(27:35-)
(岩上氏)新しい工程表が発表された。汚染水を浄化・循環させて冷却を続けるという。したがって、圧力容器に穴が開き、格納容器に穴が開き、プールのほうに落ちている、こういう状態であっても、水を吸い上げてくみ上げていくことで冷やしていくことが可能だという説明。今まで言ってきた「冷やす・閉じ込める」。「閉じ込める」を言わなくなったので、質問したら、「閉じ込められなくなった」とは言わず、「冷やしているのだから、あまり出ません」という。閉じ込めるということを諦めたのかなと思うが、この新工程表のシステムをどう評価するか?有効に機能して冷温停止状態にもっていけるのか?放射性物質の飛散・漏出はどの程度でとどまるのか?

(小出氏)冷温停止という専門用語:原子炉圧力容器が健全で炉心が圧力容器の中にあるそういう状態で使える言葉。既に圧力容器に穴が開いてしまっている状態で、冷温停止などと言葉を使うことが無意味。東電の説明が正しいとすれば、メルトダウンした炉心はまたさらに格納容器に落ちているはずだし、格納容器も多分穴を開けて、その下のコンクリートの構造体にもぐりこんでいると思っている。もし、そういうことになっていれば、いかなる冷却回路も意味がなくなる。想像してもらえばいいのだが、コンクリートの上に鉄板が敷いてあって、そこに2800度にならないと溶けない100tの構造体、炉心が溶け落ちている。鋼鉄は1400度、1500度で溶けるので、それを溶かして、その下にあるコンクリートを破壊しながらもぐっていっている。それにいくら水をかけたところで、一番上のところは冷やせるかもしれないが、下のほうは冷やせる状態ではないから、いくらやっても冷やすことはできない。

(岩上氏)それはどうなるのか?スリーマイルの時のチャイナシンドローム?今度はブラジルシンドローム?

(小出氏)ブラックジョークで言えばそうなるかもしれないが、実際には数mあるいは10mだと思う。少しずつ破壊しながら、そのあたりでとどまる。周りを溶かしながらなので、全体としては体積が大きくなる。熱容量が下がるので、発熱量もどんどん下がっていく。どこかで溶けるのは止まると思う。それが何mなのか10mなのかはよくわからないが、どこかで止まる。地下水と接触すれば、汚染させてしまう。水蒸気爆発の可能性もある。いずれにせよ環境にばら撒くことにつながる。私が考えているのは、原子炉建屋の構造体の、その真ん中から炉心がもぐっていっているので、原子炉建屋の周りに、ものすごく深い壁を作る。そして地下水との接触を絶つことをやるしかないと思うようになった。

(岩上氏)これも大工事ですね。

(小出氏)それはもう大変です。やろうと思うと。

(岩上氏)土木工事ですね。どんなに重機を扱おうとも、現実的には現場の肉体労働が伴う。多くの労働者の投入が必要になる。また先生の中で悩ましい被爆労働者の問題が出てきますね。

(小出氏)そうです。チェルノブイリの場合には60万人とも80万人とも言われる軍人、退役軍人、労働者が借り出された。あのときはたった一基の事故。石棺で閉じ込めようとした。そのためにそれだけの人間を被爆させる。一体日本でそういうことができるのだろうか。
・・・とてつもなく難しい。
・・・一部の人に被爆を強制しながら作業をするということになりかねない。
でもやらなければいけない。
(33:00-)
(岩上氏)今医療関係者も人手が足りないそうだ。厚労省が管轄している労災病院の関係者に、医者あるいは看護士に「行け」という指示がきて、緊急被爆医療の研修を受けなければならないはずだが、研修も受けていない、研修の存在すら知らない医者がいらっしゃって、そういう人にも声が掛かっている。知らないまま行かされそうになっているという話を医療関係者から聞いた。こうした状態が果たして労働者に適切な医療が施せるのか、またそこに行く医者や看護士の健康管理も果たしてできるのか。極めて疑問だが、どのように考えているか?

(小出氏)私も疑問に思う。ただし、今は戦争をしているような状態。みなさん、今の状態がどれだけ悲惨かということを、あんまり・・・・・判ってもらっていないのではないかと思う。まさに戦争をしている状態と、それほどひどい状態になっている。大量の人たちが被爆をしながらでないと、もうこの事態、乗り越えることもできない状態。もちろん作業員だけではなく、一般の住民も、国がこれまでいってきた20倍も勝手に我慢しろといわれている。これからの医療は大変なものになる。被爆の知識がある医者なんてほとんど居ない。知識のない医者もこれから駆り出されて現場で働くことになる。

(岩上氏)前回ここに来た時、所謂シニア決死隊と呼ばれる原発事故阻止行動隊、山田さんをはじめシニアの方々が名乗りを上げて、現場労働に従事しようと思案している。昨日、山田さんからメールがきて「海江田大臣と会うことが実現し、前向きな姿勢を示した」と。事実上了承したということらしい。先生もメンバーの一人ということだそうですが、実際にそれは可能になるか?

