すばらしい!!!
久しぶりに、画面に向かって拍手してしまいました。
パーソナリティの下村さんはとてもよく勉強していらっしゃるのに、聞いていても嫌味が全くなく、すばらしい内容だったと思います。

夏の電力不足で国民を脅して、まだまだ原子力で甘い汁を吸おうとしている関係者の方々・・・。
「もうバレてますよ?」

どうぞ、聞いてください。

FM797原発災害特別番組 2011/06/10OA (29:24)
http://www.ustream.tv/recorded/15284030
出演ゲスト:環境エネルギー政策研究所 主任研究員 松原 弘直さん
パーソナリティ:下村 委津子(NPO環境市民)

【以下時間の無い方のために、内容を書き出しています】

(下村P)<前置き略>・・・一部新聞では、関西電力で15%節電要請へという話が出ていたし、昨日の朝日新聞でも、東京、東北電力管内だけでなく、関西電力管内でも電力不足になる可能性が高いというような書かれ方をしていた。
本当に夏の電気は足りないのか?
私たちはどのようにそれを受け止め、行動していけばいいのかという辺りを伺っていきたい。今日電話で話を伺うのは、環境エネルギー政策研究所 主任研究員 松原 弘直さんです。こんばんは。よろしくお願いします。
(松原氏)よろしくお願いします。
(下村P)まず、夏の電力不足の報道がかなりされるようになり、確かに今は無駄な電力を使っているので節電も大事だと思うが、電力会社がこぞって「足りない、足りない」と言うことが「本当なのか?」と思ってしまう。その辺りを松原さんからご説明いただけないか。
(松原氏)一番多きなきっかけ・原因は、原発の運転ができない状況が起きてきていること。東電管内であれば、福島第一・第二原発などたくさん止まっているし、中部電力の浜岡原発もこの間停止要請で止まった。そういう状況もあるし、各電力会社では、定期点検に入っていた原発を再び動かす必要があるのだが、動かすためには各自治体の組長のOKがないといけない。そのOKが非常に出し辛い状況になっている。
(下村P)みんな不安な中、動かすにはもう少し安全性が確保されなければ嫌だという住民の意識も高まっている。
(松原氏)全国的にそういう動きが広まっているので、本来であれば夏の一番電気を使うときに、定期点検で止めていた原発を再び動かさなければならないが、動かせないというのが一番のきっかけ。
(下村P)なるほど。普段から原発で作られている電気は、全体の30%を占めるといったアピールがされてきたが、その数字を知っている人は特に、原発が動かない状況になったら「足りないんじゃないか?」と思ってしまう方もおられると思う。その辺りは、松原さんたちがきちっと計算をして出していらっしゃると聞いているので、本当のところはどうなのか教えてほしい。
(松原氏)各電力会社は、原子力発電所が全部止まっても、その管内の電気を供給できるだけの火力発電所や水力発電所を持っている。これは全ての電力会社がそういう形に基本的になっている。ただし、原子力発電所はずっと動かし続けて、電力会社曰く「安い」電気が供給できるといって動かしていたわけだが、たとえそれが動かなくなった場合でも、火力発電所を動かすことによって、当面の電気はまかなうことが出来る。
これは、各電力会社ごとに細かく計算していっても、基本的にはほぼ足りる計算になる。
(下村P)なるほど。今までは電力会社が言っている「安い」電気は原発なんだと言っていたが、決して安くないという説明は改めて説明しなければならないと思う。原発を動かし続けていて、足りなくなった部分を火力などで補足する部分で使っていたという風に理解すればいいか?
(松原氏)そうです。そういう使い方です。
(下村P)だから、その全部は決して動かしてはいなかったと?
(松原氏)そうです。火力発電所は、普段は半分も使っていなかった。
(下村P)そうすると単純に、だったら火力発電所を動かせばいい。そうすれば足りますよという話になるんじゃないかと思うが?
(松原氏)実際なる。一生懸命火力発電所を動かすと、大体足りる。東京電力の管内でも足りるとプレスリリースされている。
ただ、火力発電所を動かすことによって、燃料が必要になる。石油、石炭、天然ガスなどの化石燃料が必要になる。今世界的に値段が上がっているが、調達コストがかかる。動かすと結果的にCO2が出るデメリットもあったりする。そういうことで、電力会社はなるべく火力発電所を動かしたくない。
(下村P)動かしたくないわけですね。
(松原氏)なるべく。それだけ経営状態に影響がでるので。
(下村P)そうですか。高い石油を買わなければならないとか・・・。しかし、私たちにしてみれば、それで動くのであれば、例えば製造業の方々は必死になって自家発電できるような手当てのために動いてらっしゃるが、電力会社は電気をできるだけ供給することが仕事なのだから、動かしていなくて、それを動かせば足りるのであれば、「動かせよ」と普通に思ってしまう。それは、報道には、表には出てこないものなのか?動かしたくないから足りないと言っている・・・。
