※この記事は、6月18日長崎:平和宣言に原発の危険性を盛り込む素案を提示



長崎市長「原発」を熟考 起草委、脱却求める声噴出
(2011年7月3日  読売新聞)
  長崎市側が平和宣言の文案を示さず、異例の展開となった2日の第3回起草委員会。田上富久市長の意向で原発問題に集中して議論が行われ、委員からは原発依存からの転換を盛り込むよう求める声が噴出する一方で、「時間をかけて別途協議すべきだ」との意見も出た。田上市長は「『世論がこうだから』という考え方をする必要はない」と慎重な姿勢を崩さず、「脱原発」の動きとは一線を画して熟慮する意向を示した

 委員の一人は、「平和宣言で原発に関する見解を示すのは、今年以外にない。表現には注意すべきだが、焦点をぼかしてはいけない」と指摘した上で「リスクの高いものから低いものに転換させることは人類の義務。長期間を要しても、最終的に原発依存と決別すべきと訴えなければ」と主張した。

 別の委員は「平和宣言の柱は、ノーモア・ヒバクシャ。人々を放射線の恐怖にさらした事態を真剣に受け止め、人間にとって何が大切か考えるきっかけを提示する内容になれば」と注文を付けた。

 一方、欠席した委員は「長崎の意思を表明することは重要だが、即、原発賛成、反対の二者択一で議論すべきかは大いに疑問」とする文書を提出した。

 田上市長は委員の意見を受け、「放射線について世界の関心が高まっているからこそ、核兵器廃絶の願いが伝わる平和宣言にしたい」と理解を求めた。報道陣の取材に対しては、「被爆地の市民にとって非常に敏感な問題。軽々に結論を出さず、慎重に考えたい」と話した。

 終了後、ある委員は「市長の明確な考えが聞けず、残念。市長は平和宣言で原発問題を正面から取り上げることは避けたいのだろうか」とつぶやいた。
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/nagasaki/news/20110702-OYT8T00905.ht

取材前線:玄海原発運転再開問題(その1) 松浦市鷹島「こっちも地元だ」 /長崎
毎日新聞 2011年7月4日 地方版
 ◇国、九電から回答なし--10キロ圏内の松浦市鷹島
 九州電力玄海原発(佐賀県玄海町)2、3号機の運転再開問題で、「地元」の松浦市の動きが活発になってきた。玄海原発から最短8・3キロに位置する同市鷹島町。旧鷹島町時代から原発に対する注文や、プルサーマル計画反対などの声を上げてきたが「相手にされなかった」歴史がある。福島第1原発事故を受けて、島民以外の市民の関心も高まる中、佐賀県側だけでなく「こっちも地元だ」との声が強まっている。【野呂賢治】

 「これまで他県ということだけで、ずっと無視され続けてきた」。6月26日、鷹島で開かれた緊急島民大会。会を主催した住民団体「玄海原発と日本のエネルギー政策を考える会」の宮本正則会長(80)は、会の冒頭、怒りの声を上げた。

 旧鷹島町長を5期務めた宮本さん。04年3月、町議会が玄海原発のプルサーマル計画反対を決議するなど、議会と一緒になって、意思表示してきたが、事実上、相手にされなかったという

 同会は福島原発事故を受けて4月に発足。これまで市議会や九電、国などに対し、説明を求めるなど積極的に働き掛けてきた。かつての“島の声”とは異なり、原発の安全性を危惧する世論の後押しがある。県危機管理課の担当者も「住民の代表的な考えを示しているととらえている」と認めるほどだ。

 が、国や九電からの具体的回答はいまだない。それどころか、立地町の岸本英雄玄海町長、立地県の古川康佐賀県知事は再開容認の考えを表明。再開に向け地ならしは進む。

 「10キロ圏内のEPZ(防災対策重点地域)に入る鷹島3地区には1000人以上が住んでいる。国から納得できる説明があるまでは、再開は絶対に認めない

 防災計画の見直しも急がれる。万一、福島原発のような事故が起きた場合、島民の陸路による避難は、鷹島肥前大橋を通るしかなく「原発に近付きながら逃げる」ことになるのだ。多くの課題が残されており、島民大会を締めくくった「ガンバロー三唱」にも力がこもった。
http://mainichi.jp/area/nagasaki/news/20110704ddlk42040220000c.html

やっぱりおかしいですよ。
原発立地県の知事が最終判断が出来るという今のやり方・・・。
地域協定を結べば、意見が言えるようになりますが、今更それを結んでくれるとは思えません。

長崎の立場は一体どこへ向かうのでしょうか。
平和宣言・・・。
今年こそ、言わなければならなことがあると判っていながら、それをまだ決意できない・・・。

もう少し様子を見ようと思います。

失礼します。