(小出氏)わからないが、私はもちろん反発してきたので、原発を推進してきた人と同じ責任はないとは思うが、普通の皆さんよりは、責任があると思っている。原子力という世界に居たという意味では特殊な人間なので、それなりの責任はある。私にできることがあれば、もちろん行く。私がこう言うと皆さん、心配してくださる。「おまえは行くべきではない」「死なないで頑張れ」別に死にに行くわけではない。放射線がどれだけ怖いかを知っているし、それを避ける手段も他の人よりは知っている。どれだけ被爆をすれば、どれだけ危険を負うかも承知している。死ぬつもりはない。私にできることがあれば、私なりの責任を取りたいと言っているだけで、政府、東電が何がしかの作業の手伝いをするなら、行きたい。政府や東電にしても現場に入れたがらないのではないかと思う。私がいくなら、現場の図面等を要求するし、被爆環境も必ず要求する。そういうものを出してまで、私に助力を求めるかどうか。多分ないだろうなと思う。

(岩上氏)逆を言うと、私も含めて行きたくなるようなそういう情報を得るためにも行きたい。現在の被爆労働者の環境を知るためにも行きたい。現状本当はどうなっているかを知りたい。そういう意味では山田さんや先生のこころざしは勇気付けられると共に、そういう面でも関心がある。
そろそろ時間が近づいてきているが、菅さんはG8のサミットの際にアメリカに対して、非常に従属的な態度を見せて「余計なことを」という感じなのですが、TPPは必ず推進するというような約束とともに、(これはアメリカに対して1対1で言ったわけではないが)演説の際に、「原発は続ける」と。片方で自然エネルギーやりますよと付け焼刃で言っておいて、一方で原発は続けると、こういう姿勢を露わにしている。原発をこの期に及んでまだ続けるというこの政府の姿勢はどのように見ているか?
(39:45-)
(小出氏)私から言えば、「想像を絶すること」。これだけの悲劇を目の前にして、・・・・なぜ原発・・・?。・・・・たかが電気。そのためにこんなに悲劇を負わなければならないのか。どうしても電気がほしいというなら、原発じゃなくても電気なんて手に入る。(首を横に振られます)今の福島の原発の事故を本当に賠償をしようと思うのなら、日本の国家が倒産する。それくらいの悲劇が今進行している。何の賠償もしないで今逃げようとしている。汚染している土地でも、これからも住めと言っている。今までの国の法令も全部取っ払ってしまって、汚染を承知でそこに住めと日本の国が言っている。自分の作った法律をちゃんと守ろうとするなら、福島県全域に匹敵するような広大な土地を放棄するしかない。一体その費用をどうやって考えるのか。放棄した後の生活が崩壊してしまった人々の苦痛や経済的損失を、どうやって評価していいのか。本当にわからないほどの被害がある。
そんなものをたかが電気のためにこれからもやるなんていう選択は、私から見れば絶対にありえない。