(松原氏)電力会社のほうは、足りない分は火力発電所でまかなうと言うのだが、それをなるべくやりたくないので、節電を組み合わせると言ってくる。
いわゆる余裕が必要なのでぎりぎりの状態よりは、皆で節電をして余裕をもった状態のほうがいい。
(下村P)つまり電力を安定的に供給するためには、カツカツの発電量ではなく、需要予測されているよりも、7~8%くらい余裕がいるということでしたっけ。それくらいの余裕を持った分量を発電できなければならないと。
(松原氏)火力発電所以外に、水力発電所を活用する方法があるが・・・
(下村P)水力発電所は、日本にもある。
(松原氏)日本全体では10%程度あると言われている。実は通常の水力発電所以外に、揚水発電所というものがあって…。
(下村P)揚水発電所はどういう風な働きをする発電するのか?
(松原氏)揚水発電所は、夜間余った電気を蓄えるための設備なのだが、もともとは原子力発電所がいつも動いているため、夜の電気が余ってしまうので、その電気を蓄えるための水力発電の設備。
(下村P)原発が作られる時セットで作られる発電所ですね?
(松原氏)はい。それを使うことによって、夜電気使用量が落ちる時に、池が二つあるのだが、下の池の水を上の池に汲み上げる。昼間にそれを落として発電する。そうすると昼間供給できる電気が増える。
(下村P)それもプラスにできると
(松原氏)そうですね。それはある程度見込んでいると思うが、これを見込むためには、夜一生懸命電気を貯めないといけないので、それができるかどうかの点でどれだけできるかということはある。
(下村P)しかし、これは松原さんに伺うべきことなのかどうかわからないが、なぜ大手の新聞各紙などは、電力会社の言われるがままの「足りない」ということをそのまま書くのでしょう?原発事故の時もそうだったが、最初政府が安全だといったら、そのまま「安全だ」と書いた。決して安全ではなかったという状況があったことが判ったにも関わらず、また鵜呑みにしてそのまま書き続けて、「原発を動かさないとこんなに足りない」と煽っている風にしか私には思えない。
(松原氏)それはおっしゃるとおりで、実は今定期点検に入っている原発は、なかなか動かせない状況があると言ったが、これがずっと続くと、日本全体の原発が来年の3月くらいまでには全部止まってしまう。
(下村P)あ~、順番に定期点検の時期がやってきて…
(松原氏)そうなんです。再稼動できないと全部止まってしまう。それが来年の3月くらいには全部止まってしまう予測がある。そういう事態になった時、それを避けたい、再稼動しないと足りないということを伝えたい思惑があるのではないかと思う。
(下村P)しかし、夏のピークになって足りていたら、ちゃんと足りていたではないかと、判ってしまうことなのに、なぜ?と思ってしまう。それにしても今の段階では、大手の各紙、テレビの報道でも「足りないから大変だ、ひょっとしてエアコンもつけられずに死ぬ人が出てくるんじゃないか、熱中症で危ないんじゃないか」とものすごい報道の仕方をするので、一般的にそういう情報しか得られない環境にある方は、ひょっとすると7、8月の所謂電力使用量がピークになる時期に、ものすごく大変なことになるのではないかと不安を持つ方がいるかもしれない。節電は大事なことなので、しなければならないが、どういうところの電力使用をセーブすれば効果があるかということは判っているか?
(松原氏)一番効果があるのは、やはり大きな工場やオフィスビル、商業施設などの大口のところが節電対策をするのが一番大きいはず。昼間の電力はそういうことだと思う。それを確実にやれば、それほど一般の家庭であまり無理な節電をする必要は本来ないはず。「大口が確実に節電をする」これを監視していくことが重要。
(下村P)大口の電力を使っている需要家が、できるだけ節電をするのは難しいことなのか?新聞の書き方・報道によると、ものづくりしているところが節電対策をすることは、ものすごく大変なことで、日本経済が疲弊してしまうと、そういう書き方をしている新聞もある。これは工夫次第で可能なことなのか?
(14:10-)
(松原氏)それは、今までは原発からの電気を大量に湯水のように使える前提で、工場やオフィスビル、商業施設などは運営してきた。そうではなくて、そういうものがなくても、運営できる体制ややり方に変える必要があると思う。確かに変えるときにはそれなりの費用もかかるだろうし、工夫も必要だが、でもそれをやることによっていいこともある。当然、使用する電気を減らせば、コスト削減になるし、
CO2の削減にもなる。いろんないいことが実はある。それを積極的に企業はやるべきだと思う。
(下村P)まさしくそういう風なことをしなけらばならない時代に入っているんだという認識を早く持たないといけない。
(松原氏)そうですね。
