<セシウム汚染>岩手県全域、肉牛出荷停止 栃木は2日にも
毎日新聞 8月1日(月)19時59分配信

 肉牛の放射性セシウム汚染問題で政府は1日、岩手県の一関市と藤沢町の計6頭から国の暫定規制値(1キロあたり500ベクレル)を超えるセシウムが検出されたとして、原子力災害対策特別措置法に基づき県全域の肉牛出荷停止を同県に指示した。福島、宮城に続き3県目。さらに、栃木県でも県内2市から汚染牛が出たとして、早ければ2日にも同様の指示を出す方針だ。

 岩手県の一関市と藤沢町は宮城県に接する県南部で、他の地域では汚染牛は確認されていない。それでも全域を出荷停止とすることについて、厚生労働省は「汚染された稲わらの調査結果がまとまっておらず、2市町以外は安全だと合理的に説明するのは困難」と説明している。【佐々木洋】

 ◇「前沢牛」の産地、先行き見えず

 政府による牛肉の出荷停止は、福島第1原発が立地する福島県に接していない岩手県にも波及した。「前沢牛」の産地では、地元JAが7月22日、全国有数のブランドを守ろうと月内は出荷を自粛すると決定。一方で「8月にも再開」との方針を示したが、1日の政府決定で一転して先行きが見えなくなった。

 水田地帯に牛舎が点在する奥州市前沢区。約230戸の畜産農家が前沢牛の繁殖や肥育を行う。約40頭を飼う石川一郎さん(76)は「高齢だし、出荷停止を機にやめてしまおうか悩んだが、あきらめきれない」と語る

 肉牛のセシウム汚染問題が明らかになる前の7月上旬、石川さんが東京食肉市場に出荷した牛は1頭分で約100万円の値がついた。ところが、問題判明後には、約75万円まで大きく下落した。

 地元JAは7月22日、「月内は出荷を自粛し、早ければ8月に再開」と決定。石川さんも受け入れた。「手塩にかけて育てたのに、子牛の仕入れ値にもならない」からだ。

 石川さんのところでは、2頭が間もなく出荷適齢期を迎えるが、出荷できないまま餌を与えれば、肉質は落ちる。大きく減らせば、おなかをすかせて動き回り、けがをしかねない。「出荷停止がいつ解除され、そのとき、いくらの値が付くのか。見当もつかない」

 約60頭を飼う鈴木勝也さん(50)は昨年2月、借金をして牛舎1棟を新設した。「今は不安しかない。赤字が続けば経営できない」とため息をついた。【金寿英】
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110801-00000080-mai-soci

農家の方々の声が辛いです。
ちゃんとした検査体制が確立されない限り、消費者が「安心」ではなく、「納得」して買い物ができません。
どうか「納得」できる検査体制を一刻も早く政府や関連機関、専門の学者さんなど一体となって作り上げてほしいと思います。

失礼します。
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