(岩上氏)レベル7が明らかになった時、東電の松本さんは「この後事故収束の間までに、チェルノブイリの時に外界に放出された放射性物質の総量を同等か、もしくはそれを上回る程度の放射性物質が、これから福島第一から出るかもしれない」と言っている。僕はこのときこの人は結構冷静に事実を言う方なのかなと思った。しかし、今回あきらかになった、「既にメルトダウン」「全部穴が開いている」「上から水を流す」「覆いもできない」「外界に放射性物質が流れっぱなし」
どう考えてもこれまでの見通しどおりになるわけがないと、改めてレベル7のとき、「あなたはこう言った」とし直した。その時、松本さんは「あの時自分がした見通しよりもずっと小さく収まる」と答えた。全く理解できない。論理的に理解できない。あの時よりはるかに見通しが暗くなっているのに、「はるかに少量の規模でおさまるだろう」と。これは全くわからないのだが、小出さんは、最悪のシナリオとして、水蒸気爆発が起こり、全くコントロールできなくなって、例えば1号機が爆発を起こし2,3,4,5,6と全部爆発を起こして、中にある放射性物質が全部飛び出すようになったら、チェルノブイリの6倍~10倍の放射性物質が外界に出るだろうと。さすがにそういうことが起きないとしても、今現在の状況を踏まえた上で、駄々漏れ。空中にも汚染水も駄々漏れの状態が続いていった時に、どれくらいの量の放射性物質が出てくるのか。1~3号機は駄々漏れ。4,5,6号機は破損していることが明らかになっている。例えば4号機については、放射性セシウムが1450倍(日によって若干違うが)もの量が日々出ている。これは地震動によって配管等に亀裂が生じてそこから漏れていると推測されているが、総量は最終的にどれくらいになるとお考えか?
(43:55-)
(小出氏)わからないが、多分大雑把に言うと、3月の中ごろの爆発の際に、チェルノブイリの約1割が空気中に出た。今敷地の中にある汚染水に多分1割か或いはもう少し多い量が出ているだろう。これから事故を収束させるために、何ヶ月何年かかるかわからないが、その間に次々汚染水という形で出てくると思う。もし、岩上さんが言ってくれたとおり、水蒸気爆発でどこかが破壊されるということになると、連鎖的に駄目になると私は思っていた。だから、チェルノブイリの何倍にもなる放射性物質が出ると申し上げた。水蒸気爆発が起きないで何とか助かったとしても、事故を収束させるためには、ものすごい時間が掛かるので、その期間じわじわと大気中ではなく、汚染水として環境に出てくるだろう。それがチェルノブイリに匹敵する量になることは、十分考えられる。
(45:25-)
(岩上氏)チェルノブイリのその後の後遺症について、必ずしも正確に伝えられていないとたびたび言われてきた。『チェルノブイリハート』という記録映画があり、その映画が8月にも公開される準備が進んでいる。果たして日本で公開されるかどうかわからない。
チェルノブイリで放射性物質を浴びた(特に)子供たちが、甲状腺がんだけではなく、さまざまな障害、つまり奇形として生まれてきている、非常に痛ましい事実を直視している映画。ベラルーシのホットスポットの一部の村では、生まれてくる子供の大多数が健常児ではない、障害を持って生まれてくる。それも奇形といった障害を持って生まれてくる。ハートというのは心臓のことで、メスを入れる心臓も奇形になっているということだそうだが、こういったことを我々は直視しなければならないのかもしれない。放射性物質の怖さの点で、今は晩発性がんの話しか出ていないが、どのようなリスクが我々、子供、孫にふりかかるのか?

(小出氏)晩発性の放射線障害として、これまで考えられていたのは「がん」「白血病」「遺伝的障害」これらは出るだろう。それ以外に、原発被爆者の追跡調査した際、「がん」「白血病」以外の健康障害が、ひょっとすると増えているかもしれない統計データが出始めている。よって、岩上さんのおっしゃったとおり、チェルノブイリ周辺の子供たちに奇形やそのほかの障害が出始めても不思議ではないし、それが本当に被爆と関係があるかどうかは、これから長い間易学的な調査をやらないと、最終的な因果関係は証明できないだろう。
日本の場合も、今の福島の事故は、これから被爆が何十年という単位で続いていくわけで、いろいろな病気が出るだろうと思うが、それが福島原発の被爆による影響だと証明するには、また何十年もの時間がかかってしまい、証明された時には手遅れだということになるのだと思う。

(岩上氏)本当に痛ましいですね。

(小出氏)・・・こんなことになる前にやめさせなければならなかったのですが、残念ながらやめさせられなかった。

(岩上氏)まだこの事故が終わったわけではないし、この事故をこれからの努力で事故の影響を小さくすることも、より大きな災悪にしてしまうことも可能だろうと思う。できることは何でしょう?
(48:50-)
(小出氏)とにかく被爆の総量を少なくするということ。一つは作業員の人たち。こんなところで仕事ができるのかとういう現場で苦闘を続けている。その被爆環境を何とか、少しでも被爆の量を減らせるように。・・・・時間を待っているなんてことはできない。くだらない作業に時間を使うこともできない。本当に被爆環境を改善するために、やらなければいけない作業に集中して、無用な被爆を少なくしてほしい。
周辺の住民にとっても、少なくとも子供を被爆から守ることはやらなければならない。やるべきことはわかっている。学校の表土は必ず削り取らなければならない。深さ5cmまででいいのだから、削り取って、子供たちがどろんこで遊べるような環境を守ることをなぜやらないのか、不思議でしょうがない。

(岩上氏)山下氏のような人が100mSV以下まで大丈夫などと吹聴して回って、ある講演では外国からの情報には耳を塞げと、情報統制は必要だとまで堂々と主張している。情報統制が必要だなんてファシズムですね。こういうことを(福島)県のアドバイザーが言っている。しかも放射線医療の専門家として。いかが思います?