(下村P)具体的に言うと、企業はどういう節電の仕方をするのか?
(松原氏)最初に重要なのは、「見える化」です。
(下村P)「見える化」
(松原P)どこでどれだけ電気を使っているかをきちんと見える化する。たいてい、大きな科学工場ではやっている。それを徹底してやることが第一歩。そこでたくさん電気を使っているところに対して、一時的にそれを使わないというやり方もあるし、省エネになるような効率を上げるような仕組みを導入する。お金はかかるかもしれないが。こういったことを一個一個積み上げていくと、それなりの省エネ・節電はできると思う。あとは業務のやり方。24時間やっているようなところは、24時間をやめて少し休んでみるとか、夏は輪番で休みをとるという会社もあるようだが、夏の電気をたくさん使うときには、休みをたくさん取る、長期の休暇をとるなどやり方はある。
(下村P)本当に今使っている照明なりの電力が、必要だから使われているのかどうかを見直すということは、非常に大事ですね。企業でも電力不足になってくると、事業そのものに悪影響があるというふうな伝わり方をされる場合があるが、オイルショックの時もそうだったが、そういう問題にぶち当たって解決すると、その時の日本は強くなった。経済的にも。だから今回のことも、うまく活用して強い日本経済を作るための投資であるとかやり方の工夫なんだとと考えるべき。
(松原氏)そういう企業は消費者も応援してあげるべき。電気をあまり使わない企業を応援する。ちょっと不便で暗いかもしれないが、そういうお店に率先していくとか、ちょっと温度高いかもしれないが、そういうお店に行くとか。応援してあげることも大事。
(17:35-)
(下村P)そして、15%節電要請という文字が、昨日あたりから踊っている。京都でも、関電が15%各家庭に対しても節電要請をしていくという報道がなされた。これをぱっと聞くと、一般家庭の方が「自分の家で15%も節電するのはすごく大変なことではないか?」と思われてしまうかもしれないが、松原さんが考えられる限りで、家庭での15%というのはものすごく大変なこと?それともやればできるような?
(松原氏)これは、ずっと15%減らす必要はなくて、たくさん電気が使われそうな時間帯に電気製品の使用を控えればいい。しかも電気製品もたくさん電気を食うものを控えればいい。例えば、ドライヤーなどのヒーター類、電気ポット、電子レンジなどの使用を控えて工夫をすれば、だいぶ違うと思う。そういう積み重ねでだいぶ減らせると思う。
(下村P)今、言っていただいて、私も気が付いたのですが、7月~8月の日中の一番暑い時期がピークになるので、そこが足りなくなると言っているわけだから、そのピークの山を下げるような形になれば、そのほかのところはずっと15%減らし続ける必要は無いのですね。
(松原氏)そうです。
(下村P)それがなんとなく、新聞などを見る限りでは、「ずっと我慢しなくちゃいけない」ようにしか見えてこないのは、私だけ?(笑)
(松原氏)見える化は大事。むやみやたらにやるのではなく、ある地域でどれだけ電気を使っているかを見える化してもらう。東京都の自治体ではそういう動きがある。
(下村P)それはどういう風に地域で見える化するのですか?
(松原氏)その地域でどれくらい電気を使っているかを電力会社に開示するよう要求している。
(下村P)その瞬間、瞬間の電気ですか?
(松原氏)そうです。30分単位とか。東京電力管内では公開されているが、それをもっと細かい地域ごとに公開してもらえないかとかですね。
(下村P)それはインターネットで調べると見えるとか?
(松原氏)そういうことです。できるんじゃないかと要求を出しているが、まだできるという回答は来ていないらしい。
(下村P)あ、そうですか。もういっそのこと昔ちょっとあったように、騒音のうるさい所には数字で表されたみたいに、電力使用量がバッと電光掲示板で街角で出るようにすれば・・・?
(松原氏)それを私は提案してます。
(下村P)あ、そうなんですか?
(松原氏)ビルごとに出したらいいんじゃないかと言っている。
(下村P)そうするとこのビルはこれだけ電気を使っているとか、このビルは頑張って節電してるなとかが人目でわかるわけですね。
(松原氏)見える化すると影響があると思う。
(下村P)それはおもしろいですね。しかも競えるような形に・・・(笑)
(松原氏)そうですね。
(下村P)どこが真面目に取り組んでいるか、取り組んでないかというのが判る。それをもっと細かな単位で、地域で出していけないかと
(松原氏)各ご家庭で測る機械は出ている。
(下村P)コンセントなどにつけて?
(松原氏)それもあるが、家全体を測る機械もある。
(下村P)そうですか。そういうものをご家庭で買える余裕があるなら、使うと自分の家の電気の使いようが良くわかるわけですね。
(松原氏)あとは、契約電力を下げるという方法がある。家庭で言えば、アンペアを下げる。業務用であれば、契約電力を下げるという事も東京では既に行われているが、関西ではそれをやらせてくれない。
