういう場で話し合うことができないといけないとそういうことですか?
(松田氏)そういうふうなことを聞いたことがあるんですけど、そんなことは例えば日本には全然ない?
(飯田氏)えっと、ですね・・・
(松田氏)反対派が例えばそのきちっと存在してるっていうことはないっていうこと?
(岩上氏)原子力安全委員会のようなおそらく公的な機関、かつて様々な意見を持った人が集まって意見を述べなきゃいけないようなそういうものが、そういうことを想定されての話じゃないかと思うんですが。
(飯田氏)はい、あのこれまであったことを少し振り返ると、まだ所謂向こう側の仕組みというかシステムが磐石だった頃、今から20年くらい前、冷戦が終わってしばらくのころ、すごく余裕があって、余裕の掌で遊ばせてあげようという感じで、1994年だったと思うんですが、高木仁三郎さんが主催と科学技術省が共催する形でプルトニウム国際会議をやるような一瞬緩い時期があったのと、それから、10年ほど前にもうちょっと私自身とかあとは、私は早々に放逐されましたけれども、経産省の総合部会という審議会に私が入ったり、九州大学の吉岡先生、原子力資料情報室の伴さん、伴さんは総合部会ではなくて、原子力安全委員会の長期計画の策定会議というものでしたが、アリバイ的に一人二人入れるっていうのは、この10年間けっこうあったんです。
でも過去5年間は全くそういうのはなくて、全部異論は排除するというのは、特にこの過去5年はあった。結局アリバイで一人二人入れようと入れまいと、審議会はどういうふうに運営されるかと、事実上歌舞伎に等しいんですよ。落しどころというのは経産省の官僚とか原子力委員会の官僚が緻密に作っていて、しかもその緻密さっていうのは、電気事業連合会とあらかじめてにおはレベルで刷り合わせするんです。
実際に、あるところで私が入手したのは、私がまず審議会の委員だったときに、私も委員ですけど、我々のような外様委員にはあらかじめもらえないんですが、来週出るはずの答申の案で、電事連の赤がいっぱい入っているメモをあるところから入手したことがあって、彼らは裏部隊で緻密にすり合わせするんです。それが、最後答申する前に出てきて、我々が何を言おうとそれは出来上がっていることだから、一字一句動かせないんですよ。そういう表の歌舞伎のような場で、委員会の委員が何を言おうとほとんど彼らにとっては、とりあえず
「それは聞きおきました、そういう意見があったことは議事録に書いておきます。」
とかですね。
でも、答申は絶対彼らは動かさないというような運営をされるんですね。
(松田氏)3.11からね、もう本当にこういう話がどんどんツイッターとかUstreamとかそういうメインカルチャーじゃないところからどんどん入ってきて、それにものすごく衝撃を受けたんですね。私はその原発があろうが原発がなくなろうがっていうところに、まだ疑問がいってなかったんですね、最初のころは。だけど、
「なぜ隠す?」
というところで、もう引っかかったわけですよ。
「なぜこういう話題が表のメインカルチャーでまず話がされてないんだろう?」
「なぜ危ないっていうのが明らかなのに、危ないっていうことを隠してるんだろう?」
っていうところが、じゃあどっちが正しい?っていうふうなことを、すごい小学生でもわかるように、はっきり言った人が正しいでしょ?って誰もが思うはずだと思うんです。
そこで、まず疑問だったんです。なぜじゃあ原発はすばらしいって言っている人が、全然原発のことを話してくれない。それで、サブカルチャーのところでは、こんなに危ないと言っている。
私は皆さん、今回これだけ数ヶ月たったら、ここに集まっている方は、どんだけその裏切られたり、どれだけ隠されてきたかっていうことは、すごく判ってらっしゃる方々だと思うんですけれども、ここで飯田さんに聞きたいんですけど、いつも飯田さんのお話聞くんですけど、問題点だけで終わってしまって、
「さて、どうするか」
っていう話がいつも聞きそびれるまま、飯田さんが帰っちゃうんですね。<笑>
(岩上氏)それは飯田さんのスケジューリングの問題だと思いますね。<笑>
(松田氏)だから、是非ここで飯田さんに・・・
(岩上氏)飯田さんの人格とか飯田さんの知能の問題じゃないんですよ『スケジューリング』の問題ですよ。
(松田氏)それは判ってます。だから是非今日今回は、それを聞きたいんです。
(岩上氏)飯田さん、6.11の時にも来ていただいたんです。6.11、本当に短かった<笑>本当に来ていただいてありがたかったんですけれども、高速でしゃべっていかれたんですが、その時に本当にナゾのような一言。
「菅さんが、思い切って踏み込んで再生可能エネルギーのことをやろうとしてるから、それを指示してくれ」
っていう訴えをした。「菅支持派だったのか!?」という不思議に思ったんですけれども、あの時から菅さん、それまでと確かに菅政権できたときに、これはなんだ?とちょっと思うような人だったんですけどね。消費税増税、TPP推進、原発はもちろんのことですよ。いうような日米同盟、???、日米関係の隷従っていうのをどんどん深めようという話なんです。
そんな人が降ろされるってなったら、再生可能エネルギーに力を入れ、さらには、その再生可能エネルギーだけだと原発を並存もあるかなと思ったんですが、「原発に依存しない社会」という言葉も言いました。これを言ったら本当に今まで菅さんを支えてきた5人組みとか何人組とかのグループも怒り出して、