(小出氏)・・・(苦笑)・・・刑務所に入れてほしいです。

(岩上氏)いや、実際そうだと思います。犯罪的な宣伝だと思う。
我々ができることは限られているのかもしれない。原発の事故が起きて、大変濃厚な汚染をしている土地から離れている人は、自分たちは安全ではないかと思っている。危機意識の足りない人たち、西日本の人たちは特にそうかもしれない。こういう人たちは、間接的に内部被爆を受ける可能性がある。食物を通じて。
最後ですが、こういう人たちに対する警告と、福島からとおく離れている人たちにとって、自分自身が何をできるか、どういうことが可能なのか、お聞かせください。

(小出氏)いろんなことができる。福島、一部宮城、一部茨城、一部栃木の農業・漁業を守らなければならないと思う。もっと離れた、たとえばお茶葉なんかはもう広範に汚れている。神奈川のお茶がこの前汚れていると言っていたが、静岡のお茶だって汚れているし、要するにみんな汚れている。でも汚れているからといって、そういう食べ物を拒否すると、農業・漁業は崩壊してしまう。私は、原発なんて間違ったものに頼ってしまって、農業・漁業を崩壊させてきた、この日本の歴史が間違えてきたと思っている。農業・漁業をむしろ復興させる方向に向かうべきだと考えてきた。だから、原発が事故を起こしたからといって、より一層農業・漁業の崩壊に拍車をかけるのは間違っていると思う。福島を中心とした地域の農業・漁業を支えなければいけないと思う。そのためには、日本の農産物、海産物がどれだけ汚染しているか情報をきっちり把握するシステムをつくり、今まで原子力を許してきた責任ある大人が、汚染された農産物・海産物を積極的に食べるという、むしろそういうことまで含めて、未来を考えていく責任があるだろうと思う。
大阪の人は暢気に自分とは何の関係もないと思っているかもしれないが、この福島原発の事故を既に起こしてしまった現在、これから日本の国をどういうふうにしていきたいのか、やはり考えてほしいと思うし、そのために自分にできることは何か、大人であれば、福島の農産物・海産物を引き受けるということも含めて、考えてみてほしいと思う。
別の提案をさせてもらえるなら、今福島で子供たちが生きている。私はこの京都大学原子炉実験所で毎日放射能を相手にして、特に放射能を測定するという仕事もしている。日常的に測定している放射能はあるが、今福島から私の手元にくる土や植物を普段使っている測定器にかけると、想像もできないほどの強さで放射線が飛び出してきているのが、私の目に見える。

(岩上氏)サンプルが送られてきている?

(小出氏)そうです。それは、その場所で子供たちが生きている土、植物。・・・到底信じがたいような事実が起きているわけで・・・。要するに放射線の管理区域にしなければならないようなところで、福島の人たちが生きている。
・・・なんとか子供たちだけでも・・・その場所から引き離したいと私は思う。ただ子供たちだけということをやると、家族や学校の友達といった共同体が崩壊してしまう。どうしたらいいのかよくわからない。戦争中には疎開があった。でも当時の子供たちには辛い経験になった。でも、今は私は戦争に匹敵するくらいの事態が起こっていると思っているんで、「疎開」と呼ぶようなことをやる必要があると思う。そのためには、子供が楽しめるような形でできるはずだと思う。子供の学校単位や友達単位で、例えばサマースクールやサマーキャンプなどで、子供たちが喜んでその場所にいけるような場所を、関西或いはどこかもっと遠くでもいいが、そういうところで積極的に汚染地域の子供たちを引き受けて、何ヶ月でもいい、何年という単位でできるかわからないが、やれるような体制を作ってほしい。

(岩上氏)どのくらいの範囲の子供たちを疎開させなければならないか?

(小出氏)日本の現在の法律では1mSV/年。それも別に安全量ではない。日本という国で生きるためには、それくらい我慢しろと我慢量として言っている。それは子供に対しても我慢させるといった値だった。それがいいとは言わないが、せめてそれは守るべき。特に子供に対しては守るべき。でもそれを守らせようとすると、福島県全域に匹敵する土地から、子供たちを引き離さなければならない。

(岩上氏)そうすると、大人たちもとなると、本当に集団移住ということになる。

(小出氏)そうです。何百万人もが土地を追われるということになる。

(岩上氏)しかも福島県だけを空白にして、事が成すというと、違う。例えば、東北自動車道がとおり、東北新幹線がとおり、こうしたインフラはそのままでいいのか。通行させてしまえば、汚染を広げることになる。最初に避難区域を拡大しなかったのは、このせいもあるといわれた。

(小出氏)そうでしょうね。あると思います。

(岩上氏)言ってみれば、そこで福島以北が寸断されてしまう。どうしたらいいのか悩ましいところだが、どういう手がありうるか?大人たちはそこに住んでもいいか?それとも、交通網はある遮蔽をしっかりすればなんとかなる?