(下村P)そうですね。電力会社によってアンペアが選択できる会社とそうでない会社があるんだと思う。関西電力や他いくつかの西の電力会社は、基本料金が一定で同じ電力がずっと流れているという状況で、電気を止める、抑制するようなものが付いていないのです。
(松原氏)そうなんですね?
(下村P)それで建物全体が60アンペアを受け入れるだけの需要があれば、個人では30Aしかいらないということはできなくて、60がだ~っと流れてくる。
(松原氏)あ~、そうなんですか・・・。
(下村P)使うのは同じですが、第一、第二、第三段階と電気料金が変わっていくという仕組み。だから本当は、松原さんがおっしゃった東京のように、アンペアを選んで基本料金も違っていて、ということが関電でもできるようになってくれればいいのだが。
(松原氏)そうですよね。
(下村P)はい。そういうことを知らない関西在住の方は多いと思う。引越しする人が関西では少ないせいか・・・、あまりご存じない。
だから、アンペアが選べる地域では、契約アンペアを低く抑えていくことが・・・。
(松原氏)業務用も東電の場合は、契約電力を下げましょうと言っている。電力会社のほうから。下がるはず。
(下村P)そうなんですか。そうすると今盛んに足りないと言っているベースの部分が下がってくるわけですね?今まで流していたベースの部分が下がってくるので、その分も余裕が出てくるということになりますね
(松原氏)そうですね。コストにもメリットが出てくる。
(下村P)日本の場合は、電気の需要をコントロールが全然できていなくて、使えば使うほど得というそういう形になっていること事態、おかしいんだと、もう一回見直しをする必要ですね。
(松原氏)そうですね。デマンドサイドコントロールというが、使う側で積極的に制御しましょうということ。
(下村P)その制御ができた人から、得になっていく。というようなそういう仕組み作りをこれから考えていかなければならない。
(松原氏)工夫の余地があると思う。
(下村P)例えば家庭での節電も大事だが、たくさん電気を使っている機器が、電気ポットであったりそういうふうなものと考えていいのか?
(松原氏)そうです。ヒーターを使っているものかどうか。
(下村P)ヒーターを使っているもの。電気は明かりなどだとそんなに電気は食わないが、熱を出すと効率が悪いのですね。
(松原氏)そうです。
(下村P)そうすると自分のことで振り返ると、皆さんの家庭で電気ポットなどがあれば、もしかしたら、24時間さしっぱなしの人もいるかもしれない。夜中お湯沸かしていなくていいのに。沸かしっぱなしの方も居るかもしれない。
(松原氏)ガスでわかして保温のポットに入れるとか。
(下村P)あとは、夏場で今までだとデパートなどの商業施設に行っても、寒いくらいに冷えている。その辺りも少し改善されるような流れが・・・
(松原氏)ちょっと別に温度下げ過ぎなくてもいいということを、ちゃんと言わないと駄目。
(下村P)きちんとその情報を利用してくれる皆さんにも提供しつつ、うちは行為状況で温度設定を今こういう風に変えていますというようなこと
(松原氏)利用者の方もそれを共有するようなことも大事。
(下村P)あれだけがんがんに冷えていたら、一瞬だけ一つのビルが3分5分だけエアコン切っても熱くならないんじゃないかと思う。
(松原氏)間接的にやるというのはテクニックとしてある。空調を間欠運転するというのはある。
(下村P)間欠運転?
(松原氏)省エネのテクニックとしてある。
(下村P)そういうまめなことをしてもらって、私たちも協力していくことが大事。それが無理のない節電という言葉で表現してもいいのか?
(松原氏)そうですね。工夫の一つです。
(下村P)夏を乗り越えたら、もっと根本的にこの電力、どうするんだという辺りを考えないといけないということですね。
(松原氏)そうですね。もう原発がなくても自分たちの電気はまかなえるのだということが判れば、その先どうするのかということは、新たに自然エネルギーを使うだとかいろいろ考えられる。
(下村P)私たちにしてみれば、安心・安全な再生可能エネルギーを使う社会が早くきてほしい。早く議論ができるような状況になってほしいということを願うばかり。
ありがとうございます。

これで電力不足と心配されていた方々も、決してそうではなくて工夫次第、私たちのやり方次第でそれを乗り越えられるんだと理解できた。
ありがとうございました。

「夏の電力は足りている。」

電力不足報道の背景について
話をしていただいた。
この夏私たちがピークを乗り越えた暁には、もっと前向きに私たちの電気をこれからどこで得て、どのような使い方をしていくべきなのか、そういう議論をしっかりして、コンセンサスを取っていく場を設けていく。それが大事だと思った。


【以上!】


では、いつものように散歩に行って参ります。

失礼します。