「あんなこと言うべきじゃない」
って言ってるんです。直接当の本人、トップクラスの人に聞いたんですけど。
「菅さんはあんなこと言わないで、原発をやめるんだったら、最後の退任会見で言うべきだった。彼の本当にやるべきは再稼動だった」
こんなこと言ってるんですね。今の民主党の執行部は。
というような中、逆らい始めたんですね、この巨大なシステムの上に乗っかった操り人形だった、パペットだった人が、なんか突然言いはじめたんですよ。
さて、この菅さんのこの振る舞いをどう思われるか、また、再生可能エネルギーのシフト、それが脱原発に本当に繋がるんですか?脱原発っていうのは、脱原発それ自体を果たさないと、次にどんな代替エネルギーや再生エネルギーにしろ、火力にしろ、何をもってくるにしろ、果たせないんじゃないか?こういう疑問もあるわけです。ちょっと問題点二つ言っちゃいましたけど、二つ合わせながら、松田美由紀さん、ここに居る皆さんの疑問に今日は答えていただきたいと思います。
(飯田氏)まぁあの、実際に確かに菅さんとその周辺がはっきり変わり始めたのは、っていうか、まず攻撃をされ始めたのは、『浜岡』。5月6日に停止要請を言ったあたりからですね。
あのあたりの詳細は私も見えないところがあるんですが、前日に海江田さんが行っていて、海江田さんも一旦それを見たことによって、浜岡を止めることは海江田さん=、海江田さんっていうのは、システムとして中身が空っぽで、海江田さんの振る舞い=経産省の振り付けと、そのまま皆さん見たらいい。
ですから、あの時点では、海江田さん=経産省の振り付けは、浜岡を止めることは容認していたと。それを菅さんが一応言ったと。
その奥はよくわからないんですが、あのあたりから、軋轢が出てきて、恐らく経産省は浜岡を止めれば、あとはそれをトカゲのしっぽとして、他は再稼動できると恐らく踏んでいたんだろうと思います。
ただ、菅さんの発表とかその後の振る舞いとかその周辺のブレーンとか、そういう人たちの顔とか声とかを経産省とか見ると、「浜岡どころかその先があぶないかもしれない」と、そこから、あそこらへん、官邸対、官邸も全てではないですが、官邸vs経産省の足並みの乱れ、或いは官邸vs菅さんvs海江田さんのように表では見えますけれども、あたりがじたばたし始めて、そのあと、ドービルサミットで菅さんが20%、2020年代の早い時期に20%と。で、わざわざ、あの時は2020年に20%といおうとしたところを、「代」をいれないと経産省は降りると言って、強引に「代」を入れたというどうでもいいような霞ヶ関文学で争ったんですけど。
また更に菅さんが居ない時期に、経産省が仕込んだのが、いわゆる国家戦略室、アエラの・・・
(岩上氏)20年代に20%というのは何が?
(飯田氏)あ、自然エネルギーです。それも、ですね・・・
(岩上氏)今何パーセントくらいでした?
(飯田氏)今は約10%ですね。
それで、あ、もう一つありましたね。ドービルサミットでは、もともと菅さんは、原子力と化石燃料に触れずに、「自然エネルギーと省エネルギーを柱にする、二本柱にする」と言おうとしてたんですが、これも併せて4本柱と言わせたのも経産省の仕込みですね。あとで原子力は落ちていくわけですが。
それから、ドービルサミットで居ない間に仕込んだのが、国家戦略室を舞台に仕込んだのが『AKB48』といわれる国家戦略室とのAチーム、Bチーム、Kチーム、合計約48名いるから48。
Bチームというのは菅さんが引き連れてきたチームなんですよ。でも、今日の毎日新聞の特集ページに参事官でカジヤマさんという人のインタビューが出てますけれども、彼がヘッドで民間人チーム。それから、Aチームというのは、財務省と経産省から来た官僚出向チーム。同じ部屋にいるんですけど、全くお互いに口をきかないという不思議な共存チームで、そこにKチームという経産省のKをとってるのか、ヘッドのクサカさんという経産省の参事官、審議官の名前をとっているのか、いずれにせよKチームと呼ばれるエネルギーを扱うチームがそこで出来て、我々のやったみんなのエネルギー環境の「みんな」のない秘密のエネルギー環境会議というのをそこでたちあげて、原子力の復活とか、それを仕込み始めたんですね。
それも我々も含めてリークをしていたので、今はだいぶ変わってきて、それの一番最初の秘密会議、というか幹事会でやったのは、議事録もオープンにされてますが、原発ありきのトンでもない会議で、しかも第一回のゲストが経団連会長と、連合会長でどちらもとにかく原発やれやれという。ところが、7月の29日だったかな?一応中間報告が出たのは、中身が変わって、玉虫色で、電力の発送電分離だとか、原子力のコストの検証とかそういう方向も入っているので、もともとのような全部古い仕組みに戻せというところからはだいぶ変わったと思う。それは6月始めから7月、この2ヶ月間の表では官邸vs、表っていうか上部構造では、官邸の裏チーム対国家戦略対経産省の激しいバトルの結果、一応そういう玉虫色になったのと、外側では我々がいろんな形でリークしたり批判したり、がしゃがしゃやって、そんなふうになっていたっていう流れですね。

【その②】に続きます。

にほんブログ村 環境ブログ 原発・放射能へ
にほんブログ村

にほんブログ村 政治ブログへ
にほんブログ村