5月22日原発報道を考える@文京シビックホール
①http://www.ustream.tv/recorded/14882865 (111:07)
②http://www.ustream.tv/recorded/14884459 (44:00)
ようやくこのアーカイブを見ることができました。
これはとてもよくまとまっています。長すぎず短すぎず、それぞれの方の専門分野で話されています。
特に広河氏の写真と解説は、今後のことを考えると苦しくなるような内容です。
また香山氏の精神科医としての解説もとてもわかりやすいです。
全ての方の解説を見れば、日本で起きていることの裏側が見えてきます。
是非ご覧ください。
【出演者】
後藤政志(元東芝原子炉格納容器設計者)
綿井健陽(フリージャーナリスト)
広河隆一(『Days Japan』編集長)
神保哲生(ビデオニュースドットコム)
香山リカ(精神科医)
金平茂紀(TBS「報道特集」キャスター)
川村晃司(ジャーナリスト・テレビ朝日コメンテーター)
以下、主な内容を書き出しておきます。
【後藤氏の解説】
今フクイチで起こっている状況の解説
・炉心溶融(メルトダウン)が起こった後、どうなることが怖いのか
・津波対策がどういう意味か
【綿井氏の解説】00:14:48-
計画区域周辺の報告
・作業員、消防、自衛隊の出勤風景(動画)
・残された犬、猫、牛(動画)
・立ち入り禁止=報道禁止はおかしいのではないか
・4/29以降、許可がないと立ち入ることが難しくなった
・作業員の取材を基本的に匿名とする件、公務だと考えているようだ
・作業員の下請けの状況(孫受け、7重、8重構造)
・現場で作業している方々を継続的長期的に取材していきたい
【広河氏の解説】00:30:00-
写真からみる福島とチェルノブイリ
・福島の写真とチェルノブイリの写真を紹介・解説
・チェルノブイリの経験を生かせなかった日本の避難
・報道(NHK)の姿勢
【神保氏の解説】00:49:30-
4月3日に20km圏内(1kmあたり)で撮影した映像を紹介
・報道と原発の問題提起
・3月11日からの神保氏の震災報道~南相馬へ~
・不安を煽るということ、最悪のシナリオの想定と政府の姿勢
・炉内に水がある絵を使い続けた報道
→01:08:20-後藤氏のコメント
【香山氏の解説】01:09:00-
精神科医としての解説
・3.11以降患者の状態が悪化している
・原発に対する見解の相違による人間関係の悪化
・放射性物質への不安、収束への不安→うつ病レベル
・報道の問題が事態を悪くしている→誰を信じて良いかわからない
→妄想のストレス
・国民がパニックになることを防ぐために発表をしなかったSPEEDI
→国民を見くびっている
・一般人の情報の受け方とマスメディアの報道姿勢
【金平氏の解説】01:19:30-
既存メディア(テレビ)が本当に真実を報道するか
・今日の参加者は反(脱)原子力村
・今までの原子力報道についてどう思っているか、なぜ怒っているか
・自分の無作為の責任
・メディアの内側から見て、既存メディアの発表ジャーナリズム(=発表が全て正しいという前提で報道すること)への違和感
・斉藤和義の「ずっとうそだった」w
・メディアの自主規制について
→当初はしょうがなかったが、その後もまだ20km同心円内に入ってはいけない状態が今現在も続いている。おかしい。
・NHKの資料:警戒区域に入らないよう政府の指示を守る姿勢
・メディア全体で変えていかなければいけない
・原発報道の長い歴史:過去、先人が作ったドキュメンタリーに対する抗議と処分
・国策としての原子力推進されてきた歴史
・誰のための報道か、各人で考えることが必要
【川村氏の解説】01:32:20-
・小出五郎氏製作ドキュメンタリー1977「耐震設計 明日への記録」
→誰も見ないようなタイトルに意図的にした
・歴史に学んでこなかった我々に対する一つの結果でもある。
・東電のメディア対応が成功している
・一人ひとりがメディアであることを認識しなければならない
・菅総理が現地に行った後「危機的状態ではない」→水素爆発
→計画停電でメディアコントロールを仕掛けてきていると感じた
・「炉心溶融」という言葉を使った3月14日
・3月15日イギリスの新聞のトップ記事「Melt Down」
・後藤氏の「設計条件を超えている」
・新聞やメディアを一律に決め付けることはいけない。
→個人で精査が必要。
・アメリカGEが広島に日本発の原発を作ろうとした件
・アメリカは、グローバルホークで計測した放射性物質全種の情報収集した上で80km避難を発表している
→これに対して日本は20kmで可と判断
・日米間でも情報戦争があっただろうことをメディアは検証すべき
・子供の20mSV問題について、
・平井憲夫紀夫氏、「阪神大震災が原発地域で起こったら」を検証していた遺書
→浜岡でネジ一個を締めるために160人の作業員が必要だった
・NHKのドキュメンタリー放射能汚染地図について絶賛
・政府発表だからとか、NHKだからとかではなく、個人で幅の広い見方をしていく必要がある。
---休憩へ---
②で質疑応答のようですが追ってUPできればと思います。
<追記>①で充分内容はカバーできていると思うので、②のまとめは割愛します。
ひとまず失礼します。
質疑が紙面に載らなかったのか?
6月3日の保安院発表だと、3月12日の爆発の数時間前、原子炉由来と「考えられる」放射性物質(ヨウ素131、セシウム137)が検出されている。格納容器の密閉が保たれていれば検出される筈はない。
疑問点をその場で質さず「大本営」発表を鵜呑みにするばかりの大手メディアは垂れ流しジャーナリズムの誹りを免れない。
>>maharaoさん
コメントありがとうございます。
今回の原発事故での大手TVを代表とするメディアの報道は、本当にひどかったです。私は、事故発生当時は、ずっとこちらにいたのですが、UstreamでTBSやNHKを見ることができていました。原発に関する報道は、本当にひどかった。それは今も進行中です。誰も責任を取れない状態にして、うやむやにしてしまうのでしょうか。
報道を信じていた人の無念さを考えると、言葉がありません。
この計り知れない罪を、どうやったら償えるというのでしょうか・・・。
失礼します。