(小出氏)・・・・・・要するにどれだけのリスクまでなら我慢せざるを得ないかの社会的判断。大人であれば原子力を許してきた責任を等しく受け入れていくなら、福島全域を放棄する必要はなくなる。そこを通過する交通機関も汚れをひきづって、あちこちへ拡散することになるが、それも日本人として皆が原発を見逃してきた責任があるのだから、そのくらいの責任は負うと覚悟をきめるということになる。
(01:00:35-)
私はなるべく被爆は少なくしたいと思ってきた。今でもそう思う。でも福島県全域に匹敵するような土地を無人にできるかと、そこの人たちのふるさとを追うことができるのかと、問われると、やはりできないだろうなと思う。

(岩上氏)大人という定義は?30歳、25歳の若者は、年齢上成人ではあるが、未来がある。これから結婚して子供を生み、あるいは結婚している夫婦でも第2子をこれから授かるという可能性もある。そういう人たちはどの程度被爆を受け入れ(抵抗があるが)られるのか?そうした未来のある人にはなるべく被爆をさせない。とりわけ女性はこれから妊娠・出産するので、被爆させてはならないと強く思う。他方でもう子供はできないだろうと考えられる年代の男女は、じゃあ一体いくつから被爆してもいいといえるのか。40なのか50なのか60以降なのか・・・。恐らく細胞分裂のスピードによると思うが(小出氏:そうです)、「私はどちらなんだ」と自分自身に問いかけて迷う。何か目安はあるか?

(小出氏)全年齢の被爆の危険度について、平均的に言うと、約30歳。若ければ危険を多く負う。子供は平均より4倍から5倍の大きい危険を負う。30歳以下の人はやはり気をつけるべき。とくに女性。病院のX線撮影室のドアに「関係者以外無断立ち入り禁止」と貼ってあるはず。妊娠の可能性がある場合は、必ず医者に言えとある。それほど、妊娠する可能性のある女性は被爆から守らなければならないというのは、こういう仕事をしている人の中では常識。ぜひともそうしてほしい。男の大人であるなら、30を過ぎれば、平均よりは感受性が弱まっているとされる。特ににぶくなるのは50歳を過ぎてから。50歳をすぎれば被爆なんてしたって大した意味はないと思ったほうがいい。

(岩上氏)私も51になったので、にぶくなった方に入ったのですね?

(小出氏)そうですね。平均に比べれば、何十分の1も鈍感です。

(岩上氏)女性が妊娠するには男性の助力がないとできないが、男性が被爆したことによって、女性が妊娠後、遺伝的に影響することはあるのか?どのくらいまででるか?

(小出氏)生物物理学的に言えば、必ず出ると予測される。が、易学的にそれが証明されているかというと、広島・長崎の原爆2世を調べてきているとこでは、今のところ影響は見れないとされている。それは易学という学問の難しいところ。原理的には出ると考えるのが妥当。なので、子供を作ると思っている人は、できる限り被爆はしないほうがいいと思ってください。

(岩上氏)自分自身は被爆に対する感受性が鈍くなっても、男性の場合は、女性よりも長く子供を作れる期間があるので、そういう可能性がある人は、冗談ではなく気をつけるべきですね?

(小出氏)岩上さんはわからないけど、私はそんな年ではないので、私のような人間は特にかまわない。50を過ぎて子供を産もうと思わない男性は、今回の事態を引き起こした責任が一番ある世代なので、被爆に関してはそれなりの責任を負うべきだと思う。

(岩上氏)東電の会見などで、一緒にがんばってきたジャーナリストの日隅さん(弁護士兼NPJの代表者)は友人であり、仲間だったが、突然ガンになって入院した。ショックで身近にガンの方がでると、日隅さんにはもちろん頑張ってもらいたいが、未来をたたれる可能性がある。胸が締め付けられるような思い。被爆するとそういう可能性が・・・。これからの人たちにそういう形でガンの可能性があるという、胸がふさがれる思いです。

(小出氏)できるだけ被爆はさけなければならないし、特に若い世代の子は気をつけなければならないと思う。


(両氏)ありがとうございました。

汚染地域の子供を疎開させる方法(案)これ、なんとか実現できないですかね・・・。

・・・疲れました。

失礼します。